京都・嵐山は、京都屈指の観光スポット。
大堰川に、渡月橋。世界遺産の天龍寺に、竹林の道と、一年を通して多くの観光客が訪れます。
出典: 嵐山は何度訪れても、四季折々に楽しめる観光地。
でも、一人静かに旅を楽しんだり、嵐山に連泊されるのなら、中心部から少し足を伸して“嵯峨野路”を歩いてみましょう。
出典: 出典: 嵯峨野は、平安期から皇族や貴族、公家や文人らが、離宮や山荘を営んできた地。特に「小倉山」とその山麓は、穏やかな景色が広がる、古から親しまれてきた紅葉の名所です。多くの人々が“小倉山”を題材に歌を詠んでいますが、その多くが秋の歌と云われています。
出典: 「をぐら山 峰の紅葉ば心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ」
【貞信公(26番) 『拾遺集』雑集・1128】
(*現代語訳:小倉山の峰を彩るもみじ葉よ、もしお前に心があるのなら、もう一度行幸があるまで、どうぞ散らずに待っていておくれ。)
作者は、藤原忠平(貞信公)。朱雀天皇の即位によって摂政となり、太政大臣、関白をつとめ、藤原氏栄華の礎を築いた人物です。宇多上皇のお伴で小倉山に遊行した際に、上皇がその子である「醍醐にも見せてやりたいものだ」という言葉に対して詠んだ歌と伝えられています。
この歌は、かの有名な『小倉百人一首』おさめられていますが、編者である、鎌倉期の大歌人・藤原定家は、ここ小倉山の山荘において、後代に伝わるこの秀歌撰を編んでいます。
出典: 晩秋の嵯峨野は、燃え立つような紅葉で彩られ、息を呑むような美しさ。
陽に照らされて輝く紅葉は、竹林や苔の緑に引き立てられ、さらに華やぎます。
出典: 紅葉が散り落ち、参道や寺院の庭に広がる“散り紅葉”の光景も素晴らしく、すっかりと落葉した冬木立の嵯峨野も、ひっそりとした風情で、実に味わい深いものです。
出典: 平安末期から鎌倉初期に活躍した歌人で僧侶の西行法師も、小倉山を詠んでいます。
「をぐら山 ふもとの里に 木の葉散れば 梢に晴るる 月を見るかな」
【『新古今和歌集』603】
(*現代語訳:“小暗山(おぐらやま)”というほどに鬱蒼とした小倉山だけれど、麓の里では、木の葉がすっかり散り落ちてしまったので、木々の梢に、清らかに晴れ渡る月がよく見えるなぁ。)
出典: 嵯峨野の景色を眺めて詠嘆するのは、平安期も現代も同じ。
ここ嵯峨嵐山周辺は、古都保存法によって保護され、古くから地域の人々の努力によって、自然もその景観も保全されてきた地域です。野鳥も多く、鳥獣保護区にも指定されています。周り歩けば、きっと貞信公や西行と同じ感慨にひたれるはずです。
出典: 今記事では、雅で荘厳な嵯峨野の名所「大覚寺」、紅葉に染まる嵯峨野の名所旧跡を、散策モデルコースに沿って案内し、休憩時にお勧めの食事処やカフェ、土産物店を厳選して20店紹介します。
モデルコース、店舗は、地図付きで案内しますので、ぜひ秋冬に訪れる京都旅の参考にして下さい。
出典: 本記事の目次
◆“嵯峨野路散策”モデルコース◆
1)“嵯峨野路散策”モデルコース -終日編-
2)“嵯峨野路散策”モデルコース -半日編-
1.荘厳で雅。「旧嵯峨御所 大本山 大覚寺」
1-1.荘厳で雅な「大覚寺」へようこそ。
1-2.“華と心経の寺”
1-3.雅で華麗。 お守り&おみくじ
1-4.風雅な景色“大沢池”
1-5.紅葉と光の競演。「真紅の水鏡」
2.癒やしの庵 「直指庵」
3-1.嵯峨の顔。「清涼寺(嵯峨釈迦堂)」
3-2.★清涼寺境内で美味しい一時。
①嵯峨豆腐 森嘉・②京料理湯どうふ 竹仙
4.燃え立つ紅葉。「宝筐院」
5.紅葉の季節のみ一般公開。「厭離庵」
6.”悲恋の尼寺” 「祇王寺」
7-1.紅葉のトンネル「二尊院」
7-2.★境内で、一服。③小倉茶店 四季庵
8.嵯峨野の田園風景。「落柿舎」
9.紅葉のトンネル。「常寂光寺」
10.★祇王寺~常寂光寺周辺 食事処&カフェ&土産物店
④テトラミリュー ⑤嵐山おぶう
⑥甘味カフェ ふらっと ⑦味茶房 かのん
⑧MOMI-CAFE (モミカフェ)⑨民芸 定家
⑩小陶苑⑪嵯峨ころ柿 ⑫おかもと勇楽
⑬無動庵 Museum李朝 Cafe & Gallery
⑭小倉山荘 嵯峨落柿舎前店 ⑮さがの楓カフェ
⑯京都嵯峨たまごや
11.★JR嵯峨嵐山駅周辺で。美味しいランチ&カフェ
⑰発酵食堂カモシカ ⑱カモシカのお菓子「発酵マルシェ」
⑲Le Bouchon Tourneso(ル ブション トゥーネソル)
⑳カフェ スタイル リゾート 嵯峨野湯
旅のInformation
旅のおわりに
【「宝筐院」】
★今回紹介する名所の紅葉の見頃は、例年11月中旬~12月上旬です。
このコースは、JR嵯峨嵐山駅を起点に、嵯峨野を代表する名所「大覚寺」から、嵯峨野に点在する名所を周り、JR嵯峨嵐山駅へ戻るコースです。
出典: JR嵯峨嵐山駅→[徒歩17分]→■1.旧嵯峨御所大覚寺門跡(大沢池)→[徒歩15分]→■2.直指庵→[徒歩21分]→■3.清涼寺(嵯峨釈迦堂)→[徒歩1分]→■4.宝筐院→[徒歩11分]→■5.祇王寺→[徒歩6分]→■6.厭離庵→[徒歩4分]→■7.二尊院→[徒歩3分]→■8.落柿舎→[徒歩6分]→■9.常寂光寺→[徒歩20分]→JR嵯峨嵐山駅
〈JR嵯峨嵐山駅→[徒歩12分]→京福電鉄・嵐電嵐山駅〉
