美術館へ行こう!
興味がある人には気軽に出かけられても、そうでない人には敷居が高い。美術館や博物館とはそういうところではないでしょうか。でも美術館や博物館といっても堅苦しいものばかりではありません。東京だけ見ても、個性的な美術館・博物館はとても多く、そういうところほど面白いのが「ミュージアムショップ」です。
本や絵葉書が売っているだけでしょ? と思っているのなら、ぜひ一度訪れてみてください。「行って楽しく、覗いて面白い」。今回はそんな美術館・博物館をご紹介します。
本や絵葉書が売っているだけでしょ? と思っているのなら、ぜひ一度訪れてみてください。「行って楽しく、覗いて面白い」。今回はそんな美術館・博物館をご紹介します。
東京都内の美術館・博物館
アクセサリーミュージアム
(筆者撮影)
住宅街の中にある欧米/日本のコスチュームジュエリーやファッションに関するものを展示している小さな美術館です。館長の田中元子さんはアクセサリーのデザイナーで、コレクションも多くはご本人が集めたものです。アクセサリーの流行を通してその時代を感じられる美術館です。
(筆者撮影)
こちらのミュージアムショップは天然石とさまざまなアクセサリーが並んでいます。天然石の数は非常に多く、また1つからでも購入できるのが嬉しいところ。お値段も手ごろでアクセサリー作りが好きな方はぜひ足を運んでほしいです。写真は購入した石で作った超簡単なネックレスと、まだ何もしていない石です。薄いですが、ちゃんと穴が縦に開いているんですよ。
完成品のジュエリーもステキなものが多く、中にはアンティークな物もあって見ているだけで欲しくなります。こちらでは月に一度、アクセサリー教室も行われているので気になる方はぜひチェックしてくださいね!
完成品のジュエリーもステキなものが多く、中にはアンティークな物もあって見ているだけで欲しくなります。こちらでは月に一度、アクセサリー教室も行われているので気になる方はぜひチェックしてくださいね!
東急東横線「祐天寺」徒歩7分
たばこと塩の博物館
(筆者撮影)
JTが運営している博物館。日本だけでなく世界中から「塩とタバコ」に関する資料を展示しています。世界中の岩塩や昔のタバコのおしゃれなポスターなど、見ているだけで楽しめます。企業が運営しているので入場料が安いのもポイント。企画展・特別展を行っている場合もありますが、多くは別料金を払わずに見ることができます。
入口に置かれている岩塩で作られた彫刻です。大きさにびっくりですよね。(筆者撮影)
たばこと塩の博物館だけあって、ミュージアムショップのラインナップもちょっと変わったものが多いです。レトロなマッチ箱やキセルの他、なんと火打石まで!また展示しているのと同じ産地の岩塩(アンデスの岩塩やイスラエルの死海の塩など)も購入することができます。
「押上(スカイツリー前)駅」より 徒歩12分
東洋文庫ミュージアム
(筆者撮影)
明治時代に北京駐在だったオーストラリア人のモリソン氏が集めた東洋の貴重な書籍を、ミュージアムの創始者・岩崎久彌がまとめて買い取った「モリソンコレクション」を展示している美術館です。美術館では残念ながら手に取ることはできませんが、東洋文庫自体は研究機関のため、文書の閲覧は可能になっています。
ピンクのシールは入場料を支払うと渡されるものです。これをつけると展示室とショップのあるロビーの行き来が自由になります。(筆者撮影)
ミュージアムショップは「マルコポーロ」という名前が付いています。これは東洋文庫が「東方見聞録」をコレクションとして所有していることから付けられました。スペースとしては大きくありませんが、個人的なイチオシは美術館のロゴが入ったグッズです。英語名などのロゴが多い中、このデザインはなかなか渋いと思いませんか?(こちらはランチトート程度のミニサイズです)
JR・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩8分、都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩7分
東京国立近代美術館/東京国立近代美術館分室(旧国立工芸館)
(筆者撮影)
東京国立近代美術館(MOMAT)は日本や海外の近代芸術を収集・展示している美術館です。明治から現代までの幅広い作品を展示しているので、美術に関心がない人でも「あ!この人の名前知ってる!」という作品に出合うことができます。展示室は十分な広さがありのんびりと作品を鑑賞できるようになっており、特別に「撮影禁止」と書かれていない限り写真を撮ることも可能です。
