枝物インテリアの魅力
短めにカットすれば、テーブルやチェストの上に置くこともできます。ボリュームを調整しやすく、グリーンの持つ生命力をインテリアのアクセントにできます。
枝物は、色鮮やかな実がつくものも多く、可愛らしい雰囲気を演出することもできます。小さな実とグリーンの対比が美しいですね。
枝物は葉っぱと葉っぱの間の隙間を生かした生け方をすることで、広がりのある空間を作り出してくれます。大きめの花器とのバランスもよくなります。
秋からはじめる。季節のうつろいを感じる暮らし
枝物にも旬の季節があるので、四季折々、異なった雰囲気のグリーンを楽しめます。お花よりも長い期間、ひとつの種類を楽しめるのも枝物の魅力です。
自然の実りを満喫できる「秋」
ナンキンハゼ
葉は赤く紅葉し、真っ白な実がつくことで有名なナンキンハゼ。白い実は、果皮がとれて種子があらわれたものです。
花器の代わりに大き目の紙袋をアレンジするのも素敵です。水を入れた容器を中に入れておくと、安定感もアップして長持ちしますね。
鈴バラ
鈴バラはローズヒップとも呼ばれる赤やオレンジのキュートな実をつける秋を代表する枝物です。ノスタルジックな印象がとても美しいですね。
大きな枝ぶりをそのまま生かして、ダイナミックにアレンジするもよし。小さな小枝に分けて、コンパクトに作り込むのもよし。生け方次第で表情が変わるのも枝物のいいところです。
コットンフラワー
輸入物が増え、一年中みられるようになったコットンフラワーですが、国内産のものは晩夏から秋にかけて白いふわふわの実をつけます。
真っ白なコットンに心がしゃっきりしそうです。
枝物の彩りが美しい「冬」
南天
夏には白い花を咲かせ、冬に真っ赤な実をつける南天。「難を転ずる」という言葉に通じるため、縁起の良い枝物としてお正月にも欠かせない花材のひとつです。
ヤドリギ
クリスマスにはヤドリギの装飾が多く用いられますが、実は、ヤドリギというのはいろいろな木に寄生するちょっぴり変わった木です。四方八方に伸びた幾何学模様のような枝ぶりがとてもユニークで、華やかな印象が生まれます。
サンゴミズキ
初夏に黄白色の花をつけるサンゴミズキ。冬には、枝が美しい赤に色づきます。すらりとした容姿から、葉っぱなしの姿も愛されています。枝だけでもこんなに素敵なインテリアになるというのには驚かされます。
生命の息吹を感じる「春」
桃
日本の枝物といえば、桃や桜が外せません。小さく可憐な美しさを誇るこうした枝物は、短くカットして、お花の部分を楽しめるようにすると、季節感のある行事にもぴったりですね。
ユーカリ
ユーカリをそのまま束ねて、ガラスの花器に飾っても素敵です。
ユーカリはそのままドライにしても楽しめる枝物なので、こんな風に引っかけられるピンチを使って飾ると、長い期間、楽しめます。
良い香りのするユーカリは寝室やプライベートルームに飾っておくと、リラックスすることができそうです。一枚一枚の葉のかたちが丸みを帯びて愛らしさも抜群です。
木蓮
大きな花びらが蓮のようであるところから木の蓮、木蓮と呼ばれるようになったと言われています。木蓮はとても良い香りがするので、季節を感じてほっこりした気分になれそうです。
鮮やかな緑色が印象的な「夏」
ナツハゼ
葉の付き方がとても美しいナツハゼ。たっぷりと生けて、瑞々しい雰囲気を楽しみましょう。
ドウダンツツジ
ドウダンツツジはなんといっても、非常に持ちが良いので、切った後も長く楽しめます。枝が大きく広がっているので、一本でも見栄えがいいんですよ。
広々とした空間に大胆に飾ると、まるで一枚の絵画を眺めているかのような印象を受けます。
リョウブ
ブルーベリー
深みのある葉っぱに紫色の実が愛らしいブルーベリーは、枝物として飾ると食卓がぐっと華やぎます。ぎゅっと密集して実がつくので、リズミカルであり、優雅です。
スモークツリー
ふんわりと煙のようにたっぷりとしたスモークツリー。ドライフラワーにも適しているので、しばらく水に挿して楽しんだら、乾燥させてみるのもいいですね。漆科の植物なので、かぶれてしまうこともあります。カットに使ったハサミもきちんとお手入れしてあげるようにしましょう。
落ち着いたスモークツリーは、モノトーンのインテリアにも寄り添ってくれます。色数を押さえたいときにおすすめの枝物です。
枝物を長持ちさせるコツ
枝物に合う花器を見つける
枝物は長さも重さもあるので、安定感のあるどっしりとした花器が大切になります。お水をたっぷり入れても安心のうつわを探してみましょう。
切れ味の良いハサミを使う
水が揚がりにくい枝物をカットするときは、切れ味の良いハサミを使うようにしましょう。すぱっとカットしないと、導管がつぶれてしまい、水を吸い上げにくくしてしまいます。
ハサミはお花専用のハサミか、クラフトバサミという細めのタイプのものをチョイスするとよいですね。お気に入りのハサミをひとつ見つけると、枝物を生けるのが楽しくなります。
枝物の手入れのコツ
買ってきたばかりの枝物は、枝の下の部分を斜めにカットし、さらに十字に切れ込みを入れるようにします。水が揚がりやすくなり、瑞々しい状態を長持ちさせてくれます。
水はこまめに替え、ぬるついてきたら洗い流してあげましょう。弱った葉っぱは取り除き、乾燥が進んだ葉には霧吹きなどで葉っぱに潤いを与えます。
長く楽しめる枝物は丁寧に慈しむ
暮らしに枝物を取り入れると、季節のうつろいも感じることもできますよ。気になった枝物をお花屋さんでチェックしてみてくださいね♪
枝物はお花よりもすっきりとした印象になり、どんなおうちにも似合います。瑞々しいグリーンの色合いは、お部屋を活気づけてくれますね。
お花に比べて、高さを出すことができるのも枝物の魅力。床に直置きしても迫力があって素敵です。