「使うほど素敵に
100年後もずっと愛されるシンプルで美しい無垢材の家具」
というコンセプト通り、店内に入ると「木」の存在感のある天板やテーブル、椅子が配置されている。
一人ひとりに合わせて、じっくりと話し合いながら完成させるオーダーメイドの家具。
我が家には、こういうのはどうだろうか?
そんなことを考えながらの納品までのプロセスも一生の宝物。
cachito furniture(カチートファニチャー)の家具は、あなたの暮らしを楽しむことに寄り添います。

住宅街に現れた「家具店」
お話を伺った彼女は、周りの空気がパッと明るくなるような自然体で笑顔が素敵な女性。
そして無類の家具好き...いえ、家具マニア。
同じく家具を愛し、神戸の垂水区(たるみく)に構える工房で日々製作をし家具と向き合う家具職人であるご主人の清水智之さん。
そんなふたりが営む家具店は、どこかジブリの映画に出てきそうな穏やかな住宅街にあります。
レトロな駅舎に昔懐かしいお店が点在する街並みは、日本がそっと残した宝物のよう。
では、この場所にcachito furnitureはどのように誕生したのでしょうか?
滞在中に体感した「自然と調和した暮らし」に心地よさを見出します。
さらにその暮らしをよりよく演出してくれる道具に興味を持ったのもこの頃だと言います。
「友人のキャビネットを素敵だねと言うと、これはおばあちゃんのなんだというような答えは当たり前でした」
ほかにも、家にある格好いいテーブルなんかも2世代前から愛用されているなど、なんて素敵なことなのだろうと感じたそうです。

そんな時にふと見上げた空、見える範囲が限られた環境。
東京での生活も充実していたけれど、綿貫さんがこれまで培ってきたことが血を騒がせるのです。
デンマーク留学時代に目にした自然豊かな光景やゆったりとした時間の流れを思い出し、神戸に帰郷することを決意。
当時、京都で家具職人として修行中だったご主人とも気持ちがリンクしたことがcachito furnitureオープンの一歩でした。

市街地とは感じる空気、聞こえる音も異なりますから、そんな地域を訪れることも楽しみのうちになります。
話されていた
「お客様、作り手、売り手、商品を通して繋がるみんなが笑顔になれること。
また、自然環境に対する恩返しをすること。」
という言葉がしっくりとくるお店です。
cachito furnitureの家具のおはなし
「無垢材とは、素材が『本物の木』ということです。木そのものなので、使い込むほどに味わいが深まり、中まで頑丈である家具になります。例えば、そこにある大きな天板のモンキーポットは合せることもなく一枚板なんですよ」
目を移すと大きな天板があり、ダイナミックな木目が印象的でまさに「木」そのものの存在感が伝わってくる。

用途や重量なども考慮して、突板で製作したり、セレクトしている国内や北欧家具を適材適所で使い分ける提案をしてくれるのです。
一枚板でテーブルやカウンターを作ったり、場合によれば重量なども考慮して突板のキッチンボードを用意するなど家族構成によっても必要な家具は変わってきます。
無垢材が良いのか突板が向いているのかなど全ては相談して最終的に決定するそうです。
なんといっても、インテリアコーディネートまでお願い出来るというのは心強いもの。
打ち合わせでは、それぞれのご自宅の空間に合う家具はどういうものかを徹底的に話し合います。
取材当日はブラックチェリーのテーブルに案内されましたが、その滑らかな感触とほんのり艶のある質感には感動させられました。
家具をおうちに迎え入れるまで
そこで来店の予約をしてcachito furnitureを訪れてください。
穏やかで心地よい暮らしの案がいくらでも思いつくことでしょう。
ラフ図案、詳細打ち合わせ、ご注文とすすみます。
遠方のご家族もご安心を、電話やメールでご相談可能です。
これまでも県外のお客様に納品してきた経験もあるそうですが、自分たちで届けたくても行けなかったご自宅をいつかご夫婦で訪問することが夢なのだそう!

100年経っても使いたい家具たち
手をかけて作り上げられた家具がそれぞれの家族に寄り添い、より心地良い暮らしの空間を演出しています。

家族の人数や広さに合わせて設計されたダイニングテーブル&チェア。
こっくりとした木の色合いは、共に過ごすうちにもっと魅力的に変化してゆくでしょう。
みんなが自然と集まる場所になったのだとか。
どれも座り心地が良いのは言わずもがな、布張りのシリーズは生地を選ぶところからワクワクが止まりません。
早く帰ってあの椅子に座りたい!なんて感情を起こしてくれる椅子がそろいます。
フレームから美しいソファー。
腰掛けた時にフワッと包み込んでくれるような感覚は、日常の中で味わえる贅沢さ。
家にあったら、毎晩ここで「寝落ち」はありえます。
無垢材のテーブルは、カラーやフォルムがさまざまな椅子とも相性が良い。
例えば、このように一脚ずつ配色の異なる椅子をもってきてもまとまるのです。
キッチンボードは女性が長く過ごす場所での必需品!
どこに配置するのか収納はどれくらい必要かなど、じっくりと話し合って完成したというこちら。
奥様のご要望の大きめのホットプレートを収納するスペースを確保したそうです。
主役になれるキャビネットは、食器などを収納する「見せる」部分もしっかりと備わっています。
深みのあるブラックチェリーの家具は格好よく、そして奥ゆかしい美しさを持ち合わせます。

テレビボードもお任せあれ。
シックな空間にも溶けこむ、端正な家具は代々長く使っていきたくなります。
家がもっと好きになる家具ばかり
今回は、工房のある家具店のお話しでした。
お客さまに寄り添い、暮らしの空間を快適に導いてくれるアイディアをいくつも投げかけてくれます。
家具を新調するだけでなく、お手持ちの家具の修理も受け付けていると言います。
「世代を超えて愛される家具に手を入れる、そんなお手伝いをさせていただけることはとても幸せです!」
と満面の笑みで答えてくれた代表の綿貫カンナさん。
取材当日も家具を愛する気持ちは、全身からあふれていました。
一枚板のテーブルは存在感があり、その空間そのものを引きしめてくれるよう。
まるで天然のアートのようなこの木目は何度も撫でてしまうそうです。