暖かくなったら、どこかへお出かけしたくてうずうず。春らしい景色を楽しみながらのドライブが気持ちよさそうですよね。今年は桜の開花が早く、都心部の桜の見頃は3月中に終わる予報のようです。
もっと長く春を感じるなら、東北へ行ってみませんか? 東北地方は、ほとんどの地域で4月に桜が咲きはじめます。また、残雪と桜の共演を楽しめるのも東北ならでは。今回は、おすすめのドライブコースを9つピックアップしました。
出典: 東北地方の山間部は、冬季に閉鎖される道がいくつかあります。雪の量が多いためであり、春が近づいたらその雪の中に道をつくり、冬季閉鎖が解除されますよ。
その道で見られるのが、人の身長をはるかに超える雪の壁。富山県の立山黒部で見られる雪の壁「雪の大谷」が有名ですが、東北地方にも雪の壁スポットがたくさんあるんです。
出典: 岩手県内陸北部にある高原台地の八幡平。その八幡平を超える形で岩手県と秋田県を結ぶ道路が、「八幡平アスピーテライン」です。全長が27kmほどの爽快なドライブロードで、東北の雪の壁スポットとして広く知られています。普段は、豊かな深い緑の木々と、遠くに岩木山が眺められます。
出典: 今年の開通は、4月15日午前10時の予定です。写真のように、バスの背よりも高い雪の壁を見ることができますよ。例年ゴールデンウィーク過ぎまで見られるそうです。ブナの樹海が広がる、源太岩展望所からの大パノラマが必見なので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
出典: 蔵王と言えば、山頂にぽっかりと穴のようになった「お釜」が有名ですよね。その蔵王のお釜にアクセスするための道路が、「蔵王エコーライン」「蔵王ハイライン」です。蔵王ハイラインは、お釜にアクセスするために蔵王エコーラインから分岐している道で、必ず通りますよ。高いところだと10mも超える雪の壁は、迫力満点です。
出典: 今年の蔵王エコーラインの開通予定は、4月23日の予定です。除雪の進捗によって変更になる可能性もあるので、事前にチェックしてくださいね。雪をかぶったお釜の光景はとても神秘的。こちらも一緒に見てみてください。
出典: 八甲田山は、青森県の中でも雪深い山間部。そのふもとにある酸ヶ湯温泉の八甲田ホテルと、谷地温泉を結ぶ国道103号線が、「八甲田十和田ゴールドライン」です。なんとこの雪の回廊は、地元の「八甲田除雪隊」という民間業者が約1ヶ月をかけてつくるのだそう。高いところでは15mにもなりますよ。
出典: 開通は例年4月1日で、直前の3月30、31日には毎年歩きながら雪の回廊を楽しむイベントが開催されています。(2021年は残念ながら中止が決定しています。)長さは8kmほどと短いですが、雪壁の高さはまさに圧巻。真っ白な雪の道をぜひその目で確かめてみて。
続いてご紹介するのは、東北の桜スポット。青森県の「弘前公園」、秋田県の「角館」、そして岩手県の「北上展勝地」が東北の桜三大名所として知られています。
今回はちょっとマニアックに、ドライブしながら“車窓から桜を楽しめるスポット”をご紹介。運転には十分に気をつけ、駐車スペースに停車などもしながら桜を鑑賞しましょう。
出典: 宮城県の北部に位置する都市、大崎市。そこにある穴場の桜スポットが、「加護坊山(かごぼうやま)」です。標高が約223mの山で、山頂付近にキャンプ場やパークゴルフ場があるのですが、そこに至るまでの道中1.5kmほどが美しい桜並木になります。地元では夜景スポットとしても知られていますよ。
出典: 山頂からは遠く仙台市までもが見渡せ、その絶景と桜を一緒に楽しむことができます。自然公園になっており、桜をもっと間近に見ながら散策できる遊歩道も整備されていますよ。標高差があるので、ふもとが散りはじめていても頂上付近では満開ということも。例年の見頃は、4月の半ばから5月初めまでです。
出典: 秋田県のやや北側の沿岸部にあるのが、大潟村です。かつて琵琶湖の次に大きい湖がありましたが、そこを干拓し、日本最大の干拓地となりました。整備により八郎潟の中心部はサイの目状で、道路は直線的。その一部に、ずらりと桜が立ち並びます。さらに、春の花である菜の花も咲き誇り、ピンク色と黄色の夢のような景色が楽しめるんです。