嵯峨嵐山は、交通の便が良く、JRの他、京福電鉄、阪急電鉄の3社の駅がある他、*バスも京都中心部から通じています。
嵯峨野路の散策は、JR嵯峨嵐山駅が便が良いのですが、京福電鉄の嵐電嵐山駅も徒歩圏内であり、土産物店や飲食店はこの駅周辺に密集していますので、終点を嵐電嵐山駅とし、京福電鉄を利用して帰途に着いても良いでしょう。
(*紅葉時の週末は、京都市内の道路は混雑します。時間に余裕がない方は電車を利用しましょう。)
移動距離約7.3km、徒歩で1時間半から2時間程度。
見学所要時間は、3時間から4時間(大覚寺40分・直指庵30分・他箇所各20分)
★食事や休憩、土産物探し等を含め、ゆったりと回ると、7~8時間程度です。もし時間がないのなら、大覚寺方面を省き、嵯峨野の紅葉や自然を満喫する以下の半日コースを参考にして下さい。
出典: JR嵯峨嵐山駅→[徒歩15分]→■宝筐院→■祇王寺→■二尊院→■落柿舎→■常寂光寺→JR嵯峨嵐山駅
★移動距離約4.2km。徒歩約1時間~1時間半です。見学所要時間は、2時間程度。ランチや休憩入れて5時間あればゆったりと周れます。
出典: ★嵐山観光も楽しむのなら、この半日コースに組み合わせ、最後の常寂光寺から大河内山荘庭園へと向かい、嵐山の名所を周っても良いでしょう。
◆嵯峨野散策+嵐山観光モデルコース
JR嵯峨嵐山駅→宝筐院→祇王寺→二尊院→落柿舎→常寂光寺→大河内山荘庭園→竹林の道→天龍寺→渡月橋→阪急電鉄嵐山駅
★京都では、様々な企画乗車券が発売されています。賢く利用して、旅を満喫しましょう。
★観光客向けの市バス・地下鉄路線図が掲載されています。徒歩での移動が困難なら、嵯峨嵐山内でもバスが運行しているので利用しましょう。1日乗車券を利用するとお得です。
「旧嵯峨御所大覚寺門跡」は、真言宗大覚寺派の本山です。
大覚寺は、嵯峨天皇の離宮「嵯峨院」がこの地に営まれたことにはじまり、その後、嵯峨天皇の内親王・正子内親王が開基したと伝わる、由緒ある寺院です。
出典: 出典: 嵯峨天皇や後宇多天皇の院政の舞台であったことから“旧嵯峨御所”と名付けられています。
歴代の天皇・皇族が門主を務めた寺院だけあり、境内には御所風の優美な伽藍やお堂が建ち並び、各建物は細部にわたって典雅な技巧が凝らされ、内部は、襖絵や墨絵等、数多くの貴重な障壁画で装飾されています。
出典: 【建具に施された“菊の御紋”入りの金具。皇族に関係する大覚寺ならではの見事な装飾です。】
境内に並び立つ伽藍は「村雨の廊下」と呼ばれる回廊で結ばれています。伽藍やお堂を周り歩けば、様々な美術品、建築様式、設えが鑑賞できるだけでなく、自然景観と一体となった風雅な景色も楽しめます。
大覚寺の面白さは、何と言っても嵯峨野の自然と共にある、雅で荘厳な建築と高雅な風情です。ぜひゆったりと周り歩いて満喫して下さい。
出典: また、「大覚寺」は、時代劇のロケ地として知られる寺院です。当地は、京都太秦撮影所と近く、京都撮りの時代劇では、大覚寺の様々な場所が頻繁に使われています。訪れれば、そこかしこで、見かけた光景と出会うはずです。
大覚寺の見所は、代表を決めることが出来ない程に沢山あります。拝観順路通りに周って、見逃さないように致しましょう。
参道→大門→式台玄関→宸殿(重要文化財)→御影堂→安井堂→*五大堂→正寝殿(重要文化財)
(*五大堂東面には大沢池(後述)が広がっています。ここからの眺めは、格別です。)
出典: 参道の先に建つ玄関門『大門」。
江戸初期建造のこの門は、格式高く、旗本の邸や江戸藩邸等の撮影で良く使われています。
出典: 門をくぐり、まず正面に見えるのは「*式台玄関(明智陣屋の大玄関)」。
(*「式台玄関」は、江戸期の木造入母屋造りの瓦葺きの建物で、後水尾天皇の中宮・東福門院の女御御所、長局から移築されたもの。)
出典: 「宸殿」は、江戸期に、後水尾天皇から下賜された寝殿造りの建物で、徳川二代将軍・秀忠の娘・東福門院和子が女御御殿として使用していた宸殿です。廊下・広縁は全て、踏むとキュッキュと鳴る“*うぐいす張り”。
(*うぐいす張りは、歩くと快い音がたちますが、本来は、敵の侵入をいち早く察知するためのもので、警報装置の役割を果たしています。)
出典: 正面入口格子戸は蔀(しとみ)といい、その留金には「蝉」の装飾が施してあります。「蝉」は、防犯・防災のお守り。
出典: 「宸殿」内部には、牡丹の間・柳松の間・紅梅の間・鶴の間の5つの部屋があり、どれも格式高い設え。特に秀逸なのが、大覚寺の美術品を代表する“襖絵”の数々。(画像は、・紅梅の間にある、狩野山楽筆『紅白梅図(複製)』)
出典: 宸殿のハイライトは、33畳もある「牡丹の間」。襖絵は、狩野山楽筆。高い天井は、格天井の中にさらに細かい格子が組込まれている「折上小組格天井」となっており、建築の細部まで見事。
出典: 金の留め具が施された黒色の格子は「蔀戸(しとみど)」。
*蔀戸は、長押から吊り下げた建具のことで、通常上下に分かれ、寝殿造の建物や神社の拝殿等で外回りに用いられています。【画像は、宸殿の南面の蔀戸】
出典: 「御影堂」は、大正天皇即位の際に建てられた饗宴殿を移築したもので、御影堂の背後にある「心経殿」の前殿となっています。御影堂内部には、弘法大師や嵯峨天皇をはじめとした、大覚寺のゆかりの方々の尊像が祀られています。
【画像右は、「安井堂」。】
