6畳1K・ワンルームの狭いお部屋でも快適に
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賃貸の1Kやワンルーム、戸建ての個室などに多い「6畳」の部屋。一人で過ごすのにぴったりの広さですが、いろいろな家具を揃えると狭く感じてしまうことも…。ですが、家具のレイアウトや収納の仕方などを工夫すれば、狭い部屋でもすっきり快適に暮らすことができますよ。
初めての一人暮らしにも人気の間取り
一般的に1畳は1.62㎡として換算され、6畳の部屋は"1.62㎡×6=9.72㎡"くらいの広さがあると定義されています。一人暮らし用のワンルームや1Kタイプは、玄関やキッチン、バストイレを含めると、18~25㎡が平均的。非常にコンパクトではありますが、その分家賃や光熱費が安く済むため、初めての一人暮らしに人気の間取りです。
「1K」と「ワンルーム」の違いについて
一人暮らし用の賃貸物件でよく目にする「1K」や「ワンルーム」は、同じ6畳でも居室の広さに違いがあります。部屋を探す際は、以下の点をよく理解しておきましょう。
【1K】居室がドアや壁で仕切られている
1Kの部屋は、玄関・キッチンと居室との間がドアや壁で仕切られています。居室が完全に独立しているので家具の配置がしやすく、玄関から丸見えにならない、キッチンの匂いを閉じ込めるといった利点があります。
【ワンルーム】居室が仕切られていない
ワンルームは玄関・キッチンと居室との間に仕切りがないのが特徴です。空間に広がりを感じる間取りで、生活動線を確保しやすいという良さがあります。ただし、部屋の広さには廊下部分も含まれるため、6畳であっても居室スペースは1Kより狭くなります。
6畳のレイアウト術!6つのポイント
6畳の限られたスペースを上手にレイアウトするには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。間取りや必要な家具などに合わせて、具体的にイメージしてみましょう。
①部屋の間取りの形をチェック
長方形・正方形・変形などいろいろ
部屋の形として最も多いのは長方形ですが、それが縦長か横長かによってレイアウトのコツも変わります。また、この他に正方形の間取り、三角形や半円形などの変形した間取りもあり、それぞれに見合ったレイアウトや注意点があります。
【長方形の部屋】
縦長:両側の壁面や部屋の奥に大きな家具を配置すると奥行きが生まれる。
横長:奥行きがないため、正面に圧迫感のある大きな家具を置くのは避けた方がベター。
【正方形の部屋】
長方形よりも狭く見えがちなので、家具を壁際に配置してなるべく中央部を空ける、
背の低い家具を選んで抜け感を作るなどの工夫が必要。
【三角形・半円形など変形の部屋】
デッドスペースが生まれやすいため、コンパクトな収納棚などを使ってスペースの無駄をなくすとよい。
縦長:両側の壁面や部屋の奥に大きな家具を配置すると奥行きが生まれる。
横長:奥行きがないため、正面に圧迫感のある大きな家具を置くのは避けた方がベター。
【正方形の部屋】
長方形よりも狭く見えがちなので、家具を壁際に配置してなるべく中央部を空ける、
背の低い家具を選んで抜け感を作るなどの工夫が必要。
【三角形・半円形など変形の部屋】
デッドスペースが生まれやすいため、コンパクトな収納棚などを使ってスペースの無駄をなくすとよい。
ロフトがあればレイアウトの幅もUP
ロフト付きの6畳なら、使えるスペースはぐっとアップ。収納場所として利用するのはもちろん、ベッドルームにしたり、趣味部屋にしたりと幅広い用途におすすめです。下の居室スペースにも、ソファやテーブルなどをゆとりを持って置けるようになりますよ。
②窓の位置・ドアの開閉方向を確認
窓をふさがないようなレイアウトに
コンパクトな6畳の部屋は角部屋以外は、窓も一ヶ所しかないことが多いはず。光を遮らないよう、窓前のスペースをできるだけ空けたり、家具を置く場合はなるべく背の低い物を配置するとよいでしょう。背面のない棚はすき間から日光を通すので、圧迫感を軽減することができます。
内開きのドアは開閉スペースに注意
