子どもだからこそのみずみずしい感性
子どもが主役のおすすめ映画
ワンダー 君は太陽(2018年公開)
見た目に注目され意地悪されることもあるオギー。しかし彼は持ち前の明るさや優しさで友達を作っていきます。障害があるオギーも障害がない友人らも、同じように友人関係や家族との関係に悩み闘う毎日。傷つきながら学び成長していく彼らに人生の大事なことを教えられる映画です。
gifted/ギフテッド(2017年公開)
7歳の少女メアリーは、叔父のフランクと2人暮らし。フランクの姉ダイアンはメアリーを残して自殺してしまったのです。メアリーには数学の天才的な能力があり、小学校に上がるとその片鱗を見せ始めます。すると祖母を名乗る女性が引き取りたいと現れて・・・。
特別な才能を持って生まれた子どもをギフテッドと言います。生まれながらに才能に恵まれている人を、大人は羨ましいと思いがちですしそれを活かそうと考えますよね。でも生きていく上では能力よりも大切なものがあるはず。真実の父子の絆を作る2人の関係に胸が熱くなります。
ザ・ブック・オブ・ヘンリー(日本未公開)
頭が良く11歳にして株や投資を行うヘンリーは、母と弟の3人暮らし。ある日、クラスメイトで隣の家に住むクリスティーナが父から虐待されているのを目撃します。彼女を救い出すために奔走する中、ヘンリーは突然倒れてしまい・・・。
親子の物語であると共に、社会における無関心をテーマにした映画です。物語の前半でヘンリーは、目の前で苦しむ人を見過ごせないと母に訴えます。物語は思いもよらぬ展開を見せますが、自分だったらどうするかと考えずにいられません。弟のピーター役はワンダーでオギーを演じたジェイコブ・トレンブレイですよ。
DVDは英語版のみですが、Netflixで吹替版が見られます。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2012年公開)
恐怖や悲しみを乗り越えるのは、時に死ぬより辛い時間。父と近くあるために父の残したヒントを辿るオスカーは、最後にはしっかりと父と離れて歩きだします。消せない後悔と向き合うオスカーの瞳に、きっと引き込まれますよ。
西の魔女が死んだ(2008年公開)
中学1年生のまいは入学早々、学校に行かない決意をします。しばらく学校を休んで向かったのは、森の中で暮らすイギリス人の祖母の家。魔女の家系だと聞き、おばあちゃんの元で魔女修行を始めるまい。おばあちゃんがくれる優しい教えにまいの繊細な心もしなやかに強くなっていきます。
生と死の意味や人付き合いのしがらみは、いくつになっても答えの出ない問い。魔女修行を通しておばあちゃんが伝えるのは、問いの答えではありません。それは、自分で見つけること、決めること。野いちごでジャムを作ったり、大きなシーツをたらいで洗ったり、優しく流れる時間が心に栄養をくれる映画です。
円卓こっこ、ひと夏のイマジン(2014年公開)
小学3年生の少女こっこ。大家族に囲まれて幸せに暮らしていますが、孤独や人と違うことに憧れを抱いています。吃音の幼馴染を真似て話したり、ものもらいになったクラスメートを真似て眼帯したり。ついには不整脈で倒れたクラスメートを真似して先生にたしなめられます。"イマジン"=人の気持ちを想像することを祖父から教えられたこっこ。夏休みのある日、こっこは変質者に話しかけられて・・・。
なんで?どうして?と日常で不思議に思うことをノートに書き留めていくこっこ。彼女の不思議は大人からするとイライラしてしまうものもあるけれど、イマジンをテーマにこっこの成長がコミカルに描かれて最後はとてもハッピー。"イマジン"と"空気を読むこと"がぐちゃぐちゃになっている大人に刺さります。
奇跡(2011年公開)
和製スタンド・バイ・ミーのような、子どもたちの冒険物語。その真剣な眼差しにどきっとしながらも、修学旅行のように賑やかに枕を並べるところは可愛くてたまりません。新幹線がすれ違う瞬間、あなたなら何を叫びますか?そもそも、全力で叫ぶこと自体が難しい気すらしますね。
10歳の少年オギーは、どこにでもいる普通の男の子。宇宙が好きで家族と仲良し、少し人と違うのは生まれつきの障害のため手術を重ねた顔。オギーは外出する時はいつもヘルメット姿。勉強はお母さんが家で教えています。そんなオギーが学校に行くことになり・・・。