そこで、退去時の原状回復も心配しなくていい「突っ張り式」のDIYパーツを使えば、賃貸でも壁面収納や間仕切り収納などのDアイディアをそのまま形にできます。
ここではホームセンターなどで手に入れやすく、施工の際の専門的な知識も要らない、DIY初心者さんにおすすめのDIYパーツ3種をご紹介します。
賃貸物件でも使用OK！人気の壁面収納ツール３選
工具不要！壁面収納DIYブームの立役者、若井産業の「ディアウォール」
若井産業が製作するディアウォールは突っ張り式「2×4材DIY」が広まるきっかけを作った大ヒット商品。ホームセンターバイヤーが選ぶ年間ヒット商品2017（ダイヤモンド社ホームセンター2017年3月号）も受賞しています。
工具不要、パコッと木材をはめるだけで施工できる手軽さから人気に火がつき、ネット上でも施工例やアイディアが多数紹介されているので、「自分の家でこういうレイアウトができるかな？」と思った時や新しいアイディアを探したいときにも便利です。
とはいえ、内臓の「ばね」による突っ張り式なので、施工後も強い力がかかるとややズレることもありますから、特に天井の強度が確保できないスペースでは定期的にチェックしながら使用するようにしましょう。
また、木材の幅よりも2〜3mmほど大きいパーツを使うため、壁にぴったり設置したいと思っても、どうしても少し壁から浮いてしまいます。でも、それ以上に入手しやすく値段も手頃、何よりも施工がとっても簡単なので初心者さんにおすすめです。
特に車での移動が多い方、ホームセンターに木材を車で購入しに行く方にはディアウォールシリーズの「ジョイント（※）」が便利です。車に入りきらない長さの木材は半分にカットして運び、ジョイントで繋いで一本の柱としても使用可能です。お店でカットしてもらうと良いでしょう。（※）ジョイントの使用時には電動工具での固定がおすすめです。手で締めるとぐらつきが出ることも。
2×4材に代表される「2×材（ツーバイ材）」とは、2×4工法に使われる木材のことです。
日本で古くからある工法は柱や梁などの「線」で建物を支えますが、アメリカ式の2×4工法では壁や床などの「面」で建物を支えます。そんな「面」をかたち作る枠組みに2×4材が多く使われています。
女性に人気の平安伸銅工業株式会社「LABRICO（ラブリコ）」
LABRICO（ラブリコ）は平安伸銅工業株式会社が手がける突っ張り式「2×4」専用パーツ。DIYで手軽に床と天井の間に2×4材を固定することができます。アジャスターはネジを回して高さを調整するので構造がシンプル、かつ微調整も可能。こちらも定期的にネジに緩みがないかを確認することで長く安心して使うことができるでしょう。
同じく平安伸銅工業株式会社の製作した突っ張りポールとパーツのブランド「DRAW A LINE」はよりシンプルでモダンなインテリアにも合います。気になる方はそちらもチェックしてみると良いでしょう。
ニュアンスを感じるブルーグリーンカラーが採用されていたりと、女性に人気のDIYパーツです。
同じく平安伸銅工業株式会社発の突っ張りポールとパーツを組み合わせたシリーズ「DRAW A LINE」は、シンプルでモダンなインテリアによく合います。簡単に設置できるので、気になる方はこちらもチェックしてみると良いでしょう。
こちらも注目！大容量壁面収納が得意な和気産業の「ウォリスト」
DIY･施工のポイント
突っ張り式のDIYパーツは、自由なレイアウトが叶うのが最大のメリットですが、一つ条件があります。天井の強度です。天地で突っ張る方式のため、しっかりとした強度が必要です。特に和室をリフォームしたお部屋や古い建物は要注意。グッと押すとふかふかして、かなり動いてしまうようなら残念ですが他の方法を検討しましょう。
柱を好きな色に塗装できるのはDIYの楽しみの一つ。施工してからの塗装は養生や乾燥が大変なので柱を立てる前にサンダーや紙やすりで表面を整えてから、オイルやペンキなどで塗装しましょう。
大容量の壁面収納を作る
レンガ風の壁紙に、ヴィンテージカラーの木材がいい感じの風合いを醸し出した壁面収納。段違いの棚板がリズミカルな印象を与えてくれますね。
