自分を見つめなおす旅へ。京都の禅寺で過ごす「枯山水」の楽しみ方

自分を見つめなおす旅へ。京都の禅寺で過ごす「枯山水」の楽しみ方

水を用いずに、砂や石のみを使って山水の風景を表現する「枯山水」。室町時代の禅寺寺院にて特に用いられ発達してきた庭園様式です。シンプルな造形から、見るものによってその解釈は異なり、まさに己と向き合う禅の教えそのものともいえます。そこで今回は、京都に行ったら必ずみておきたい禅寺の枯山水をご紹介します。2017年08月30日作成

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旅行・お出かけ
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龍安寺

~エリザベス女王が認めた、美しい石庭~
厳めしいものが多い禅寺の山門の中で、異彩を放つ龍安寺の山門は、樹木に囲まれ優しく迎えてくれるそんな印象です。秋の紅葉も見事だそうですよ。
大雲山龍安寺の創建は、1450(宝徳2)年、室町幕府の管領職にあった細川勝元が、徳大寺実能から譲受けた山荘に、妙心寺五世の義天玄承禅師を迎え開山しました。1467年応仁の乱で焼失しましたが、1499年に勝元の子・政元のよって再興され、方丈や石庭が築造されたそうです。織田信長や豊臣秀吉にも庇護された歴史があるそうです。1798年の火災で仏殿・方丈・開山堂を焼失し、塔頭・西源院の方丈を移築し現在に至ります。
出典:

大雲山龍安寺の創建は、1450(宝徳2)年、室町幕府の管領職にあった細川勝元が、徳大寺実能から譲受けた山荘に、妙心寺五世の義天玄承禅師を迎え開山しました。1467年応仁の乱で焼失しましたが、1499年に勝元の子・政元のよって再興され、方丈や石庭が築造されたそうです。織田信長や豊臣秀吉にも庇護された歴史があるそうです。1798年の火災で仏殿・方丈・開山堂を焼失し、塔頭・西源院の方丈を移築し現在に至ります。

方丈庭園

石は東から5個・2個・3個・2個・3個の順で配列されており、どこから見ても必ず1個の石が他の石に隠れてしまうように置かれています。これは常に自分に足りないものを自覚するようにという戒めであると伝わっていますが、それが真実かどうかは分かりません。どこから見ても完全な形を見ることができない不完全庭の美は、禅の心を象徴しているともいわれています。
出典:《京都 龍安寺》の魅力と見どころ・歴史を1ページでサクッと紹介! 石庭の美しさで名高い世界遺産の寺院 - MAR-KER
大小15個の石と白砂で構成さた、幅25m・奥行10mの75坪ほどの方丈庭園です。
1975(昭和50)年、イギリスのエリザベス女王の来訪をきっかけに、石庭の美しさが海外からも注目を集めるようになりました。
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大小15個の石と白砂で構成さた、幅25m・奥行10mの75坪ほどの方丈庭園です。
1975(昭和50)年、イギリスのエリザベス女王の来訪をきっかけに、石庭の美しさが海外からも注目を集めるようになりました。

石庭は一見すると平坦に見えますが、方丈から見て左奥が低くなっています。西側の壁も手前から奥に向けて50cmほど低くなっていますが、見ただけでは分かりません。高低差を付けることにより庭に奥行きを感じさせ、雨水などを排水しやすくなっています。
出典:《京都 龍安寺》の魅力と見どころ・歴史を1ページでサクッと紹介! 石庭の美しさで名高い世界遺産の寺院 - MAR-KER
見る角度によって違った表情を見せる石庭で、静謐な時間を過ごし自分自身と対話したくなります。
出典:

見る角度によって違った表情を見せる石庭で、静謐な時間を過ごし自分自身と対話したくなります。

紅葉の季節も、風情があって素敵です。
出典:

紅葉の季節も、風情があって素敵です。

春と秋は桜や紅葉を目当ての観光客が多いので、ゆっくりと庭を眺めたい方は、平日の午前中がおすすめだそうですよ。もっとじっくり眺めるなら、夏や冬が良いそうです。
座ってじっくり庭を眺めるのも素敵ですが、石庭は、方丈(本堂)から立って鑑賞するように設計されているので、是非、立って眺めてみて下さい。
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春と秋は桜や紅葉を目当ての観光客が多いので、ゆっくりと庭を眺めたい方は、平日の午前中がおすすめだそうですよ。もっとじっくり眺めるなら、夏や冬が良いそうです。
座ってじっくり庭を眺めるのも素敵ですが、石庭は、方丈(本堂)から立って鑑賞するように設計されているので、是非、立って眺めてみて下さい。

