スペイン南部:アンダルシア地方
アルハンブラ宮殿(グラナダ)
ナスル朝宮殿にあるアラヤネスの中庭。水面にコマレス宮が映るように設計されています。
白い村(ミハス、カサレス、フリヒリアナほか)
パティオ祭り(コルドバ)
コルドバでは毎年5月、世界無形文化遺産にも登録されている「パティオ祭り」が開かれます。中庭を鮮やかな花やグリーンで飾り、その美しさを競うというもの。白い壁をぎっしり埋め尽くすようにプランターが飾られ、スペインらしい明るさと華やかさが旧市街にあふれます。
スペイン広場(セビリア)
スペイン広場と名付けられている場所は世界中にありますが、もっともロマンチックなスペイン広場があるのがセビリアです。半円形の回廊や、スペイン各地を表しているタイル画、そしてボートに乗って優雅に過ごすことができる水路など、どこを切り取っても絵になります。映画好きの人なら、この場所をどこかで見たことがあるのではないでしょうか。実は、「スターウォーズ」シリーズに登場する惑星ナブーのワンシーンがここで撮影されていました。
ひまわり畑(カルモナ)
壮大なスケールで大地を覆い尽くすひまわり畑。突き抜ける青空の下、降り注ぐ太陽を全身で浴びているひまわりの力強い美しさが一面に広がり、これぞまさにスペインならではの絶景です。見頃は、5月下旬〜6月。
スペイン北東部:カタルーニャ地方
サグラダ・ファミリア(バルセロナ)
言わずと知れたガウディ建築の超大作。1882年に着工されてから既に130年以上も建設が続き、2026年に完成が予定されています。工事中の外観も印象的ですが、そのすばらしさがわかるのは内部です。想像を超える奇抜なデザインに、きっと感性が刺激されるはず。
サグラダ・ファミリアの内部。ステンドグラスから光が漏れて、幻想的な美しさです。
ガウディの意思を受け継ぎ芸術工房監督を務めているのは、日本人である外尾悦郎氏。
「生誕のファザード」に見える15体の天使像は、外尾氏の作品です。
アントニオ・ガウディの作品群(バルセロナ)
サグラダ・ファミリアのほかにも、バルセロナには見所がたくさん。ガウディがかつて住んでいたこともあるグエル公園や、骨の家と呼ばれているカサ・パトリョなど、世界遺産に登録されている彼の作品がバルセロナには7カ所あります。
地中海性部:バレアレス諸島
イビサ島のビーチ
イビサ島は、島全体が世界遺産になっています。古代遺跡など重要な歴史的史跡が多く、 自然環境に恵まれ、 絶滅危惧種が生息する貴重な生態系を持つ場所でもあるからです。1年を通して温かく、真夏のハイシーズンはビーチやクラブが大盛り上がり。世界一と言われるサンセットは、言葉を失うほどの絶景です。
スペイン中央部:カスティーリャ・イ・レオン州
水道橋とアルカサル(セゴビア)
古代ローマ時代に2万を超す石を積み重ねて作られた巨大な水道橋。19世紀後半まで実際に水の供給に使われていました。驚かされるのは、迫力満点の大きさと、精密に設計されている高い技術力。2000年もの時を重ねてきた姿は、今も人々の心を打つ優美な貫禄があります。
マドリードからバスで1時間ほどの場所にあるセゴビア。映画「白雪姫」に登場する城のモデルになったと言われている「アルカサル」も必見です。
ラス・メドゥラス(レオン)
赤土の岩肌が緑を突き破るように見える不思議な造形美。ここは、スペイン北部のポンフェラーダ近郊に広がるラス・メドゥラスです。ローマ時代、砂金を豊富に含む金山がありました。その金を採掘するために山が次々に削られていったのです。栄枯盛衰の歴史を今に伝えるスペイン世界遺産の1つです。
スペイン中部:カスティーリャ=ラ・マンチャ州
魔法にかけられた街(クエンカ)
断崖の上に家々が建つ街、クエンカ。侵食と風化によって、このような景色が形成されました。名所として人々の目を惹きつけているのが、「宙吊りの家」と呼ばれているスペイン抽象美術館です。断崖に突き出るように建ち、空中に浮いているように見えます。「魔法にかけられた街」とも言われるだけあって、不思議な魅力とドキドキに包まれています。
シエラ・ネバタ山脈の緑豊かな自然の中で圧倒的な存在感を放つアルハンブラ宮殿。その昔イスラム王朝がイベリア半島を支配していた時代の象徴であり、スペインの複雑な歴史を知ることができる場所です。歴史を知れば感慨深さがひとしおですが、ただただ装飾を眺めるだけでも十分に楽しめるほど建築デザインが神秘的。柱や枠など、細かなところまで繊細で美しく、イスラム建築の最高傑作と言われています。