大自然×隈研吾建築が融合。知る人ぞ知る町「高知・梼原」へ
出典: ときには大自然に身をゆだねて体と心をほぐす、ゆったり旅を愉しんでみませんか。
今回ご紹介する旅の舞台は、高知県の西部に位置する「梼原町(ゆすはらちょう)」。
標高約1,400mの雄大な四国カルストに抱かれた、山間にある小さな町。町面積の9割が森林という、とても自然豊かな場所なんですよ。
出典: そして梼原観光ではずせないのが、こちら。
新国立競技場の設計でも有名な、建築家・隈研吾(くま けんご)氏の建築です。
実は梼原町、隈研吾氏の建築がいくつも点在する町。豊富な大自然のみならず、機能性も見事に伴う建築美で、訪れる人の心をも魅了してやみません。まさしく大人のゆったり旅行にぴったりな場所。
今回は、そのようなゆったり旅行を叶える、「高知・梼原町」の観光ガイドをお届けします。
出典: 梼原へ行くには、JR土讃線で「高知駅」から「須崎駅」まで行き(特急で約40分、普通列車で1時間20分ほど)、「須崎駅」から高陵交通のバスに乗って「梼原町」へ。バスの本数が少ないので、あらかじめ時刻表で調べておいた方が良いでしょう。
ちなみに「高知駅」から「須崎駅」までは、バスも利用できます(土佐電バス約1時間30分)。
また、車で梼原に行く場合は、高知自動車道の須崎ICから、国道56号線と国道197号線を経由して約1時間10分で梼原に行けます。
出典: 梼原にある隈研吾氏の建築物の代表といえば、「雲の上のホテル」でしょう。梼原の中心部から外れた太郎川公園の一角に位置し、こちらのサーフボード型の屋根は、雲をイメージされているとのこと。
出典: 正面以外のアングルから見ても、構造的に美しい施設です。
出典: ホテルの随所に隈研吾氏らしさが息づいていますが、ご注目いただきたいのが、雲の上のホテルと温泉を繋ぐ渡り廊下を兼ねている「雲の上ギャラリー」。
町内産木材をふんだんに用いて、梼原の森に溶け込む建築物を目指して作られました。外から見たギャラリーの姿が、こちら。
出典: 雲の上ギャラリーの渡り廊下はこのように、世界でも類を見ない、刎木(はねぎ)を何本も重ねなた架構形式の建物となっているのです。とても神秘的で、隈研吾氏を良く知らない人でも、はっと目を奪われますね。
出典: 室内は、和モダンな雰囲気。シンプルながらも心地よい空間で、旅の疲れをゆっくり癒すことができます。
出典: お食事もおすすめ。自然牧場で育ったカルスト牛や四万十川で取られたアメゴなど、梼原産の食材を使った美味しいお料理が、和食から洋食まで、お手頃価格で食べられます。
ゆすはら町名産「かよ卵」をたっぷり使った特製チーズケーキもありますよ。
出典: 温泉だけでなく、ホテルを出てすこし歩いたところに、町営の温水プール施設もあり、ひと泳ぎしてリフレッシュすることも。
こちらの「雲の上のプール」の設計は、隈研吾氏ではなく高知県の建築事務所が手がけていますが、町内産木材を生かした建物で、落ち着いた雰囲気。自分のペースで水泳を楽しめますね。
温水や空調は地熱を利用したつくりとなっていて、もちろん雲の上ホテルの宿泊者は無料で利用できます。
「雲の上のホテル」は梼原町を訪れるなら、ぜひ宿泊に選んでいただきたい場所です。
檮原町その他 / 郷土料理
- 住所
- 高岡郡檮原町太郎川3799-3 雲の上のホテル内
- 営業時間
- [月]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[火]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[水]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[木]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[金]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[土]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
[日]
11:00 - 14:30
17:00 - 21:00(L.O. 20:30)
■ 営業時間
冬季12月~2月 17:00~20:30 L.O 20:00
ディナータイムは、宿泊のお客様で満席の場合お断りすることがあります。
- 定休日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 雲の上のホテル 別館 マルシェ ユスハラ(2010)
