「良い靴」を長く履き続けたい
出典:unsplash.com
流行ごとに買い替える靴もいいけれど、履いていると痛くなって疲れたり、すぐにだめになってしまったり……。
しっくりと足に馴染む「良い靴」をきちんと選び、丁寧に手入れをしながら長く履く。
そんなスタイルには憧れてしまいます。
しっくりと足に馴染む「良い靴」をきちんと選び、丁寧に手入れをしながら長く履く。
そんなスタイルには憧れてしまいます。
自分の足にぴったり合った靴には、「足が包み込まれるような」感触があるのだそう。
もしそんな心地よく履ける靴に巡りあえたら、きっと手離したくなくなってしまいますね。
長くつきあえる「良い靴の見つけかた」、そして「お手入れの方法」をご紹介します。
もしそんな心地よく履ける靴に巡りあえたら、きっと手離したくなくなってしまいますね。
長くつきあえる「良い靴の見つけかた」、そして「お手入れの方法」をご紹介します。
足に馴染む「良い靴」の3つの共通点って?
1.指のつけ根の部分のソールが曲がる
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Photo by Joseph Barrientos on Unsplash
脚をしっかりと支えてくれる「良い靴」は、つま先を立ててみた時、足指のつけ根まわりのソールだけが曲がり、その他の部分はまっすぐな状態のままです。
2.「かかとまわり」がしっかりしている
靴のかかとの部分は、「ヒールカウンター」と呼ばれています。
かかとや脚の骨は、このかかと部分の硬さに支えられることにより、靴の中で動いたり歪んだりする事なく、まっすぐ立つ事ができるのです。
親指でかかと部分を押してみたときに、しっかりとした靴を選びましょう。
かかとや脚の骨は、このかかと部分の硬さに支えられることにより、靴の中で動いたり歪んだりする事なく、まっすぐ立つ事ができるのです。
親指でかかと部分を押してみたときに、しっかりとした靴を選びましょう。
3.靴の背骨・「シャンク」が丈夫
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「シャンクってなに?」と思われた方もいるかもしれません。
中敷きと靴底の間の「土踏まず」があたる部分には、通常「金属製の細長い板状の部品」が入っており、これを「シャンク(踏まず芯)」といいます。
中敷きと靴底の間の「土踏まず」があたる部分には、通常「金属製の細長い板状の部品」が入っており、これを「シャンク(踏まず芯)」といいます。
靴底のアーチ部分が、ちょうど「土踏まず」にあたります。
中敷きの下に隠れた、見えない部品「シャンク」。
実は、この「シャンク」、靴にかかる「体重を支え」たり、地面の「衝撃から足を保護」したりと、「靴の背骨」として非常に大切な役割を果たしています。
中敷きの下に隠れた、見えない部品「シャンク」。
実は、この「シャンク」、靴にかかる「体重を支え」たり、地面の「衝撃から足を保護」したりと、「靴の背骨」として非常に大切な役割を果たしています。
「靴は軽くて柔らかい方がいい」と思いがちですが、きちんと「シャンク」が入っている靴は、足の負担を軽くしてくれます。
長く大切に履ける上質な靴を選びたいなら、購入前に「靴底がしっかりと硬いかどうか」、ぜひ確認を。
長く大切に履ける上質な靴を選びたいなら、購入前に「靴底がしっかりと硬いかどうか」、ぜひ確認を。
「自分にぴったりの靴」を見つけるために
1.自分の足と靴の「サイズ」について知る
靴のサイズ表示はメーカー・国によって異なり、私たちの足の形も、体調や時間帯等により変わり続けています。
その為、既製品のサイズを見て自分にぴったり合う靴を探すのは難しいのだそう。
サイズチェックは参考程度にとどめ、試着で自分に合う靴を見つけるのがやっぱりベスト。
その為、既製品のサイズを見て自分にぴったり合う靴を探すのは難しいのだそう。
サイズチェックは参考程度にとどめ、試着で自分に合う靴を見つけるのがやっぱりベスト。
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Photo by Jennifer Burk on Unsplash
もし自分のサイズをしっかりと知りたい場合は、「その人の足に合った靴を選ぶ専門家」である「シューフィッター」に測ってもらうのもいいかもしれません。
「足と靴と健康協議会」のサイトからは、資格を持った「シューフィッター」が在籍している最寄の店舗を探すこともできます。
「足と靴と健康協議会」のサイトからは、資格を持った「シューフィッター」が在籍している最寄の店舗を探すこともできます。
2.ぴったりなサイズを見つける「試着の3つのコツ」
出典:www.instagram.com(@moonstar_jp)
◆①「試着」にぴったりの時間帯を選んで◆
