さまざまな雪景色が愉しめる日本
雪の名所といっても、その光景はさまざま。日本には、北国のダイナミックな白銀の世界から、京都などの情緒あふれる雪景色まで、さまざまな雪の風景を愉しむことができます。しばし、美しい純白の世界をのぞいてみましょう。
こちらは、京都の「貴船神社」。雪に覆われた長い階段が本宮へと続く光景は、神聖そのものです。
大スケールの幻想世界！北国の冬景色
きらめく樹氷を湖面に映す「摩周湖」（北海道）
雪を頂く山々や陽射しに映える樹氷が湖面に映り込み、この世のものとは思えない美しさ。どこまでも神秘的です…。
大自然が描く壮大なアート「シュカブラ」（北海道・旭岳）
大雪山系の旭岳では、強い北西の風で「シュカブラ」といわれる風紋が雪の上に描かれます。まさに大自然のアートですね。ときには、強風によってたった1日で数ｍの雪の壁が突然出現することもあります。おすすめは、夫婦池周辺のシュカブラ。
雄大な山々が見せる折々の姿もまた魅力的です。
雪をまとってさらに神秘的な「青い池」（北海道・美瑛町）
神秘的なスポットとして知られる「青い池」は、静けさの中で雪が舞う頃、また一段と不思議な雰囲気に包まれます。冬期は、2月いっぱいライトアップが行われ、それ以降は立ち入り禁止になります。お早めに。
ここにしかない氷上の村「然別湖コタン」（北海道）
1月下旬から3月下旬まで日本で一番長く凍る然別湖では、「コタン」といって氷上に村が出現するイベントが行われます。雪と氷で作った「イグルー」という建物や、アイスバー、氷上露天風呂、宿泊できるアイスロッジなど、ここでしか体験できない雪と氷の世界が楽しめます。
また、コタン開催中は、湖上のスノーモービル、スノーシューでの雪原散歩、星空ウォッチングなどさまざまなアウトドア体験が満喫できます。
アイスバーでは、氷のグラスでドリンクを楽しめるそうです。氷を生かしたしつらえで、特別な気分になれそう。
氷瀑のダイナミックな景観美「奥入瀬渓谷」（青森県）
美しい渓流で知られる「奥入瀬渓谷」ですが、滝が凍りつく冬景色も素晴らしく、おすすめ。
氷柱、氷瀑、しぶき氷…厳しい寒さの中で生まれるダイナミックな景観に、自然のパワーを感じます。
氷の芸術「猪苗代湖のしぶき氷」（福島県）
「しぶき氷」とは、湖水が強い西風にあおられて、岸辺の樹木に氷着したもので、とても珍しい現象だとか。
「氷の芸術」といわれ、ときには4mを超える自然のオブジェができあがることも。陽光にキラキラと映える姿はほんとうに美しい♪
芭蕉の名句を残した「山寺」（山形県）
「宝珠山立石寺（りっしゃくじ）」は、“山寺”とも呼ばれ、松尾芭蕉が「閑さや岩にしみいる蝉の声」の名句を残した地として知られます。夏だけでなく、雪に埋もれる冬は一番の見所ともいわれます。
立石寺（山寺）は、ひとつの山の総称で、切り立った岩場に点在するお堂をまとめてそう呼びます。登るに連れて身が浄められていく修行の地。静謐な時間が流れる別世界がそこにあります。
大自然の力強さに圧倒される「蔵王の樹氷」（山形県）
圧巻のスノーモンスター！あまりにも有名な蔵王の樹氷ですが、やはり雪景色の名所としてはずせない絶景地です。一度は訪れて、そのスケールを目の当たりにしてみたいですね。
情緒あふれる日本らしい雪景色
幻想的な灯りに導かれる「貴船神社」（京都）
縁結びのパワースポットとして知られる京都の「貴船神社」。長い階段に雪がしんしんと降り積もる様は幻想的。
しかも、雪の降った日限定で、灯籠がライトアップされます。寒い日に思い切って出かけた人だけが見られる、特別な光景ですね。
あまりに美しい額縁庭園の雪模様「宝泉院」（京都・洛北）
「額縁庭園」で知られる、京都・洛北の「宝泉院」。息をのむほど美しい雪景色が、まるで水墨画のごとく広がっています。居住まいを正したくなるような、静寂で浄らかな空気に包み込まれます。
季節を切り取る悟りの窓「源光庵」（京都・鷹峯）
京都の北側・鷹峯（たかがみね）にある「源光庵」は、二つの窓でよく知られています。写真手前の“悟りの窓”といわれる丸窓と、奥に見える“迷いの窓”の角窓。四季折々の風景を切り取る窓は、まるで自然が織りなす掛け軸のような風情を感じさせます。とくに純白の雪景色は心が洗われるような清廉さです。
冬景色が似合う天守「松本城」（長野県）
「松本城」は、雄大な北アルプスを借景に、威風堂々としたたたずまいを見せる国宝の城。現存する五重六階の天守としては日本最古だそうです。白と黒の対比の美しさも印象的。雪景色が似合う天守です。
物語の世界のような「白川郷」（岐阜県）
世界遺産に登録されている、白川郷の「合掌造り集落」。雪深い冬こそ、本当の白川郷らしさに出会えるのかもしれません。冬期には、期日限定でライトアップされ、近くの高台から見る集落は、まるで物語の世界のよう。
雪原も美しい「鳥取砂丘」（鳥取県）
一面の雪に覆われた「鳥取砂丘」。冬には砂丘のくぼ地に水がたまり、オアシスと呼ばれるのだとか。他の季節とは全く違う顔を見せる冬の砂丘に出かけてみませんか？まだ足跡が付いていない早朝がおすすめだそうです。
広大な砂丘が更に特別な景色に変わる雪の日を是非みてみたいですね。
雪見温泉の愉しみ
郷愁の町並みに雪が降る「銀山温泉」（山形県）
雪景色が美しい温泉町といえば、まず名前があがる山形県の「銀山温泉」。大正浪漫の香り漂うノスタルジックな町並みが、しんしんと降る雪にとても合います。もちろん、温泉宿での雪見風呂などもお愉しみ…。
白骨温泉（長野県）
こちらは、雪見温泉として名高い長野県の白骨温泉「泡の湯」の野天風呂。あたり一面銀世界の広々としたお風呂です。湧き出すときには透明なお湯が、空気と触れると白く濁るのだとか。混浴なのでタイルを巻いて入れますが、濁っているので中は見えません。
冬にしか見られない珠玉の雪景色を見に出かけませんか？
冬にしか見られない珠玉の雪景色。絶景を訪ねて、旅に出てみませんか？ちょっと遠出すれば、そこには信じられないような冬の幻想風景が広がっています。
凛と張り詰めた寒さの中でことさら美しい雪景色。日常から離れて、白銀の世界を体験しに行きませんか？