出典: メインストリート沿いにある茅葺風の建物が、「雲の上のホテル 別館 マルシェ ユスハラ」。二、三階が客室になっているのですが、一階にはとれたて野菜などを販売するマルシェスペースがあるので、だれでも中に入れます。
屋根ではなく、壁が瓦葺になっていることが大きな特徴。外見は宿場町のような落ち着いた和風の外観ですが、隈研吾氏の設計とあって、中に足を踏み入れれば、スタイリッシュな空間が待ち受けていますよ。
出典: 梼原で作られた美味しいものが勢ぞろいする、一階部分の「まちの駅 ゆすはら」。農産物のほか「龍馬脱藩に関するグッズ」なども♪見ているだけでも楽しめます。
檮原町その他 / ホテル
- 住所
- 高岡郡梼原町梼原1196-1
- 営業時間
- ■ 営業時間
[チェックイン]
15:00
[チェックアウト]
翌11:00
■ 定休日
無休
- 定休日
- 平均予算
データ提供: 出典: 平成18年(2006年)に作られた「梼原町総合庁舎」は、町の人々の交流の拠点として、梼原町のシンボル的存在になっています。大型の折れ戸で仕切ることのできる半屋外の広場があり、神楽や祭りなども行われます。
ピカピカしている部分は、ガラス。木とガラスが壁面を飾り、まるでパズルのようですね。
出典: 梼原町総合庁舎の1階には、茶堂が設置されており、訪れる人を迎えてくれます。木のぬくもりが感じられる暖かな建物は、町内外の人々の交流の拠点となっています。
ぜひ立ち寄っていただきたいのが、2018年5月に開館した「雲の上の図書館(梼原町立図書館)」。梼原町役場の建築のように地元の杉板を豊富に使用し、木材×ガラスを組み合わせたつくりとなっています。
実はこちら、図書館だけでなく福祉施設「YURURIゆすはら」との複合建築。実際足を運んでみると、「思ったより建物が大きい!」と圧倒されますよ。
内部は、梼原の木の香りでいっぱい。
それもそのはず、ですよね。地元産の杉とヒノキを用いた組木が織り成す空間になっています。とても非日常的な雰囲気で、時間を忘れて本の世界に心酔してしまいそうですね*
ゆったりとくつろげるソファもあるので、観光途中の休憩スポット&情報収集の穴場として、ぜひ活用してみてくださいね。
梼原山の木材をふんだんに使った雲の上の図書館には、ボルダリング設備やカフェなども併設されています。
出典: 梼原町は幕末の志士、坂本龍馬が脱藩した地としても良く知られています。
そこで立ち寄っていただきたいのが、梼原町市街地にある和田城跡に設置された、「維新の門」。
出典: 「維新の門」には、坂本龍馬や沢村惣之丞などの、梼原にゆかりのある8人の幕末の志士の銅像が立っています。今にも駆けだしそうな躍動感が感じられます。
出典: 志士たちについて興味がある方は、「梼原町歴史民俗資料館 梼原千百年物語り」を訪ねてください。維新の時代だけでなく、平安時代からの梼原の歴史を学ぶことができます。
・龍馬ファンの方はこちらもcheck!2019年10月に「龍馬脱藩マラソン大会」を開催
龍馬ファン、幕末ファンの方は、毎年秋に開催される「龍馬脱藩マラソン大会(旧四国カルスト高原マラソン大会)」に参加してみてはいかがでしょう?
坂本龍馬をはじめとする、土佐藩の幕末の志士たちが脱藩の際に通った道を走るマラソン大会です。地元の人たちの温かい声援を受け、高低差500mの過酷なマラソンコースを駆け抜けた後は、幕末の志士たちの熱い気持ちに近づけるはずです。
出典: 三嶋神社は、919年に、津野郷の開祖・津野経高伊豆から三嶋大明神を勧請し祀ったのが始まりとされています。
出典: 川には立派な木造の御幸橋が架かっており、趣がありますね。
出典: 神楽が奉納される拝殿の正面などに施されている、竜や雲、瑞鳥などの彫刻も大変素晴らしく、深い歴史を感じさせます。
出典: ちなみに秋には、五穀豊穣に感謝する秋祭りとして、「津野山神楽」が奉納されます。一千百余年の歴史をもつ津野山神楽は国の重要文化財にも指定されており、18節の舞のすべてを納めるには約8時間を要します。
軽快な音楽とダイナミックな動きが見事に融合した勇壮な舞は素朴で、県外からも多くの観光客が神楽を見に訪れます。
出典: 坂本龍馬が土佐から脱藩した際の道沿いにある、「道の駅ゆすはら」は、雲の上ホテルのすぐ隣、太郎川公園の一角にあります。
出典: お土産よりも、地元のとれたて野菜などの農産物がたくさん販売されており、ときにはイノシシの肉や、雉肉も!