脚がむくみやすい夕方が試着のベストタイミング。
「両足」で履き、できれば店内を「5分程度」歩き回ったりしゃがみ込んだりしてみて、足指が赤くなったり、違和感を感じたりしないかチェックを。
「両足」で履き、できれば店内を「5分程度」歩き回ったりしゃがみ込んだりしてみて、足指が赤くなったり、違和感を感じたりしないかチェックを。
◆②「甲」と「かかと」のサイズ感をチェック◆
1.足の甲と靴との間が密着していて、「食い込みがなく、かつ完全には指が差し込めず、指の先が少しひっかかる程度の空きがある状態」かどうか
2.足のつま先が靴の甲部や前部分に当たっておらず、「1cm程度の余裕」があるかどうか
3.つま先立ちをした時に、靴のかかと部分が足から抜けないかどうか
2.足のつま先が靴の甲部や前部分に当たっておらず、「1cm程度の余裕」があるかどうか
3.つま先立ちをした時に、靴のかかと部分が足から抜けないかどうか
◆③「形が合っているか」をチェック◆
1.足の側面と靴の間に不自然な「隙間」ができたり、「しわ」が寄ったりせず、足に添ってくれるかどうか
2.靴のかかとのカーブが「自分の足のカーブ」から浮かずに一致しているか
3.自分の土踏まずの形が、靴のアーチの形と合っているかどうか
2.靴のかかとのカーブが「自分の足のカーブ」から浮かずに一致しているか
3.自分の土踏まずの形が、靴のアーチの形と合っているかどうか
大切にしたい靴との「つきあい方」
「購入後すぐにすべきこと」って?
◆「革靴」はワックスを落とし、「すっぴん」に戻す◆
革靴などは、購入されるまでに長い時間が経っていて、塗られていた「ワックス」が劣化していることがあります。
「馬毛ブラシ」でホコリを払ったら、「リムーバー」でワックスを落として、革を「すっぴん」の状態に戻し、「乳化性クリーム」で保湿後、布でからぶきを。
「馬毛ブラシ」でホコリを払ったら、「リムーバー」でワックスを落として、革を「すっぴん」の状態に戻し、「乳化性クリーム」で保湿後、布でからぶきを。
◆「スニーカー」には「防水スプレー」を◆
スニーカー等には20~30cmほど離して、全体に「防水スプレー」を。
こちら『JASON MARKK(ジェイソン・マーク)』の「防水スプレー」は、キャンバス地の他、スエード・皮革など様々な素材の靴に使えます。
ほんのひと手間で、汚れやシミがつきにくくなり、持ちが違ってきます。
こちら『JASON MARKK(ジェイソン・マーク)』の「防水スプレー」は、キャンバス地の他、スエード・皮革など様々な素材の靴に使えます。
ほんのひと手間で、汚れやシミがつきにくくなり、持ちが違ってきます。
◆「パンプス」のすべり止めに「裏張り」を◆
パンプスの靴底はつるつるしていることが多く、濡れた場所ではすべりやすく、しっかりと体を支えにくく感じることも。
体重がかかる爪先から土踏まずにかけてのあたりを「前底(ハーフソール)」と言いますが、ここは特に傷みも激しくなりがちな部分。
体重がかかる爪先から土踏まずにかけてのあたりを「前底(ハーフソール)」と言いますが、ここは特に傷みも激しくなりがちな部分。
新しいうちに、画像のように「前底」にゴム製の「ハーフソール」を貼っておくと、クッション性が増して歩きやすくなるだけでなく、長持ちする靴になります。
百貨店やショッピングモールの「靴の修理屋さん」の他、「ネットショップ」で郵送での装着を頼む事も可能です。
百貨店やショッピングモールの「靴の修理屋さん」の他、「ネットショップ」で郵送での装着を頼む事も可能です。
「靴べら」を使って履く
1日履いたら、休ませる
1日履いたら、中1日は休ませましょう。
休ませる時は、脱臭・除湿効果のある「セラミック炭」内蔵の、こんなシューキーパーを入れると安心です。
放置しすぎると皮が硬化し、カビが生えることも。陰干しをする・たまに履くなど、靴のコンディションはこまめにチェックを。
休ませる時は、脱臭・除湿効果のある「セラミック炭」内蔵の、こんなシューキーパーを入れると安心です。
放置しすぎると皮が硬化し、カビが生えることも。陰干しをする・たまに履くなど、靴のコンディションはこまめにチェックを。
「シューキーパー」を入れて保管
シューキーパーは、基本的に脱いだらすぐに入れて型崩れを防ぎましょう。いくつか用意しておくと便利です。100円ショップでも手に入りますよ。
吸湿・殺菌効果のある「シューツリー」を使えば、型崩れはもちろん、カビも防いでくれます。
吸湿・殺菌効果のある「シューツリー」を使えば、型崩れはもちろん、カビも防いでくれます。
パンプスにも使える、こんな「シューキーパー」もあります。
天然のクスノキチップスをつめこんだ、ころんと可愛いフォルムで、吸湿・防臭を。
吊り下げて乾かせば何度でも使えます。
天然のクスノキチップスをつめこんだ、ころんと可愛いフォルムで、吸湿・防臭を。
吊り下げて乾かせば何度でも使えます。
どう「収納」するのがいい?
