ホッロークーとは?
「ハンガリーで最も美しい村」と称されるホッロークーへは、首都ブダペストからバスを使うと約2時間で到着することができます。伝統的な古民家が立ち並ぶこの村は、世界で初めて世界遺産に登録された場所でもあります。
ホッロークーの伝統文化は、パローツ様式と呼ばれる伝統的な建築技術だけに限られておらず、美しく刺繍が施された民族衣装にも表れています。これらの民族衣装は、伝統行事以外の日曜礼拝といった日常的な用途にも使われています。ホッロークーの村を散策していると美しい民族衣装を纏った女性とすれ違うこともあります。
コシュート通り
石畳が敷かれた村のメインストリート、コシュート通りの両側にはパローツ様式と呼ばれるホッロークー独自の建築技術によって建てられた伝統的家屋が軒を連ねています。
白い漆喰壁に赤茶色をした瓦屋根の古民家の可愛らしさは格別です。ホッロークーでは、村の入口へ足を一歩踏み入れると、まるで絵本の世界に迷い込んだかのような錯覚を感じます。
ホッロークーは、村そのものが世界遺産に登録されています。この村はただ可愛らしくて美しいだけでなく、時間を忘れながらのんびりと過ごしたくなるような素朴で懐かしく優しい雰囲気が漂っています。
パローツ様式と呼ばれる可愛らしい家々をよく見ると、一軒一軒屋根の色が少し異なっていることに気付きます。ホッロークーは1909年に大火事に遭いました。比較的鮮やかな赤色をした屋根の家は、伝統的なパローツ様式の家屋を忠実に再現して建てられたものです。
郵便局
ホッロークーの郵便博物館の隣には、まるで民家のようなパローツ様式の郵便局があります。ホッロークーを訪れた記念にここから絵葉書を送ってみるのもおすすめです。
教会
ホッロークー村のメインストリート、コシュート通りの中心部には、1889年に建てられた二重十字架が掲げられた教会があります。
教会の内部はとても質素です。ヨーロッパの大聖堂、教会堂に見られるような豪華な祭壇や壮麗なステンドグラス、アーチ状の柱などは一切無く、小さな祭壇があるのみの素朴な内装が、この教会の魅力を引き立てています。
井戸
ホッロークーの村の中には2つの井戸が残されています。これらの井戸は、かつてはこの村に住む人々にとって大切な水源としての役割を果たしていました。
ホッロークー城
ホッロークーの村はずれにある小高い丘には、13世紀に造られたホッロークー城がそびえ立っています。
城内では、ホッロークーに住むパローツ人と呼ばれる人々の伝統的な暮らしぶりや歴史が展示されています。
ホッロークー城からの眺めは絶景そのものです。遠くに見えるなだらかな山々、豊かな森の緑、白壁に赤い屋根をした家々が織りなし、まるで絵画のような景色が広がっています。
ホッロークー郊外
ホッロークーの村の散策を終えたら、村の入り口に戻り、集落の反対方向へ向かってみましょう。なだらかな丘陵地帯が広がっており、ちょっとしたハイキングを楽しむことができます。少し小高い所まで足を伸ばしてみると、ホッロークーの村の全景を見渡すことができます。高台から臨むホッロークー村は、森緑の中にひっそりと佇む宝石箱のようです。
ホッロークーでのお土産
ホッロークーでは、職人が丹精を込めて作った木細工や織物細工などがお土産として売られています。村の中にある民家では、雑貨やお土産を扱うお店もあるので、きっとお気に入りのお土産が見つかるはずです。
ホッロークーは、ハンガリーの首都ブダペストから北東に約90キロメートル離れた場所にあり、スロヴァキアとの国境付近の山間部に位置する小さな村です。