部屋のドアが内開きの場合は、ドアを開けた時に家具が当たらないようにレイアウトする必要があります。外開きやスライド式のドアよりもデッドスペースが生じやすいというデメリットはありますが、壁際にちょっとした収納スペースを設けるなどの工夫が可能です。
③家具の配置決めは大型から
部屋のレイアウトを決める時は、ベッド・ソファ・テーブルなどの大きな家具から配置を考えていきましょう。ここでは、一般的な部屋に取り入れやすい2つのパターンをご紹介します。
コの字型でコンパクトに
最もコンパクトにレイアウトできるのが、両側の壁や窓に合わせて家具をコの字型に配置する方法です。この場合、特に場所を取るベッドなどを一番奥にすると、部屋の中央にスペースが生まれて見た目もすっきりします。
左右にレイアウトして奥行きを出す
家具を部屋の左右にレイアウトすると、中央に細長い空きスペースが生まれて奥行きが強調されます。特に縦長の部屋に適したスタイルで、寝る場所と寛ぐ場所を区切る意味も持ちます。
④生活動線を意識する
レイアウトは家具をすっきり見せるだけでなく、生活しやすい配置にすることも重要です。キッチンのそばにダイニングテーブルを置く、ベッドの近くに着替えの入ったタンスを置くなど、生活動線を意識した配置を考えてみましょう。食事や身支度など、毎日やることがスムーズに行えるようになるはずです。
⑤低めの家具でラインを揃える
必要な家具を配置しつつ部屋を広く見せたいという時には、ローベッドや座椅子といった低めの家具を揃えるのも一つの方法です。狭い部屋でも空間に余白が生まれ、居心地のいい雰囲気を作れます。
⑥部屋を仕切って生活空間を分ける方法も
食事・仕事・リラックスタイムなどのモードを切り替えるために、あえて空間を仕切るというレイアウトもあり。間仕切りに活用できるのは、背の高い棚や天井から吊るしたカーテンなど。ワンルームの場合は、玄関からの目隠しにも有効です。
3Dインテリアコーディネートのシミュレーションもおすすめ!
レイアウトをしっかりイメージしたつもりなのに、実際に家具を置いてみたら何か違う…。そんな残念な結果にならないよう、3Dのインテリアコーディネートでよりリアルにシミュレーションしてみるのもおすすめです。自室の間取りを作成して、置いてみたい家具をレイアウトしてみましょう。いろいろなパターンを気軽にお試しできますよ。
3Dインテリアコーディネートの詳細はこちら。
狭い一人暮らしの部屋作りのヒント
大まかなレイアウトが決まったら、次は狭い部屋をすっきりまとめる具体的なポイントについて考えていきましょう。家具選びや収納方法などを工夫すれば、理想のレイアウトにさらに近づけることができるはずです。
多機能家具でインテリアを最小限に
収納機能を備えた家具や2wayで使用できる家具は、目的に応じて兼用できるので無駄がありません。上手に活用すれば家具の種類を最小限に抑えることができます。
収納付きベッド
ベッドを新調するなら、収納スペースを備えたベッドを選ぶという選択肢も。デッドスペースになりがちなベッド下を有効活用でき、収納用の家具も減らせます。
ソファベッド
昼間はソファ、夜はベッドとして使えるソファベッドは、省スペースを実現できる優秀な2way家具。部屋の中でも特に広いスペースを占めるソファとベッドを一台にまとめられるので、レイアウトにかなりの余裕が生まれます。
伸長式センターテーブル
伸長式のテーブルは必要な時にだけサイズを大きくできるのが魅力。普段はコンパクトに、来客時はサイズアップしてなど、フレキシブルに対応できます。
テイストや色のトーンを合わせる
狭い部屋のインテリアに色柄を多用したり、テイストが異なる家具を配置するとごちゃついた印象になってしまいます。ベースとなるカラーやテイストを決めて、なるべく色数を抑えたり同じトーンでまとめてみましょう。
白は部屋を広く見せる効果も
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女性に人気のホワイトインテリアには、空間を広く見せる膨張色の効果があります。また、白は光を反射する色なので、部屋全体が明るく見えるというメリットも。カーテンやベッドカバーなどのファブリック類も白で揃えると、より広がりのある雰囲気になります。
