滝と紅葉で有名な箕面公園は、総面積83.8ヘクタールの広大な公園で、「明治の森箕面国定公園」の一部に属しています。大阪市内中心部から電車でも簡単にアクセスできることから、年間を通じて大勢の人々で賑わっています。

芥川の清流と周囲の山林が融和した風景が広がる摂津峡は、大阪府高槻市北部に位置しています。ここは、北大阪でも指折りの景勝地として知られています。

摂津峡にはよく整備されたハイキングコースが敷かれています。心地よい清流のせせらぎに耳を澄ませ、森林浴を楽しみながらハイキングをしていると都市部の喧騒と雑多さを忘れることができます。

摂津峡の最北端には、落差15メートル、幅5メートルの白滝があります。真っ白なしぶきを散らしながら岩肌をなでるように滑り落ちる水流が周囲の森と見事に調和し、素晴らしい景観美をつくり出しています。

大阪府河内長野市に位置する金剛山は、大阪府・奈良県・和歌山県をまたがる金剛生駒紀泉国定公園の一角で、大阪府下では最高峰の標高1125メートルの山です。山頂へはロープウェイもあるので、体力に自信がなければ登りだけロープウェイを使い、下りは歩くなど、様々な方法でハイキングを楽しむことができます。

金剛山の山頂付近には葛木神社が鎮座しています。神社境内には巨大な夫婦杉があります。この巨木を見上げていると、一体どれほどの長い年月を寄り添い支え合い続けてきたのかと、想いを馳せずには居られなくなります。

兵庫県の神戸市街地の西側から北にかけて位置する六甲山は、標高931.25メートルで、「新日本百名山」「日本三百名山」「ふるさと兵庫50山」に選定されています。大阪市中心部、神戸市街地から容易にアクセスできること、山頂付近までケーブルカーやロープウェイが通っていることから年間を通じて多くの登山客で賑わっています。

六甲山は、夜景が美しいことでも有名です。漆黒の世闇と神戸港、煌めく神戸市街地の灯りが織りなす幻想的な風景は、いつまで眺めていても飽きることはありません。

標高642メートルの生駒山は、大阪平野と京都盆地・奈良盆地を隔てる生駒山地の主峰となっている山です。山頂へは、ハイキングコースが整備されているほか、ケーブルカーもあり、初心者でも気軽にアクセスすることができます。また、生駒山の山頂には遊園地もあり、大人から子供まで楽しむことができます。

生駒山山頂からは大阪平野の夜景を一望することができます。夜空を背景に、建物の灯りが無数に散らばる様は、まるで漆黒のベルベットに宝石を散りばめたかのようです。

大阪平野と奈良盆地を隔てる金剛山地に属する二上山は、奈良県葛城市と大阪府南河内郡の県境をまたがる山です。この山は、二つの頂上を持つ双耳峰の山で、その美しい山容は万葉集にも詠われているほどです。

二つの頂上（標高517メートルの雄岳、標高474メートルの雌岳）の間に夕陽が沈む二上山は、古くから聖なる山として崇められてきました。時間に余裕があれば、ぜひ、二上山へ沈みゆく夕陽を眺めてみてください。美しい稜線と夕焼け色に染まった空が織りなす景色は絶景そのものです。

奈良県宇陀郡曽爾村に位置する曽爾高原は、標高1038メートルの倶留尊山と標高849メートルの亀山の麓から西側斜面に広がる高原です。約38ヘクタールの曽爾高原は、毎年秋になると「お亀池」と呼ばれる湿地帯を除いて一面のススキ野原となり、壮大な景色を見せてくれます。

心地よい秋の陽射しを浴びて銀色に輝くススキの穂の美しさは傑出しています。風が吹くたびにゆらゆらと揺らめくススキの群生地となっている曽爾高原は、はまるで銀色の絨毯を敷き詰めたかのようです。

山全体が特別天然記念物に指定されている大台ケ原山は、奈良県と三重県の県境に位置する標高1695.1メートルの山です。この山は、「日本百名山」「日本百景」「日本の秘境100選」にも選定されている近畿地方有数の景勝地です。

大台ケ原山にはたくさんの見どころがあります。豊かな渓谷となっているシオカラ谷、入山許可が必要となっている原生林が広がる西大台ケ原、大蛇の頭のような形をした奇岩・大蛇嵓など見どころは尽きません。その中でも、立ち枯れの樹々が無数に並ぶ正木峠は、まるで森の墓場のようで、訪れる人々に忘れることができない強烈な印象を与えます。

天候に恵まれると大台ケ原山の山頂からは、日本最高峰の富士山をも見渡すことができます。

京都府南丹市を悠然と流れる由良川源流には手つかずの原生林、芦生の森が広がっています。芦生の森は、都市部に比較的近い低山地帯にもかかわらず、豊かな自然が残されています。由良川源流の水のめぐみを象徴するかのように、多くの動植物や昆虫たちがこの森に生息しています。

高くそびえる樹々の間から差し込む木漏れ日、天然のブナ林、樹齢数百年の巨木、苔むした巨大な岩を覆う太い根が融合してつくりだす光景は、神秘的で深山幽谷としています。芦生の森を歩いていると、まるで神々の領域に迷い込んだような錯覚を感じます。