出典: 道の駅ゆすはらには、農家レストラン「くさぶき」も併設されています。
こちらのお店では、梼原特産の高麗雉(こうらいきじ)を使った「キジグルメ」で有名。また、キジ飯のほか、ナスのタタキ、そば、山菜など、梼原ならではの食材を使った料理を楽しむことができますよ。
隣の太郎川公園には、アスレチック、生態学習館、キャンプ場、草スキー場などもあるので、お子さん連れの方のレジャーにもおすすめしたいスポットです。
出典: 茶堂(ちゃどう)はもともとは、滅亡した領主の津野氏を供養するために領内の各地に建てられたもので、弘法大師像が祀られています。藩政時代には、旅人にお茶のおもてなしをする場所として使われるようになりました。
現在でも、梼原町内に13棟が残っており、太郎川公園の風早茶堂など、現在でもお茶のおもてなしをしているところもあります。
梼原町からすこし足を延ばしても行きたい、おすすめの場所
出典: 四国カルストに位置する天狗高原。遊歩道も整備されており、大自然の中を気持ちよく散策できる、おすすめの場所です。雄大な山々を一望でき、天に手が届きそうなほど!
また、新緑、紅葉、真っ青な夏空、雲海、一面の星空など、季節や時間によって、さまざまな絶景を見せてくれます。冬には雪も降り、スキーもできますよ。
・天狗高原での食事・宿泊は、標高1400mの「天狗荘」がおすすめ。
出典: 高知県と愛媛県の県境、高知県高岡郡津野町にあるのが「天狗荘」です。天狗高原にある宿泊施設として有名なんですよ。
出典: 天狗荘のレストランは、宿泊以外の方も利用できるので、天狗高原を楽しんだあと、ランチなどで立ち寄るのもおすすめ。
土佐牛を使ったステーキ丼や、四万十ポークを使ったかつ丼やカツカレーを楽しむことができます。峠を登り切ったところにある天狗荘は見晴らしもよく、お天気のいい日には絶景を堪能できますよ。
宿泊だけでなく写真撮影会などのイベントを行うこともあるので、気になる方はHPからチェックしてみてくださいね。
出典: 天狗荘へ行った方は、ぜひこちらへも*
天狗荘から延びる約4.5kmの道は、「セラピーロード」と呼ばれる散策スポットになっています。森林の中の気持ちの良い道をのんびり散策すれば、疲れた心も癒されますよ。一部には、地元産のヒノキのチップを敷き詰めた個所もあり、ヒノキの良い香りでリフレッシュできます。
出典: 高知といえば、土佐和紙で有名ですよね。
こちらは、その和紙に魅せられ技術を習得された、オランダ人の和紙工芸家、ロギール・アウテンボーガルトさんが営む農家民宿です。室内には手すき和紙をいかしたインテリアが飾られており、立ち寄るだけで心がほっと落ち着くはず。
窓からは四国カルストの雄大な山々を一望でき、大自然の中でゆったりした時間を過ごすことができます。
紙すきの体験も受け付けているそうなので、気になる方は問いあわてみてくださいね。
出典: フランス語で「わが家」と云う意味の「シェ・ムワ(chez-moi) 」は、セラピーロードの入り口にある、隠れ家的な一軒家のパン屋さんです。
店内には喫茶スペースの他に、オープンテラスもあり、お天気のいい日は周囲の美しい自然を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
出典: 自家製の天然酵母を使って焼き上げたこだわりのパンは、外はカリッと、中はふんわり。そして小麦の香ばしい香りがたまりません。種類も豊富で、つい買いすぎてしまいそうになりますよ。
檮原町その他 / パン
- 住所
- 高岡郡檮原町松原401
- 営業時間
- [月]
定休日
[火]
07:30 - 18:30
[水]
07:30 - 18:30
[木]
07:30 - 18:30
[金]
07:30 - 18:30
[土]
07:30 - 18:30
[日]
07:30 - 18:30
■ 営業時間
12-2月は18:00まで
■ 定休日
毎週最終日曜
- 定休日