ラブリコで作られた壁面収納の数々。様々な大きさ・形状の工具たちも壁板に固定することでインダストリアルな「見せる収納」として活躍しています。
壁を飾るいろいろなDIYアイディア
互い違いの木ルーバー（横板）がグラフィカルなテレビ台。大型のテレビを設置するのにテレビボードを購入しようと思っても、ぴったりのサイズがなかったり、圧迫感が気になることがありますが、壁掛けタイプならそんな心配も無用。好きな位置に設置できるのも嬉しいですね。
すのこを利用すればルーバーとして壁面装飾に使えます。ちょっと小物を引っ掛けておきたい時や、コレクションを壁にかけて飾りたい時などにも便利で、スッキリ飾って見せる収納として活躍してくれます。
欲しいところにぴったりサイズの棚を作る
ディアウォール棚DIY
ぴったりサイズの幅・高さで作れるのがDIYの最大のメリット。作りたい棚の高さもこまめに調節したい時は、棚柱（ガチャ柱）が便利です。ホームセンターの金物売り場などでも購入できます。耐荷重に注意しながら、安全に使いこなしたいですね。
ラブリコ棚DIY
こちらは洗面台の横の細い隙間にジャストフィットの飾り棚。ラブリコを使用。柱に施したタイポグラフィが雰囲気を増していますね。
ちょこっとラブリコ棚DIY①
ラブリコを一本だけ使ったミニ収納もナイスアイデアです。ちょっとした隙間スペースを活かして、キャニスターや雑貨を飾りながら使いやすくレイアウトできそうです。
ちょこっとラブリコ棚DIY②
レンジフード下の何かと置きたくなるスペースにも活躍。木材なのでガス火や油のハネがネック。引火にはくれぐれも注意して使いましょう。
面積大のディアウォール棚DIY
カウンター上の広いスペースに両あきの棚を設置。収納力が大幅アップして飾れるスペースがぐっと増えました。
窓辺に収納を作る
植物を多く育てているとネックになるのが日当たり。特に賃貸ではお外のスペースも限られるので鉢の置き場所に困ることも。こちらは窓際に棚を作ることで全面を植物で飾りつつ、たっぷりと日の当たる壁面ガーデニングスペースとしてレイアウトされています。ハンギングポットもいいアクセントになっていますね。
こちらも植物たちの最高の居場所に収納棚をDIY。鉢の高さに合わせた幕板は鉢の落下防止にも良さそうですね。
間仕切りを作る
ウォリストを使用した広い面積の大掛かりな間仕切り。ダークブラウンの間柱がクールですね。石膏ボードの間に配線を通すなど、すっきりとした見た目と機能性が光るアイディア。広いひと部屋を区切って使いたい時に役に立ちそうなアイディアです。
こちらはカウンター上の空いたスペースにルーバーの壁を設けて目隠したアイディア。キッチンなど来客にみられたくないところを飾りながら目隠しできるのが嬉しいですね。
今の「作りたい」を叶えるアイディア
身長計を自作
こちらはディアウォールで作った身長計。お子さんの身長を記録するのに建物に書くのはちょっと・・・という方にもおすすめ。それに、白ベースのお部屋にしっくり馴染む木目なら、素敵なアクセントになってくれそう。
スタンプを使った文字入れは売り物のような「きちんと感」が出せますね。
部屋中を立体的に行き来できるキャットウォークを実現
好きなところに柱を立てられるので、キャットウォークのように高さのある棚板を複数作りたい時にも大活躍。猫が飛び乗っても大丈夫な頑丈さを確保し、安全に注意して使用してください。
DIYをはじめたい あなたに
自分の好きなように作れるのがDIYの楽しみ。初めてでも、初心者さんにおすすめのDIY向けパーツを使って、ポイントをおさえつつ製作すれば簡単に作れてしまいます。お店で木材カットを頼んだり、オンラインでのオーダーやホームセンターの加工室を利用したり、ペイント済みの木材を購入するなど、初心者さん向けのDIYサービスは裾野を広げています。「工具がない、場所がない、技術がない」そんなときでも大丈夫。安全に注意して、あなたペースのDIYを初めてみませんか？
賃貸物件で気になるのは収納問題。どうしても一軒家に比べて収納スペースが少なくなりがち...にもかかわらず、壁への穴あけがNGだったり、DIYでの施工にも限界があります。