お部屋を居心地よく、明るくする素敵な照明
暮らしの中で使われるのはどんな種類の照明？
LEDと白熱電球、蛍光灯の違い
電気は現在、一般的にLED、白熱球、蛍光灯の三種類が使われています。おうちの電気として最もポピュラーなのが白熱電球で、三種類の中で一番リーズナブルに入手できるという特徴があります。ただ、電気代はLEDや蛍光灯に比べて高いので、点灯する時間が短い場所での使用がおすすめです。
蛍光灯は白熱電球の約6倍のお値段ですが、電気代自体はリーズナブル。また、昼光色、白昼色、電球色という三色があり、設置場所に合った色味を選ぶこともできます。ただ、点灯してから明るさがマックスに達するまで時間がかかるというデメリットもあります。そのため、オンオフが頻繁な場所には不向きです。
LEDは電気代が白熱電球の約1/8、電球自体の寿命が白熱電球の20倍以上と最も環境に優しい明かりです。ただ、電球自体のお値段がとても高いので、導入するのをためらっている人も多いんですよね。長い期間、使うことを考えると、交換の手間も少なく、とても便利な電球といえます。
天井のシーリングライトとスポットライトの使い分け
日本では昔からお部屋を均一に明るくすることができる平らなシーリングライトが好まれてきました。高い位置から広範囲を照らすことができ、コンパクトに天井に張り付いているので圧迫感もありません。リビングや子供部屋などによく使われます。
同じ天井から照らすタイプのライトでも、最近はスポットライト型を選ぶ人も多くなってきました。スポットライト型の照明は、明るいところと暗いところの濃淡ができるため、お部屋の印象が大きく変わります。リラックスできる雰囲気を作りたいなら、スポットライト型の照明もおすすめです。
ライティングレールにスポットライトをつけると、好みの数の照明を取り付けることができるようになるので、光を分散させて複数つけたいときなどにおすすめです。照明の数を増やすと、明るさも増すことができるようになります。
目に優しいおすすめの照明とは
古来から日本では照明は明るければ明るいほどいいという認識が多くなされてきました。しかし、実は学校や会社などの作業をする場の明るさと、心をゆったりとリラックスする場の明るさでは、求められている明るさの度合いが異なるのです。
LEDは性能の悪いものだと高速の点滅が発生し、ちらつきとなって目を疲れさせることも分かってきました。また、目はブルーライトのような、青白い光を受けると疲れを感じ、色温度の低い暖色系の明かりは目にも優しく、刺激が少ないといわれています。
すべてのお部屋の照明を均一に明るくしようとせず、場所と用途に合った明かりにすることで、目にも心にも、穏やかな照明を実現することができるんですね。
お部屋が広く見える照明とは
お部屋は光の濃淡を作ることで、立体的に見え、広く感じるようになります。間接照明を上手に使って、光溜まりをつくってあげるのがおすすめ。
リビングのような広めのお部屋でも、いくつかの照明を組み合わせると、明るさを確保できるとともに、光の陰影を際立たせることができるようになります。
光の濃淡を作るには、お部屋全体を照らす照明は抑えるということもポイントになります。スポットライトのように、照らされる対象を作るのもいいですね。お部屋の中での、光のアクセントとなります。
照明を選ぶときに注意したいポイント
DIYするなら照明の変え方を確認し、取り付けは確実に
照明は概して高い位置につけることが多いので、自分好みの照明に取り替えるときは、しっかりと取り付けることがとても大切です。壁や天井などにつけるときは、石膏ボードなどが入っているかどうかをきちんと確認しておきましょう。
場所ごとの適正な明るさに留意する
照明の明るさは、場所によって平均照度の基準があります。なにをして過ごすかよっても、必要な明るさは異なります。同じリビングでも、お裁縫をするときにはある程度の明るさが必要ですが、ただまったりと団らんの時を過ごすだけなら、それほどの明るさは必要ありません。
寝室などは全体の明るさを抑え、手元だけを明るく照らすスポットライトがあるとよいですね。使うときだけ、照らせるようにしておくと落ち着きます。
子ども部屋などは全体の明るさを均一に明るくしてあげると部屋全体を使って遊びやすくなります。勉強の際に手元を明るくするライトがあるとさらに作業がはかどるようになります。
オレンジなどの暖色系か青白い寒色系か、どちらを選ぶ？
照明の光には、青みがかったものやオレンジがかったものがあり、そうしたものは、光色や色温度であらわされます。色温度の低い暖色系の色は、落ち着きがあり、寛いだ雰囲気を作ってくれます。
色温度の高い青白い光は、爽やかさがあり、明るく活動的なイメージの空間に仕上がります。
暗い部屋があってもいい
まるで居心地の良いバーにでもいるような寛いだ気分になれるのは、やわらかな丸みのある暖色系の光に照らされているから。目線よりも下に暖色系の照明があると、人は焚き火を見ているような穏やかな気持ちになるそうですよ。
おしゃれなインテリアに馴染む。「テイスト別」照明の選び方
シックで柔らかな北欧風のお部屋
シンプルな中にもどこか温もりのある北欧風のお部屋には、デザイン性の高い照明がよく似合います。色味は暖色系の電球を合わせるとほっとするような雰囲気が生まれます。
華やかにふんわりと広がった照明はIKEAのもの。ペンダントライトになっているので、存在感があります。真っ白なので、軽やかさもありますね。
モノトーンのシンプルなお部屋
