秋になると、イチョウの葉は鮮やかな黄色となります。晩秋になると、イチョウの葉が無数に落葉し、御堂筋の街路樹エリアは黄色い絨毯を敷き詰めたかのよう風景となります。

日本一の面積を誇る古墳、仁徳天皇陵の南側に位置する大仙公園は、敷地面積約81ヘクタールにおよぶ都市公園です。

「日本の都市公園100選」「大阪みどりの百選」「日本の歴史公園100選」に選定されている大仙公園には、桜の木が約400本植樹されており、毎年春になると花見の名所となるほか、秋になると桜紅葉で美しい景色を見せてくれます。

広い敷地内には、美しい日本庭園もあります。深紅に染まった樹々、ゆったりと流れる川、ゆるやかな太鼓橋、所々に見える常緑樹が見事に織りなし、錦絵のような景色をつくり出しています。

観心寺は、伝承によると701年に修験道の開祖者、役行者によって開祖され、その後、空海（弘法大師）によって再興された真言宗の寺院です。観心寺には、国宝に指定されている金堂をはじめ、様々な重要文化材が安置されています。

「関西花の寺二十五霊場第25番」としても知られている観心寺境内には、桜、梅、ツツジ、椿といった花々が植栽されています。また、「大阪みどりの百選」に選定されている観心寺では、モミジ、カエデなども植樹されており、晩秋になると境内は鮮やかに色に染まります。

四季折々で美しい景色を見せてくれる観心寺ですが、晩秋の紅葉シーズンの美しさは格別です。深紅に染まったモミジと鮮やかな黄色の葉をつけた樹々が見事に折り重なる様は、まるで錦繡に纏われた一反の着物の柄ような美しさです。

もともとは武士の出であったにもかかわらず、出家し、歌人として名高い西行法師終焉の地として知られている弘川寺は、役行者によって7世紀中頃に開基された真言宗の寺院です。

閑静な佇まいをした弘川寺は、桜をはじめ、花の名所としてもよく知られています。四季折々で美しい風景を見せてくれる弘川寺ですが、晩秋は隠れた紅葉の名所として知られています。鮮やかに彩った境内に植樹された落葉樹の樹々を眺めながら、かつて西行法師が詠んだ句（※）に想いを馳せながら、弘川寺で紅葉鑑賞してみるのもおすすめです。


※西行法師は、かつて「願はくは、花の下にて春死なん　そのきさらぎの　望月のころ」と詠い、その願い通りに弘川寺で享年73の生涯を閉じました。

弘川寺の散り紅葉の美しさは格別です。広い境内いっぱいに、折り重なるように散り紅葉が積もる様は、まるで紅葉の絨毯を敷き詰めたかのようです。

大威徳寺（だいいとくじ）は、紅葉の名所として名高い大阪府岸和田市の牛滝山の山間部に建立する天台宗の寺院です。

晩秋の大威徳寺境内は、どこを切り取っても絵画のような美しい景色を見せてくれます。抜けるような青空、空に浮かぶ白い雲、重要文化財に指定されている朱色の多宝塔、多宝塔を取り囲む色とりどりの樹々が織りなす景色は、一枚の錦絵のような素晴らしさです。