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連載
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3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」

年を重ねるにつれ、少しずつ現れるマイナートラブル。肩こり、片頭痛、便秘、さらには、気持ちが沈みやすくなったり、妙にイライラしたり。病気とまではいかないけど、心身の不調に悩まされる現代女性は多いもの。そこで、四季のある日本人の暮らしの基盤「衣・食・住」からヒントを得た「3つの整えメソッド」なるケア方法を提案します。毎回ひとつの不調に対して、日常生活でできる整え方を専門家からアドバイス。シリーズ連載第6回目の今回は、仕事納めや忘年会続きなど、不規則な生活から起こる「肌トラブル」がテーマです。(2019年12月19日作成)

取材・文:仁田ときこ イラスト:小池ふみ
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
多忙を極める年末シーズン。仕事納めや連日の忘年会など、ホリデーシーズンで街は華やかになる一方、働く女性にとって1年のうちで最も過酷な1ヵ月ではないでしょうか。そんな不規則な生活で乱れてしまうのが、女性ホルモンです。
食生活の乱れ、睡眠不足、時間に追われるストレスで、知らず知らずのうちにホルモンバランスが乱れている人も多いはず。その乱れが表面に現れやすいのが肌のコンディションです。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
今回は、皮膚科や内科、心療内科、アレルギー科を併設した、女性のための女性専門外来「私のクリニック目白」の院長・平田雅子先生に、女性ホルモンの乱れから起こる肌トラブルのケアについて「3つのメソッド」を教えていただきます。

平田先生の『3つの整えメソッド』

【知のメソッド】体の調子を保つ女性ホルモンの働きを知ろう!

「ホルモンバランスを整えたい!」と思っても、自分の意思ではどうにもできないのがホルモンという存在。主に脳の視床下部や下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎、卵巣などの部位でつくられています。
成長を促す成長ホルモン、運動すると分泌されるアドレナリン、糖の代謝を助けるインスリンなど、人間の体内にはなんと100種類以上のホルモンが分泌されるとのこと。それらは血液で運ばれ、体の状態を一定に保つためにそれぞれが大切な役割を担っています。
では、その中でも“女性ホルモン”とは一体どういうものなのでしょうか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「数あるホルモンの中でも女性に最も大きな影響を与えるのが女性ホルモンです。卵巣から分泌される“エストロゲン”と“プロゲステロン”の2種類があり、女性が妊娠・出産ができるのも、この2つのホルモンの働きによるもの。
乳幼児期、小児期は女性ホルモンの分泌はまだわずかですが、8〜18歳の思春期になるといよいよ分泌が始まります。体が丸みを帯びたり、陰毛が生えたり、月経が始まるのもこの影響。ですが、子宮や卵巣は未熟なので、この時期の月経はまだ不規則です。ホルモンの分泌が急に起こることに体や心がついていけず、頭痛やだるさを感じたり、イライラする人も多いんです。
次に訪れる18〜45歳は成熟期といわれ、ホルモンバランスが安定する時期。特に成熟期の前半は、ホルモンや体の機能的に妊娠・出産に適した頃とされます。

このように、年齢や月経周期で女性ホルモンの分泌量は変化していくものですが、わずかな量の変化でも女性の体と心に影響を及ぼすので、不調を引き起こす一面も持っています」と話す平田先生。
女性が健康に過ごすためには、女性ホルモンの分泌がきちんと保たれていることが何より重要だと言います。

女性ホルモンの乱れが不調を招く

女性の体は女性ホルモンにこんなにも左右されているのですね。ホルモンの分泌が崩れると、どんな影響があるのでしょうか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「大量のホルモンが体内に流れているように思えますが、実は意外と少ないもの。一生に分泌される女性ホルモンはスプーン1杯ほど。ホルモンのどれもが微量で効果を発揮する存在です。それらはとても繊細で、多くても少なくても体に支障を来たします。不規則な生活、ストレス、病気などが原因で、一カ所の分泌が崩れると、そのホルモンに関係している別のホルモンのバランスも狂ってきます。
例えば、月経が始まる1週間前からイライラや憂鬱、倦怠感、頭痛、肩こり、乳房の張りなどの体調の変化を月経前症候群(PMS)と呼びますが、これは人によって出方や強さが異なります。強い痛みや不快感で普段の生活を送れない人もいるほど。このとき、女性の体内ではエストロゲンとプロゲステロンの女性ホルモンが分泌されていますが、月経から排卵にかけてエストロゲンが多くなり、排卵後はプロゲステロンが急激に増えます。
月経前の不調の原因は、未だ判明していませんが、このエストロゲンの増加が影響しているとされています。そして、不調を悪化させるのは偏った食事や塩分過多が原因のひとつと考えられています。コーヒーなどのカフェインの多いもの、アルコールなどの刺激物、糖分の多いものもPMSにはおすすめできませんので、月経前はできるだけ控えてください」。