石庭は、こちらの「方丈」から眺めます。1606年に織田信長の弟・信包(のぶかね)が西源院の方丈として建てたものを江戸時代に移築。
1953(昭和28)年から皐月鶴翁(さつきかくおう)が5年の歳月をかけて描いた、龍や北朝鮮にある金剛山の襖絵は、見ごたえがあり撮影も可能です。
出典:

石庭は、こちらの「方丈」から眺めます。1606年に織田信長の弟・信包(のぶかね)が西源院の方丈として建てたものを江戸時代に移築。
1953(昭和28)年から皐月鶴翁(さつきかくおう)が5年の歳月をかけて描いた、龍や北朝鮮にある金剛山の襖絵は、見ごたえがあり撮影も可能です。

鏡容池(きょようち)

国の名勝に指定されている「鏡容池」は、毎年5月から7月の午前中は美しいスイレンが見られる池として有名です。池の周りには他にも桜・サツキ・ショウブなどが植えられ、サギやカモが飛来するので、ゆっくりと自然を愛でられる場所でもあります。
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国の名勝に指定されている「鏡容池」は、毎年5月から7月の午前中は美しいスイレンが見られる池として有名です。池の周りには他にも桜・サツキ・ショウブなどが植えられ、サギやカモが飛来するので、ゆっくりと自然を愛でられる場所でもあります。

大雲山 龍安寺|Ryoanji
《京都 龍安寺》の魅力と見どころ・歴史を1ページでサクッと紹介! 石庭の美しさで名高い世界遺産の寺院 - MAR-KER
京都市右京区にある龍安寺は、臨済宗妙心寺派の寺院です。妙心寺の境外塔頭の一つですが、現在は山内塔頭同様の扱いを受けています。石庭の名で知られる方丈庭園の美しさは、日本だけでなく海外でも有名です。1994年(平成6年)には、古都京都の文化財と
龍安寺の魅力を解説したページ

建仁寺

~見所たくさんのお庭と、座禅や写経も体験できる♪~
京都最古の禅寺「建仁寺」は、臨済宗建仁寺派大本山の寺院で、「東山 建仁禅寺」が正式名称です。
1202(建仁2)年、宋国百丈山を模して、源頼家によって栄西禅師を開山として建立されました。
毎月第二日曜日午前8時より座禅体験、写経体験は本坊売店にて随時行っています。
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毎月第二日曜日午前8時より座禅体験、写経体験は本坊売店にて随時行っています。

大雄苑(だいおうえん)

「方丈」の前庭である石庭「大雄苑(だいおうえん)」は、1940(昭和15)年に、中国の百丈山の眺めを模して造られたそうです。敷き詰められた白い石に描かれた波紋、凛とした空気が漂います。
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「方丈」の前庭である石庭「大雄苑(だいおうえん)」は、1940(昭和15)年に、中国の百丈山の眺めを模して造られたそうです。敷き詰められた白い石に描かれた波紋、凛とした空気が漂います。

〇△☐乃庭

〇△☐乃庭は、2006(平成18)年に造られました。〇:水(木)、△:火(庭の隅の形状)、☐:地(井戸)を表し、宇宙の根源的な形態:〇△☐で、禅宗の四大思想(地水火風)を象徴したそうです。
出典:

〇△☐乃庭は、2006(平成18)年に造られました。〇:水(木)、△:火(庭の隅の形状)、☐:地(井戸)を表し、宇宙の根源的な形態:〇△☐で、禅宗の四大思想(地水火風)を象徴したそうです。

双龍図

2002(平成14)年建仁寺創建800年を記念し、小泉淳作画伯作の法堂の天井画「双龍図」。2年の歳月をかけた108畳にも及ぶ水墨画です。
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2002(平成14)年建仁寺創建800年を記念し、小泉淳作画伯作の法堂の天井画「双龍図」。2年の歳月をかけた108畳にも及ぶ水墨画です。

風神雷神図

俵屋宗達の屏風画である国宝「風神雷神図」は、現在、建仁寺に展示している物は、複製作品です。
所蔵は建仁寺ですが、京都国立博物館に寄託しています。
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俵屋宗達の屏風画である国宝「風神雷神図」は、現在、建仁寺に展示している物は、複製作品です。
所蔵は建仁寺ですが、京都国立博物館に寄託しています。