出典: 御影堂の背後にある「勅封心経殿(ちょくふうしんぎょうでん)」は、奈良・法隆寺の夢殿を模して建築されたもの。現在の建物は大正14年に再建されたものです。
殿内には、嵯峨天皇の他、後光厳・後花園・後奈良・正親町・光格天皇の勅封心経を奉安しています。
出典: 御影堂正面に建つ「勅使門」は、江戸期・嘉永年間に再建されたもの。屋根は切妻造、正面と背面に軒唐破風を付けた四脚門。唐破風の部分は、漆塗りと金鍍金の飾り装飾が施され、菊の御紋が付けられています。
出典: 「安井堂」は、京都・東山の安井門跡蓮華光院の御影堂を明治初期に移築した建物。
「安井堂」の見所は、天井画。内陣の格子天井の鏡板には、杜若(かきつばた)や牡丹等の花、密教の宝具等が描かれています。内々陣(画像左奥)の上部には、壮麗な雲龍が描かれています。
出典: 「御霊殿(安井堂)」の厨子の中には、後水尾天皇の等身大の僧形を奉安しています。
出典: 「五大堂」は、不動明王を中心とした五大明王を安置した大覚寺の本堂。
嵯峨天皇が、天下泰平、五穀豊穣を願い建造されたもので、現在の堂は、江戸期に再建されたものです。正面に吹き抜けの広縁がある他、大沢池に面する東面には「*観月台」が設けられています。(*観月台については、後述します。
出典: 右手奥に見えるのは、宸殿の北側にある「正寝殿(しょうしんでん)」。
桃山時代様式の書院造の建物内部は、紅葉の間・竹の間・雪の間等、12の部屋に分かれ、それぞれの障壁画のモチーフにちなんだ名が付けられています。
出典: 正寝殿「御冠の間」は、南北朝に後宇多法皇が院政を執った部屋。執務の際に御冠を傍らに置いたことが、部屋の名の由来。
出典: 『嵯峨御流』とは、嵯峨天皇を開祖とした華道の一派のこと。
出典: 平安初期、嵯峨天皇が大沢池の「菊が島」に咲く菊を手折って、殿上の花瓶に活けたのが発祥と伝わります。大覚寺では、毎年春になると、いけばな嵯峨御流最大の祭典「嵯峨天皇奉献 華道祭」が行われています。大覚寺は桜の名所でもあります。
出典: 華道祭の頃は、桜の美しい季節。春の季節に訪れるのなら、いけばなの世界にも触れましょう。詳細は公式サイトで確認しましょう。
◆いけばな嵯峨御流について知りたい方は、このサイトへ。※華道祭については、以下で紹介する「大覚寺」のサイトへ。
出典: 大覚寺は、“心経写経の根本道場”。
般若心経は、唱えるだけでも功徳がありますが、経文の一文字、一文字を仏と想い心を込めて浄写すれば、計り知れない功徳が得られるとされています。
大覚寺「五大堂」では、写経体験が年中出来ますので、時間がある方はぜひ挑戦してみましょう。
出典: 本堂「五大堂」のお守り授与所では、黒檀の木札に本尊の不動明王が彫られた「不動明王守り」や、季節の花々があしらわれた「花守り」等など様々なお守りが扱われています。せっかく嵯峨野を訪れたのなら、旅の記念にお守りを授かりましょう。
【画像は、『源氏物語』風の「縁結びお守り」と、おみくじ。『源氏物語』のモデルは、嵯峨天皇の皇子である源融(みなもとのとおる)です。】
大覚寺の雅で華麗な「女みくじ」。千代紙風のおみくじの中には、ストラップの「一言守り」が入っています。
出典: 大覚寺境内に東部に位置する「大沢池」は、国指定名勝地。電線や電柱等の人工物が目に入らず、平安期さながらの風雅な景色が楽しめます。
出典: 「大沢池」は、平安期に造られた人工林泉で、嵯峨天皇の離宮の庭苑池です。
なだらかな山の稜線と広い泉、豊かな緑。春には桜が、秋には紅葉が池を彩ります。嵯峨野らしい穏やかな景観を満喫できます。
出典: 中国の「洞庭湖」を模して造られたこの池には、「天神島」「菊が島」「庭湖石」があり、この“二島一石”の配置は、華道嵯峨御流の基本形に通じています。【画像左が「菊ヶ島」と右が「庭湖石」。】
出典: 畔には、茶室「望雲亭」、嵯峨天皇心経写経1150年を記念して建立された「心経宝塔」、『今昔物語』で百済川成が作庭したものと伝わる「名古曽の滝跡」、石仏が点在しています。
また、江戸中期に創建された大覚寺本堂「五大堂」が池に面しています。「五大堂」の東側には、池にせり出した観月台が設けられ、ここから眺める大沢池の景色は格別です。【画像は、五大堂(本堂)の東面の「観月台」。】
出典: 闇に浮かぶ、煌々とした天空の月と、湖面に映る二つの月。毎年9月15日の中秋から3日間、ここ大沢池では『観月の夕べ』が行われ、貴族のような舟遊びが出来ます。
【画像は「観月の夕べ」の“満月法会”。】
出典: 「五大堂」の観月台からの仰ぐ、中秋の名月は有名です。
出典: 大沢池は周囲1km。紅葉のトンネルが続く遊歩道は、晩秋になると紅一色に。歩く度に眺めも異なり、湖面に映る景色も一幅の絵。平安期さながらの風景を味わうのなら「大沢池」はオススメ。
出典: 夜になると、真っ赤なモミジが ライトアップされ、日中とはまた違った雰囲気に。
出典: 毎年11月中旬から12月の初旬、大覚寺では、ライトアップした夜間特別拝観「真紅の水鏡」が行われています。紅葉と光の競演を楽しむのなら、公式サイトで詳細を確認しましょう。
オリジナルスウィーツ企画&サークル活動 「大覚寺カフェ」
「大覚寺カフェ」は、サークルやイベントで活躍するカフェ。
京都出身のチュートリアルが店長とシェフを務めています。彼らが企画したオリジナルスウィーツは、様々なイベントで大好評です。カフェの活動については、以下のサイトへ。