とはいえ、月経前になると甘いものが欲しくなる人は多いもの。イライラしてお菓子に手が伸びる人も少なくありません。

「それでも、この時期に甘いものをたくさん摂取すると体はますますだるくなる一方。まったくNGではないので、ドライフルーツをヨーグルトに混ぜて食べたり、量を決めて食べるなど、自分のサイクルを知って食べ方を工夫しましょう」。

自分の月経周期を知っておこう

さらに、女性ホルモンを乱す大きな原因にダイエットがあると平田先生は言います。
急激に体重を落とすと、月経が来なくなる“体重減少性無月経”になりやすいとのこと。食事制限で摂取カロリーが極端に減ると、限られたエネルギーは生殖機能には使われず、生命維持のために心臓や呼吸に回されます。
つまり、女性ホルモンの分泌が抑制されて排卵が起きない状態に。体重減少性無月経の状態が3ヵ月続くと自力で排卵するのが難しくなるので、ダイエットで月経が止まったときはすぐにダイエットをやめて。早めに婦人科を受診しましょう。
また、月経がちゃんと来ているからといって女性ホルモンがきちんと分泌されているとは限りません。排卵せずに月経のような出血が起こる、無排卵性周期症という症状が起こっているケースも。
排卵がきちんと起こっているかは基礎体温表をつけることによって把握できます。高温期と低温期の二相に分かれず一相になっている場合は、無排卵性周期症が考えられます。放っておくと卵巣機能がどんどん低下して不妊の原因にもつながるので、月経の不調を感じたらまずは基礎体温表をつけることが大切。そして、婦人科に相談することも必要です。

規則正しい生活でホルモン分泌を整える

では、ホルモンの分泌が乱れたとき、私たちにできることはあるのでしょうか?
「まず見直したいのが生活習慣と食生活。睡眠不足や栄養の偏りは、体が持っている抵抗力を低下させ、女性ホルモンの分泌を乱します。
当たり前ですが、早寝早起きがとても大切なんです。夜きちんと睡眠を取って体を休め、毎朝決まった時間に起きましょう。特に、起床時間を一定にすることが重要。休日になるとついつい睡眠不足を補おうとたっぷり寝る人もいますが、かえって体のリズムが崩れる要因。たとえ夜遅く起きていたときも、朝はいつもの時間に起床することが熟睡のために大切です。
そして、主食にきちんと肉や魚、野菜などの副菜を取り入れ、バランスの良い食事を心がけて。特に野菜は昔のものに比べて栄養価が落ちているので、多めに摂ることをおすすめします」。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
そして、体を冷やさないこともホルモンバランスを整える上で大切なことだと話す平田先生。
「最近、手足の冷えている女性が多いですが、これは自律神経が乱れている可能性がとても高い。自律神経と女性ホルモンは影響し合う関係にあるため、女性ホルモンの分泌が大きく変化することで自律神経も乱れてしまうのです。
血液循環を良くする働きが女性ホルモンには備わっているので、減少することで冷えを招く傾向に。保温効果のある下着を身につけたり、マフラーやスカーフで肩と首回りを冷やさないように心がけるのも手段です」。

足をしっかり動かして血流を促そう

【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
また、足をしっかり動かすことも大切とのこと。股関節をゆるめることで血流が促され、冷え解消につながると言います。
「毎週ジムに通うのは大変でも、朝出かける前にアキレス腱を伸ばすぐらいなら誰にでもできると思います。
屈伸したり、背伸びを心がけるだけでもよいので、ぜひ出勤前の習慣として取り入れましょう。夜のちょっとした時間に、イスに座って足裏を合わせて左右にぱたぱたと足を動かすのも股関節をゆるめるポーズとして効果的。他にもウォーキングやかかとの上げ下げ、足のゆびを閉じたり開いたりといった、手軽にできる足の運動をぜひ生活に取り入れてください」。

