モノづくりの街・蔵前から
台東区・蔵前は活気のあるお祭りなど下町らしさを残しつつ、近年は「モノづくりの街」としてクリエイターやアーティストの創作活動の場も増えて歴史と最先端のトレンドが交じり合った街になっています。
REN(レン)は、そんな蔵前の一角に工房とショップを構えるレザーバッグのブランドです。
ブランド名の「REN」は特定のこだわりや世界観を表すような既成の言葉ではない、透明感のある澄んだ響きで付けられました。凛とした透明感のある響きからは、RENのスタッフのまっすぐな思いが伝わってきます。
大通りから一本路地に入った蔵前店の内観。ずらりと並んだバッグに、思わず足を止めてしまいます。蔵前散策をしながら、ふらりと立ち寄るお客さんもいらっしゃるんだとか。
RENが目指すもの
“民藝のように世代を超えて伝えていきたい”、そんなポリシーのもと、RENのバッグは生み出されています。
「使う人にとってよいもの」への飽くなき追求
一般的に「よいもの」とされるのは、高価な素材をつかったもの。ですが、資本がないところからスタートしたRENでは難しい。
そこで着目したのが、低価格で軽くて丈夫な豚革でした。素材の良さを生かすと同時に軽量化をはかるため、シンプルに徹したデザイン。加えて手頃な価格のレザーバッグは、次第にファンを増やしていきました。
「自分たちにとってよいもの」ではなく「使う人にとってよいもの」を。RENの商品を使う人にとって何がよいのか・・・という視点に立つことで、イメージの幅も広がっていったそう。
バッグ作りをひとつのファッションとして捉え、まるでベストやシャツなどの洋服を作るような感覚で持つ人のスタイルに調和し、持った時のバッグの馴染み方を意識しています。
現在は豚革のほか、牛革、やぎ革、ナイロン、ジュートなど、幅広い素材でバッグが作られています。
使う人の声を反映させるためのこだわり
RENでは、素材の選定、型紙製作、プロトタイプ(試作)製作を、すべてデザイナーが一貫して行っています。
たとえば豚革は、ハイブランドのバッグやシューズの裏材として広く使われていますが、RENでは、裏材ではなく表材として使えるように、手間と時間をかけてオリジナル加工しているのだとか。
デザインも、お客さまの声や商品を使用したスタッフの意見などを元に考案。「使う人にとってよいもの」にこだわるRENのポリシーが垣間見られます。
大人に愛されるRENのバックの魅力
①軽さ
「シャツを羽織れるように気軽に持てること」を意識して作られているRENのバッグ。“レザーバッグは重たいもの”という考えを根本から変えてくれる軽さが魅力です。
たとえばこちらのソラム・ワイドトートMは、A4サイズがすっぽり入る大きさなのに、重さはりんご2個分!しっかりとした見た目からは想像できないほどの軽さに、初めて手に取った方が驚くのも頷けます。
どんなにデザイン性の高いバッグでも、重いものは使うシーンを選んでしまいますよね。RENのバッグはデイリーユースにはもちろん、出張や旅行など、様々なシーンで活躍します。
②持つ人を選ばないシンプルデザイン
RENのバッグは、持つ人や着る服を選ばないシンプルなデザインが多く見られます。中でも定番のトートバッグシリーズは、レジ袋や紙袋をデザインソースに作られているため、潔いほどにすっきりとした佇まい。その分、素材の風合いを存分に楽しむことが出来るんです。
③経年変化
また、愛用者がこぞって口にするのが「変化を楽しむ」という言葉。RENのバッグは薄く、コーティング加工していないものも多いため、使っているうちにどうしても傷ができてしまいます。ですが、RENのファンはその傷や汚れも含めて楽しんでいるんです。
「使っているうちに自然に艶が出てきた」「色が抜けてきた感じもカッコいい」というユーザーの声もお店に寄せられているんですよ。
RENのバッグは、新品ではなく変化を楽しみたい大人、自分だけのレザーがほしい方に愛されています。