出典: 静かな竹林に囲まれた「直指庵」は、「大覚寺」から北へ1km程。嵯峨最北に位置する小さな庵です。
山間の自然風景に溶け込んだ檜皮葺の建物や、石仏を訪ね歩けば、心静かな一時を味わえます。忙しい日々の中で、心静かな時を持てない方に訪ねて欲しい寺院です。
出典: 「直指庵」は、臨済宗の独照性円禅師が1646年に草庵を結んだのが起源。
草庵は大寺院へと発展しましたが、独照は“*直指庵に坐して枯松の枝が地に落ちるのを見て大悟し、庵がすでに大寺院になっているにもかかわらず、寺号をさけ、直指人心 見性成仏の旨を守って「直指庵」”と号しました。(“*公式サイト引用”)
その後、「直指庵」は荒廃しましたが、幕末に再興し、明治期になり地元の有志によって現在の建物が建てられました。
【画像は、1899年(明治32)建築の本堂。本尊は、阿弥陀如来。】
出典: 【本堂から眼下に見る紅葉。】
一人旅は、自分自身と向き合う時。
心静かな一時をもつのなら、北嵯峨の「直指庵」はお勧めの名所。
出典: カエデやモミジの紅色に埋め尽くされた庵には、多くの女性たちが自分自身と向き合うために来訪します。
出典: かつて“女人の駆け込み寺”と呼ばれていた「直指庵」。
本堂に置かれる“想い出草”は、訪れた人々の心の悩みや痛みが綴られたノートです。様々な思いに埋め尽くされたノートは、すでに五千冊以上にも上ると伝わります。
出典: 柔らかで優しい顔立ちのこの観音様は、高さ2.4m、昭和58年に建てられた「想い出観音像」。“想い出草”に綴られた思いや苦しみは、この観音様が救って下さります。
出典: 庵といえども山間の境内は広く、モミジやカエデだけでなく、竹林や苔、花々も美しく、ここかしこに石仏も置かれ、場所それぞれで趣きが異なります。
出典: 色鮮やかな紅葉を眺め、葉擦れの音や鳥の歌声に耳を澄まし、移ろいゆく季節を満喫すれば、悩みも自ずと小さくなるかもしれません。
【画像は、境内に入ってすぐの場所にある「愛逢い地蔵」。恋愛成就・縁結びのお地蔵様です。】
出典: 「清涼寺」は、境内に本堂や多宝塔等が建ち並ぶ広大な寺院。
本堂に安置されている釈迦如来立像から、地元では“嵯峨の釈迦堂さん”と親しまれています。
【画像は、京都府指定文化財の「仁王門」。嵯峨野のちょうど真ん中に位置するため“嵯峨の顔”とも称されています。】
出典: 境内は自由に散策できますので、気ままに立ち寄りましょう(本堂の拝観は有料。詳細は公式サイトへ)。
出典: 梅の花咲く頃の「多宝塔」。春は勿論、紅葉の季節は、格別の景色に。
出典: 「清涼寺」の回廊。右手は「弁天堂」。渡り廊下の窓は、絵の額縁。紅葉の頃は、素晴らしい絵が眺められるはず。
出典: 紅葉に彩られた「弁天堂」。堂の周囲は、池遊式庭園になっており、冬は雪景色に。
清涼寺は、「仁王門」や「多宝塔」の他、小堀遠州作と伝わる「方丈」前の庭園等もあり、見所が多い寺院です。ぜひゆったりと周ってみましょう。
出典: 嵯峨野の老舗豆腐店「森嘉」。
京都の有名料理店や寺院が贔屓にする、京都屈指の有名店です。清涼寺の仁王門の並びに工場兼店舗があります。
創業は、江戸期・安政の頃。
厳選した材料と、創業当時から湧き続ける地下水で作る豆腐は、“やわらかく、腰が強く、なめらか”。現在でも、豆腐や油揚げ等など全ての商品は、一つ一つ丁寧に手作業で作り続けています。
出典: 工場に併設された店舗では、出来たての豆腐や厚揚げ等が購入できます。
出典: 紅葉シーズンともなれば、多くの人で行列ができます。
そのお目当ては…出来たての揚げやひろうす。
出典: 食べ歩きなら、揚げたての「ひろうす」や「油揚げ」。
【画像は、人気の「ひろうす」(小袋入りの塩付き。)。サクッとした豆腐生地の中には、ホクホクとした百合根と銀杏が射込まれています。塩を振りかけて頂くと甘味が増してさらに美味しいと評判。】
出典: 「京料理湯どうふ 竹仙」も境内にある食事処。
嵐山・嵯峨野は、湯豆腐が名物。多くの湯どうふ専門店がありますが、ここ「竹仙」は、京都人にも知られる穴場的お店です。
出典: 「竹仙」で頂けるのは、会席料理やお弁当。
人気は、色とりどりの京料理がセットになった「季節のコース」の“ゆどうふおきまり”(「京生ゆばお造り」付きとなしの二種類)。料理は、八寸、ごま豆腐、あえ物、炊き合わせ、油物、ご飯、香の物等など。
【画像は“ゆどうふおきまり”の京料理。】
出典: 近隣の有名豆腐店「森嘉」の豆腐を使った湯どうふは、抜群の美味しさと評判。しっとりと滑らかな豆腐は、風味満点で幾らでも頂けると好評です。
出典: 甘いスイーツメニューも充実しています。写真は、手作りとうふアイスです。さっぱりしていて、豆腐の甘みや風味が優しく広がります。甘さ控えめで、食べやすく美味しいですよ。
出典: 「宝筐院(ほうきょういん)」は、紅葉の名所として良く知られる臨済宗の寺院。風雅な石畳が伸びる庭園は、紅葉の頃になると、燃え立つような美しさです。
出典: カエデやドウダンツツジ、モミジが天空を覆う参道や枯山水庭園は、得も言われぬ美しさ。紅葉の季節はぜひ訪れて頂きたい京都屈指の紅葉スポットです。
出典: 本堂から眺める景色は、息を呑むような美々しさ。本堂には、十一面千手観世音菩薩立像が祀られています。