建仁寺 The Oldest Zen Temple Kenninji
建仁寺は臨済宗建仁寺派の大本山で、建仁2年に開創しました。開山は栄西禅師、開基は源頼家です。坐禅体験、写経体験受け付けております。
まさに「わびさび」の世界!京都「建仁寺」の庭園が美しすぎる | wondertrip
今回ご紹介するのは、京都にある「建仁寺」です。美しい石庭、四季折々変化する木々のある庭園、歴史ある建造物、海外の観光客からも「わびさび」を感じる事が出来ると人気の建仁寺。その美しい庭園をいくつかご紹介します。 【京都常連が徹底ガイドのおすすめ記事】京都観光の理想的な日帰りプラン5つ殿堂入り!京都お土産ランキン
「建仁寺」見どころガイド

大徳寺

~大徳寺の境内、見ごたえある各寺院の石庭~
1315(正和4)年に宗峰妙超により開創し、応仁の乱で消失したが、一休和尚が復興。豊臣秀吉が、織田信長の葬儀を営み菩提を弔うために総見院を建立し寺領を寄進しました。
境内には20余りの塔頭と呼ばれる寺院があり、いくつかは見学できます。
こちらは、赤い装飾が美しい「山門」。この山門建設にあたり、豊臣秀吉との亀裂が決定的となり、千利休が切腹を言い渡されました。
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こちらは、赤い装飾が美しい「山門」。この山門建設にあたり、豊臣秀吉との亀裂が決定的となり、千利休が切腹を言い渡されました。

大徳寺内最古の建物がある龍源院(りょうげんいん)、十字架に見立てた庭がある瑞峰院、枯山水庭園で有名な大仙院、千利休ゆかりの品が見られる高桐院(こうとういん)などが、おすすめです。
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大徳寺内最古の建物がある龍源院(りょうげんいん)、十字架に見立てた庭がある瑞峰院、枯山水庭園で有名な大仙院、千利休ゆかりの品が見られる高桐院(こうとういん)などが、おすすめです。

龍源院

大徳寺山門の前に位置する「龍源院(りょうげんいん)」は、大徳寺で最古のお寺で、本堂は重要文化財に指定されています。
方丈北側にある「龍吟庭(りょうぎんてい)」は、洋々とした大海原を表した青々とした杉苔が見どころです。
出典:

大徳寺山門の前に位置する「龍源院(りょうげんいん)」は、大徳寺で最古のお寺で、本堂は重要文化財に指定されています。
方丈北側にある「龍吟庭(りょうぎんてい)」は、洋々とした大海原を表した青々とした杉苔が見どころです。

方丈東側にある「東滴壺(とうてきこ)」は、日本最小の石庭。小さいながら、“一滴の波紋が大海を生み出す禅の教えを表現”しているそうで、底知れぬ深さを感じます。
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方丈東側にある「東滴壺(とうてきこ)」は、日本最小の石庭。小さいながら、“一滴の波紋が大海を生み出す禅の教えを表現”しているそうで、底知れぬ深さを感じます。

瑞峰院

キリシタン大名である大友宗麟公が、1535(天文4)年に創建。
こちらの「独坐庭」は、荒波の中に佇む蓬莱山と島々を表現しています。波紋の躍動感から厳しい大自然を感じられるお庭です。
本堂裏にある「閑眠庭」は、7個の石を十字架の形に配置しています。
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キリシタン大名である大友宗麟公が、1535(天文4)年に創建。
こちらの「独坐庭」は、荒波の中に佇む蓬莱山と島々を表現しています。波紋の躍動感から厳しい大自然を感じられるお庭です。
本堂裏にある「閑眠庭」は、7個の石を十字架の形に配置しています。

京都はやっぱりここが最強か…「大徳寺」の魅力5選 | wondertrip
数々の歴史深い寺社仏閣が集まる京都で、大徳寺も外せないスポットのひとつとして人気があります。京都でも有数の規模を誇る大徳寺は、一休さんとのゆかりも。そんな大徳寺でぜひ見ておきたい魅力的な場所を5選紹介します。 【京都常連が徹底ガイドのおすすめ記事】京都観光の理想的な日帰りプラン5つ殿堂入り!京都お土産ランキン
「大徳寺」見どころガイド
大徳寺 : 臨済・黄檗 禅の公式サイト

