クリスマスをテーマにした絵本は心に響くものが多く、大人が読み返すきっかけとしてもおすすめです。この機会に美しい絵本を再び手に取ってみませんか？

エリナ・ヴァルスタ　著　/　いがらしじゅん　訳　/　ワールドライブラリー

フィンランドのグラフィックデザイナー、エリナ・ヴァルスタが描くクリスマスを控えたサンタさんたちの大騒動にほっこりと心が温まります。細部まで描きこまれた挿絵は、一ページずつじっくりと眺めたくなります。

ルイーズ・ファティオ　著　/　ロジャー・デュボアザン　絵　/　土屋 京子　訳　/　福音館書店

クリスマスで大忙しのサンタさんは、なんとうっかり居眠りをしてしまいます。それを見つけた森のどうぶつたちは、サンタさんのお手伝いをはじめますが…。

次はどうなるのだろうとワクワクする気持ちが高まる絵本です。やさしい色合いの絵本はインテリアとしても飾っておきたくなりますね。

Ben Martle　著

クリスマスプレゼントを用意するのを忘れてしまったクマさん。慌てて絵を描いたり、ニットを編んだりしますが、どれも大失敗してしまいます。最後にとっておきのプレゼントを思いついたクマさんですが…。

クマさんとなかよしのリスさんはクマさんにどんなプレゼントを用意していたのでしょう？心温まるクリスマスらしいお話は、簡単な英語でつづられているので、子供にもわかりやすいんですよ！

ツペラ ツペラ（tupera tupera）著　/　絵本館

すべてのページが三角と丸と四角で構成されています。言葉遊びのようにリズミカルなお話と、可愛らしいサンタさんにきゅんとします。かたちをうまく使っているところは、大人だからこそ気づくことができる面白さです。

シンプルなかたちなのに、色合いが単調ではないのでお洒落な雰囲気に見えるんですね。

クリスチャン・アンデルセン　著　/　サンナ・アンヌッカ　絵　/　小宮由　訳　/　アノニマ・スタジオ

アンデルセンの名作童話「モミの木」が、マリメッコのデザイナー、サンナ・アンヌッカによって美しい絵本に仕上げられました。布貼りの表紙に金箔押しという贅沢な絵本は、インテリアにもぴったり。

どのページもサンナ・アンヌッカらしいテキスタイルが配されています。この絵本こそ大人のための絵本であるといえます。

ルーマー・ゴッデン　著　/　バーバラ・クーニー　絵　/　掛川恭子　訳　/　岩波書店


クリスマスが近づいても帰る家のない女の子アイビーと女の子に買ってもらえるのを待ち焦がれているお人形の奇跡のお話です。

絵本というよりも、読み物としてしっかりと楽しむことができる充実した内容の本です。訳者があとがきに記した「心から強く願えば奇跡は起こる、求めれば願いは通じる」という言葉が胸に響きます。

脇田晶子 著　/　矢野滋子 絵　/　女子パウロ会

こちらは、マタイとルカの福音書によるキリストの誕生を優しいタッチのイラストでわかりやすく伝えてくれる絵本です。

たんのゆきこ　著　/　垂石 眞子　絵　/　福音館書店

クリスマスの前日に、雪の中に配達するはずだった手紙を落としてしまったねずみの郵便屋さん。誰にきた手紙かわからなくなってしまいます。

方 軼羣 （ふあん いーちゅん）著　/　村山 知義　絵　/　君島 久子　訳　/　福音館書店

食べるもののない冬の日に、ひとつのかぶをめぐって素敵な出来事が起こります。他者を思いやる気持ちを知ることができるものがたり。きっと子どもの頃とは違う感想を得ることができるお話です。

シャルパントロー編　/　S.クニフク　絵　/　高村智　訳　/　文化出版局

1979年にフランスで出版された絵本で、いろいろな詩人が四季をつづった詩にクニフクがイラストをつけています。どのページもどこか懐かしい気分になる素敵な絵本です。

こうの あおい　著　/　アノニマ・スタジオ

最小限の言葉でつづられた美しい冬という季節。洗練された美しいテキスタイルに、うっとりしてしまいます。40年も前に描かれて、イタリアで出版された絵本で、世界6か国で翻訳されている人気の絵本なんですよ。

非常にシンプルなのに、大人を惹きつける魅力にあふれた絵本です。デザイン性が高い絵本は、贈り物にもおすすめです。

ヘルヤ・リウッコ=スンドストロム　著、陶板　/　稲垣 美晴　訳　/　猫の言葉社

フィンランドの陶器作家が作った絵本で、趣深い絵が印象的です。いじわるをされている野うさぎと、いじわるをしている白うさぎ。あるとき、白うさぎの方が野うさぎの助けを必要とする局面に陥り…。なかなおりをするまでのストーリーに、フィンランドの美しい風景が織り交ぜられ、大人の心に響く一冊に仕上がっています。