月夜の「出会い」にほっこり
皆さんはお月様にどのようなイメージを抱いていますか?
当たり前の存在すぎて意識することがなかったという方もいれば、何か神秘的な力を感じるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ヨーロッパでは「満月は人の行動に影響を与える」と言い伝えられてきたり、音楽ではベートーベンの『月光』やドビュッシーの『月の光』などで美しい旋律で月が表現されたり、古くから私たちは「月」をさまざまな様相に捉えてきました。
「月」は私たちに繭に包まれたような安堵感を与えながら、同時に媚びることのない凛とした雰囲気を醸し出し、そのギャップが人々に魔性の魅力をも感じさせてきたのかもしれません。
さて、絵本の中でのお月様はどのような姿を見せてくれるのでしょうか。
一緒にお月様探しに出かけてみませんか?
当たり前の存在すぎて意識することがなかったという方もいれば、何か神秘的な力を感じるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ヨーロッパでは「満月は人の行動に影響を与える」と言い伝えられてきたり、音楽ではベートーベンの『月光』やドビュッシーの『月の光』などで美しい旋律で月が表現されたり、古くから私たちは「月」をさまざまな様相に捉えてきました。
「月」は私たちに繭に包まれたような安堵感を与えながら、同時に媚びることのない凛とした雰囲気を醸し出し、そのギャップが人々に魔性の魅力をも感じさせてきたのかもしれません。
さて、絵本の中でのお月様はどのような姿を見せてくれるのでしょうか。
一緒にお月様探しに出かけてみませんか?
『おつきさまこんばんは』林明子(作)出版社:福音館書店
暗くなった夜のお空。すーっと屋根の上に顔を出したのは、まんまるのお月様。
その柔らかな光に誘われるように猫たちも屋根に登り始めて「こんばんは」とご挨拶。
お月様のお顔と猫たちの様子が可愛らしいこの絵本は、『はじめてのおつかい』や『こんとあき』の絵本でも有名な林明子さんが描きました。
その柔らかな光に誘われるように猫たちも屋根に登り始めて「こんばんは」とご挨拶。
お月様のお顔と猫たちの様子が可愛らしいこの絵本は、『はじめてのおつかい』や『こんとあき』の絵本でも有名な林明子さんが描きました。
そして、お月様が再び姿を現わし、穏やかな表情で地上を照らす時、一組の親子が月を見上げて喜ぶ様子が描かれます。まるで私たち人間もお話しの世界の中に飛び込んで一緒に楽しんでいるみたい。
さらに、ふっくらとしたパンケーキのような温かみのあるお月様が、裏表紙ではペロリと舌を出しているではありませんか。林明子さんのユニークな遊び心も垣間見ることができ、思わず笑みのこぼれる作品に仕上がっています。
さらに、ふっくらとしたパンケーキのような温かみのあるお月様が、裏表紙ではペロリと舌を出しているではありませんか。林明子さんのユニークな遊び心も垣間見ることができ、思わず笑みのこぼれる作品に仕上がっています。
『つきよのふたり』井上洋介(絵と文)出版社:小峰書店
『つきよのふたり』は月夜に出会う仲良しなモノ同士を紹介する絵本です。
「こうもり傘と物干し」
「猫と灯篭」
不思議だけどなぜかマッチしているように見える「ふたり」の出会いと、少しくすみのある独特なカラーで描かれる情景を眺めていると、月夜の魔法にかかったようにホッと穏やかな心持ちになることでしょう。
「こうもり傘と物干し」
「猫と灯篭」
不思議だけどなぜかマッチしているように見える「ふたり」の出会いと、少しくすみのある独特なカラーで描かれる情景を眺めていると、月夜の魔法にかかったようにホッと穏やかな心持ちになることでしょう。
見開きごとに描かれる月は一つとして同じものはなく、「ふたり」との親和性を感じるもの。ポンポン蒸気を照らすお月様は活気にあふれ、大仏様を照らすお月様はこの上なく柔らかいのです。
最後のページに描かれるのは「僕」。さて一体誰と仲良しなのかは、お手に取ってからのお楽しみです。
この作品は、作者である井上洋介さんの生前最後の作品です。
平成のナンセンス絵本作家井上さんの情趣に富んだ作品は、今も私たちを和ませ続けています。