相国寺

~シンプルな石庭で、静謐な時間を~
臨済宗相国寺派の大本山「相国寺」、正式名称は萬年山相國承天禅寺です。
足利義満により創建され、幾度も焼失と復興の歴史を繰り返し、現存する法堂は1605年に再建された日本最古の法堂建築です。
足利義満により創建された「金閣寺」と、足利義政により創建された「銀閣寺」は、相国寺の塔頭寺院であると聞いて驚く人は多いはず。相国寺の山外塔頭として現在も、金閣寺や銀閣寺は相国寺僧侶が任期制をもって運営している。
出典:

足利義満により創建された「金閣寺」と、足利義政により創建された「銀閣寺」は、相国寺の塔頭寺院であると聞いて驚く人は多いはず。相国寺の山外塔頭として現在も、金閣寺や銀閣寺は相国寺僧侶が任期制をもって運営している。

龍淵水の庭

開山堂にある「龍淵水の庭」は、手前に白砂の枯山水があり、奥に石組や樹木を配した苔庭がある独特の作りになっているそうです。
出典:

開山堂にある「龍淵水の庭」は、手前に白砂の枯山水があり、奥に石組や樹木を配した苔庭がある独特の作りになっているそうです。

鳴き龍

重要文化財の法堂の天井に描かれたは「蟠龍図」は狩野永徳の子・光信が描いたもの。絵の下で手を打つと、堂内の反響音が天から龍の鳴き声のように聞こえ、「鳴き龍」と呼ばれている。
出典:

重要文化財の法堂の天井に描かれたは「蟠龍図」は狩野永徳の子・光信が描いたもの。絵の下で手を打つと、堂内の反響音が天から龍の鳴き声のように聞こえ、「鳴き龍」と呼ばれている。

臨済宗相国寺派

圓光寺

~龍と雲海を表現した躍動感ある石庭~
1601(慶長6)年、徳川家康は三要元佶(閑室)禅師を招き、伏見に圓光寺を建立し学校とし僧俗を問わず入学を許した。学僧や絵師、墨跡文人など多くを育み、日本文化の発展に大きな役割を果たした。明治以降には、俗世を捨てた女性たちの尼寺の修行道場とした。
出典:

1601(慶長6)年、徳川家康は三要元佶(閑室)禅師を招き、伏見に圓光寺を建立し学校とし僧俗を問わず入学を許した。学僧や絵師、墨跡文人など多くを育み、日本文化の発展に大きな役割を果たした。明治以降には、俗世を捨てた女性たちの尼寺の修行道場とした。

奔龍庭

雲海を白砂であらわし、石組で天空の龍を表現した枯山水。龍の頭部と背中付近に立つ石柱は、光る稲妻をも表現し、庭園全体に躍動感を与えている。留め石は置かれず未完のままの庭とし、見る者が心のなかで完成させることができそうです。
出典:

雲海を白砂であらわし、石組で天空の龍を表現した枯山水。龍の頭部と背中付近に立つ石柱は、光る稲妻をも表現し、庭園全体に躍動感を与えている。留め石は置かれず未完のままの庭とし、見る者が心のなかで完成させることができそうです。

紅葉の時期も見事です。
出典:

紅葉の時期も見事です。

十牛之庭

牛を追う牧童を描いた「十牛図」をモチーフに、近世初期に造られた池泉回遊式庭園。庭園南側には洛北最古の泉水・栖龍池があり、そこからの眺めも最高です。
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牛を追う牧童を描いた「十牛図」をモチーフに、近世初期に造られた池泉回遊式庭園。庭園南側には洛北最古の泉水・栖龍池があり、そこからの眺めも最高です。

瑞巌山 圓光寺 |  Zuiganzan Enkouji Temple
圓光寺(えんこうじ)は、京都市左京区一乗寺にある臨済宗南禅寺派の寺院。山号は瑞巌山、開山は三要元佶(閑室)、開基(創立者)は徳川家康。当寺では徳川家康の命により、日本における初期の活字本の一つである「伏見版」の印刷事業が行われた。 十牛の庭と呼ばれる庭園には洛北で最も古いと言われる栖龍池と水琴窟がある。秋は紅葉の名所となります。

自分と向き合う時間を。

京都にある寺院の「枯山水」をご紹介してきました。砂や石のみを使って山水の風景を表現した、静寂の中でどんな自分と出会うことができるのでしょう。
出典:

京都にある寺院の「枯山水」をご紹介してきました。砂や石のみを使って山水の風景を表現した、静寂の中でどんな自分と出会うことができるのでしょう。

Google マップ
今回ご紹介した5件のお寺は、こちらです。

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