京都最古の神社「上賀茂神社」
京都洛北「上賀茂神社」は、京都最古の歴史ある神社。
「上賀茂神社」とその周辺は、自然豊かで情緒豊か。のんびり散策するのにうってつけの京都の名所です。また指折りの桜の名所としても知られています。
「上賀茂神社」とその周辺は、自然豊かで情緒豊か。のんびり散策するのにうってつけの京都の名所です。また指折りの桜の名所としても知られています。
水辺の景色と“せせらぎ”
「上賀茂神社」から流れる清流「明神川」は、“せせらぎ”ながら「社家町」に沿って流れ、風情ある町並みに彩りを添えています。また賀茂川沿いの遊歩道は、京都ならではの穏やかな水辺の景色が望めます。
今記事では、「上賀茂神社」と周辺散策スポットを案内します。京都をのんびり散歩するのなら、上賀茂界隈へぜひ足を運んでみましょう。
京都最古の神社 “賀茂別雷神社”
出典:www.flickr.com(@mrhayata)
【二の鳥居そばに建つ「御所舎(外幣殿)」。一幅の画のような眺め。桜の季節でなくても、季節折々に楽しめる神社です。】
京都・洛北「上賀茂神社(正式名称:賀茂別雷神社/かもわけいかづちじんじゃ)」は、京都で最も古い、由緒ある神社。地元京都人に「上賀茂さん」と親しまれています。
「下鴨神社(賀茂御祖神社)」とともに、京都三大祭の一つ“葵祭”が催される神社として全国的に良く知られ、「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産にも登録されています。
「下鴨神社(賀茂御祖神社)」とともに、京都三大祭の一つ“葵祭”が催される神社として全国的に良く知られ、「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産にも登録されています。
「上賀茂神社」の御祭神は、「賀茂別雷命大神(かもわけいかづちのおおかみ)」。
神武天皇の御代(みよ)に、社の2km北の「神山(こうやま)」に降臨し、天武天皇の御代に、今の社殿の基が造営されたと伝わります。あらゆる災難を除く厄除の神様として知られ、雷の御神威によって落雷除け、電機産業の守護神としても広く信仰されています。また「*方除(かたよけ)」の神として、京都の都の鬼門の守り神、総地主神として崇められています。
神武天皇の御代(みよ)に、社の2km北の「神山(こうやま)」に降臨し、天武天皇の御代に、今の社殿の基が造営されたと伝わります。あらゆる災難を除く厄除の神様として知られ、雷の御神威によって落雷除け、電機産業の守護神としても広く信仰されています。また「*方除(かたよけ)」の神として、京都の都の鬼門の守り神、総地主神として崇められています。
*方除(ほうよけ)とは、方位や家相の障りがないように祈願すること。通常、通勤や旅行、引っ越しや建築工事に際して祈願します。
アクセス
◆公共交通機関を利用する場合
京都市バス「上賀茂神社前」が最寄りの停留所。
他に、「上賀茂御薗橋」・「上賀茂御薗口町」から各々徒歩で5分。(詳しいアクセスは公式HPで確認のこと)
京都市バス「上賀茂神社前」が最寄りの停留所。
他に、「上賀茂御薗橋」・「上賀茂御薗口町」から各々徒歩で5分。(詳しいアクセスは公式HPで確認のこと)
上賀茂神社から下鴨神社へ行くには
上賀茂神社から下鴨神社へ行くには、バス・タクシー・徒歩の選択肢があります。
バスで行く場合は、「上賀茂神社前」バス停から市営バス4系統京都駅行で「下鴨神社前」下車。乗車時間は約20分、徒歩も合わせて、所要時間は40分くらいを見ておくといいでしょう。
バスで行く場合は、「上賀茂神社前」バス停から市営バス4系統京都駅行で「下鴨神社前」下車。乗車時間は約20分、徒歩も合わせて、所要時間は40分くらいを見ておくといいでしょう。
「上賀茂神社」を歩いてみましょう。
「上賀茂神社」の境内は、「下鴨神社」と同様に広大です。
一の鳥居をくぐると、芝生の馬場が広がり、長い参道が二の鳥居まで続いています。“糺の森(ただすのもり)”に覆われた「下鴨神社」の参道とは対照的に、ここ「上賀茂神社」の参道は、広々とした開放感を味わえます。
一の鳥居をくぐると、芝生の馬場が広がり、長い参道が二の鳥居まで続いています。“糺の森(ただすのもり)”に覆われた「下鴨神社」の参道とは対照的に、ここ「上賀茂神社」の参道は、広々とした開放感を味わえます。
