出典: 読書の秋到来。ゆっくり本選びをしたくなったら、図書館がおすすめ。時間にゆとりのある時に利用したい場所。気になる本はとりあえずキープしてから、またじっくり吟味するのも楽しいひと時です。
出典: 図書館の魅力はまずその蔵書の多さでしょう。書店と比べて新旧、ジャンル問わずたくさんの本が並んでいると、本選びのモチベーションがあがります。
もう1つ大事なのは、読書する空間。公共のスペースだけど、他の場所とは全く違うプライベートな空間を図書館は許容してくれる気がします。居心地の良い場所だと、ずーと居ついてしまいそう。そんな図書館が身近にあるといいですよね。
全国には、とにかく長居したくなる魅力的な図書館がたくさんあります。今回は、個性的で、サービスや空間作りにこだわりがある日本各地の図書館をピックアップして、ご紹介します。
図書館はじっくり本を選んだり、読書をしたり、勉強したりとゆっくりとプライベートな時間を楽しめる場所。充実した時間を過ごすのに、空間の演出もひとつ大切な要素です。建築やインテリア、家具など、特徴的でおもしろい図書館もあります。
まずは、東京からご紹介しましょう。
出典: JR武蔵境駅南口を出るとすぐに見える丸みのあるフォルムが特徴的な建物、『武蔵野プレイス』。芝生広場に子どもたちが集まって遊んでいたり、図書館というだけでなく、憩いの場所といった雰囲気が魅力です。
出典: 中はどうなっているのでしょう?いろんな角度から眺めたくなりますね。天井はさほど高くない印象でも、吹き抜けがあると解放感が生まれます。
階毎に違って見える、それぞれの図書館での過ごし方。みんなゆったりスペースを使っていますね。
出典: 1階パークラウンジは人の出入りが交差する場所。真ん中に位置するのが「カフェ・フェルマータ」。わざわざ店内に入るような感覚ではなく、図書館で過ごす時間の一部として自然な流れでお茶したりご飯を食べたりできます。
武蔵野プレイスの特徴はとにかく仕切りがないこと。本を探したり、読んだり、勉強したり、友達と話したり、ぼんやりしたり...いろんな動作が自然につながって、最初の目的以上の図書館体験ができている。そんなすばらしいスペースなのです。
武蔵境 / カフェ
- 住所
- 武蔵野市境南町2-3-18 武蔵野プレイス 1F
- 営業時間
- [月]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
[火]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
[水]
定休日
[木]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
[金]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
[土]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
[日]
09:30 - 21:30(L.O. 21:00)
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999 /~¥999
データ提供: 出典: 赤レンガと言えば、横浜。でもここに写っているのは、飛鳥山公園近くにある北区中央図書館。軍の施設だった赤レンガ倉庫を図書館の一部として活用しています。なんだか外国にいるような気分。
出典: 赤レンガとユニバーサルデザインが施された新築部分。どうジョイントしているのかな?
普通の建物も、歴史あるものを取り入れることで、新しく斬新な感じがしておもしろいですね。
30万冊を超える蔵書と500席ほどある閲覧席。ドナルド・キーンのコレクションコーナーもあったりとセレクトも特徴的です。時に歴史に思いを馳せながら、図書館ライフが充実しそうですね。
出典: カフェだってあります。スイーツも豊富な「アトリエ・ド・リーブ」。その名の通り、夢見心地になってしまいそうです。
十条 / カフェ
- 住所
- 北区十条台1-2-5 北区中央図書館内
- 営業時間
- [月~土]11:30〜
(L.O.19:00)
[日・祝]
11:30〜
(L.O.16:00)
- 定休日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
データ提供: 地方にも、建築や空間作りにおいて先進的な図書館があります。その土地の中心となるスペースとして、市民が自慢したくなる特別な場所です。
出典: プリツカー賞を受賞した建築家 伊東豊雄さんが設計した「せんだいメディアテーク」。公共スペースとして、映像文化の活動拠点であると同時に、市民が自由にあらゆるメディアに触れ合いコミュニケーションをとり合うことを目的としています。
こちらには図書館とは別に映像音響ライブラリーもあり、映画の他、美術や建築などメディアテーク関連の資料も充実しています。
出典: 全面ガラス張りと透明なチューブで外界からの光を最大限に取り込む明るく現代的な建築。
