お正月は年神様をお迎えする大事な行事。その年神様を心から歓迎するための準備として、お正月飾りを飾ります。お正月飾りの主なものは、門松、しめ飾り(しめ縄)、鏡餅の3種類。まず始めに、3種類のお正月飾りについて詳しくご紹介します♪
年神様は、門松を目印にしてやってくると言われ、門や玄関前の左右に飾られます。
一年中、青々としていることから松や杉は縁起が良いとされ、中でも、神様を「祀る」「待つ」という意味を受けて、門松には松を飾るようになったとされています。
出典: 本来、門松には縁起が良いとされる松・竹・梅の3種類の植物を組合せて設えます。最近ではドアの片側だけに置くような1体だけのものも見かけますが、新年のお祝いらしい本格的で豪華な門松は、今でも人気があります。
出典:www.flickr.com(@shibainu) 最近では、竹と松だけのシンプルでスタイリッシュな門松も多く見かけるようになりました。玄関先を飾る門松は、シンプルなデザインでも、存在感があります。
出典: マンションや集合住宅など、玄関先に飾れない家庭が増えてきた現代。観葉植物のように、室内で門松を飾るのも良いですね。
年神様は家々にやってきて、生きる力や幸せを授けてくださると考えられているので、玄関に飾ることで、災いが外から入る事を防ぐともいわれています。
出典:www.flickr.com(@Tamago Moffle) しめ縄作りに使われる植物にはそれぞれ意味があり、『新しい藁』は古い年の不浄を払い、『裏白』は長寿、『ゆずり葉』は子孫の繁栄、『橙』には家系の繁栄といった願いが込められています。
本来の「しめ縄」とは、新しい藁・裏白(うらじろ)・ゆずり葉・橙(だいだい)などをあしらって作ったお飾りのことをいいます。
出典: 神社の神祭具とされるしめ縄は、神様をお迎えするのに相応しい神聖な場所であることを示すためのものと言われています。
出典: 以前は、お正月には神社同様に各家庭にも飾られていましたが、現代ではしめ縄を飾る家は以前と比べて少なくなりました。その代わりに、簡略化された『しめ飾り』や『輪飾り』が使われるようになりました。
昔から、鏡には神様が宿ると言われ、神事には欠かす事の出来ない道具として大切に扱われてきました。現代の鏡と違い、太古の時代の鏡は青銅製で餅のように厚く丸い形でした。
このような事から、お正月にやってきた年神様の居場所として、鏡に姿形が似た『鏡餅』を用いるようになったといわれています。
出典: 鏡餅には「己を鑑(かんが)みる」から、鑑餅=鏡餅となった説もあります。2段の鏡餅は“太陽と月”を表し、円満に年を重ねるという意味を表現しています。
鏡餅を飾る場所は、昔は床の間や玄関先とされていましたが、近年、床の間のない家庭も増えたため、家族が集まるリビングやダイニングに置くのが一般的です。
出典: 昔、かまどや囲炉裏の近くには火の神、井戸や水汲み場には水の神がいると言われていました。今でいうキッチンですね。
また、トイレには安産や子育ての神がいるとされ、台所やトイレにも小さな鏡餅を飾ります。
出典: アートフラワーを使ったお正月飾りは、大ぶりな花が華やかです。
洋風建築で本来のしめ縄が似合わない家にも似合う、スタイリッシュなしめ縄です。
おしゃれでモダンなしめ飾り。藁と白く大きなドライフラワーを使った個性的なデザインで、お部屋の目立つところに飾るのがおすすめです。テーブルにもお正月らしい食器や重箱などを飾って、新年を迎える準備を☆
出典: 古風なしめ縄に違和感を感じるという人は、壁面に飾るガーランドのしめ縄がおすすめです。
藁縄に水引や南天の実、お正月らしい花をあしらえば、新年を迎える気分も盛り上がりますね。
出典: 大ぶりなダリアの花が印象的なしめ縄リースです。
現代風のアレンジですが、藁縄・松・南天などお正月飾りの本来の素材を使っているので、正統派の厳かな雰囲気を醸し出しています。
出典: ナチュラルな木材に、獅子舞や水引飾りでお正月らしくデコレーション。和風の飾り付けなのに、洋風のインテリアにもしっくり馴染んでくれそうです。
出典: 海沿いのお家、アウトドア派の家庭には、南国風のしめ縄はいかがですか?
