目の前に広がる一面の赤や黄色のじゅうたん…そんな雄大な紅葉の景色は、東京では見られないものだと思っていませんか？実は、わざわざ他県に行かなくても、豊かな紅葉を楽しめるスポットがあるんです。個性豊かなスポットばかりなので、それぞれの紅葉を見比べてみるのも楽しいですよ。

「等々力渓谷」は、大井町線等々力駅から徒歩3分。世田谷区の中なのに、都心とは思えないほどのパノラマが広がっています。都会の喧騒に疲れたときに訪れると、ほっと心を癒してくれるような紅葉スポットです。

西立川駅から徒歩2分の、日本を代表する国営公園です。空を覆いつくすかのように色づいた、迫力あるイチョウ並木を楽しむことができます。なんと東京ドームの約40倍もある広大な園内で、お弁当を広げながら紅葉をながめたり、アスレチックを楽しんだりできますよ。

イチョウ並木をながめた後は、秋の花・コスモスを鑑賞するのもおすすめ。およそ400万本ものコスモスの愛らしい姿は、訪れた人の心をなごませてくれます。園内にはフードの売店も充実しているので、手ぶらでピクニック気分を楽しむことができます。

新宿御苑駅から徒歩5分と、東京のど真ん中に位置する新宿御苑。国が保有する庭園だけあって、繊細な花鳥風月の美意識が感じられる園内のモミジ山では、燃えるように真っ赤なカエデ類などを楽しむことができます。

都会的な新宿のビル群と、すがすがしい紅葉とのコントラストを楽しむことができるのが新宿御苑のいいところです。土日は都民の憩いのスポットになっているので、人の少ない早い時間に行くのがおすすめですよ。

「浜離宮恩賜庭園」は、新橋駅からは徒歩約12分、汐留駅からは徒歩約7分のところにあります。国の特別名勝および特別史跡に指定されている、由緒ある庭園です。広々とした池に映し出される豊かな紅葉、そして都会のビル群といった風景は、どこを切り取っても絵になります。紅葉以外にも、キンモクセイやサザンカといった秋の植物を楽しめます。

「お伝い橋」と呼ばれる橋をわたった先にはお茶屋さんがあり、抹茶をいただくことができます。紅葉を見たあとにお茶屋さんでひと息、なんてコースで、風流な和の世界にトリップする1日はいかがでしょうか。

夜のイチョウ並木には、昼間とはまた違った神秘的な美しさがあります。ベンチに腰かけてイチョウをながめているだけで、贅沢な気分になれますよ。

江戸の二大庭園のひとつである六義園。モミジやハゼなどの木が、周囲との調和を計算して美しく植えられています。日本らしい美意識が感じられる庭園をゆっくり散策すれば、きっと心が洗われるはず。

「六義園」の紅葉は、夜にライトアップされることでも有名です。ほのかな灯りに照らされる木々がとても幻想的。時が経つのを忘れて見入ってしまう美しさです。「六義園」はJR・東京メトロの駒込駅から歩いて約7分ほどのところにあります。

奥多摩湖は、東京を流れる多摩川の上流にある人造の湖。青梅線の奥多摩駅から、バスや車で15～20分くらいで行くことができます。東京とは思えないような、雄大なパノラマを楽しむことができます。

ゆらゆら揺れる「ドラム缶橋」を渡って、少しスリルを味わいながら紅葉を楽しむのもおすすめ。また、時期によっては春と秋に2回開花する「シキザクラ」と紅葉のコラボレーションを見ることができますよ。

東京にある紅葉スポットは、時期によっていろいろな表情を楽しむことができます。紅葉のピークの時期もいいですが、あえて散りかけたころに足を運んで、「落ち葉のじゅうたん」を堪能するのもおすすめ。ノスタルジックな東京の秋を、ぜひ満喫してくださいね。