モノトーンのシンプルなお部屋には、ちょっぴり個性的な照明を合わせると、ふっと目を惹くアクセントになります。モノトーンだからこそ、間接照明をチョイスすると、ほどよい光の濃淡を楽しめます。
くるりと巻いた電球のラインがとてもカワイイ照明です。ペンダントで食卓の上に吊るしても、壁際にかけて陰影を楽しんでもいいですね。
温もりを感じるナチュラルテイストのお部屋
美しい木目のパイン材を薄く重ねたこちらの照明は、スウェーデンの照明デザイナー、ハンス・アウネ・ヤコブソンがデザインしたヤコブソンランプです。整ったフォルムと穏やかな光に心が癒されます。ナチュラルテイストのお部屋には特におすすめの照明です。
丸みを帯びたランプは、シンプルなラインがとてもお洒落です。ナチュラルな木の家具に光の陰影が美しく映えています。木というのは、影の部分さえもどこか温もりがあるような、不思議な落ち着きを感じさせてくれますね。
屋根裏部屋の雰囲気を出したいお部屋
屋根裏部屋風のお部屋には、ほわっと柔らかく温かな雰囲気の電球色がよく似合います。オレンジ色のほのかな光をスポットで照らすと、光が輪のようにじんわりと広がっていくのが感じられそうです。
天井にライティングの影が映るのも、屋根裏部屋の雰囲気をアレンジするのにぴったりです。光が当たるところとの距離を作ると、光の濃淡が優しくあらわれます。
シーンで考える。「部屋別・場所別」照明の選び方
リビングやダイニング
家族が集まる時間が長いリビングやダイニングにはLEDがおすすめ。LEDなら長い期間、電球を交換する必要がないので手間が省けますね。
ダイニングテーブルの上の照明には、電球色をチョイスするとお料理が美味しそうに見えます。ほんのりとしたオレンジ色がプラスされ、食欲が刺激されます。
最近は、光色を切り替えられるタイプの電球もあります。朝から昼間にかけては、白っぽい光で爽やかさを演出し、夕方から夜にかけてはオレンジ色の光でリラックス感を出すのもいいですね。
畳のある和室
昔は和室の照明といえば、四角い木枠のペンダントライトに紐がついたタイプが一般的でした。現在は、畳自体の種類も増え、モダンな印象のお部屋も多くなってきたので、照明も自由に選ぶことができるようになりました。青白い光よりも暖色系の色味の電球の方が落ち着きます。
和室には和紙でできた照明もよく似合いますね。風情あるイメージを保ったまま、デザイン性をアップさせることができます。
寝室
寝室の照明は落ち着きのある雰囲気を大切にして、いくつかの間接照明を設置するのがおすすめ。光のグラデーションがあると、疲れた脳と体がじんわりと癒されていきます。
ヘッドが動かせるライトなら、読書するときには手元を照らし、眠りにつくときには光が目に入らないように光源をずらすことができます。間接照明の数で、光量も調整できるので、小さめの照明をいくつか組み合わせるようにするといいでしょう。
子供部屋
子供部屋の照明はお部屋の中を均一に明るくしてくれる照明をチョイスするのがポイント。本を読んだり、おもちゃで遊んだり、子どもは気の向くままに過ごしがち。目の負担にならないよう、充分な照度を確保しましょう。
もちろん、可愛らしい間接照明で遊び心をプラスするのも、子供部屋ならではの楽しみ方です。間接照明をアレンジするときは、子供部屋につけるということを考慮し、とくに安全性の高い照明を選ぶようにしましょう。
玄関
玄関には天井に埋め込まれたダウンライトが一般的です。すっきりと玄関が広く見えます。あえて、ペンダントライトをチョイスすると、インテリアにこだわりがある雰囲気になりますね。
また、シューズクロークなどの下部分を照らすと、スタイリッシュなイメージの玄関を演出できます。こちらはIKEAの人感センサーのついた照明で、電池で動きます。間隔をあけて貼り付けると、上品な感じになりますね。
手のひらサイズの照明なのに、あるとないとでは大きく雰囲気が異なります。試してみたくなる照明アイデアです。
パソコンを使うワーキングスペース
パソコンを使ったり、細かな作業をするお部屋には昼光色や昼白色の青白い光の方がぴったり。集中できるうえ、細かなところまでよく見えます。
パソコンなどで作業する際に、ライトに背を向ける配置になっていると、手元が案外暗いということもよくあります。シーリングライトでお部屋全体を明るく照らすほか、スポットライトで手元も明るくすると、目の疲れを和らげてくれます。
コーナースペース
デンマークブランドのドットが入った電球。明かりをつけるだけで、愛らしい水玉模様が浮き上がります。まるで花火のように広がる光が美しいですね。
お部屋のコーナーに置いた&traditionのミルクという照明。その名の通り、乳白色の穏やかな色味がとても素敵です。
インダストリアルな雰囲気を醸し出すGRASランプが、本棚をスポットで照らしています。本棚に飾られたアイテムの数々がまるで浮かび上がってくるかのように感じられます。
廊下の壁につけたマリンライトは、広々とした空間に落とす影がアーティスティックでさえあります。まるでおとぎ話が始まるような雰囲気を感じます。
こだわりの照明で素敵な暮らしを演出してみて
お部屋全体の雰囲気を簡単に変えることができる照明。こだわりを持って、その場その場に合った照明をチョイスすることで、暮らしに対する満足感も大きくアップします。お気に入りの照明で、素敵な毎日を送っていきたいものですね♪
お部屋を明るく照らす照明。こだわりを持って選んだ照明は、お部屋の居心地を良くし、温もりを感じさせてくれるものです。その場にぴったりと合うような照明を選ぶコツをご紹介していきましょう。