淡いトーンでまとめるのも◎
より洗練されたカラーコーディネートを楽しみたい場合は、淡いトーンでまとめるのがおすすめ。例えば白とグレーは相性が良く、北欧風の洗練された雰囲気を作れます。こちらのお部屋は、シックなグレートーンでまとめつつ、スモーキーピンクのカーテンが上品な印象です。
インテリアの素材や質感を合わせる
ナチュラルな木製やクールなアイアンなど、家具の素材を統一するのもお部屋をすっきりとした印象に見せる手法の一つ。さらに、カーテンやラグなど、ファブリック類の質感も意識してみましょう。
天然木・木目調
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天然木や木目調のテイストで統一すると、レイアウトがナチュラルで優しい雰囲気に。木目の色の濃さでさりげなく強弱をつけるなど、上級者のインテリアコーディネートも楽しめます。
アイアンなどの金属製
アイアンなどメタリックなフレームが目を引く男前なインテリア。ヴィンテージ感があり、古材を使った収納ボックスやアンティーク調のアイテムとの相性が抜群です。
ミラー効果で広く明るく見せる
視覚効果で狭い部屋を広く見せてくれるのが、物や光を反射する「鏡」。奥行きを生み出したり、窓のように明るさを放ったりします。
姿見(全身鏡)
全身が映る大きな姿見は、床に立てかけるだけで存在感を発揮します。部屋の中が大きく映り込むので、空間が広く感じられますね。
壁掛けミラー
壁掛けの鏡はディスプレイの要素も楽しんで。フレームの色やデザインにもこだわって、他のインテリアとコーディネートすればアートな雰囲気が生まれます。
空きスペースにはDIY収納も◎
空いているスペースにちょうどいいサイズの収納家具が見つからない…。そんな時は、DIYにチャレンジするのもおすすめです。自分好みの家具を作れるようになれば、レイアウトを考えるのがさらに楽しくなりますよ。
パイン材の収納付きテレビ台
ジャストサイズのテレビ台がない時も、思い切ってDIYにチャレンジ。両端のボックスを手作りして棚板を取り付ければ、理想のレイアウトにぴったりのテレビ台になります。
壁面をおしゃれな収納スペースに
6畳1間では収納スペースが足りないという人はきっと多いはず。家具や場所をこれ以上増やせない時は、壁面を有効活用してみましょう。壁を傷つけずに固定できるアイテムなら、賃貸でも設置できますよ。
ディスプレイできるウォールラック
壁面用のシンプルな棚をいくつも並べれば、収納場所が一気にアップ。お気に入りのインテリアをディスプレイして、ギャラリーのような雰囲気を楽しめます。
有孔ボードとフックで引っ掛け収納
フックや棚などを使って自由にディスプレイできる有孔ボードは、アレンジ性の高さが魅力。小さな留め具を使えば簡単に壁に設置できます。
6畳のおしゃれなインテリア実例
それではここからは、6畳のレイアウトにおすすめのインテリア実例集をご紹介しましょう。限られた空間を活かしたおしゃれなレイアウトを参考にして下さいね。
女子好みのナチュラルインテリア
白と木目調でまとめたナチュラルなインテリアは、女子の一人暮らしに人気のテイスト。縦長の部屋の一番奥にベッド、その他のインテリアを壁際に配置することで、ビーズクッションやラグなどをゆったり置けるレイアウトになっています。
シンプル&おしゃれな北欧風スタイル
こちらも白×木目調でコーディネートしたシンプルなインテリア。クッションや観葉植物などがさりげなくアクセントになり、洗練された北欧テイストにまとまっています。収納場所が限られていても、ベッド下のスペースを有効活用することで無駄がありません。
ベッドカバーやラグなどでかわいい雰囲気作り
白×グレーのシンプルな北欧風テイストも、ベッドカバーやラグ、クッションなどの組み合わせ方によってかわいさをプラスできます。こちらのお部屋はベッドカバーの大きなポンポンがキュート。ソファやラグを少し斜めに配置することで、レイアウトに動きが生まれています。
ベッドなしのすっきりしたレイアウト
