東大寺の境内にある二月堂は高台の上に舞台が作られていて、奈良の夜景を眺めることのできるビュースポットでもあります。
実はこの舞台、24時間いつでも無料で自由にのぼることができる穴場なのですが、奥で僧侶の方がお過ごしになっていることもあるので話し声は控えめに。夜間はできるだけ静かに景色を堪能しましょう。

二月堂から見下ろす市街地の明かりがこちら。奈良県には景観保持の規制によって高層ビルがなく、県下で最も高い建造物は興福寺の五重塔です。平らな盆地に遠くまで広がるたくさんの光の粒は、都会の煌めきとはまた違った趣がありますよ。

春日大社表参道より徒歩5分、奈良公園内の鷺池に浮かぶ浮見堂は、ライトアップされた神秘的な姿も人気があります。こちらは通年行われているライトアップ。静かな水面に映る鏡写しが綺麗ですね。夏のライトアップイベントの期間中には、お堂へと繋がる蓬莱橋に沿ってろうそくの明かりが灯され、美しい光の道ができあがります。

こちらは明治時代に建てられた奈良国立博物館のなら仏像館。宮廷建築家の「片山東熊（かたやまとうくま）」によるフレンチルネサンス様式の設計で、堂々とした中にも優雅さが漂う歴史ある近代建築物です。
奈良国立博物館の展示は通常午後5時までですが、各種イベント期間中などは開館時間が午後7時頃まで延長される日も結構あります。ご興味がおありの方は、ぜひ公式ホームページで展示スケジュールをチェックしてみて下さいね。

奈良公園周辺、平城宮跡、薬師寺など世界遺産の歴史建造物をライトアップする夏の恒例イベント、「ライトアッププロムナード・なら」が2018年も開催されます。期間は7月14日(土)～9月30日(日)まで、点灯時間は19時～22時まで（9月は18時～22時まで）ですので、仕事帰りの夜散歩にもぴったり。約2万個のろうそくが灯る「なら燈花会」も期間中に開催されます。幻想的な古都の夜をぜひお楽しみ下さい。

近鉄奈良駅から徒歩5分、興福寺へと続く三条通りの交差点に奈良市観光センター「ナラニクル」があります。もともとはあまり目立たない佇まいの施設だったのですが、2017年6月にこんなにおしゃれに生まれ変わっていてビックリ…。

見た目のインパクトとその美味しさで話題の的となっているのが豚肉ブロックの酢豚。残念ながらランチの限定メニューなのですが、ほかにもお酢を巧みに使った美味しいメニューが用意されています。さらにテーブルにもお酢のドレッシングが数種類置いてあるので、食べ比べてみるのも楽しそう。

もうひとつのおすすめは、見た目もきれいなビネガードリンクです。ドレッシングに使用している瓶に詰めてお持ち帰りも可能だそう。初回は瓶代込みの価格ですが、瓶を持参すれば次回からはビネガーの原液代金のみで追加購入出来るとのことなので、美味しいビネガードリンクを目当てにまた通いたくなってしまうかもしれませんね。

奈良駅近辺よりももう少し遅い時間まで夜を楽しみたいなら、近鉄奈良駅の隣、近鉄新大宮駅まで足をのばしてみてはいかがでしょう？こちらは静かな住宅街の一角、可愛い雑貨も並ぶレトロモダンの素敵なカフェ。日～水曜日は18:00までの営業ですが、木～土曜日は24:00まで開いているのでゆっくり過ごせます。

カフェタイムには厚焼きスフレパンケーキやキューブ型のフレンチトーストなどが人気。ディナータイムにはお料理とお酒が楽しめます。新大宮駅周辺はバーや居酒屋さんがたくさんあって夜も賑わっている場所ですが、こちらのような静かなお店で寛いだ時間を過ごすのもいいですよね。

興福寺や猿沢池周辺から少し南に歩くと、地域のコミュニティーセンターである「ならまちセンター」があります。市民ホールや中央図書館、レストランも併設されていて地元の方々にも親しみのある施設ですが、ならまち散策の拠点として観光客の方にもよく利用されています。中でも人気なのがこちら、新鮮で珍しい奈良の伝統野菜をたっぷりいただけるお店、「コト コト」さん。

ガラス張りの明るい店内にはおしゃれな家具や雑貨も置いてあり、ナチュラルな雰囲気。女性客はもちろんご家族連れも多く、幅広い年齢層の方が訪れています。営業時間は月・水～土曜日が11:30〜17:00、18:00〜24:00の二部制。定休は火曜日で、日曜日の夜はお休みなのでご注意下さいね。

「コト コト」をプロデュースしているのは、色とりどりの大和野菜をふんだんに使ったお料理で人気のお店「粟」さんです。郊外の山里の中にある「清澄の里・粟」は完全予約制ですし、近くの「粟・ならまち店」も人気なのですが、オープンでカジュアルな雰囲気の「コト コト」なら気負わずに訪れることができます。お昼には手頃なランチプレート、夜にはちょっと贅沢なディナーコースのヘルシーごはんで、身体の中から元気になれますよ。

近鉄奈良駅から徒歩3分ほど立地にある「ランプバー」さんは、大人の隠れ家的な落ち着いた雰囲気が素敵です。営業時間は17:00〜翌2:00まで。夕食後に立ち寄っても心ゆくまで寛ぐことができます。

その日にさばいたものしか使わないというこだわりのブランド地鶏、「大和軍鶏（大和肉鶏）」のメニューがたくさん揃っています。人気メニューの鶏の刺身やたたきは、新鮮さに自信がなければ出せない逸品。美味しい鶏のすみずみまで味わい尽くすお品書きに、お酒もどんどん進んでしまいます。

色々なワインやビールを気軽に試してみたい方にはこちら、「ワインの王子様」。ご覧のようにすごい数のワインがずらりと並んでいます。バーではあるのですが、飲食店の方たちがお店に置くワインをテイスティングしにいらっしゃることも多いという試飲メインのお店です。ふらりと立ち寄って、簡単なおつまみをいただきながら好きなワインを軽く1、2杯。楽しい寄り道にぴったりだと思いませんか？

JR奈良駅前に建つピアッツァホテル地下１階に、生演奏も楽しめるジャズバー「Cento（チェント）」があります。お酒を飲みながら大好きな音楽に浸ったり、美味しい料理を味わったりできる贅沢なスペース。誰もが知っているアーティストのライブが行われたりもしますので、スケジュールチェックとチケット確保はぜひお早めに。

ジャズ好きな方に60年近く愛されている人気店「ブルーノート」は、2016年に京都からならまちにお引越しをされました。
外観はならまちの風情に合わせた古民家風…と思いきや、ファンにはお馴染みのロゴマークが。このインパクト、さすがです。
カウンターや照明、音響設備などは京都店のものをそのまま移設しているとのことで、古参のファンはもちろん、ジャズの魅力を改めて奈良に広げていく役割も担ってくれそうな名店です。

「地元民にも観光のお客様にも、もっと奈良の夜を楽しんでもらいたい」という思いから、近年では官民あげて色々な取り組みが始まっています。ライトアップイベントがあったり、花街復興プロジェクトが始まっていたり、いつのまにかおしゃれなバーや夜カフェが増えていたり。
仕事に追われる毎日の中にこそ息抜きは大切です。たまにはぶらりと寄り道を楽しんで、奈良の夜に新しいお気に入りを探してみませんか？