「宝筐院」は、南朝の二代将軍・足利義詮(あしかが よしあきら)と北朝の楠木正行の墓が並んで残る事でよく知られています。
南北の両者の墓が並ぶのは、義詮が正行の人柄を慕い、傍らに葬ることを遺言したためと伝わります。
出典: 「清涼寺」から「二尊院」へ向かう途中に、ひっそりと佇む「厭離庵(えんりあん)」は、臨済宗天龍寺派の尼寺。
出典: 「厭離庵」は、通常事前予約が必要ですが、紅葉が色付く11月から12月初旬までは、一般公開しています。
出典: 「厭離庵」は、藤原定家が『小倉百人一首』を撰した場所と伝わります。荒廃した庵を江戸中期に冷泉家が修復し、霊元法皇から「厭離庵」の号を賜りましたが、再び荒れはて、明治期になり再興しました。
出典: 境内には本堂の他、書院、茶席時雨亭、定家塚等が点在しています。【画像は、田舎家風の茅葺きの茶席「時雨亭」。】
出典: 見所は、苔むす庭と紅葉。
特に緑の苔の上に落ちるモミジ葉の風情ある景色は格別。
出典: 深まる秋とともに、華やぐ散り紅葉。
“静寂”も「厭離庵」ならではの味わい。
出典: 庵の名は、「欣求浄土・厭離穢土」に由来します。
“厭離穢土(えんりえど)”・“欣求浄土(ごんぐじょうど)”は、対句として用いられる仏教用語。
穢れた現実の世界を離れて、仏の世界を心から願い求めるという意味があります。紅葉一色に染まる頃の「厭離庵」は、正に浄土の世界かも知れません。
出典: 「祇王寺」は、竹林に囲まれひっそりと佇む尼寺で、大覚寺塔頭の寺院です。門を入ると、苔むした庭園と竹林が広がり、境内には、茅葺きの慎ましい本堂があります。
出典: 「祇王寺」は、苔庭の素晴らしさで知られる寺院。初夏の頃は、新緑と苔、竹林が織り成す緑の景色を目指して、多くの観光客が訪れます。でもその魅力は、清々しい緑の季節が過ぎても失うことはありません。カエデやモミジが色付き、秋が深まるとともに、一層輝きを増していきます。
出典: 晩秋の頃、モミジ葉が苔庭を覆い尽くした様は、この世のものとは思えないほどの美しさ。【画像奥は、本堂(草庵)。】
出典: 「祇王寺」は、『平家物語』に登場する“悲恋の尼寺”。
平清盛に捨てられた白拍子の祇王(ぎおう)が、母である刀自(とじ)とともに、尼僧として余生を過ごした場所として良く知られています。
【画像の丸窓は、祇王寺本堂(草庵)の控えの間にある“吉野窓”。影が虹色に見えることから“虹の窓”とも呼ばれています。】
平家物語に登場する、祇王(ぎおう)・祇女(ぎにょ)の姉妹は、美しい白拍子(しらびょうし:平安時代に流行した歌舞を演じる遊女)として評判で、そのうわさは当時の政権を握っていた平清盛にも届くほどでした。彼女たちの舞をみて、後に姉の祇王は清盛の寵愛をうけるようになりました。
ある時、白拍子の仏御前(ほとけごぜん)という若い女性が現れます。仏御前は門前払いをされてしまいますが、心やさしい祇王は館へ招き入れました。すると仏御前の舞を見た清盛は、なんと仏御前に心を移してしまったのです。
仏御前が祇王に遠慮すると、清盛は祇王を追い出してしまいました。しかしその後、歌舞を演じるよう清盛に呼ばれた祇王たちは、その屈辱から母である刀自(とじ)と共に尼となり、現在の祇王寺で仏門に入ります。さらに、世の無常を感じた仏御前も清盛の元を去り、祇王らを追ってこの地で尼となり、余生を送ったのです。
出典: 諸行無常の切なさと、しなやかな彼女らの感性に触れれば、この尼寺が一層愛おしく感じるはず。
★サイト内に『平家物語』巻第一「祇王」のあらすじが掲載されています。
出典: 小倉山山麓の「小倉山 二尊院」は、「天龍寺」、「大覚寺」とともに、“嵯峨三名跡”に数えられる天台宗の寺院。
【画像は、伏見城の「薬医門」を移築したと伝わる「総門」。】
出典: 小倉山の豊かな自然に囲まれた「二尊院」。
一番の見所は、総門から勅使門へと伸びる「紅葉の馬場」と呼ばれる広い参道。晩秋の頃は、燃え立つ”ように紅色に染まったカエデが参道の左右から迫ります。
出典: 「二尊院」は、嵯峨天皇の勅願によって慈覚大師円仁によって開山した寺院。一時期衰退しましたが、鎌倉期に法然上人らによって再興され、現在に至ります。【画像は、参道先に建つ「勅使門」。門を“額縁”に見立てて眺める景色も人気。】
出典: 本尊に「釈迦如来」と「阿弥陀如来」の二如来を祀っていることから寺名が付きました。「二尊院」を参拝すると、現世と来世の幸を授けられると云われています。(※「釈迦如来」は、人生の旅路へと送り出す“発遣の釈迦”、「阿弥陀如来」は、極楽浄土から迎える“来迎の釈迦”。)【画像は、勅使門正面の「本堂」。】
出典: 「二尊院」には、歴史上で活躍した著名人の墓が多数あります。代表するのは、この寺を再興した、鎌倉期を代表する名僧・法然上人と、公家の三条実朝、総門を寄贈した、戦国期から江戸期の豪商・角倉了以(すみのくらりょうい)等。
【画像は、境内最奥に位置する「法然上人廟」へと続く石段。】
出典: 「二尊院」境内にある「四季庵」は、創業文化二年の八ツ橋の老舗「井筒八ツ橋本舗」の茶店です。
【画像は「夕霧とお抹茶・ぜんざいのセット」。】
出典: 晩秋の頃は、空気も乾き、風が冷たい頃。善哉とお茶で一服して身体を温めましょう。
【画像は「小倉大納言ぜんざい」。井筒八ツ橋本舗の八つ橋付きです。】
出典: 「落柿舎」は、江戸期の俳人・松尾芭蕉の弟子、向井去来(むかいきょらい)が晩年過ごした場所。
