洋服との付き合い方を見直してみませんか。
ファッションが地球環境を破壊している…?
地球温暖化に大きく影響を与えるファッション産業、この急速な環境汚染の要因はファストファッションの登場です。プチプラ服を短いサイクルで大量生産し販売することで、生産国や繊維廃棄物処理を行う地域の周辺の空気や水の汚染をはじめ、世界規模の地球温暖化への影響を及ぼすこととなったのです。
私たちにできることは?
ファッション産業の現状を知る
服を買うときにはタグを見て生産国について調べたり、なぜこの価格なのかについて考えてみるのも良いきっかけとなるでしょう。“低価格=服を作る人の賃金が安い”ということになります。発展途上国の労働者の多くが、劣悪な環境で働いていることに対する人権問題も大きな問題となっています。
ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~
各ブランドがどんな取り組みをしているか調べる
普段利用しているブランドが、この現状に対してどのような取り組みをしているのか調べてみるといろいろなことが分かってきます。
ファストファッションブランドも、古着を回収してリサイクルコットンとして再生し新しく作る服の素材に使用することでゴミを減らす試みや、生産工場で働く女性たちへ他の仕事に就いたときにも活かせるスキルを習得する機会を与えるなど、それぞれの企業が環境に対する取り組みを初めています。
私たち消費者は環境問題に積極的に取り組むブランドの製品を買うことで応援することもできますね。
服を大切にする
まずは、「服を大切にする」ということが、このような環境問題に対して私たちが日常でできる最低限のこと。環境問題だけでなく、すっきりとしたクローゼットで快適に過ごすためにも、一着ずつ大切にする生活をしていきたいものです。次の項目では、具体的にどんなことを気をつけていけば良いか考えてみましょう。
服を買うときに気をつけたいこと
「安いから買う」をやめる
特にSALE時期は、いつも以上にお得でワクワクしますよね。でも安いからという理由だけで買ってしまうと、服の数がどんどん増えていくばかり…。把握しきれなくなり、気軽に捨てられることにもなりかねません。
お店で見てピンときたときや、前からずっと欲しかったものがあれば、多少予算オーバーでも思いきって買ってしまうのも一つの方法です。自分で気に入って買ったものは、多少値が張ってもその分大切にしたいと思えるからです。
その代わり、他のものを買うことを控えればトータル的に服に使っている値段は変わらないということも。気に入った服を数少なく持つことで、クローゼットもすっきりします。
古着を買う
クオリティの良さは分かっていても、ハイブランドだとなかなか買えませんよね。そんなあなたには、古着屋さんがおすすめ。状態や品質の良い古着を選べば、長く着ることができます。普通の洋服屋さんにはなかなか出回っていない柄やデザインと出合える楽しみもあります。
ネットショッピングは返品できるかチェック
ネットショッピングは試着ができない分、届いてみるとイメージと違った…ということも起こりがちです。着ない服を持っていても仕方がありませんので、購入する前に必ず“返品できるかどうか”条件をチェックしておきましょう。
シーズン前に計画を立ててから買う
ファッションというのは、私たちにワクワク感を与えてくれる一方で実用品でもあります。暑くなったから、寒くなったからと慌てて買うよりも、季節の始めにワードローブを点検して、必要なものが揃っているかどうかチェックしてみましょう。新しい季節に一つだけ新しい物を加えるというように、計画性をもって買い物をするのも良い方法です。
もっと洋服に愛着を持つためには?
美しい収納を心がける
お店に行くと服が欲しくなるのは、美しく並べられているから。せっかく買っても家の中のクローゼットに乱雑に押し込められていたら、なんだかもったいないですよね。
ショップのディスプレイからインスピレーションをもらって、実際の収納にも取り入れていきましょう。お店で買ったときのワクワク感がお部屋の中でも持続しますよ。
見えるところにかける
気に入った服はハンガーに掛けて、室内のラックなど見えやすい所にかけておきましょう。いつも見えるところにあることで、ムダな買い物をしないだけでなく、着ていくときも悩ままずに済みます。上下のコーディネートや小物も一緒にセットにしておくと便利ですね。
きれいに畳んでしまう
丁寧に手洗いする
捨てないためにできることは?
リメイクする
愛着のある服は捨てる前にリメイクできるかどうか考えてみましょう。小物など、また違った形で生かしていければベストです。アイデアが浮かばない場合は、正方形にカットしておけばかさばらず、あとでイメージがわいたときにアレンジしやすいですよ。
Tシャツやカットソーなどは、着る頻度も高いためどうしても寿命が早くきてしまいますね。それらはカットしてぞうきんに使うのはもちろん、Tシャツヤーンという糸にしてしまうと、後でいろいろな形に応用してハンドメイドを楽しむことができます。
循環型経済を推進するエレン・マッカーサー財団の報告書によって、ファッション産業は石油業界の次に多い温室効果ガスを排出していることが分かりました。にわかに信じがたいことではありますが、ファッション産業が地球の温暖化に大きく影響しているというのが現状です。