日々、都会で忙しく過ごしていると、プライベートな時間まで浸食されていくような気がしませんか？そんなときは、ちょっと足を延ばして、違う土地の空気を吸いに出かけてみてはいかがでしょう。休暇を取って、計画をたくさん立てて...というのもいいけれど、もっと気軽に、気分転換するなら、日帰りで好きなスポットを探索するショートトリップがおすすめです。

熱海の高台に建つ「MOA美術館」。贅沢なロケーションに国宝級の重要文化財の数々。熱海観光のついでに寄るのではなく、ゆっくり時間をとって訪れたいと思わせる場所です。2017年には、館内をリニューアルし、世界的な現代美術家、杉本博司氏が手掛けた展示空間も加わりました。日本古来の文化や技術のすばらしさを余すところなく伝えようとするこだわりには敬服の念すら覚えるほど。雄大な相模灘が眼下に広がる景色もすばらしく、開放的な気分にさせてくれます。

豊臣秀吉が時の天皇に茶を献じるために作ったという「黄金の茶室」。その史実を元に再現したのがこちら。茶室そのものだけでなく、茶道具もすべて金。この特異な空間でどんな茶会が開かれたのか、想像を巡らせるだけで、楽しくなります。

円形ドーム一面に映し出される万華鏡は圧巻。この万華鏡のため制作されたという美しい音楽の調べと共に過ごす時間は格別です。

緑豊かな庭園に、120点ものユニークな彫刻作品を常設展示する「彫刻の森美術館」。広大な敷地は体感型のスペースもあり、アート体験しながら、アスレチックをしたり、森を探索したり、多角的な楽しみ方ができるのが魅力。自然の中で見る彫刻作品は、毎回違った表情を見せてくれるので、何度訪れても飽きることがありません。また、周りには、雄大な箱根の山々が囲み、リラックスした空気が流れているのを感じます。

芝生に伏して、一体何をしているのでしょうか...？まるで地面を抱きしめているような...。自然の景色の中で、えっ！？と驚きがあるのが楽しいですね。

分厚いステンドグラスがはめ込まれた高さ18メートルの塔は、実際に中に入ってみることができます。外界から一歩足を踏み入れれば広がる幻想的な世界に魅了されてしまいそう。塔の上からは、「彫刻の森美術館」全体を見渡すことができるので、機会があれば、ぜひ上ってみたいですね。

箱根といえば温泉！だけど、温泉にゆっくりつかるほど時間はなくて、という方へ...。ふらりと足湯であったまってみるのはいかがでしょうか？箱根 宮ノ下にある「NARAYA CAFE(ならやカフェ）」は、足湯をしながらお茶をしたり、またはお酒を飲んだり、食事もできる素敵なカフェ。ギャラリーやショップもあるので、思い思いのペースでリラックスタイムを過ごせる癒しのスペースです。

ショップ「ならやあん」には地元の作家さんの作品など、様々なクラフトや雑貨が並びます。どれも優しくて自然を感じさせるものばかり。店内に流れる穏やかな空気に癒されます。

千葉県佐倉市にある「DIC川村記念美術館」は、都会の喧噪から離れた、静かで自然豊かな場所です。モネやルノワールなどの印象派からピカソ、シャガールなどの近代美術、さらにはジャクソン・ポロックやマーク・ロスコなど20世紀を代表するアメリカの美術作家たちの作品まで豊富なコレクションを目にすることができます。2017年12月現在休館中ではありますが、春先からは新しい企画展も始まります。作品に合わせた贅沢な鑑賞空間の作り方もすばらしいので、アートが好きな方にはぜひおすすめしたい場所です。

外の空間に建つステラの彫刻作品。他にヘンリー・ムーアの作品も目にすることができます。

美術館の外には美しい散策路があり、美術館を出たお客さんを自然へと誘います。四季折々の表情豊かな自然を楽しめるのも、ここへ来た特典の1つ。時間を忘れてついつい長居をしてしまいそうです。