最後のページに描かれるのは「僕」。さて一体誰と仲良しなのかは、お手に取ってからのお楽しみです。
この作品は、作者である井上洋介さんの生前最後の作品です。
平成のナンセンス絵本作家井上さんの情趣に富んだ作品は、今も私たちを和ませ続けています。
『パパ、お月さまとって!』エリック・カール(作) もりひさし(訳)出版社:偕成社
『パパ、お月さまとって!』は、世界的ベストセラー『はらぺこあおむし』でお馴染みのエリック・カールの作品です。エリック・カールが得意とするコラージュの技法+紙面の仕掛けが相乗効果を生み、月夜の空の魅力を最大限に表現しているのが本書の特徴です。
主人公のモニカにお月様をを取ってきてほしいと頼まれたパパは、それはそれは長い梯子を持ってきて、とても高く大きな月を目指して登り始めます。
ページをめくると、紙面が左右上下に広がる仕掛けが施されていて、「空の高さ」や「月の満ち欠け」がとてもユニークにわかりやすく表現されています。読み聞かせ用の大型絵本では、この仕掛けのインパクトも絶大。子どもから大人まであっ!とお話しに引き込まれること間違いなしです。
この作品は夢、想像力、ワクワク感を提供するだけでなく、自然の原理もそっと教えてくれるのです。
カバーの折り返しには愛娘との「月のお話し」のエピソードも紹介されており、父親エリック・カールの家族への深い愛情を感じます。すべての読者が童心に帰り、その愛情を分かち合えるような1冊です。
カバーの折り返しには愛娘との「月のお話し」のエピソードも紹介されており、父親エリック・カールの家族への深い愛情を感じます。すべての読者が童心に帰り、その愛情を分かち合えるような1冊です。
さて、東京ドーム内にある宇宙ミュージアム「TeNQ(テンキュー)」では、"TeNQ 5周年×絵本「はらぺこあおむし」誕生50周年記念 『エリック・カールと宙(そら) 展』"が開催中(2019年6月28日~11月4日)です。
この展示では、「パパ、お月さまとって!」の世界を、人気声優の中村悠一さんによる本企画展のために録りおろした感情豊かなリーディングとスライドショーで紹介しているのだそう。この機会に、新たな世界観を楽しんでみるのもいいですね。
この展示では、「パパ、お月さまとって!」の世界を、人気声優の中村悠一さんによる本企画展のために録りおろした感情豊かなリーディングとスライドショーで紹介しているのだそう。この機会に、新たな世界観を楽しんでみるのもいいですね。
月夜の「お味」にほっこり
スイカにメロン、ホットケーキ、おまんじゅう...。
「丸かじり」という表現があるように、丸い食べ物ってなぜかカプリっとかじりたくなることってありますよね。
角もなく、始まりも終わりもない形、「丸」。
それは温もりや柔らかさ、そして永劫性を感じる形でもあります。
お月様の丸さもやっぱり食指を動かす何かがあるようで…、ほらっ!絵本の中ではお腹をすかせた動物たちが動き始めたようですよ。
「丸かじり」という表現があるように、丸い食べ物ってなぜかカプリっとかじりたくなることってありますよね。
角もなく、始まりも終わりもない形、「丸」。
それは温もりや柔らかさ、そして永劫性を感じる形でもあります。
お月様の丸さもやっぱり食指を動かす何かがあるようで…、ほらっ!絵本の中ではお腹をすかせた動物たちが動き始めたようですよ。
『お月さまってどんなあじ?』マイケル・グレイニエツ(絵と文)いずみちほこ(訳)出版社:セーラー出版
「お月さまってどんなあじ?」
誰もが想像もしたことがないような問いにドキッとしてしまいますが、食べられてしまいそうな当のお月様はとてもやさしい笑みを浮かべ、夜空を照らしていますね。
誰もが想像もしたことがないような問いにドキッとしてしまいますが、食べられてしまいそうな当のお月様はとてもやさしい笑みを浮かべ、夜空を照らしていますね。
作者はポーランド生まれのマイケル・グレイニエツ。この作品で1996年に日本絵本賞翻訳絵本賞を受賞しました。
ヨーロッパやアメリカ、日本と世界各国を拠点として活躍してきたマイケルは、作品ごとに絵のタッチや描画方法を変え、いつでも読者を楽しませてくれるのが特徴。よく見たらこの作品もマイケルが描いた絵本だった!なんてこともあるかもしれません。
さて、この作品のお月様は月面の影をよりリアルに感じませんか?