清流「ならの小川」
「上賀茂神社」散策のポイントは、川の“せせらぎ”。
湧水を源とした「下鴨神社」の小川と異なり、ここ「上賀茂神社」の小川は、賀茂川の支流で水量多く、心地良い音を響かせて“せせらぎ”ます。
湧水を源とした「下鴨神社」の小川と異なり、ここ「上賀茂神社」の小川は、賀茂川の支流で水量多く、心地良い音を響かせて“せせらぎ”ます。
出典:www.flickr.com(@senngokujidai4434)
「上賀茂神社」の境内には、「本殿」を挟むように、東側に「御物忌川(おものいがわ)」が、西側に「御手洗川(みたらしがわ)」が流れ、二の鳥居の奥「細殿」の背で合流し、“ならの小川”と名を変えて境内を下っていきます。参道を歩くときは、ぜひ、小川のせせらぎに目を留め、耳を済まして下さい。
春の人気スポット「上賀茂神社」の桜の名木。
「上賀茂神社」は桜の名所としても良く知られています。参道脇に植えられた二本の枝垂れ桜の他に、楼門前の八重桜や授与所横の紅枝垂れ桜等など、境内各所に見事な桜が植えられています。開花シーズンは、概ね4月上旬から中旬です。
※「上賀茂神社」の桜の情報が掲載されています。
白馬の神馬「神山号」
神話の時代に「葵を飾り、馬を走らせてまつりをせよ」というお告げに従い、馬を走らせ神迎えを行ったことから、「上賀茂神社」は“馬”との関わりが深い神社として、また日本乗馬発祥の地として、広く知られています。
「白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)」や「賀茂競馬(かもくらべうま)」等、馬に関わる神事が行われ、神馬の白馬「神山号」も境内で飼育されています。
「白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)」や「賀茂競馬(かもくらべうま)」等、馬に関わる神事が行われ、神馬の白馬「神山号」も境内で飼育されています。
“盛り塩”の起源「立砂」
二の鳥居をくぐると現れるのは、細殿前の二つの「立砂(たてずな)」。神が降臨した、上賀茂神社の北方の“神山”を模して作られたと伝わります。
出典:www.flickr.com(@Kikuko Nakayama)
現在私たちが表鬼門や裏鬼門に「盛り塩」をするのは、この「立砂」が起源です。
“神山湧水”
出典:www.flickr.com(@senngokujidai4434)
「上賀茂神社」の手水舎の水は、神代の昔から湧き出る湧水です。御祭神が降臨した“神山”のくぐり水を汲み上げています。2015年の式年遷宮に際しては、AGFが“神山湧水珈琲”を協賛したことでも話題になりました。(事業は終了)
重要文化財「楼門」と国宝「本殿」
細殿(ほそどの)の背に流れる小川(御物忌川/おものいがわ)を渡ると、雅な朱塗りの楼門が現れます。楼門をくぐると、中門が正面に見えますが、その奥に、国宝の二つの社殿「本殿」と「権殿」が左右対称に東西に並んで建っています。
◆本殿特別参拝の詳細についてはこのリンク先で確認のこと。
「お馬みくじ」・「八咫烏みくじ」・「願い筒」
お馬みくじ
出典:www.flickr.com(@hiro kobashi)
「上賀茂神社」で人気の「お馬みくじ」。馬に関わりあいの深い神社ならではのおみくじです。
八咫烏みくじ
願い筒
お守り
上賀茂神社で有名なのは、「航空安全」のお守り。交通安全ではなく、「航空」に特化しているのは珍しいですね。
航空、交通安全、導きの神様を祀る「久我神社(くがじんじゃ)』にちなんだお守りです。航空関係の仕事の方はもちろん、旅行や出張でよく飛行機に乗る方にもおすすめです。
航空、交通安全、導きの神様を祀る「久我神社(くがじんじゃ)』にちなんだお守りです。航空関係の仕事の方はもちろん、旅行や出張でよく飛行機に乗る方にもおすすめです。
縁結びの社「片山御子神社(片岡社)」
「片岡社」は、上賀茂神社の御祭神「賀茂別雷大神」の母である「玉依姫(タマヨリヒメ)」を祀った上賀茂神社の第一摂社。縁結び、恋愛成就の御利益があることで良く知られ、紫式部が何度もここに参拝したことでも有名な社です。
上賀茂神社境外摂社「大田神社」
出典:www.flickr.com(@senngokujidai4434)