靴の収納で怖いのは「カビ」の発生。
棚を「アルコール」でふき上げて清潔を保ちつつ、時々靴箱の戸を開けはなって「換気」を。
「除湿剤」や、カップに入れた「重曹」などを棚に置いておくのもいいですね。
棚を「アルコール」でふき上げて清潔を保ちつつ、時々靴箱の戸を開けはなって「換気」を。
「除湿剤」や、カップに入れた「重曹」などを棚に置いておくのもいいですね。
あまり履かない靴を、箱に入れて保管している人も少なくないのでは?
靴にシューキーパーか新聞紙をつめ、箱にいくつか「通気孔」をあけて、風を通すと、湿気がこもるのを防げます。
靴にふれないように「乾燥剤」を入れておくのもいいですね。
靴にシューキーパーか新聞紙をつめ、箱にいくつか「通気孔」をあけて、風を通すと、湿気がこもるのを防げます。
靴にふれないように「乾燥剤」を入れておくのもいいですね。
大切な靴のお手入れ方法・その1 ~革靴編~
1日に1度「ブラシがけ」を
出典:entoan.shop
1日に1度はブラシをかけましょう。この「ブラシがけ」は、「汚れを落とす」ためだけではありません。
毎日の「ブラシがけ」によって、皮革の内部の油分がブラシによって外に導き出され、自然なつやを引き出します。
傷のつきにくい「馬毛のブラシ」がおすすめ。
毎日の「ブラシがけ」によって、皮革の内部の油分がブラシによって外に導き出され、自然なつやを引き出します。
傷のつきにくい「馬毛のブラシ」がおすすめ。
月に1度は「スペシャルケア」を
出典:entoan.shop
月に1度は、クリームを使ったスペシャルケアを。「ブラシ」で汚れを落とした後、「乳化性クリーム」を塗り込みましょう。
革にうるおいと栄養を与え、柔らかく保ってくれます。
クリームを塗るには「豚毛のブラシ」が向いています。
革にうるおいと栄養を与え、柔らかく保ってくれます。
クリームを塗るには「豚毛のブラシ」が向いています。
◆革靴のケア商品①◆ ~クリーナー~
◆革靴のケア商品②◆ ~乳化性クリーム~
「乳化性クリーム」は、革にうるおいと栄養を与えてくれるケア商品です。
『Colonil(コロニル)』の「1909シュプリーム クリームデラックス」は、シミやムラになりにくく、革をしっとりと柔らかくしてくれます。ベタつかずすべすべとした仕上がりも魅力。
『Colonil(コロニル)』の「1909シュプリーム クリームデラックス」は、シミやムラになりにくく、革をしっとりと柔らかくしてくれます。ベタつかずすべすべとした仕上がりも魅力。
◆革靴のケア商品③◆ ~ワックス~
ワックスは靴を美しく光らせる「ファンデーション」のようなもの。
革の割れ等のトラブルになるので、汚れを落としてから塗り、必ずクリーナーで落として保湿を。
『KIWI(キィウィ)』の「パレードグロス」は、ワックスの中でも高い撥水効果と輝きをもつ定番の1品です。
革の割れ等のトラブルになるので、汚れを落としてから塗り、必ずクリーナーで落として保湿を。
『KIWI(キィウィ)』の「パレードグロス」は、ワックスの中でも高い撥水効果と輝きをもつ定番の1品です。
大切な靴のお手入れ方法・その2 ~「スウェード素材」の靴編~
「スエード素材」の靴は、革靴と同じく水に弱いのが特徴です。
きちんと防水スプレーで対策をしていても、やはりシミになりやすいのです。
「雨の日に履かない」のがまずは傷めない一番のコツ。水気を避けて大切に履きましょう。
きちんと防水スプレーで対策をしていても、やはりシミになりやすいのです。