実は、凹凸のある紙に絵を描き、絵の向こう側からライトを当てながら写真を撮ってそれを原画として使用することで、独特の影を表現したそうですよ。斬新な表現技法に驚かされますね。
ヨーロッパやアメリカ、日本と世界各国を拠点として活躍してきたマイケルは、作品ごとに絵のタッチや描画方法を変え、いつでも読者を楽しませてくれるのが特徴。よく見たらこの作品もマイケルが描いた絵本だった!なんてこともあるかもしれません。
さて、この作品のお月様は月面の影をよりリアルに感じませんか?
実は、凹凸のある紙に絵を描き、絵の向こう側からライトを当てながら写真を撮ってそれを原画として使用することで、独特の影を表現したそうですよ。斬新な表現技法に驚かされますね。
スーパームーンのようなまんまるのお月様が大地を照らす夜。
ほらほら、取り囲むように動物たちが集まってきました。
動物たちはいつも、月夜の下、ぼんやりとお月様がどんなお味なのか想像しているんです。
そして、動物たちとお月様の遊び心ある追いかけっこが繰り広げられ…。
ほらほら、取り囲むように動物たちが集まってきました。
動物たちはいつも、月夜の下、ぼんやりとお月様がどんなお味なのか想像しているんです。
そして、動物たちとお月様の遊び心ある追いかけっこが繰り広げられ…。
ご覧ください。
小さなカメが土台となり積み重なる不安定なピラミッドの妙、朗らかな笑みを浮かべるお月様の麗しさ、動物たちの互いを思いやりながらも早く到達したいと願う視線、どれも私たちを釘付けにする美しさです。
お月様はどのようなお味だったのでしょうか。一見かじられてしまった?!かのように見える三日月が見守る地上では、眠りに落ちる動物たちが寄り添い、満ち足りた思いがあふれています。
そして最終ページでは、お月様にもう一つの視線が注がれていて…その正体が知りたい方は、絵本をめくってみてください。最後まで読者を離さない展開で、何度でも楽しめる作品です。
小さなカメが土台となり積み重なる不安定なピラミッドの妙、朗らかな笑みを浮かべるお月様の麗しさ、動物たちの互いを思いやりながらも早く到達したいと願う視線、どれも私たちを釘付けにする美しさです。
お月様はどのようなお味だったのでしょうか。一見かじられてしまった?!かのように見える三日月が見守る地上では、眠りに落ちる動物たちが寄り添い、満ち足りた思いがあふれています。
そして最終ページでは、お月様にもう一つの視線が注がれていて…その正体が知りたい方は、絵本をめくってみてください。最後まで読者を離さない展開で、何度でも楽しめる作品です。
『月へミルクをとりにいったねこ』アルフレッド・スメードベルイ (作)菱木 晃子(訳)垂石 眞子(絵)出版社:福音館書店
『月へミルクをとりにいったねこ』は文をスウェーデンの児童文学者が、訳と絵を日本人が担当した合作で、国境を越えたコラボレーションに親しみを感じる作品です。
農場に暮らす母猫と4匹の子猫は、ある日牝牛の乳が出なくなり急に食に困窮することに…。
そんな中、母猫はたっぷりとミルクをもらうことができる場所を犬に教えてもらいます。
それは「月」でした。
農場に暮らす母猫と4匹の子猫は、ある日牝牛の乳が出なくなり急に食に困窮することに…。
そんな中、母猫はたっぷりとミルクをもらうことができる場所を犬に教えてもらいます。
それは「月」でした。
お月様を目指してミルクを獲得しようとする頼もしさや、逃げるような月を追いかけて何度も木に登る根気強さ。