出典:
庵の名は、庭の柿が一夜にして落ちてしまった故事から付けられました。(『落柿舎の記』によると、都からの商人に柿を売る約束をしていたのだが、庭に40本ほどあった柿の木の実が、一夜の内にほとんど落ちてしまったと記されています。)
出典:www.flickr.com(@Keisuke Mutoh) 向井去来は、芭蕉が最も信頼した第一の高弟でした。元禄4(1691)年には、芭蕉も当地を訪れ、彼の有名な『嵯峨日記』を執筆しています。ここ「落柿舎」には、多くの俳人らが訪れ、彼らが吟じた句碑が庭に残されています。草庵には、入庵者の投句箱が掲げられています。
折角の機会です。一句ひねって、投句して庵を後にしましょう。
出典: 「落柿舎」の庭には、樹齢300年の柿の木の他、俳句の季語となる100種もの草木が植えられ、四季折々様々な表情を楽しむことが出来ます。
出典: 常寂光寺は、藤原定家の別荘「*時雨亭(しぐれてい)」があった小倉山の中腹に佇む古刹。慶長9(1604)年に建立され、本尊に十界大曼荼羅を祀っています。【画像は、江戸後期に建てられた「山門」。】
(*藤原定家は、小倉山の麓「小倉山荘(後世に“時雨亭と呼ばれる)」で『百人一首』を編んだと伝わります。この跡については、「厭離庵」、「二尊院」、「常寂光寺」が伝承地であると云われています。)
出典: ここ「常寂光寺」は、嵯峨嵐山屈指の紅葉の名所。豊かな自然と景観に恵まれたこの寺院は、仏教の理想郷で“常寂光土”ように美しいことから、名が付けられたと云われています。
出典: 「常寂光寺」のハイライトの一つ檜皮葺(ひわだぶき)の「仁王門」。元々「本圀寺」客殿の南門として建立されたものを移築したものです。
出典: もう一つの見所は、均整の取れたフォルムが美々しい、桃山期建造の「多宝塔」(重要文化財)。
出典: 「多宝塔」と「仁王門」がこの寺院の見所ですが、紅葉の季節なら何と言っても、山門から多宝塔まで続く“紅葉のトンネル”です。当地は、平安期から知られる紅葉の名所です。【画像は、「常寂光寺」の鐘楼】
出典: 「多宝塔」から、さらに石段を歩み進めば、京都市街、嵯峨野が一望できる「展望台」に。小倉山の斜面にある「常寂光寺」の敷地は広大。高低差も大きく、眺めが抜群です。
10.★祇王寺~常寂光寺周辺 食事処&カフェ&土産物店
出典: 嵯峨野には、風土に馴染んだ食事処や甘味処、カフェや土産物店が点在しています。どの店も、嵐山の渡月橋界隈とは異なり、ゆったりとした雰囲気。嵯峨野路を散策するのなら、ぜひ気に入った店で美味しい一時を味わって下さい。
出典: 「テトラリーミュー」は、嵯峨野で人気のテキスタイルショップ。
北欧風の店内には、オリジナルデザインの様々なテキスタイル商品が並ぶ他、居心地の良いカフェが併設されています。
出典: カフェでは、珈琲や紅茶等のドリンクの他、季節のフルーツサンドが頂けます。
フルーツもクリームたっぷりのサンドイッチは、ジューシーでクリーミィと評判。断面も美しく、休憩時にぴったりのサンドイッチです。
【営業日については、以下の公式サイトで確認しましょう。】
出典: 嵐山の四季折々の景色を2階席から満喫することができる「嵐山 おぶう」。
1階でお土産物を販売していて、購入したものを持ち込んでの飲食も可能です。
出典: 抹茶を使ったスイーツが人気です。品が良く濃い抹茶が濃厚で、こちらのかき氷も夏場はぺろりといただけちゃいますよ。
出典: 祇王寺から二尊院へと通じる街道沿いにある「甘味カフェ ふらっと」は、食事も出来る、京町家風の甘味処。
出典: 中庭のある店内でほっと一息つくのなら、手作りの甘味がおすすめ。
【画像は、艶良く炊き上げた小豆餡が美味しい「クリームあんみつ」。】
出典: 手作り甘味は種類多く、わらび餅やぜんざい、みたらし団子や白玉等、実に豊富。飲み物は、一保堂茶舗の抹茶や、丹波篠山産の黒豆を使った黒豆ミルク等。食事なら、「森嘉」の豆腐を使った湯どうふ定食「嵯峨の味覚せっと」や「茶そば」がお勧め。
【画像は、「わらび餅」。】
出典: 二尊院すぐ傍の「味茶房 かのん」は、定食も頂ける甘味茶屋。のんびりくつろげるお店と評判です。
出典: メニューは、あんみつや磯辺焼き等、散策の途中で一息入れるのに、ぴったりのラインナップ。
【画像は、焼き餅と栗が入った「餅ぜんざい」。】
出典: 食事は、京風のお惣菜に、炊き込みご飯・香の物・味噌汁が付いた「日替わり定食」。歩き周る途中で頂くのに、丁度良い定食です。
トロッコ嵐山 / 甘味処
- 住所
- 京都市右京区嵯峨二尊院門前往生院町6-3
- 営業時間
- [月]
11:00 - 17:00
[火]
11:00 - 17:00
[水]
11:00 - 17:00
[木]
定休日
[金]
11:00 - 17:00
[土]
11:00 - 17:00
[日]
11:00 - 17:00
- 定休日
- 木曜日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 出典: 丸太町通り沿いにある「coffee shopヤマモト」さんは、大阪の純喫茶で珈琲を学んだオーナーがオープンさせた喫茶店。
オリジナルの味を追求した自家焙煎珈琲は味わい深く、美味しいと評判!レトロな雰囲気の店内で心行くまま、癒しのひとときを過ごしてみませんか!