【整えのメソッド】不調や月経周期に起こる肌トラブル解決策

冬の小ジワが本物の深いシワになる前に

女性ホルモンの乱れで起こる体の不調は肌にも現れるとのことですが、寒い時季に入ると乾燥が進み、さらに肌トラブルに拍車がかかるように思います。肌の乾燥はどのように対処すればよいでしょう?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「乾燥すると口元にシワができたり、笑うと目尻のシワが目立ったり、さらには目の下に細かいシワがたくさんできたり…。そんなシワの悩みは、肌の弾力がなくなってきた証拠。乾燥して水分不足になった肌表面は、小さなシワが目立ってきます。乾いた紙と湿った紙をクシャクシャにすると、乾いた紙の方にはっきりと深いシワが刻まれますが、これは皮膚にも同じことが言えます。
小ジワが本ジワにならないためには、日々の保湿が決め手。シワが深くなってしまってはなかなか元に戻らないので、小ジワができたらすぐにケアすることが大切です。朝晩しっかり保湿し、日中も乾燥が気になったら保湿を心がけましょう」。

体をゴシゴシ洗わないことが大切!

【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「顔だけでなく、体の乾燥にも同じことが言えます。お風呂で熱いお湯に長く浸かったり、体をゴシゴシと強くこすることは、角質が取れて皮膚がボロボロになる可能性が大きいもの。
通常、皮膚の表面には角質層や皮脂膜があり、外部からの刺激を防いでくれます。ただ、肌が乾燥するとこの機能が低下して刺激に敏感になったり、少しの刺激でかゆみが起こってしまいます。だからこそ、日々のケアが大切。
体を洗うときは、手で石鹸を泡立たせて、手の平でなぞるようにやさしく洗うことをおすすめします。そして、体を洗った後は放置しないで、すぐに保湿できるように浴室の中にオイルやクリームを置いてもよいですね。ヒアルロン酸やセラミドを含んだ保湿効果の高いものを選んでください。乾燥から肌を守るため、入浴後は肌に湿り気があるうちに、できるだけ早く保湿することを心がけましょう」。

また、肌の潤いを保つには女性ホルモンこそ役立っていると言う平田先生。肌に潤いを与える働きが備わっているため、女性ホルモン自体が減少すると、肌が乾燥してかゆみを感じると話します。
ストレスからも肌のかゆみが引き起こされるので、女性ホルモンを正常に保つためにもストレスのある生活を改善すること。リラックスタイムを持つことが大切と言います。
また、保湿などのケアを2週間続けても改善しないときは、腎臓の病気や糖尿病など、内臓のトラブルが原因の可能性も。自己判断せずに、すぐに皮膚科や内科を受診しましょう。

クマやくすみは血流の悪さが原因

肌の乾燥だけでなく、目の下のクマや顔のくすみがひどい、という女性も多いようです。これには何か原因があるのでしょうか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「赤みをさした肌ってイキイキと健康的に見えますよね。反対に、くすんで見える肌は赤みが弱く、黄みが強くなっています。
冷えや運動不足で血液循環がうまくいかないと、顔の毛細血管も血行不良に。その結果、肌の色から赤みが少なくなって、明るさがなくなってしまいます。皮膚は新陳代謝によって、一定のサイクルで新しく生まれ変わっていくもの。でも、血液で運ばれる栄養や酸素が血行不良で肌細胞に十分に運ばれなくなると、その代謝は乱れてしまう。すると、古い角質がたまって厚くなり、肌の透明感もなくなります。

