出典: 広島県竹原市。瀬戸内海に位置する「大久野島」は、野生のうさぎが生息する、島一周が4キロほどの小さな島です。かつて、毒ガス工場があったことから「地図から消された島」と呼ばれていました。現在は国立公園に指定される、美しい海と四季折々の自然を楽しめる島となっています。
出典: 現在は、約900羽もの野生のうさぎがいたるところに棲息しており、多くの観光客が訪れています。どんなうさぎさんとの出会いが待っているのでしょうか?
出典: 島内には、唯一の宿泊施設「休暇村大久野島」やグルメ、島の歴史を知ることのできる「毒ガス資料館」などの施設もあります。船に乗り、さぁ大久野島へ♪島内の魅力も余すことなくご紹介します。
出典: 瀬戸内海の島々を結ぶしまなみ海道から少し西にある、周囲約4kmの小さな島が「大久野島」です。
出典: 大久野島へ行くにはフェリーや旅客船が必須。主なフェリー乗り場は、本州側だと広島県の「忠海港」と「三原港」発、瀬戸内海側だと愛媛県「盛港」があります。
1)新幹線からのアクセスに便利な「忠海港(ただのうみこう)」
出典: 運航本数の多い「忠海港(ただのうみこう)」。広島県竹原市のJR呉線「忠海駅」の近くにあり、新幹線利用の方に便利なフェリー乗り場です。ウサギのモチーフがところどころにある、メルヘンなチケット売り場がかわいい。
出典: 忠海港から大久野島(大久野港)間は1時間に1~2本船が出ており、時間によって定員300名の大三島フェリーと、定員100名の休暇村の旅客船の違いがあります。フェリーの場合は、大久野港を経由して、しまなみ海道の大三島(盛港)へ向かう路線になります。
2)忠海港からの折り返し。愛媛県大三島の「盛港(さかりこう)」
出典: 上記でご紹介した「忠海港」からの折り返しで、愛媛県大三島にある「盛港(さかりこう)」からも大久野島経由でフェリーが出ています。瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋で結んだ「瀬戸内しまなみ海道」から近いところにあり、のどかな自然に癒される港です。
3)土日祝日限定ラビットラインに乗るなら、広島空港からアクセスの良い「三原港(みはらこう)」
出典: 土日祝日なら、三原駅から徒歩5分の「三原港」から、高速船「ラビットライン」が出ています。三原駅には新幹線「こだま」が停まり、広島空港からはバスで38分とアクセスに便利。途中、無料駐車場のある「須波港」を経由し、1日5本運行しています。
出典: こちらは島内散歩道マップ。休暇村本館や展望台、海水浴場、ビジターセンターなど見所も豊富で、約50分ほどで島を一周できます。
まずは島唯一のホテル、「休暇村 大久野島」へ向かおう
出典: 「忠海港」や「盛港」から到着する「大久野港第二桟橋前」。このあたりから、もううさぎさんがちらほら顔を出します。ラビットラインは少し離れた「第一桟橋」到着です。
出典: 島内に宿泊する際や食事などは、「第二桟橋前」から出発する無料の送迎バスで、「休暇村 大久野島」本館へ向かいます。徒歩でも10分ほどで到着します。
出典: 島唯一の宿泊施設「休暇村 大久野島」。ご当地グルメを楽しめるレストランやカフェ、お土産のある売店、日帰り温泉やレンタルサイクルの貸し出しもあり、様々な施設が揃っています。
出典: 休暇村の敷地内ではキャンプも楽しめます。オーシャンビューの全10区画で、のんびりと大自然を満喫。夜は晴れていれば満点の星空です。
出典: 初心者向けにキャンプ道具一式と夕・朝食バイキングが付いた「手ぶらキャンプ」もあります。タープやハンモックも付いている充実ぶり。ホテル内の温泉も近く、お得に宿泊もできておすすめのプランです。
出典: 休暇村前の広場にもうさぎたちが。うさぎ散策に出かけましょう。
出典: 巣穴からひょっこりこんにちは♪島の所々にうさぎの巣穴があります。
島には毛が長かったり、耳がたれていたりといろんな色のウサギがすんでいます。このウサギはすべて「アナウサギ」という種類のウサギで、島のあちこちにワーレンと呼ばれる巣穴をほって生活しています。
出典: うさぎたちはにんじんなどの野菜や、うさぎの固形エサのペレットが大好物です。人を見つけると、ごはんがもらえると思っているのでしょうか?こちら目がけて走ってきますよ。島内は持ち込み自由なので、是非ごはんをあげてみてください。ただし、体調を崩す原因になってしまうので、パンやお菓子などはあげないようにしましょう。
出典: ちなみに、忠海港で購入できるペレット。エサを自宅から持ってこれなくても安心です。
出典: 食べている間はじっとしているので、触らせてくれる場合もあります。モグモグしている時の表情が可愛くて、ずっと見ていられますよ。
出典: まるで「もっと人参ちょうだい」と言っているかのような、愛くるしい表情がたまりません。
出典: 子うさぎは、ほんとにちっちゃくて可愛いですね。けれど警戒心も強く、触らせてもらえたらラッキーです。ただし、触りたいからといって、執拗に追いかけまわしたりすることは絶対にしないでください。うさぎは弱い生き物なので、ストレスがたまったり、ケガをしてしまうことがあります。優しく接してあげてくださいね。