母猫の揺らぐことのない挑戦を見ていると、読者も勇気づけられます。
そして、その執念は驚くような出会いへとつながり、子猫たちはまたミルクのある生活を取り戻すのです。
母猫の揺らぐことのない挑戦を見ていると、読者も勇気づけられます。
そして、その執念は驚くような出会いへとつながり、子猫たちはまたミルクのある生活を取り戻すのです。
ほしいものをてにいれるには、しんぼうがだいじなのよ。とちゅうでくたびれたり、こわがったり、いらいらしてはいけないの
出典:『月にミルクをとりにいったねこ』福音館書店
月に向かって飛び上がるような母猫の姿を見開きいっぱいに描いたページは、本当に月を捕まえてしまいそうな迫力感にあふれ、“母は強し”と思わされる圧巻のシーンです。
母猫の姿が私たちを勇気づけ、月は変わることなく私たちを照らし、見守ってくれているように感じる心温まる作品です。
母猫の姿が私たちを勇気づけ、月は変わることなく私たちを照らし、見守ってくれているように感じる心温まる作品です。
月夜の「想い」にほっこり
「月」といえば、まっさきに「竹取物語(かぐや姫)」を思い浮かべる方も多いかと思います。罪を背負い地上に降りてきたかぐや姫は美しい姫へと成長して、月を見ては物思いにふけるようになり…というのは、日本でお馴染みのストーリーですね。
では、絵本の登場人物たちはどのような「想い」を月に語り掛けてきたのでしょうか。
また、皆さんは「月」の絵本にどのような「想い」を語り掛けますか?
では、絵本の登場人物たちはどのような「想い」を月に語り掛けてきたのでしょうか。
また、皆さんは「月」の絵本にどのような「想い」を語り掛けますか?
『太陽と月 ~10人のアーティストによるインドの民族の物語』 青木恵都(訳)出版社:タラブックス
タラブックスはインドのチェンナイにある出版社です。その特徴は、なんといってもハンドメイドにこだわっているところ。制作、印刷、製本までのすべての工程が手作りで行われ、重版ごとに表紙の色を変えたり、邦訳の刷り分けまでしている細やかさやクオリティの高さでも評判です。
『太陽と月』は、古布を材料とした手抄きの紙にシルクスクリーンと呼ばれる印刷技法で刷られており、すべてにシリアルナンバーが入ったハンドメイドブックとなっています。
『太陽と月』は、古布を材料とした手抄きの紙にシルクスクリーンと呼ばれる印刷技法で刷られており、すべてにシリアルナンバーが入ったハンドメイドブックとなっています。
太陽と月にまつわる昔話を、10人のインドの先住民族のアートで描いた本で、その独自性と高いアート性が魅力です。どこか親近感や懐かしさを覚えるのは、世界中の人々が同じ空を見上げ、普遍的な思いを抱いているからでしょうか。
日本では近年、芸術、表現技法、保育など様々な領域から絵本がフォーカスされるようになりました。絵本は子どもだけのものではなく、年齢を問わず楽しめるみんなのための文化になりつつあります。
『太陽と月』は、手にした人へ届けれらる世界に一つだけの絵本。少し大人っぽいテイストで描かれた太陽とお月様のまなざしには温もりがあふれています。癒されたい夜のひと時にそっと寄り添ってくれる、絵本の可能性を感じる1冊です。
『太陽と月』は、手にした人へ届けれらる世界に一つだけの絵本。少し大人っぽいテイストで描かれた太陽とお月様のまなざしには温もりがあふれています。癒されたい夜のひと時にそっと寄り添ってくれる、絵本の可能性を感じる1冊です。