「雨の日に履かない」のがまずは傷めない一番のコツ。水気を避けて大切に履きましょう。
◆お手入れの手順◆
①「ワイヤーブラシ」か「生ゴムのブラシ」でほこりを落とし、毛並を整える
②シミや汚れ落としには「専用のクリーナー」を使うか、目の細かい「サンドペーパー」をかける
③色褪せがあれば「補色スプレー」で整える
④「馬毛ブラシ」をかけ、「防水スプレー」で仕上げを
②シミや汚れ落としには「専用のクリーナー」を使うか、目の細かい「サンドペーパー」をかける
③色褪せがあれば「補色スプレー」で整える
④「馬毛ブラシ」をかけ、「防水スプレー」で仕上げを
大切な靴のお手入れ方法・その3 ~「スニーカー」編~
気軽に履けるスニーカー。
お気に入りは連日履きたくなってしまいますが、やはり最低でも3足ほどをローテーションして休ませながら履くのが理想的です。
◆基本の「お手入れ」手順◆
①ブラッシングをする
②内部に「除菌・消臭スプレー」をかける
③ソール部分の汚れを消しゴムタイプのクリーナーで落とす
④「シューキーパー」を入れて休ませる
②内部に「除菌・消臭スプレー」をかける
③ソール部分の汚れを消しゴムタイプのクリーナーで落とす
④「シューキーパー」を入れて休ませる
こういったキャンバス地などの「布製のスニーカー」は、水でざぶざぶ洗って清潔を保てるので夏場は嬉しいですね。
◆「布製スニーカー」の丸洗い法◆
①中敷きと紐を外す
②40度ほどのぬるま湯+「弱アルカリ性の洗剤」or「石鹸」を使い、ブラシで丸洗い
③メラミンスポンジでソール部分の汚れを落とす
④日陰で乾かし、「防水スプレー」をかける
②40度ほどのぬるま湯+「弱アルカリ性の洗剤」or「石鹸」を使い、ブラシで丸洗い
③メラミンスポンジでソール部分の汚れを落とす
④日陰で乾かし、「防水スプレー」をかける
◆「レザー・ヌバック素材」のスニーカーの汚れ落とし◆
大切な靴は「直して」履く
靴のトラブルは実に様々。ヒールの先端部分(ピンリフト)が削れてしまったり、靴底のかかとがすり減ったり、はたまた大切な革靴にシミがついたり。ブーツのファスナーが壊れた!なんてことも。
でも、大切な靴なら、あきらめないで、困ったら靴修理の専門店にリペアに出してみましょう。
でも、大切な靴なら、あきらめないで、困ったら靴修理の専門店にリペアに出してみましょう。
こちらは前の画面ですり減っていたパンプスの「ピンリフト」を修理・交換した後の状態。
新品のようにきれいな姿になりました!
「もうダメかな?」と思ったときも、一度は相談してみましょう。ネットで申し込む修理サービスもありますよ。
お気に入りの靴を履いて、素敵な場所へ行こう
出典:unsplash.com
Photo by Alex Radelich on Unsplash
「素敵な靴は、素敵な場所へ連れて行ってくれる」といいます。
まずは今ある靴を大切に手入れし、「次の1足」を丁寧に選ぶことから始めてみませんか?
新たな場所へ歩み出す、さりげない勇気やわくわくをくれるのは、そんな「次の1足」かもしれません。
まずは今ある靴を大切に手入れし、「次の1足」を丁寧に選ぶことから始めてみませんか?
新たな場所へ歩み出す、さりげない勇気やわくわくをくれるのは、そんな「次の1足」かもしれません。
※この記事の素敵な画像はこちらからお借りしました。ご協力ありがとうございました。
Photo by Camila Damásio on Unsplash