大きめのデイベッドが主役のレイアウトは、空間に余裕があるすっきりとした印象。反対側には横長のデスクがあり、ワークスペースとリラックススペースが自然な形で区切られています。ソファとベッドを兼用できれば、お気に入りのチェアなどをゆったり配置できますね。
ソファベッドを置いてペット優先の空間に
ペットのために空間を確保したい時も、場所を取らないソファベッドが大いに役立ちます。6畳の部屋にケージやキャリーケースを置いてもこんなに広々。インテリアを両端に配置することで、ワンちゃんがのびのびできるスペースを作れます。
本棚がきれいに収まる男前インテリア
シックなトーンの男前インテリアでまとめたお部屋は、落ち着きを感じる大人の趣き。背の高い本棚を部屋の隅に、その隣りに低めのテレビボードを配置することで、圧迫感を抑えたレイアウトになっています。
IKEAのソファベッドが主役のレイアウト
一人暮らしのお部屋にIKEAのダブルサイズのソファベッドを置いたホテルライクなレイアウト。反対側には二人掛けのダイニングテーブルもあり、来客をゆったりともてなせます。ベッドの大きさを活かして、ベッド下も収納スペースとして活用しているそうですよ。
リビングとダイニングキッチンを自然なつながりに
カウンター付きのキッチンがあるワンルームは、料理好きにとってうれしい間取り。コンパクトなダイニングテーブルを真横に置き、リビングスペースへと自然につながるレイアウトにまとまっています。
パソコンデスクはスリムなラック型
場所を取りがちなパソコンデスクはスリムなラック型をチョイス。縦長のシルエットはすっきりとした印象で、窓際に置いても圧迫感を感じません。その他のインテリアも部屋の形に沿うようにレイアウトし、中央にゆっくり寛げるスペースを作っています。
実家の和室にも◎シンプルレトロな畳部屋
レトロな団地風マンションの和室を利用した寝室は、実家暮らしの女子にも参考になるレイアウトです。ベッドの足元にハンガーラックを置いてオープンクローゼットに。ベッド脇の小箪笥はヴィンテージで、和室の雰囲気にぴったりです。
和室に布団を敷いてミニマムに
マットレスや布団を直接敷けるのも和室の良いところ。ベッドなしのミニマムな暮らしなら、掃除もさっとできて快適です。ハンガーラックや出窓のちょっとしたスペースを利用すれば、収納やディスプレイもできますよ。
横長の部屋の窓を活かしたレイアウト
こちらのお部屋は、大きな掃き出し窓が正面にある横長の間取り。採光を邪魔しない低めのインテリアでまとめ、リラックスできる空間を実現しています。ベッド下も収納スペースとして有効活用し、テーブルは高さ調節できるタイプでソファ下にしまうこともできるそうですよ。
ソファなしで寛ぐ正方形の部屋
正方形に近いこちらのお部屋は、ソファを置かないゆったりとしたレイアウト。低めのテーブルにクッションを組み合わせ、床に近い位置で寛ぐスタイルです。白をベースにしたカラーコーディネートも落ち着きますね。
こたつが主役の冬向きレイアウト
コの字型にレイアウトしたインテリアの中央に、こたつを配置。冬限定の特別な家電なので、多少場所を取っても主役として扱いましょう。ソファを背もたれにしながらテレビを見られるベストポジションです。
本棚で空間を分けて気分転換
こちらは本棚を使ってソファとベッドのスペースを区切っているお部屋。ベッドが半分以上目隠しされており、寝る時と起きている時とで気分にもメリハリが生まれます。奥の壁にはタペストリー、窓辺にはアート作品などを飾って自分の世界を表現。好きな物に囲まれて過ごす理想の空間です。
シンプルで安らぐロフトのベッドスペース
ベッドルームとして利用されることの多いロフトスペース。限られた空間だからこそ、無駄のないシンプルなレイアウトがリラックスした時間を生みます。サイドテーブルは天井の低いロフトに合う小さなサイズ。部屋の隅にアートパネルを立てかけるだけでおしゃれな雰囲気になりますね。
1K・6畳の部屋をおしゃれにレイアウトしてみよう
コンパクトな1Kや6畳の部屋も、レイアウトを工夫すればすっきりおしゃれにまとまります。おうちにいる時間が楽しくなるようなお部屋作りやインテリアコーディネートにチャレンジしてみてくださいね。
▼狭いお部屋のレイアウトは、以下の記事も参考にしてみてください。
*素敵な画像をありがとうございました