うさぎとの接し方のルールや餌など、島内のうさぎについての情報はこちら。ルールを守って接しましょう。
出典: 観察していると、本当にいろいろな仕草や表情を見せてくれますよ。とっても癒されますね。子うさぎには、春に行けば会えるみたいです♪
出典: 木陰でリラックス。夏はやっぱりうさぎも暑いんですね。
出典: 大久野島には本当にたくさんのうさぎたちがいます。注意事項をしっかりと守って、うさぎと触れ合いましょう。
注意事項が細かく書かれています。しっかりと目を通して、環境にもうさぎにも優しく接しましょう。
"地図から消された島" "毒ガス島"としての大久野島の歴史
出典: 今では"うさぎの島"として有名な大久野島にも、暗い過去があります。実は、この島は戦時中、地図には記載されず、毒ガスを製造していた歴史があるのです。
昭和4年に日本陸軍の毒ガス工場が建設され、第二次世界大戦末期まで毒ガスが製造されていました。戦後、GHQにより施設は解体され、毒ガスは海洋投棄や焼却などで処理されました。
戦後は島全体が国民休暇村に指定され、1934年に瀬戸内海国立公園となりました。
島内には「毒ガス資料館」があります。戦争の悲惨さを知ることも、今後の平和への道を歩んでいく上で必要なことですよね。せっかく大久野島に来たのなら、是非訪れて欲しい場所です。
出典: 中に入れる中部砲台跡。戦争から70年以上経った今でも、島内にはその当時の建物がそのまま点在しています。
出典: 発電所跡地。緑とのコントラストが美しい廃墟。映画の舞台のようですね。
出典: 島からの景色もとっても素敵です。うさぎと遊び疲れたら、海を眺めながらのんびりと休憩してもいいかもしれませんね。
出典: 島中央にある展望台は高台にあり、周辺の島々をぐるりと眺めることができます。
出典: 行きかう船を近くで眺められる場所もあります。島南部にある白い灯台が絵になりますね。小さな島なので、散歩がてらにいろいろな所に足を伸ばしてみると面白いかもしれません。
出典: 綺麗な砂浜の海岸。心地よい静かな波の音。のんびりと釣りも楽しめます。
出典: 海岸線沿いにはこんなものも。特定方向からの音を集めるという集音器で、波の音や風の音など、うさぎ気分で島の音を楽しめます。頭を入れられるので、写真映えもばっちり!
タコ料理など竹原市の名産を楽しめる「レストラン うさんちゅ」
出典: 国民休暇村にあるレストランには、タコ料理や竹原市の郷土料理「たけはら魚飯」など、バラエティに富んだメニューが揃っています。こちらは「タコよくばり定食」。タコ飯に唐揚げ、お刺身など、新鮮なタコをめいっぱい堪能できます。
出典: 同じ国民休暇村内にはカフェもあってとっても便利。こちらは、大久野島のある竹原市名産の筍も入った「テリヤキ牛コロッケバーガー」。このあたりでしか食べられないご当地バーガーです。
出典: ふわふわかき氷やソフトクリームでうさぎをかたどった「白うさぎ」。ミルク感たっぷりの優しい甘さで、歩き疲れた身体にぴったり。その他にも大久野島オリジナル「兎人コーヒー」や「タコ天」などメニュー豊富。
海の幸を堪能するなら、宿泊の夕食バイキングがおすすめ
出典: 宿泊者向けの夕食のバイキングは、瀬戸内海で捕れた海の幸を思う存分堪能できます。こちらは春先の夕食。サワラの炙りをはじめ、カンパチのお刺身、太刀魚の南蛮漬け、牡蠣のグラタンなど、その時々の旬のものが味わえます。
出典: 天ぷらやお寿司は、カウンターから提供されているので、出来立てをいただくことができます。他にも和洋様々なメニューがあり、お子様メニューやスイーツも充実しています。
出典: 朝食バイキングには、看板メニューの「のっけ丼」があります。瀬戸内の名物である、鯛のそぼろ・いか・3色のとびっこなどを自分でご飯に好きなだけのせられます。お出汁をかけて2度おいしい。他にも焼き魚など見逃せないメニューがたくさん。
かわいくて配りたくなる。うさぎ島ならでは『お土産』
出典: こちらは大久野島第2桟橋の売店で販売されている、もみじ饅頭の老舗「にしき堂のもみじ饅頭」。うさぎ島に行ってきたことが分かる、うさぎがプリントされたパッケージは、思わず配りたくなるかわいさです。
出典: 通常のもみじ饅頭が1個、つぶあんもみじ1個、柚子入りお餅もみじ2個入りで、もちもちの生地と上品な餡が相性抜群のもらって嬉しいお土産です。箱を広げると大久野島の地図や見所が書いてあり、旅の思い出も振り返れます。
出典: 休暇村売店にも、うさぎにちなんだお菓子やぬいぐるみなどのグッズが。他にも地元・竹原の地酒や瀬戸内海の名産品も並びます。
出典: いかがでしたか?瀬戸内海に浮かぶ小さな"うさぎの島"大久野島。興味を持たれた方は是非足を運んでみてくださいね。きっと究極の癒しの時間を過ごせる思いますよ♪けれど、行くときはくれぐれも、うさぎと島の環境への配慮を忘れずに。
"うさぎ島"を含め瀬戸内海方面へのお出かけが気になった方は、是非こちらの記事もどうぞ。広島県内や瀬戸内海のおすすめ観光スポットが多数紹介されていますよ♪
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