懐かしくて心が和む「郷土玩具」
北海道・東北地方
木彫りの熊:北海道
ニポポ:北海道
北海道網走市の郷土玩具「ニポポ」。「小さな木の人形」や「木の小さな子」を意味し、願をかけると願いを叶えてくれるアイヌの神様が原型となっており、幸運のお守りとしても親しまれています。この地方の銘木であるエンジュの木目を生かした、一刀彫り無彩色で八角形の胴が特徴の素朴な人形で、全体的にこけしのようなフォルムから「アイヌこけし」や「網走こけし」とも呼ばれています。
金魚ねぶた:青森県
川連こけし:秋田県
漆器素地をつくる木地師の方たちが作り始められたと言われている、秋田県湯沢市の郷土玩具「川連こけし」。一筆目の可愛らしい顔や、素朴な佇まいが昔から子供用の玩具やお土産品として親しまれ、今でもお土産や贈答品として人気があります。
こちらの作品はこけし職人の三春文雄氏によるもの。三春氏はもともとはこけし職人ではなく、引退後にこけし制作に専念されたそうで、洗練された美しい色合いは現代のインテリアにも似合います。
チャグチャグ馬コ:岩手県
鳴子こけし:宮城県
起き上がり小法師:福島県
福島県会津地方の郷土玩具の「起き上がり小法師」は風車や、小さな笛の初音とともに「会津三縁起」と呼ばれています。中でも倒れてもすぐに立ち上がる起き上がり小法師は、苦難にめげず立ち上がる「七転八起」の精神を携えていると人気があります。
赤ベコ:福島県
会津の郷土玩具の「赤べこ」。東北地方では牛のことを「べこ」と呼び、子供の誕生の際に「べこ」のように重荷に耐えて壮健であれという願いを込めて「赤べこ」を贈ってお祝いする風習がありました。真っ赤な可愛らしい赤べこたちをいくつかサイズ違いで並べて飾っても見栄えがします。
関東地方
黄ぶな:栃木県
犬張子:東京都
願満の鯛:千葉県
日蓮聖人生誕の地としても有名な千葉県の鴨川市の「小湊 誕生寺」の「願満(がんまん)の鯛」。日蓮聖人の化身である鯛が、願いを叶えてくれると信じられている縁起物で、ダルマのように片目を空けて願をかけます。鮮やかな赤とブルーの組み合わせにキュートな顔立ちは、お部屋にあるだけで明るい気持ちになれそう。
中部地方
はと車:長野県
米食いねずみ:石川県
さるぼぼ:岐阜県
関西地方
さるはじき:三重県
伏見人形:京都府
中国・四国地方
鹿猿:広島県
宮島張り子:広島県
ふく笛:山口県
姫だるま:愛媛県
九州地方
尾崎人形:佐賀県
弓野人形 鳩笛:佐賀県
オッのコンボ:鹿児島県
琉球張り子:沖縄県
郷土玩具の魅力をさらに深める
日本玩具博物館
はじめましての郷土玩具
本でもその魅力を堪能できます。こちらは日本各地の郷土玩具約320点が紹介されています。さらに郷土玩具の歴史や素材といった基礎知識も学べ、実際に郷土玩具を見学できる全国の施設や、購入できるお店などの情報もしっかり記載されているので、郷土玩具に興味をもたれた方は入門書としていかがでしょうか。
全国郷土玩具ガイド
カラー写真での郷土玩具の紹介や、郷土玩具史もわかりやすく解説されている他、郷土玩具マップや、めずらしい郷土玩具が展示されている博物館などの施設も詳しく案内されています。こちらは北海道・東北・信越・北陸編。全4巻あるので、興味のある地域の本を購入したり、全部そろえれば、より深く郷土玩具の魅力を知ることができます。
北海道の郷土玩具の「木彫りの熊」。北海道でも地域によって、毛並みが短かったり特徴があります。北海道を周遊される場合は、それぞれの地域の木彫りの熊をチェックしてみてはいかがでしょうか。