せんだいメディアテークは柱ではなく全ての階を貫くチューブが全体を支えている構造です。まっすぐではなくカーブしていたりねじれているように見えたり、とても有機的なデザインが印象的です。
出典: 図書館の少し重々しい空気は一切感じさせません。
通りに面した大きなガラスはケヤキ並木にとてもよく合います。
出典: 青空を切り取ったようなモダンな建物、こちらが金沢海みらい図書館です。
グッドデザイン賞、世界の魅力的な図書館ベスト20など多くの賞を得た図書館とあって、地元の人にはもちろん観光客にも人気のスポットになっています。
出典: 小さな丸窓から差し込む光で館内は明るく、ゆったりとした時間を過ごせます。
2011年開館とあって、古く懐かしい図書館というよりは新しい書籍が豊富な近代的な図書館です。
また、日本海情報コーナーや工芸が盛んな金沢らしいものづくり情報コーナーなど、地域に根ざしたコーナーもあります。
図書館は子どもたちの本への興味を広げるのに最適な場所です。家にある予めセレクトされた書棚からではなく、幅広い選択肢の中から好きな本を選ぶことは、子どもに主体性を持ってもらうきっかけにもなりそうです。
児童書や絵本はいつの時代も古びない普遍的な書物。大人だって子どもの本から得られることはたくさんあります。ときには児童図書に触れてみるのも楽しいですよ。
出典: 上野公園にある「国立国際児童図書館」。
国内外の児童書を取扱い、ここに来れば世界の珍しい本も見つかります。120の国や地域の児童書を所蔵していると聞けば、そのスケールの大きさを実感できるでしょうか。
明治の建物をそのまま残し、一部安藤忠雄氏による設計を加えた建築も目を引きます。
子どもが存分に読書を楽しめるよう設計された「子どものへや」には約11000冊の本が揃っています。
出典: 国際子ども図書館の建物は明治39年に、東洋一の図書館を目指して「帝国図書館」として建築されました。その後、「支部上野図書館」としての働きを経て、平成14年に改修を終え現在の国際子ども図書館として開館。改修に際して大きなガラスのアーチ棟が設けられ現代的な建築と融合した今の形になりました。
大階段には、現在でもシャンデリア、ケヤキの扉、細かなデザインの階段手すりなど、100年以上前の創建当時から使い続けられている当時の建築の姿を見ることができます。
出典: こちらはホールの様子。柔らかなアーチの窓、廻り縁、吊り照明など時代めいた装飾が素敵。知の集積である図書館にアカデミックな雰囲気がしっくりきますね。
一方で開架式の閲覧室があるレンガ棟1階の子どものへやは、丸いテーブルが置かれ、書棚も円形に配置されたモダンなスタイル。未来的な空気を感じられます。
出典: 長い回廊、外にはテラスも。こちらの空間は、平成期の改修工事でガラス張りのエリアが増設されラウンジとなりました。明治期の木製サッシや化粧煉瓦は、元々中庭に面していた外壁で、そのままに保存しているそうです。
出典: 喫茶スペースもあるので、1日中ゆっくり過ごせそうです。
鶯谷 / 喫茶店
- 住所
- 台東区上野公園12-49 国際子ども図書館内 1F
- 営業時間
- [月]
定休日
[火]
09:30 - 17:00
[水]
09:30 - 17:00
[木]
09:30 - 17:00
[金]
09:30 - 17:00
[土]
09:30 - 17:00
[日]
09:30 - 17:00
[祝日]
定休日
■ 定休日
月曜日、第3水曜日、祝日
- 定休日
- 月曜日、祝日
- 平均予算
- ~¥999
データ提供: 出典: 岡山県庁の向かいに立つ「岡山県立図書館」。広々として立派な建物です。
全国でもトップの図書の貸出を誇るこちらの図書館。市民に多く活用される理由はその蔵書数です。新刊の購入数もトップクラスで、現代人のニーズを満たしてくれるサービスもすばらしい。活字離れが進んでいる今日で、このような図書館の努力は貴重です。
出典: 特に力を入れているのは児童コーナーの充実。貸出数の1位に輝くほど、児童書が借りられています。日本で発行される児童書の全点を購入しているというから驚きです。
(※画像はイメージです)
出典: 子どもだけでなくお母さんにも大変好評なおはなし会のほか、布絵本の製作など、本にまつわるワークショップも随時開催していて、本を好きになる工夫が至るところに散りばめられている素晴らしい図書館です。
全国のこだわりの図書館、いかがでしたか?お家で本を片手にのんびりと過ごすのもいいですが、たまには図書館を活用してみるのもいいですよ。
公共のスペースでプライベートな時間を過ごすことは、格別楽しく豊かな体験でもあります。ぜひ一度、気になる図書館に足を踏み入れてみて下さい。特別な読書体験ができることを期待して。
読書の秋到来。ゆっくり本選びをしたくなったら、図書館がおすすめ。時間にゆとりのある時に利用したい場所。気になる本はとりあえずキープしてから、またじっくり吟味するのも楽しいひと時です。