その起源は上賀茂神社よりもさらに遡ると言われています。御祭神として「天鈿女命(あめのうずめ)」が祀られています。
出典:www.flickr.com(@senngokujidai4434)
「大田神社」は“杜若(かきつばた)”で良く知られています。神社の東側の「大田の沢」では、国の天然記念物に指定された「かきつばた群落」を眺めることが出来ます。
上賀茂社家町(しゃけまち)-重要伝統的建造物群保存地区-
「社家町」は、「上賀茂神社」の一の鳥居から東側に広がる、室町期から発展した門前集落。神社に仕える、神官らの屋敷街です。平屋建ての主屋は敷地に奥まって建ち、主屋を囲む土塀や門、“明神川”に架かる橋が、風情ある景観を生み出しています。1988年に国の「重要伝統的建造物保存地区」、1986年には京都市の「名勝指定文化財」の指定を受け、保全されています。
西村家庭園(にしむらけていえん)
この錦部家の旧宅(現代は西村家別邸)には、現存する社家の中では最も昔の面影をとどめる庭園が残っています。この庭は1181年、上賀茂神社の神主(現代の宮司)が作庭したものと思われます。庭内へは明神川の水を取り入れ「曲水の宴」のための小川(曲水川)の水としたあと、もとの明神川へ返す工夫がされています。
賀茂川と「半木の道(なからぎのみち)」
「賀茂川」は、出町柳から「鴨川」の左手上流を流れる川です。
賀茂川堤には、染井吉野などの桜並木が続き、その下には遊歩道が続いています。道を歩めば、京都ならではの川辺の景色が楽しめます。
賀茂川堤には、染井吉野などの桜並木が続き、その下には遊歩道が続いています。道を歩めば、京都ならではの川辺の景色が楽しめます。
遊歩道の中でも、北大路橋から北山大橋にかけての「半木の道(なからぎのみち)」は、特に桜の名所として知られています。淡い紅色が美しい「紅枝垂れ桜」が、約800mにもわたって連なります。
上賀茂で。美味しい出会い
「上賀茂神社」で美味しいランチ
今井
北山 / 食堂
- 住所
- 京都市北区上賀茂御薗口町2 上賀茂神社横
- 営業時間
- [月]
11:00 - 14:00
[火]
11:00 - 14:00
[水]
定休日
[木]
11:00 - 14:00
[金]
11:00 - 14:00
[土]
11:00 - 14:00
[日]
11:00 - 14:00
■ 営業時間
売り切れ次第終了
■ 定休日
年末年始・お盆
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999 /~¥999
一膳飯屋 りぃぼん
「上賀茂神社」の門前名物
葵家やきもち総本舗
北山 / 和菓子
- 住所
- 京都市北区上賀茂本山339
- 営業時間
- [月]
09:00 - 17:00
[火]
09:00 - 17:00
[水]
09:00 - 17:00
[木]
09:00 - 17:00
[金]
09:00 - 17:00
[土]
09:00 - 17:00
[日]
09:00 - 17:00
- 定休日
- 平均予算
- ~¥999 /~¥999
神馬堂(じんばどう)
御すぐき處 京都なり田 上賀茂本店
北山 / その他
- 住所
- 京都市北区上賀茂山本町35
- 営業時間
- [月]
10:00 - 18:00
[火]
10:00 - 18:00
[水]
10:00 - 18:00
[木]
10:00 - 18:00
[金]
10:00 - 18:00
[土]
10:00 - 18:00
[日]
10:00 - 18:00
■ 定休日
なし(元日のみ不定休)
- 定休日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
おわりに
「上賀茂神社」とその界隈は、川辺の景色が彩りを添える、穏やかで風情溢れる場所です。桜の季節はもちろんですが、夏の緑、秋の紅葉、雪の景色と、春夏秋冬一年中、季節を問わず、散策を楽しむことが出来ます。
出典:www.flickr.com(@Tetsuji Sakakibara)
京都へ足を運ぶのなら、ぜひ「上賀茂神社」も訪れて下さい。穏やかな川辺の景色と京風情を満喫できます。
画像は「上賀茂神社」境内に咲く“みあれ桜”と呼ばれる紅枝垂れ桜。