本来のしめ縄とは結び付きそうにないトロピカルな雰囲気なのに、しっかり和のお正月を感じます。
出典:www.instagram.com(@greensnap.jp) カラフルな色合いの多肉植物の寄せ植えで作った門松。本格的な門松を置く場所がなくても、窓辺に飾るだけでお正月の到来を感じさせます。
出典:www.instagram.com(@greensnap.jp) しめ縄や門松などお正月飾りを特別に用意しなくても。一輪挿しに南天の実を飾るだけでお正月らしい雰囲気に。
白い陶器の一輪挿しにするだけで、神が宿る神聖な場所に感じます。
出典: 存在感たっぷりのプリザーブドフラワーの苔玉アレンジ。大きめのピンポンマムと松のプリザーブドをアクセントに、和陶器に大胆にアレンジして、一気にお正月感満載♪
出典: 吹きガラスの細かい泡を使ってお餅の白さを表現したガラス製の鏡餅。
お部屋の照明を受けてキラキラ光る鏡餅は、ほっこり癒される優しい雰囲気。
出典: 羊毛フェルトならではの温もりを感じる鏡餅。
干し柿やみかんを外して雪だるまにするなど、冬の季節にリビングで色んなアレンジを楽しめます。
出典: お餅にはスポンジ、みかんの代わりにピンポンマムのブリザードフラワー。しっかり鏡餅スタイルなのに、モダンな色合いがステキです。
出典: 昔から縁起物で愛される赤いだるまは、置いて飾るだけでお正月の雰囲気が出ます。愛嬌があって、長く愛せるお正月飾りです。
出典: お正月飾りは準備も後片付けも大変という人には、お正月ならではのアイテムをさりげなく飾るのもおすすめです。
色んな表情のだるまに、思わずニッコリ♪
出典: 折り紙で作った鳳凰の箸置き。親戚や友人が集まるお正月の食卓で、さりげなくお祝い気分♪
出典: 初夢に出てくると縁起が良いとされている富士山・鷹・茄子を水引で作った飾り物。木枠に納めた可愛い飾りは、色んなお祝いアイテムに変えて、季節替わりを楽しみたいですね。
出典: 女の子たちが夢中になって遊ぶアイロンビースは、カラフルな飾りを作るのにピッタリ。作り上げるワクワク感も楽しめます。
出典: 天井から吊るすと、ユラユラと表情を変えるモビール。ペーパーアイテムだから、気軽に飾れます。
出典: 年神様を迎える準備を始めるには、“お正月事始め”と言われる12月13日が縁起が良いと言われ、12月30日までに飾り付けを済ませるのが良いとされています。
本来、12月29日は“苦立て”と言われ避けられてきましたが、29=福(ふく)として縁起が良いと考えられることもあります。
また、31日は“一夜飾り”といって葬儀を連想させることから、神様に対して失礼とされています。
現代では、クリスマス用の飾り付けをする家庭も多いので、クリスマスが終わってから28日頃までに飾るのが良さそうですね。
正月飾りを片付ける時期ですが、門松としめ飾りは“松の内が過ぎたら”、鏡餅は1月11日の鏡開きにというのが一般的です。
「松の内」とは、関東では1月7日、関西では1月15日で、その他の地方によっても違いがあるようです。
出典: 正月飾りの処分は、神社や地域などで「どんど焼き」という行事が行われます。行事がなかったり時期を逃してしまった場合には、神社の「札納所」に納めるというのが正式なマナーです。
鏡餅に関しては、1月11日の鏡開きの日に、ぜんざいやお汁粉、雑煮にして、神仏に感謝し無病息災の祈りを込めて頂きましょう。
出典:www.instagram.com(@svale_furniture) いかがでしたか?
日本の古くからの習わしである、お正月飾り。形式が多少変わっても、素敵な一年となるよう祈りながら、新しい年を迎えることに変わりはありません。
それぞれのご自宅に合わせたお正月飾りを使い、年越しの雰囲気楽しみながら、新年を気持ちよく迎えましょう♫
本来、門松には縁起が良いとされる松・竹・梅の3種類の植物を組合せて設えます。最近ではドアの片側だけに置くような1体だけのものも見かけますが、新年のお祝いらしい本格的で豪華な門松は、今でも人気があります。