実は、肌のくすみは血行不良が原因なんです。また、目の下のクマも血液循環の悪さが原因のひとつ。目の疲れや寝不足、腎臓や卵巣の働きが悪いと血流はダウンするので、目の下が黒ずんで見えることが多くなります。
クマを隠そうとコンシーラーで強くこすりつけて刺激するのは悪循環なので気をつけて。目の下は乾燥しやすく、しかもよく動く部分です。しかも小さなシワができやすいので、しっかり保湿をしましょう。乾燥だけでなく、クマやくすみにも保湿クリームを使って潤いを与え、皮膚にハリを持たせることがおすすめ。
乾燥しやすい目元は特に保湿を徹底し、顔全体のくすみがひどい日は3時間置きの保湿を心がけましょう。潤いを与えることで、肌がワントーン明るくなりますよ。朝晩だけでなく、昼も乳液で保湿できるように、小さなボトルを化粧ポーチに入れて持ち歩くとよいですね。化粧の上からでも構わないので、指で軽く乳液を押さえるように塗っていきましょう」。

肌の老化の80%は紫外線が原因!

冬でも日焼けをすることが多いのですが、30代からの日焼けケアは何を心がけたらよいですか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「肌を老化させる大きな原因は、実は紫外線なんです。紫外線のUV-Aは肌の弾力を保つコラーゲンなどの繊維組織を壊します。繊維組織は体内で新たにつくられるものの、紫外線はその働きも妨げてしまう。
今、肌の老化の80%は、日光に当たることで起きる“光老化”だと考えられています。肌にとっては年齢よりも日光に当たる時間が問題。シワだけでなく、シミやたるみの原因となる紫外線は、とにかく避けることが大切です。

朝のメイク時に日焼け止めクリームを塗ったきり、夜にメイクオフするまで何もケアしない人が多いのですが、それでは紫外線のダメージは防げません。
日焼け止めをしっかり塗って、さらに外出の10分前に飲む日焼け止めサプリメントを摂取するのも手段です。また、白い服は紫外線を通してしまうので、肌が弱い人はUVカットの洋服がおすすめ。サングラスは真っ黒のものだと瞳孔が開いてしまうので、薄茶色のサングラスか透明でもしっかりUVカットをしてあるものを選びましょう」。
食べ物で日焼けケアはできるのでしょうか?
「ビタミンCは色素還元作用があり、ビタミンEには細胞の酸化を防ぐ働きがあります。これらを食事かビタミン系サプリメントで取り入れて、皮膚の新陳代謝をアップさせるのも手段。ただし、ビタミンCを多く含むキウイ、パセリ、セロリ、そばなどの食材には、光の吸収を増幅して日光に当たるとシミをつくってしまう“ソラレン”という物質が含まれています。日焼けする前に摂取しないように、朝は避けて夜に食べることをおすすめします」。

大人のニキビは洗い過ぎこそ悪循環

月経前だけニキビができる大人の女性がいますが、これも女性ホルモンの影響でしょうか?
「月経前になるとプロゲステロンの分泌が活発になるのですが、このホルモンには男性ホルモンに似た働きがあり、皮脂を増やしたり、角質層を厚くします。そのため、月経前にはニキビなどの肌トラブルを起こす大人の女性がとても多いんです」。
では、大人のニキビはどうケアしたらよいのでしょうか? 周囲を見渡しても、乾燥肌、混合肌、オイリー肌など、さまざまな肌タイプの人がいるので、ニキビケア方法が同じでよいのか不安です。
「思春期のニキビと違い、大人のニキビは洗い過ぎによって招くことが多いんです。皮脂がたっぷり分泌される思春期のニキビは小まめな洗顔で清潔さを保つことが大切ですが、大人のニキビはその逆。大人の肌にとって、皮脂は紫外線や乾燥、有害物質から皮膚を守る大事な働きをしていますが、過剰に洗うことで皮脂を取り過ぎてしまい、トラブルを起こす原因につながります。1日に何度も洗顔するのはやめましょう。乾燥が肌状態を悪くしニキビを悪化させます。
また、肌質によって洗い方を変える必要もあります。おでこや鼻がテカる人はそこだけ部分的に洗い、乾燥がひどい人は水で洗うだけにとどめましょう。ニキビができたからといって洗顔に必死にならないこと」。
洗い過ぎがニキビを悪化させるのですね! では、大人のニキビには何が大切なのでしょうか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「大人のニキビは保湿が肝心です。実はしっかり保湿をすると治りが早いんですよ。
皮膚科に行くとニキビケアの薬として皮膚を乾燥させるものが出されますが、それは思春期のニキビには効果的なものですが、大人が顔全体にしっかり使うと肌を乾燥させて荒れる原因になることも。もし薬を使うなら、ニキビの部分にのみスポットで使ってください。
また、ニキビケアの一環としてピーリングを頻繁に行う女性もいますが、ピーリングは肌のバリア機能を減らすことになります。短期間で何度も使用するのではなく、皮脂が多くなる月経前の月一、という程度で十分。
また、使っている基礎化粧品が肌に合っていないことで、皮脂バリアが弱くなっている可能性もあります。その他、体調が悪かったり、化粧品の使い方が間違っていることでもニキビはできやすくなります。自分の肌質に合った洗顔と小まめな保湿を続け、生活習慣も整えて、1〜2ヵ月経っても良くならなければ、一度皮膚科に相談を」。
乾燥を防ぐ洗顔方法はどういうものでしょうか?
「メイクを落とすときはクレンジングのみで、洗浄力の強い洗顔料でのW洗顔は控えましょう。強くこすらずに、短時間ですむようにクレンジング剤は適量を。朝はコットンに水を含ませてパッティング洗顔がおすすめです。特に、冬場はこれを2〜3回行うだけで十分。まずは、皮脂を取り過ぎる石鹸洗顔、熱めのお湯での洗顔をやめてみましょう」。