出典: こちらで頂くことが出来る「和牛カツサンド」は、A5ランクの和牛を使った牛カツをサンドした贅沢な逸品。お肉が柔らかく、厚みがあるのに、簡単に噛みきることが出来ます。ピリッと胡椒を効かせた自家製ソースも絶妙で、このカツサンドを求めて、足を運ぶ人もいるそうです。
トロッコ嵯峨 / 喫茶店
- 住所
- 京都市右京区嵯峨天龍寺瀬戸川町9-7
- 営業時間
- [月]
07:00 - 19:00
[火]
07:00 - 19:00
[水]
07:00 - 19:00
[木]
07:00 - 19:00
[金]
07:00 - 19:00
[土]
07:00 - 19:00
[日]
07:00 - 19:00
■ 営業時間
モーニング7:00-11:00
■ 定休日
不定休(木曜日が多いです)
- 定休日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
データ提供: 出典: 「小陶苑(ことうえん)」は、祇王寺から二尊院へ向かう街道沿いにある“信楽焼き”の専門店。
モミジに覆われた店には、狸の置物や花瓶、食器や壺等など信楽焼きが所狭しと並んでいます。眺めるだけでも楽しいお店です。「小陶苑」の中庭には広い茶席が設けられ、愛らしい陶器を眺めながら、美味しい抹茶や季節の和菓子が頂けます。
★小陶苑:〒616-8425 京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町15−2
出典: 「落柿舎」の隣にある「嵯峨ころ柿」。田園風景に溶け込んだ趣きあるお店は、穴場の食事処として外国人にも人気。
出典: メニューは、うどんと、ぜんざいやわらび餅、ケーキ等の甘味類。細目のうどんに甘辛く煮付けたお揚げが入った「うどん」に、かやくご飯・煮物が付いたセットなどもあり、寒い季節にぴったりです。
出典: 「嵯峨ころ柿」の名物は、“代白柿(だいしろかき)”。
「代白柿」は、甲州百目という大型の不完全渋柿の一種です。日本各地でみられる渋柿ですが、蜂屋柿、富士柿、江戸柿等、土地それぞれで名が付けられています。京都では、独特の方法で渋みを抜いて頂きます。昔から、京都人の秋のデザートとして珍重されてきたものです。
出典: “代白柿”は、果肉柔らかで、甘くとろけるような味わい。季節ものなので、出会ったら一度は食して欲しい甘味です。
トロッコ嵐山 / うどん
- 住所
- 京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町12-1
- 営業時間
- 春・秋季 期間営業
- 定休日
- 夏季・冬季
- 平均予算
データ提供: 出典: 「おかもと勇楽」は、落柿舎傍にある嵯峨土面・土鈴のお店。店に並ぶのは、湯呑みや茶碗、柿の土鈴の数々。愛情込めて作る土鈴は、実に素朴で温か。嵯峨の散策の記念におすすめのお土産です。カラコロと鳴る音色も、朗らかで温か。
【画像は、落柿舎にちなんだ“柿の土鈴”。店先ではご主人が土鈴づくりの実演をしています。】
出典: 「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」内にあるレストラン「京 翠嵐 」は、美術品収集家・茶人としても知られる川崎正蔵氏の別荘として建てられた建物を使い、京都らしい空間。
敷地のすぐ横には、保津川が流れ、とても素敵なロケーション。静かで落ち着いた空間で、贅沢なコースのお料理が頂けます。
出典: 見とれてしまう程の美しいお料理を、是非、ご堪能してみてはいかがでしょうか。
出典: 『小倉百人一首』の雅な世界を、菓子作りを通して表現する「小倉山荘」。京都で人気のおかき専門店です。
出典: 小倉山荘」のおかきは、パッケージそのままに上品な味わい。種類も多く、小袋入りが充実しているので、嵯峨野のお土産にぴったり。
出典: 定番のおかきやせんべいの他、最中や饅頭、洋風菓子もあり、充実したラインナップ。お土産にも最適です。
【画像は、「をぐら山春秋あられとショコラ」おかきと、ちょこ両方が楽しめる一品です。】
出典: カエデやモミジに覆われた「さがの楓カフェ」。紅葉の頃は、赤や黄色に染まる嵯峨野で人気のカフェです。
出典: ランチなら、クリスピーな食感が好評の和風ピッツァ。
カフェタイムなら、濃茶パフェや抹茶パウンドケーキ等のオリジナルスウィーツを。
【画像は、ほうじ茶アイスが添えられた「バナナのタルトレット」】
出典: 人気は、好みのスウィーツやケーキと、ドリンクをセットにできる「ケーキセット」や「スウィーツセット」。
季節感溢れるスウィーツは、リーズナブルなお値段で美味しいと評判です。
【画像は京都宇治抹茶をたっぷり使用した「濃茶パフェ」】
出典: 静かな住宅街にある「京都嵯峨たまごや」は、こだわりの卵専門店。契約生産農家から直送された美味しい産みたて卵が味わえるお店です。
人気は、名物の「赤にぬき」と「たまごやぷりん」、「たまごかけごはん」。店特製のマヨネーズもお土産に人気です。
【画像は、卵の味わいが濃厚で美味しいと評判の「たまごやのぷりん」と「赤にぬき」。】
出典:www.instagram.com(@makiyan0121) 「赤にぬき」は、ゆで卵。
ホクホクして黄身がとろりとして、絶品!と評判。散策のエネルギー源にもってこいのおやつです。
トロッコ嵐山 / カフェ
- 住所
- 京都市右京区嵯峨小倉山堂ノ前町24-1
- 営業時間
- [月]
10:30 - 16:00
[火]
10:30 - 16:00
[水]
定休日
[木]
10:30 - 16:00
[金]
10:30 - 16:00
[土]
10:30 - 16:00
[日]
10:30 - 16:00
■ 営業時間
季節やその日の天候により変動致します。
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 11.★JR嵯峨嵐山駅周辺で。美味しいランチ&カフェ
出典: 観光客で賑わう嵐電嵐山駅前とは異なり、JR嵯峨嵐山駅周辺は、ゆったりと過ごせる、美味しいカフェやレストランが数々あります。以下で紹介するのは、特に人気の4店です。
出典: JR嵯峨嵐山駅北口から歩いて1分の「発酵食堂カモシカ」は、身体に良い発酵食にこだわった人気食堂。
出典: 「カモシカ」で頂けるのは、微生物の生命力を活かした食事、スウィーツ、ドリンク類。地場野菜や化学肥料を使わないお米など、微生物にも人にも優しい安全な食材を用いて調理しています。
【画像は、発酵中の大きな瓶がズラリと並んだ店内。】