『つきのオペラ』ジャック・プレベール(作)ジャクリーヌ・デュエム(絵)内藤濯(訳)出版社:至光社
三日月を背にして幸せそうに微笑みながら眠る少年。こんなベッドがあったら、きっと心地よく夢の世界へ溶け込んでいけそうですね。
少年ミシェルは自らを月の住人と思っていて、「おつきさまのこ」とも呼ばれていました。寂しげな表情で暮らしていても、お月様さえ空に光っていれば嬉しそうにしていたからです。
ミシェルは月の世界について大人たちに話し聞かせます。そこにいる両親は子どもの姿であることや、とても平和に自由に過ごしていることを。そんなミシェルを大人たちは理解し受け入れようと質問をぶつけたりするものの、当のミシェルは大人を拒み続けます。
少年ミシェルは自らを月の住人と思っていて、「おつきさまのこ」とも呼ばれていました。寂しげな表情で暮らしていても、お月様さえ空に光っていれば嬉しそうにしていたからです。
ミシェルは月の世界について大人たちに話し聞かせます。そこにいる両親は子どもの姿であることや、とても平和に自由に過ごしていることを。そんなミシェルを大人たちは理解し受け入れようと質問をぶつけたりするものの、当のミシェルは大人を拒み続けます。
ミシェルが最後に語り始めるのは、地球に来た月の住人たちが帰ってしまった理由。新しい地球になったらまた月の住民たちは訪れる…とミシェルは意味深に語り、お話は幕を閉じます。
この作品で描かれるのは、子どもの心を失わないことの大切さではないでしょうか?
かつて子どもであることを忘れてしまった大人たちからすると、ミシェルが話すことは到底理解しがたい絵空事のように聞こえるかもしれません。でも、豊かな夢や希望で満たされ、時に忘れかけていた大切な気づきを与えてくれる視点は、実は尊重されるべき、大変理にかなったものでもあるのです。
この作品で描かれるのは、子どもの心を失わないことの大切さではないでしょうか?
かつて子どもであることを忘れてしまった大人たちからすると、ミシェルが話すことは到底理解しがたい絵空事のように聞こえるかもしれません。でも、豊かな夢や希望で満たされ、時に忘れかけていた大切な気づきを与えてくれる視点は、実は尊重されるべき、大変理にかなったものでもあるのです。
お好みの絵本は見つかりましたか?
「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」~詠み人知らず~
(毎月のように月を鑑賞する月がありますが、名月を見る月といえばまさに今月のこの月でしょう。)
私たちたちは、満月、三日月、寝待月などと月に様々な名を付け、古来より月に親しんできました。
今夜は、残暑の余韻を感じたり、いつのまにか変わっていく秋の虫たちの調べに耳を傾けながら、月の絵本を読み比べてみてはいかがでしょうか。
(毎月のように月を鑑賞する月がありますが、名月を見る月といえばまさに今月のこの月でしょう。)
私たちたちは、満月、三日月、寝待月などと月に様々な名を付け、古来より月に親しんできました。
今夜は、残暑の余韻を感じたり、いつのまにか変わっていく秋の虫たちの調べに耳を傾けながら、月の絵本を読み比べてみてはいかがでしょうか。
画像のご協力ありがとうございました。
この作品の魅力は、ページごとの構図や彩色は変えずにお月様の表情と猫たちのシルエットの変化だけでお話がすすむところ。雲が出てきて月あかりを遮ってしまう時は、お月様の表情も曇ってしまい読者をハラハラさせます。猫たちも毛を逆立てていて、こちらまで不安が伝わってくるよう。