【日(常)のメソッド】 日常生活で取り入れる肌トラブル予防

月経前と月経後でスキンケアを変えてみよう

食事のバランスや睡眠不足で肌の状態は大きく変わると言う平田先生。例えば、こってりした食事が続くと肌の調子は悪くなるそう。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「高カロリー、高脂肪の食事を避け、肌の代謝を助けるビタミンB群や水分をたっぷり摂ることで、肌の新陳代謝を促し、肌を健やかな状態に導きます。
また、ストレスで分泌されるホルモンが過剰になると、他のホルモンが影響を受け、肌にも悪影響を及ぼします。規則正しい食生活、睡眠を取って、疲れやストレスをできるだけ解消しましょう。
また、月経前と月経後では肌の状態も大きく変化するため、使用する基礎化粧品を替えるのもひとつの手段。普段より皮脂の分泌が活発になるのが、月経前から月経中の期間です。自分の肌の状態を見ながら、この期間はコレというのを自分で決めて、使い分けてみてください」。

頭皮マッサージが年末のスペシャルケアに

忘年会シーズンの12月は何かと特別な席に出ることが多く、この日は肌状態を最高のものにしたい!という日も増えるように思います。“ここぞ”な日の特別なケアがあれば教えてください。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「パックをするとか、高い美容液を使うとか、そういったことでは残念ながらあまり効果は期待できません。ただ、頭皮のマッサージはおすすめです。
中でも側頭部の筋肉は、ほうれい線やフェイスラインに影響しています。ここを指で当ててしっかりもみほぐすことで、フェイスラインがスッキリし、顔のたるみも解消しますよ。指をチョキの形にして耳を挟み、上下に動かすマッサージも顔回りの血流をしっかり促してくれます。血行が良くなることで顔色がパッと明るくなり、パックするよりも効果的だと思います。
また、目の周囲には疲れ目に効果のあるツボがいくつもあるので、目をスッキリさせたい人はここをしっかりマッサージしましょう。目頭、目尻、目の周りを指で押して、気持ちいい部分を見つけてください。眼球を押さないように気をつけて、押すと心地いい部分を指先で軽くプッシュしていきましょう」。

濃厚なアイクリームは乾燥の救世主!

スキンケアをきちんと心がけていても、多忙な12月はなかなか睡眠を取れなかったり、食生活が偏ってしまいます。特別な日に化粧ノリが悪いと気持ちまで暗くなりそう。どうしても肌コンディションを上げたい日や化粧ノリをアップさせたい日、マッサージの他にできることはありますか?
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「前日の夜、アイクリームを顔全体に塗ってみてください。アイクリームは通常の乳液やクリームよりも濃厚なので、乾燥している肌にもしっかり潤いを与えてくれます。また、顔だけでなく、首の後ろやデコルテのケアも忘れないこと。意外と後方から首の後ろを見られることが多いので、顔だけでなく、自分では見えない部分のケアにも気を配ってあげましょう」。