出典: その規模は、長さが11kmほどで、立ち並ぶソメイヨシノはなんと約4000本。花の道を10分以上もドライブできるとあって、開花時期には県内外から花見客が押し寄せます。例年の見頃は、4月末から5月の上旬。ちょうどゴールデンウィーク期間に楽しめるスポットです。
出典: 弘前市の中心部から西に向かった場所にある「岩木山総合公園」の脇には、その名も「世界一の桜並木」があります。両脇に立ち並ぶ桜がいっせいに咲き、桜のトンネルができると人気のスポットです。全長が20kmほどの道に並ぶのは、なんと約6500本もの桜。かなり広範囲で標高差もあるため、エリアで少しずつ見頃が異なります。
出典: 弘前から向かって総合公園裏までのあたりが、桜の木の間隔が狭いので見応えがあります。さらに進むにつれて岩木山が近づき、雪を抱く岩木山と満開の桜という、日本らしい春の絶景に出会えます。ソメイヨシノよりも少し色の濃いオオヤマザクラが咲いており、例年の見頃は4月の下旬から5月上旬にかけてです。
出典: 東北地方には、時に厳しくもある豊かな自然がたくさん残っています。そのいろいろな景色を見つつ、都市を往来できるようつくられた道路は、今ではなくてはならないもの。
力強い自然にお邪魔する気持ちで、その雄大さを実感するドライブコースを走ってみませんか?
出典: 福島県の「磐梯吾妻スカイライン」は、全長が約29kmの観光道路です。冬季は閉鎖となるため、例年4〜11月に通行可能となります。途中にある浄土平周辺の景色が、まるで外国の荒野を走っているようだとSNSで話題になりました。周辺の山々の噴火によりつくられた景観で、火山ガス注意のエリアも。
出典: 磐梯吾妻スカイラインでぜひ見てほしいスポットが、北側の高湯温泉入口にほど近い「つばくろ谷」です。本線からほんの少し脇道に入ります。つばくろ谷にかかるアーチ型の赤い橋は「不動沢橋」。はるか眼下に福島市街が見え、思わず息をのむようなビュースポットです。
出典: 秋田県と山形県にまたがる「鳥海山」。その山を越えるように走るのが「鳥海ブルーライン」です。こちらも冬季は閉鎖になり、4月の下旬から通行OKに。別名を出羽富士と言い、広い裾野と鮮やかな四季折々の景観が魅力です。このドライブコースで楽しめるのが、山頂の鉾立展望台に来たときに見える日本海です。
出典: 鳥海山は海に近い場所にあるため、街を飛び越えて海が見えます。大地の広さはもとより、地球の大きさも感じる壮大な景色ですよ。空が赤と紫のグラデーションに染まるマジックアワーの景色もおすすめ。また、鳥海ブルーラインも雪の回廊ができる道路で、とくに頂上の鉾立展望台付近には長く雪が残っています。
出典: 「西吾妻スカイバレー」は、福島県の裏磐梯と山形県米沢市を結ぶ道路です。こちらの道路の名物とも言えるのが、連続する激しいヘアピンカーブ。運転には慎重になる必要がありますが、車でのドライブだけでなくバイクでのツーリングコースとしても人気を集めています。折り重なるリボンのような道路は、一つの美しい芸術のようにさえ見えますね。
出典: ヘアピンカーブを登った先にある「東鉢山七曲り」にはちょっとした駐車場があり、展望スペースになっています。眼科に広がる雄大な山並みと、今まさに通ってきたつづら折りの道を見るため、小休憩してくださいね。なお、こちらの西吾妻スカイラインも冬季は閉鎖となります。例年4月の初め頃に開通となりますが、ホームページ等で確認してから訪問しましょう。
出典: 縦に長い日本列島らしく、東京よりもほんの少し遅くやってくる東北の春。雪や豊かな山岳の風景と一緒に、春を迎えられるところが魅力です。山間部の道は、とくに開通したてのタイミングでは凍結などの恐れがありますので、運転には十分に気をつけながらドライブを楽しみましょう。
岩手県内陸北部にある高原台地の八幡平。その八幡平を超える形で岩手県と秋田県を結ぶ道路が、「八幡平アスピーテライン」です。全長が27kmほどの爽快なドライブロードで、東北の雪の壁スポットとして広く知られています。普段は、豊かな深い緑の木々と、遠くに岩木山が眺められます。