太平洋戦争での空襲を免れた古い街並みは、昔なつかしい空気感が漂っています。

そして、この美しい港の景色は…映画「崖の上のポニョ」や「ウルヴァリン　SANURAI」、ドラマ「流星ワゴン」や「龍馬伝」などのロケ地としても使われています。

「常夜燈」は今でいう灯台で、安政6年、江戸時代末期に建てられました。石で作られ高さ5.5mの常夜燈は、蒸気機関による船が少なかった時代に、明かりをともして港の場所を知らせました。今でも鞆の浦のランドマークになっていますね。
「雁木」とは、階段状の港のことで、常夜燈の手前左側が階段状になっています。潮の満ち引きによって船がつけられる高さを変えられるため、潮の状況に合わせて荷物を運ぶことが苦労なく行えるそうですよ。

このレトロなボンネットバスは、福山駅から、福山自動車時計博物館に立ち寄って鞆の浦へ向かう、土日祝のみ運行する観光バスです。鞆の浦の雰囲気にマッチしますね。

水墨画を切り取ったような景色も素敵ですね。1711(正徳元)年、福禅寺に朝鮮通信使が滞在した際に、「日東第一形勝（朝鮮より東で一番美しい景勝地という意）」とこの景色を賞賛しました。

「平成いろは丸」は、坂本龍馬の乗った「いろは丸」の約半分の大きさで再現されています。行先きは「仙酔島」、5分ほどで到着しますし、20分間隔で運行されているので気軽に鞆の浦クルーズを楽しめますね。

「仙酔島」の景色も素晴らしいです。温泉や国民宿舎もありますし、塩造りや竹細工の体験なども出来るそうですよ。

そそり立つ岩肌と海が間近に迫る遊歩道…ドキドキしながら歩いてみたくなりますね。

海へせりだした岬の先に造られた朱塗りの観音堂が美しい「阿伏兎(あぶと)観音」。安産・子育ての観音様として知られています。

お堂の下に海が広がり水平線が見られる雄大な景色にうっとりしますね。高所恐怖症の方には、おすすめしませんが…。

こちらも「いろは丸事件」の賠償交渉が行われた旧魚屋萬蔵宅です。2003年に地元のNPO法人「鞆まちづくり工房」が買取り、宮崎駿監督のイメージ図をもとに改修され、旅館・喫茶店に生まれ変わりました。

鞆の浦名物の鯛料理が美味しい「千とせ」は、平日でもランチは満席になるという人気店です。鯛めし、鯛造り、鯛天ぷら、鯛煮付、鯛大葉揚げ、鯛塩焼きと色々メニューはありますが、鯛の尾頭がまるまる入った「鯛そうめん」は圧巻！温かい鯛の出汁でそうめんをいただき美味です。

素朴で美味しい家庭料理の味が楽しめる「おてび」。暖簾やちょうちんから、ほのぼのした感じが伝わってきますね。

カンターに並んだお惣菜の数々…ほっこりしますね。お刺身や煮魚、ラーメンなども美味しいそうですよ。

レトロな店先のごちゃごちゃとした感じも、なんともいえず味わい深いですね。店内でも食べられるのですが、フードメニューは、みたらしだんご、エビプリバーガー、渡り蟹バーガーの3種類なので食べ歩きにも◎

広島にある美しい海辺の町「鞆の浦」をご案内してきました。豊かな自然の中に身を置くと、忘れていた本来の自分に気づくこともありそうですね。