スウェーデンってどんな国?
公用語はスウェーデン語ですが、スウェーデン人は英語がとても上手です。英語を母国語としない国でありながら、英語力ランキングは世界で1位2位を争います。
スウェーデンの気候・風土
そんな暗い冬とは打って変わって、夏場は夜中の12時を過ぎても空が真っ暗にならず、薄明るい状態が続きます。「白夜ツアー」なども有名ですよね。
冬の雪景色やクリスマスデコレーションの時期もとても綺麗なのですが、スウェーデン人のほとんど全員が夏の訪れを心待ちにして、冬を乗り越えます。長い冬を乗り越えたからこそ太陽に感謝し、夏の明るく緑が生い茂った美しい季節を思う存分満喫します。
スウェーデン癒しのライフスタイル
スウェーデン人に欠かせないFika(フィーカ)
今や北欧やスウェーデン好きの方ならご存知の方も多いですよね。スウェーデンにはFika(フィーカ)というスウェーデンを語る上で欠かせない生活習慣が存在します。Fikaとは英語でいうと“Coffee Break”となり、いわゆる「お茶の時間」です。しかしFikaはスウェーデン人にとって、ただ単純に「お茶の時間を楽しもう!」というよりは大切なコミュニケーションツールとして浸透しています。
スウェーデン人はFikaをしながらとにかくよくお喋りします。「Ska vi fika (スカビィフィーカ)?」=「Fikaの時間にしない?」は、日常の中でよく耳にする言葉。ランチタイムとは別に職場でも大学でも、Fikaの時間を1日に何回もとります。「勉強や仕事をする時はする!」「fikaするときはきっちり息抜きをする!」と、メリハリがしっかりしているのも素敵なところ。コーヒーや紅茶を片手に、お菓子などをつまみます。わざわざ座らなくても、立ち話スタイルでサクッとFikaをする場合もあります。
スウェーデンのFikaのおともの定番は、「Chokladboll(ホックラッドボッル)」と呼ばれるチョコレートボールです。パールシュガーやココナッツがまぶされていて、甘くてコーヒーとの相性も抜群です。とにかく美味しいので一度食べるとクセになりますよ。
スウェーデン文化特有の考え方Lagom(ラーゴム)
lagom(ラーゴム)とは、スウェーデン語特有の表現で「多すぎず少なすぎない」や「ちょうどいい」という状態のことです。スウェーデン語にしかない表現なので、一言で訳すことができません。英語に関してはこのような表現や単語は無いと言われています。日本人である私たちには、この言葉のニュアンスが不思議と伝わりますよね。しかし実際、欧米諸国の方々には理解しにくい言葉のようです。
「日々の暮らしの中で他者と比べずに、自分自身にとってバランスのとれた生活をしよう」という北欧スウェーデン特有の概念も、lagomに基づくものです。仕事、人間関係、運動、食事など、「人生において何事もバランスが大事。」という考え方です。
デンマーク語の「hygge(ヒュッゲ)」にもよく似ており、「バランスがとれた状態」「満ち足りている」や「多くを求めすぎない」という意味合いが含まれる時もあります。
決して無理はせず、多くは求めすぎない。今あるものに感謝して満ち足りた生活を送ろう。といった、いい意味で力を抜き、マイペースでいることの重要性を教えてくれる魔法のような言葉ですね。
長い冬を乗り越えるための温かい暮らし
スウェーデンの冬は長く、寒く、暗くとても厳しいです。日本に暮らしていると、太陽を見ない日が続くという経験をする機会は少ないですよね。しかし、スウェーデンでは日常的に起こること。毎年やってくる長く厳しい冬を乗り越えるため、家での日々の生活をより大事にし、一つ一つ丁寧に暮らしています。北欧デザインが発展したのは、このためだと言われています。
テーブルウェアにこだわる
例えば食事一つにしても、外は暗く寒いからこそ心が温かくなるようにテーブルウェアにこだわります。デコレーションでテーブルの上を飾ったり、彩り豊かな食器を使うことでより明るいテーブルになり、心も温かい気持ちになります。
部屋には温かみのある間接照明を
スウェーデンのお家では、蛍光灯などの明るすぎる照明は一切使いません。全て温かみある色合いの間接照明を使っています。オレンジのランプが積み重なることで、心安らぎホッコリとした気持ちになりますよね。部屋が暗く、十分な照明が無いと感じたら、さらにランプなどの間接照明を購入するのがスウェーデン風です。スウェーデンなど北欧で、ランプやペンダントライトなどの間接照明のデザインが発展したのもこのためです。
家の外観にも暮らしを楽しむ一工夫
スウェーデンの街並みを歩いていると感じること、それは「お家の色が明るい」ということです。スウェーデンの冬は雪でスッポリ埋まってしまうことが多いです。そのため、お家くらいは暖色にして温かい気持ちになろうという考えが強く根付いています。
スウェーデンのおすすめスポットは?