(筆者撮影)
東京国立近代美術館には奈良美智さんがドイツにいた頃に描いた油絵「Harmless Kitty」が展示されているため、この油絵をモチーフにしたグッズも多く販売されています。本物を見た後でグッズを買うという「正しいミュージアムショップの使い方」ですが、こんなに可愛らしい作品だと楽しさも倍増ですね。
(筆者撮影)
東京国立近代美術館から少し歩いたところに旧国立工芸館があります。工芸館としての役割は新たに石川県金沢市にできた「新国立工芸館」へと引き継がれました。東京国立近代美術館の分館として使用されているとのことですが、今後どのような使われ方をするのか決まっていないようです。とても可愛らしい建物なので、一度見学に行くのもいいですよ(残念ながら中には入れません)。
東京メトロ東西線竹橋駅より徒歩3分
海外の美術館・博物館
ビクトリア&アルバート博物館(イギリス)
出典:pixabay.com
世界中から集められた工芸品から電化製品、ファッション、楽器などが所狭しと飾られた巨大な博物館。様々なテーマの部屋があり、美術に興味がない人でも十分楽しめます。イギリスの国営美術館・博物館は入場料が旅行者でも無料でお財布にも嬉しいです。ロンドンには大英博物館やナショナルギャラリーなど大きな美術館がたくさんありますが、誰が行っても「ここが一番楽しい!」というイチオシの博物館です。
(筆者撮影)
こちらはナショナルギャラリーで購入したものですが、はっきり言って定規としては全く役には立ちません。でもこういうちょっと面白い文房具のような、アートのようなグッズがどの美術館にもたくさん並んでいます。
故宮博物院(台湾)
もともと北京の紫禁城にあった絵画・工芸品・書画などが台湾に運ばれたもので、3つある故宮博物院の中で最大の規模を誇ります。所蔵する美術品が多いため定期的に入れ替えを行っていますが、必ず展示されているのが一抱えもある翡翠でできた「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」と豚の角煮そっくりな碧石(ジャスパー)で作られた「肉形石(にくがたいし)」です。どちらもたった一度だけ日本で展示されたことがあり、大きなニュースになりました。
台紙になっているのはショップの紙袋。左は翠玉白菜の箸置きですが、これにも故宮のマークが入っています。(筆者撮影)
台湾の故宮のミュージアムショップはとにかく広いです。そして売っていないものはないのでは?と思うほど種類が豊富で、一日ミュージアムショップで過ごせてしまうほど充実しています。バラマキ用の手軽なものから、絶対自分で使いたいと思うものまで納得のお買い物ができること間違いなし!ヨーロッパやポップカルチャー的なアートグッズが多い中で、中国風の色使いやデザインはとても新鮮です。
公式ホームページ。日本語に対応しています。
美術館・博物館をもっと気軽に楽しみたい人へ
ぐるっとパスを使おう
画像は2019年度版。現在とは金額/デザインが異なります(筆者撮影)
美術館や博物館にお得に入れる「ぐるっとパス」をご存じでしょうか。
東京を中心とした美術館・博物館・動物園・水族館・植物園や庭園など全部で99の施設が参加しているチケットブックです。
参加している施設の窓口などで購入し、最初に使用した日から2か月間使用できます。施設によって「入場」と「割引」がありますが、おおよそ3施設入場すれば元が取れてしまうという優れモノです。
東京を中心とした美術館・博物館・動物園・水族館・植物園や庭園など全部で99の施設が参加しているチケットブックです。
参加している施設の窓口などで購入し、最初に使用した日から2か月間使用できます。施設によって「入場」と「割引」がありますが、おおよそ3施設入場すれば元が取れてしまうという優れモノです。
これがあれば上野動物園でチケットを買うために並ぶ必要がありません!
ぐるっとパスの使い方や展覧会情報などが満載のHPです。
美術展は楽しい!
(筆者撮影)
大規模な美術展は、やっぱりまだちょっと敷居が高く感じてしまうかもしれません。でも「小さいけれど面白い!」という美術館・博物館はたくさんあり、「ぐるっとパス」のようなものを上手に利用すれば気軽に足を運べるところも多いんです。
ミュージアムショップは入場しなくても利用できることがほとんどなので、まずはちょっと覗いてみるというのもおすすめですよ。
ミュージアムショップは入場しなくても利用できることがほとんどなので、まずはちょっと覗いてみるというのもおすすめですよ。
(筆者作成)