川崎市立「日本民家園」とは
古民家では正月や節句などの年中行事展示や、毎日3~5棟ずつ囲炉裏に火を入れての床上公開を行っています。なお、正門の本館展示室では、これらの古民家に関する基礎知識を学ぶことができます。
いつまでも残しておきたい建物の数々
原家住宅(はらけじゅうたく)
見どころポイント!
部屋によって壁土の色・天井の高さが異なります。格式の高い部屋ほど天井が高くなります。
間仕切りの板戸はケヤキの一枚板です。
鈴木家住宅(すずきけじゅうたく)《宿場》
見どころポイント!
土間のマヤには14頭の馬をつなぐことができました。
狭い間口を活かすため、入口は引き戸ではなく開き戸に、正面の板戸は上に収納する揚戸になっています。
水車小屋(すいしゃごや)《信越の村》
見どころポイント!
粉挽き、米つき、わら打ちの3つの機能が備わっています。
水車に水を導くための樋(とい)があります。
江向家住宅(えむかいけじゅうたく)《信越の村》
見どころポイント!
急勾配の大屋根は、手を合わせた形から合掌造と呼ばれます。2階3階は養蚕などに使われました。
いろりの上の大きな棚は、火の粉が上がるのを防ぐとともに、濡れたものの乾燥などに使いました。
沖永良部の高倉(おきのえらぶのたかくら)
見どころポイント!
ネズミ等の侵入を防ぐため、柱の頭部を鉄板で巻いています。
倉の下は子どもの遊び場や休憩所になっていました。
蚕影山祠堂(こかげさんしどう)《神奈川の村》
見どころポイント!
内部の宮殿の両側面には養蚕の神様である金色姫の苦難の物語、獅子・鷹・舟・庭の4場面が彫刻されています。
屋根にはイチハツという花が植えてあり、5月には花が咲きます。
清宮家住宅(きよみやけじゅうたく)《神奈川の村》
見どころポイント!
屋根にはイチハツという花が植えてあり、5月には花が咲きます。
園内で一番古いと考えられる家で、非常に閉鎖的な造りです。
菅原家住宅(すがわらけじゅうたく)《東北の村》
見どころポイント!
雪に濡れたものを脱げるよう、入り口にアマヤを設けています。
積雪時にも立て付けが悪くならないよう、敷居に車が設けてあります。
のどかな光景が広がる川崎市の生田緑地にある川崎市立日本民家園。200~300年前の歴史ある古民家を永く将来に残すことを目的として、昭和42年に開園された野外博物館です。