嵐山公園（中之島地区）は、阪急電鉄嵐山駅から渡月橋方面に向かう途中に位置する桂川の中州の園です。嵐山公園からは、嵐山地区を悠然と流れる桂川と、鮮やかに彩った樹々を見渡すことができます。

桂川に架かる全長155メートルの渡月橋は、嵐山のシンボルともいえます。カラフルに染まった山々と風情ある渡月橋が織りなす景色は絵画のような素晴らしさです。

渡月橋からは、美しく彩った嵐山と、街中を悠然と流れる桂川が調和した素晴らしい景色を見渡すことができます。

夜になると渡月橋はライトアップされ、日中とは異なる表情を見せてくれます。漆黒の闇夜にライトアップされた渡月橋が浮かび上がり、幻想的な雰囲気が漂います。

宝厳院は、嵐山を代表する観光名所の一つでもある天龍寺の塔頭で、1461年に創建された寺院です。

普段は、非公開となっている宝厳院ですが、春の桜と秋の紅葉の時期には、一般公開が行なわれます。時代劇の撮影にも使用されている宝厳院の美しい庭園は、参拝者を魅了してやみません。

宝厳院書院から眺める庭園の美しさは格別です。鮮やかに彩った樹々と、書院の木枠が融和し、書院から庭園を眺めていると、一枚の大きな絵画を鑑賞しているかのような錯覚を感じます。

世界遺産に登録されており、京都五山（天龍寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺）の第一位に指定されている天龍寺は、室町幕府を築いた足利尊氏によって1345年に開基された寺院です。

約950平方メートルにも及ぶ天龍寺境内の紅葉の美しさは傑出しています。カエデ、ハナミズキ、サクラツツジ、ドウダンツツジといった落葉樹の樹々が鮮やかに彩り、大方丈から眺める曹源池の美しさを引き立てています。

天龍寺を訪れたら、ぜひ書院から庭園を眺めてみましょう。書院に座ると、少しだけ開けられた襖間から見える庭園の景色を一幅の掛け軸の絵のように見ることができます。

大河内山荘庭園は、時代劇などで活躍していた俳優、大河内傳次郎が30年の歳月をかけて別荘地として築き上げた日本庭園です。

約2万平方メートルもの広大な敷地を誇る庭園内には、桜、カエデといった落葉樹がたくさん植樹されています。空を見上げると、色とりどりに染まった樹々の間から陽射しが差し込み、まるで秋そのものが天から舞い降りているかのようです。

鮮やかに彩った樹々、青苔の上に積もった色とりどりの落ち葉、風情ある日本家屋風の建物が織りなす景色は、絶景そのものです。

時間に余裕があれば、ぜひ、嵐山公園の亀山地区まで足を延ばし、展望台へ立ち寄ってみましょう。

嵐山公園展望台からは、見事に彩った保津川渓谷を一望することができます。悠然と流れる保津川の両岸にそびえる嵐山は、赤、朱色、黄色、緑との彩り、山全体が錦をまとったかのような美しさです。