女性ホルモンを漢方で整える

女性ホルモンの分泌を整えるのに、漢方薬を使用する女性が最近増えてきたように思います。おすすめの漢方や、飲み方の注意ポイントを教えてください。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」
「最近は薬局でも手軽に購入できるようになったので、取り入れる女性が多くなりましたね。まずは価格もお手頃な市販薬から始めて、気に入ったら専門医に生薬を処方してもらうのもよいですね。ただ、漢方は体力のある・なし、冷えのある・なしなど、その人の状態や体質に合わせて処方されるもの。同じ症状でも人によって処方される薬が異なります。
例えば、婦人科の三大漢方薬といえば、“当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)”、“加味逍遥散(かみしょうようさん)”、“桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)”で、月経不順や月経困難症、PMS、更年期障害などに処方される代表的な漢方。けれど、体質によって合う・合わないがあるので、自分の体質に適したものを選ぶことが大切です」。
『当帰芍薬散』
体力がない人や貧血気味の人、冷え症の人におすすめです。血の巡りを良くして、体の余分な水分を排出する働きがあり、むくみやめまい、疲れやすいといった症状にも効果的。
『加味逍遥散』
イライラしやすい人や憂鬱になりやすい人など、心の状態が不安定な人におすすめ。体にエネルギーを巡らせ、緊張を和らげる効果があります。のぼせや不眠、ストレス性の肩こり、下痢・便秘にも効果的。
『桂枝茯苓丸』
血の巡りを良くして、全身を温める効果があります。月経血を排出しやすくする働きもあり、月経に伴う下腹部痛や腰痛、頭痛、肩こりなどの改善にもおすすめ。比較的、体が丈夫な人に向いている漢方薬。
「まず飲んでみて、自分の体に合うかどうかを調べましょう。効果がないからとすぐにやめるのではなく、自分の体の規則性を見るのも手段。飲んでお腹がゆるくなるなら、飲む量を半分に減らして、お腹の様子を見てみましょう。それでも下痢になるなら、飲むのをやめる。ルールに縛られないで、自分の体の声をしっかり聞くことが大切です」。

ただ、2週間飲んで効果がなければ、キッパリやめていいと言う平田先生。即効性のある漢方薬もあれば、効果がゆっくり出る漢方薬もあるので、最低でも1〜2週間は様子を見ることをおすすめします。

寒さ厳しい12月、健康的な肌を目指して

今回、平田先生にお話を聞いて、いかに女性ホルモンが肌の状態に影響しているかがわかりました。ホルモン量の微妙な変化で、メンタルも体調も大きく作用されてしまう。女性の一生は、女性ホルモンに支配されているようにも思います。だからこそ、女性ホルモンを乱す原因になる、食生活の乱れや無理なダイエット、睡眠不足、ストレスフルな生活には自分の中の規則やプラスアルファのケアが必要だと痛感しました。

「女性はいつも自分のことが後回しになりがちです。自分だけは大丈夫、少し疲れていても頑張れば何とかなる。そんな気持ちで、ついつい無理をしている女性のなんと多いこと。多忙になる年末こそ、自分のことを一番に労ってあげましょう。肌の状態が悪いと、気分まで憂鬱になりますよね。美しさの秘訣は、日々の生活習慣に深く関わっていることをぜひ知っておいてください」。
【連載】3つの整えメソッド
12月の不調「肌トラブル」

プロフィール

平田雅子

医療法人社団育生会「私のクリニック目白」理事長・院長。1988年、日本大学医学部卒。医学博士、皮膚科認定専門医。2003年に皮膚科・美容皮膚科・内科・心療内科・アレルギー科を併設した女性のためのオール女性スタッフによるクリニック「私のクリニック目白」を開業。テレビやラジオ、雑誌の健康相談コーナーに多数出演し、女性専門医療の第一人者として活躍する。国際中医薬膳師、日本医師会産業医、臨床研修指導医。

仁田ときこ

ファッション誌やライフスタイル誌で衣食住に関する記事を執筆するライター。月経前になると妙にセカセカと急いでしまうのは、女性ホルモンの影響だと今回の取材でしっかり理解。月経前の過ごし方を見直し中。5歳と7歳の男児を育てる母。

illustrator/小池ふみ

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