Stockholm(ストックホルム)
初めてのスウェーデン旅行なら、絶対に訪れて欲しい場所が、首都Stockholm(ストックホルム)です。「Stock=丸太 / holm=橋で繋がれた島」の意味を持つ通り、水の都として知られています。小さな島々からできているので、フェリーに乗って観光することもでき、とにかく美しいの一言に尽きます。北欧最大のターミナル駅としても有名なストックホルム中央駅を中心に街が広がっています。
中でもおすすめスポットは、Gamla stan(ガムラスタン)です。スウェーデン語で「Gamla=古い / stan=街」という意味で、旧都市にあたります。建築物一つ一つの色が美しく、訪れた一日を魅了します。お土産屋さんも豊富なので、観光にもピッタリです。また、ノーベル博物館もガムラスタンにあるので、是非訪れてみてください。
Stockholms stadshus(ストックホルム市庁舎)は夜になるとライトアップされ、美しくストックホルムの街を彩ります。料金がかかりますが、中に入り見学することもできます。ノーベル賞の開会式でも使用されているホールは感動ものです。
Göteborg(イェーテボリ)
スウェーデン第2の都市として知られているイェーテボリは、スウェーデンの西海岸に面しています。ストックホルムとはまた違ったスウェーデンの表情を見ることができます。メッセ会場では大型の国際カンファレンスが行われるなど、ビジネスの街としても有名です。街全体にはトラムが行き交い、美術館・銅像・モニュメントが多く、街そのものが博物館のようなアートな街です。のんびり街歩きをして、イェーテボリで暮らしているかのような体験をするのがおすすめ。
Liseberg(リセベリ遊園地)
Liseberg(リセベリ遊園地)は年間来場者300万人以上を誇る、北欧最大級の遊園地です。木製ジェットコースターのBalder(バルデル)は、本当にスリル満点です。ジェットコースターが得意な方は、ジェットコースターに乗りながらイェーテボリの景色を一望することができます。得意でなくても、125mもある展望台から、美しい街を一望できます。クリスマスの時期が近づくと、園内でクリスマスマーケットも開催されます。どこかレトロな雰囲気のリセベリ遊園地は満足すること間違いなしです。
Dalarna(ダーラナ地方)
ストックホルムから列車で約4時間の場所に、地方都市Dalarna(ダーラナ)があります。「スウェーデン人のハート」とも呼ばれるダーラナ地方は、森に囲まれた湖が印象的な自然豊かなエリアです。伝統文化を重んじるダーラナを訪れれば、ストックホルムのような都会では味わうことの出来ないほっこりとした気持ちになります。Dalahäst(ダーラヘスト)と呼ばれる伝統的な工芸品も有名で、工場見学も可能なので、ご興味のある方にはおすすめです。
スウェーデンに行ったら食べたい!おすすめのお料理は?
Rökt lax (ルクトラックス)
スウェーデンのおすすめ料理は、新鮮なサーモンです。rökt lax (ルクトラックス)とは、スウェーデン語でスモークサーモン という意味です。そして、スウェーデンでいただくサーモンのほとんどは、ディルと呼ばれるハーブがまぶされています。これぞスウェーデン風です。肉厚でジューシーなスウェーデンのサーモンは食べ応え満点です。焼いてあるものや蒸されているものなど、いろいろな食べ方を楽しむことができるのも特徴です。
Köttbulla(ショットブラ)
日本でも何かと話題になっているスウェーデンスタイルのミートボール、Köttbulla(ショットブラ)。スウェーデンの伝統的なミートボールKöttbullaは、リンゴンベリージャムと呼ばれるコケモモのジャム、クリームソース、そしてマッシュポテトを添えていただきます。「え?コケモモのジャム?」と思う方も多いかもしれませんが、この組み合わせは絶品です。騙されたと思って食べてみてください。バランスのとれた、スウェーデンの国民的な家庭料理に魅了されること間違いなしです。
スウェーデンは四季がはっきりとしている国です。夏は平均気温約23℃、そして冬には約-5℃になりますが、北部などの一部地域では-20℃ほどになることも。高緯度に位置している土地柄、季節によって太陽が出ている時間がずいぶん異なります。
冬は長く厳しく、日照時間が平均6時間という時期もあります。首都のストックホルムでさえ、通勤や通学中の朝8:30頃はまだ暗く、帰宅時間前の午後3:30にはもう外が暗いというのも当たり前です。