- 月曜日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 「You Farm (ユー ファーム)」の濃厚ソフトクリーム
出典: 梼原町ではなく、隣の津野町にありますが、梼原へのドライブの途中でぜひ立ち寄ってほしいのが、「You Farm (ユー ファーム)」です。梼原町から津野町への国道197号線沿いに、かわいいログハウス風の建物が立っていますよ。
出典: 「You Farm」のソフトクリームは、森の中で飼育しているジャージー牛から搾りたての牛乳を使っているので、とても濃厚。牛乳本来のおいしさを堪能できます。
ソフトクリームの他に、地元産の平飼い自家配合・有精卵をつかったカスタードプリンもおすすめです。
檮原町その他 / ジェラート・アイスクリーム
- 住所
- 高岡郡津野町北川4883-1
- 営業時間
- [月]
11:00 - 17:00
[火]
定休日
[水]
11:00 - 17:00
[木]
11:00 - 17:00
[金]
11:00 - 17:00
[土]
11:00 - 17:00
[日]
11:00 - 17:00
■ 定休日
牛の出産日(年数回)
- 定休日
- 火曜日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 「CAFFEE FLAG(フラッグ)」の自家焙煎コーヒー
出典: 落ち着いたたたずまいの「CAFFEE FLAG(フラッグ)」。自家焙煎のおいしいコーヒーと、自家製ケーキや焼き菓子を楽しめる喫茶店です。このお店には、SCAJ認定コーヒーマイスターであるマスターの、誰にでもおいしいコーヒーを楽しんでもらいたいという思いが詰まっています。
出典: コーヒーは20種類ほどありますが、マスターに要望を伝えれば、それにあったものをおすすめしてくれますよ。
世界各国から生豆を仕入れて焙煎し、丁寧に淹れられるコーヒーは、格別の味です。
檮原町その他 / カフェ
- 住所
- 高岡郡梼原町梼原1155-6
- 営業時間
- [月]
08:00 - 19:00
[火]
08:00 - 19:00
[水]
08:00 - 19:00
[木]
定休日
[金]
08:00 - 19:00
[土]
08:00 - 19:00
[日]
08:00 - 19:00
■ 定休日
第2金曜日・第4金曜日
- 定休日
- 木曜日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 【最後におまけとして・・】関東で出会える「高知グルメ」情報!
出典: 高知には美味しいグルメが沢山!「しかし高知へ行きたいけど行けない・・」という関東在住の方へ、耳寄り情報*
東京・銀座にある高知県アンテナショップ「まるごと高知」へ寄ってみましょう。1Fのとさ市には、高知のおいしいものがいっぱい。帽子の形をした「ぼうしパン」や、高知のソウルドリンクのリープルなど、高知限定の商品も。
2Fの「トサダイニングおきゃく」では、本場のカツオのたたきの他、のれそれやうつぼのたたきなど他では味わえない、土佐の味を堪能できます。
地階の「とさ蔵」には、高知の名産品と、高知の地酒が勢ぞろい!「類倶楽部」に入ると、「酒場放浪記」で有名な、高知県出身の吉田類さんセレクトの利き酒セットを楽しむこともできるので、「高知グルメ」を気軽に満喫しましょう!!
出典: いかがでしたでしょうか。
直接梼原へ足を運んでみると、いたるところにある隈研吾建物が、大自然に囲まれた梼原町の素朴な街に調和していることを目の当たりにでき、きっと感動を覚えますよ。
出典: なによりも木の生命力を感じる隈研吾氏のおしゃれな木造ホテルに泊まって、ゆったりとした時間を過ごせば、誰もがパワーチャージできるはず。自然豊かな梼原町で、毎日の生活で疲れた心も体も、すっきりリフレッシュしてみませんか。
ときには大自然に身をゆだねて体と心をほぐす、ゆったり旅を愉しんでみませんか。
今回ご紹介する旅の舞台は、高知県の西部に位置する「梼原町(ゆすはらちょう)」。