出典: 「発酵食堂カモシカ」の人気ランチは、様々な発酵食の料理が楽しめる「発酵8種定食」。スウィーツも、もちろん発酵食で、人気は「おはぎ」なんだとか。
【画像のメインのおかずは、「カモシカ特性麹納豆あんかけのお揚げ」。】
カモシカ食堂のスウィーツのテイクアウトは、次に紹介するお店へ♪
出典: 「発酵食堂カモシカ」のすぐ近所には、カモシカの発酵スウィーツ専門店「発酵マルシェ」があります。
カモシカのお菓子は、天然酵母や甘酒、酒粕やチーズ等など発酵食品を使った、ガレットやロールケーキ、生チョコなど。
出典: カモシカの発酵スウィーツは、テイクアウトでも、店内でも楽しめます。店の窓側にイートインカウンターが併設されているので旅行中でも美味しく頂けます。
出典: 「発酵食堂カモシカ」で人気の「おはぎ」もここでお土産に出来ます。
⑲Le Bouchon Tourneso(ル ブション トゥーネソル)
出典: JR嵯峨嵐山駅近くの「ル ブション トゥーネソル」は、2016年1月開店のフレンチビストロ&ベーカリー。落ち着いた雰囲気ながらもカジュアルで入りやすいお店です。
出典: 店内は、テーブル席の他、ハード系のパンを中心とした様々なパンが並んでいます。素材一つ一つにこだわったパンは、独創的で本格派と評判。
出典: 料理は、フランス料理を基本とした、アメリカ東部の伝統料理をアレンジたオリジナルメニュー。
【画像は、新鮮な野菜やたっぷりのフレンチフライポテトが付いた和牛ステーキ。】
出典: 美味しいパンと料理を楽しむのなら、ランチセットがお得。週替りのメイン料理に、自家製パンの食べ放題・サラダ・スープ・ドリンクが付いています。
出典: 「嵯峨野湯カフェ」は、全国のカフェ好きに知られる有名店。
出典: 元銭湯を改装した「嵯峨野湯カフェ」。ここかしこに銭湯の面影が残る店内は、スタイリッシュながらもノスタルジックな雰囲気。
出典: 清潔感溢れる店内は広く、オープンテラス、2階席もあり、ゆったりと過ごせると評判です。
出典: 「嵯峨野湯カフェ」の人気は、メニューにもあり!食事も、スウィーツも、ドリンクも、充実したラインナップです。
【画像は、15穀米の「嵯峨野湯カレー」。程良く効いたスパイスは風味豊かで食べやすく、雑穀米との相性も抜群と評判です。】
出典: ランチで人気なのは、「お豆腐パスタランチセット」。
カッティングボードにのせられているのは、自家製豆腐と薬味、フォッカッチャ。豆腐は円やかな味わい。薬味を付けて頂くと豆の旨味が引き立ち、パスタに混ぜ込んでも美味しく頂けます。
【画像のパスタは、「九条ネギの洋風クリーム仕立て」。甘みのある九条ねぎと旨みたっぷりのミートボールが入ったクリーム仕立てのパスタです。】
出典: タルトやパフェ、抹茶ラテやハニージンジャー等スウィーツもドリンクも充実していますが、「嵯峨野湯カフェ」でおやつタイムをするのなら、「パンケーキ」がイチオシ。
外はカリッ、中はフワッとしてモッチリしたパンケーキに、メープルシロップやオリジナルのシロップをかけて頂きます。パンケーキは、プレーンの他、小豆餡やクリーム、季節のフルーツ等などのトッピングがあり、種類豊富です。
【画像は、「抹茶パンケーキ」と「抹茶ラテ」。小豆餡と生クリームがトッピングされたパンケーキに、抹茶のシロップをかけて頂きます。絶品の味!と人気。】
出典: 「嵯峨野湯カフェ」のメニューは、季節感もたっぷり。旬の素材を活かしたメニューもお勧めです。
【画像は、秋のメニュー「かぼちゃのパンケーキ」。】
出典: 「嵯峨野湯カフェ」は、お土産も充実。
愛らしい「湯上がりキャンディ」や、スタイリッシュなパッケージが魅力の日本茶や紅茶、テキスタイルデザインがお洒落なオリジナルの手ぬぐい等。アクセサリーも扱っています。
【画像は、上品な甘味が人気の「黒糖どら焼き」。】
出典: 記事で紹介した、嵯峨野の最北の「直指庵」。
「直指庵」の“直指”とは、「直指人心(じきしにんしん)」という禅宗の言葉に由来します。“禅”の特性を表す代表的な言葉で、一般的に「見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」とともに、「直指人心 見性成仏」と二語並べて用いられます。
「直指」とは、「直ちにあなたの心を指してごらん。そこには“仏性”(仏になる種)があるのですよ」という意味です。ここで云う“心”とは、感情的な心模様のことではなく、心の奥底にある仏になる可能性というべき“仏性”のことを指しています。
つまり「直指人心」とは、自身の心をしっかりと見据えて、本当の自分の有り様、つまり“仏性”をしっかりと把握することについて言及しているのです。
出典: 「見性成仏」の“見”とは、対象となるものを単に見るというのではなく、対象そのものになり切ることを表しています。
“性”とは、「直指人心」の“仏性”のこと。「成仏」とは、“死”を表しているのではなく、仏陀になること、悟った人間になりきることです。「見性成仏」とは、すなわち、自分の奥底にある“仏性”に成り切って、悟りを開いた真実の人間になることを言い表しています。
出典: 私たちは、日々の暮らしの中で、怒りや苛立ち、不満としている原因を、自分の外側に求めて、つい無為な時間を過ごしてしまいます。
この禅の言葉は、そういった時にこそ、自分の内なる心をしっかり見据えなくてはならないと伝えています。
己の不満や不都合を、自分の外側にある他人や社会のせいにするのではなく、過ぎし日の自分自身の在り方を真摯に省みて、私たちは、内なる仏性を磨かなくてはなりません。
出典: けれども、忙しない暮らし中では、見つめようにも時間がなく、日々蓄積した垢や埃が積もった心では、その奥底まで覗き込むことができません。
出典: 秋から冬は、来る春に向けて、心を浄化するのに、丁度良い季節です。
日常の生活から少しの間身を離し、木漏れ日の中、落ち葉を踏みしめながら歩いてみましょう。
鳥のさえずりや、木々の葉擦れの音に耳を傾け、木々や山や空を仰げば、心の澱や汚れも消えて、一枚のもみじ葉にも、土塀や瓦屋根に映る紅葉の影さえも、美しく、愛おしく感じられるはずです。
出典: 出典: そして、手を合わせ拝み、自分自身と向き合えば、きっと“仏性”も見えてくるはず。
晩秋から冬に、京都観光するのなら、ぜひ嵯峨野へ足を運んで下さい。
心洗われる一時が、きっと授かるはずです。
出典: 【画像は、伽藍や堂をつなぐ回廊。縦の柱を雨、直角に折れ曲がっている回廊を稲光にたとえ「村雨の回廊」と呼ばれています。天井は、刀や槍を振り上げられない高さ、床は、歩くと音がする“鴬張り”。】
【画像は、竹林と紅葉に覆われた「直指庵」。】