定番から新作まで。ひとつは欲しいRENのバッグ
ハリー・ランチバッグM
リピーターが多いランチバッグ。
使用されている「HALLIE(ハリー)」という豚革は、RENオリジナルです。マットな質感と柔らかな手触りが特長で、天然の風合いを生かすため、あえて革の傷や色ムラをコーティングせずに残しています。
こちらはデイリーユースにぴったりなMサイズ。
こちらは、お弁当箱やタンブラーを収納できるSサイズ。ほかに、ちょっとしたお出かけに使いたいXSサイズもありますよ。
お仕事にも使い勝手が良いベーシックカラーや、コーディネートの差し色になりそうなビビッドカラーまで揃います。
ハリー・ワイドトートM
仕事用にレザーバッグを使いたいけれど、重くて…という女性は多いのではないでしょうか。こちらは重さ約400gとレザーとしてはかなり軽いのが特長。ノートPCやA4ファイルなど、荷物が多いと肩や腕が痛くなりがちですが、ハンドルの革を4重に折り縫い合わせ、根元部分を本体に2箇所縫い込んで強度を高めているので、負担がかかりにくいのも魅力です。
※5つ上でご紹介した同型のソラム・ワイドトートは牛革、こちらのハリー・ワイドトートは豚革となります。
底の部分は内側に革を縫い合わせているので、硬いファイルなどによる傷が軽減される構造になっています。
写真から見ても分かるほど柔らかいのに、機能性も抜群。型崩れしにくいので、スーツケースに入れて出張に持っていくのもおすすめですよ。
ハリー・バケットトート ショートハンドル
小柄な女性でもバランス良く持てるバケットトート ショートハンドル。華奢なハンドルと丸底が優しい雰囲気です。
カジュアルにもよそいきにも似合う絶妙なサイズ感ですが、見た目以上の収納力で、お弁当箱やA5サイズも入ります。
肩掛け出来るバケットトート ワンショルダーも展開しています。
ソラム・オーバルワン
植物の樹皮や葉などから抽出された渋を利用してなめされたベジタブルタンニングレザー「ソラム」は、牛革ならではのコシやエイジングを楽しめます。
サークル型が印象的なオーバルワンは、ふっくらとした立体的なシルエットが魅力。気分に合わせ、手持ちと肩掛け両方で使えます。
クラック・トライアングルフラップ
豚革の裏側に金属塗装を施したクラックレザーは、使っていくうちに少しずつ塗装部分にしわやひび割れが入り、独特の味わいと光沢を生み出します。
三角のフラップがモダンなトライアングルフラップは、紐を取り外すとクラッチバッグに変身。パーティーやフォーマルなシーンにもおすすめです。
ゴートメッシュ・ランチバッグS
夏らしい装いに合わせたいメッシュのバッグ。メッシュは重いイメージがありますが、RENはやぎ革を使用しているので、わずか350gと軽量。「石畳み」という手法で編まれており、丈夫で型崩れしません。
お天気の良い日は文庫本とペットボトルをランチバッグに入れて、近所をお散歩してみませんか。
RENを取り入れたお手本コーディネート
「REN」のショップは全国5店舗
恵比寿店は白い壁が印象的なショップ。パリの街角にあるような雰囲気が素敵です。日比谷線、JR山手線各恵比寿駅 徒歩4~5分とアクセスも良いので、お買い物やランチをしながらお店を訪れてみるのもおすすめです。
名古屋店は大名古屋ビルヂング2Fにあり、地下通路で直結しているので雨の日も濡れずに訪れることができます。バッグの他、RENのコンセプトに合った食器も扱っていまよ。
おわりに
流行のデザインや色は飽きてしまうことが多いけれど、RENのバッグは何年経っても愛着をもって使える。それが使い手にとっての「よいもの」なのではないでしょうか。
存在を主張しないRENのバッグのポリシーが、いつしか強い存在感として全国にファンを増やしています。
ぜひ、あなたもRENのバッグを手に取ってみてはいかがでしょうか。
蔵前店は工房を備えていて、店内から作業スペースを見ることが出来ます。タイミングが良ければ、縫製をしている様子を見られることも。