休日は自宅を劇場に♪
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
映像で楽しむ演劇作品7選
MIDSUMMER CAROL ガマ王子 vs ザリガニ魔人/G2produce
堀米と大貫はかつての入院仲間でした。「お前が私を知っているというだけで腹が立つ」が口癖の偏屈親父大貫と、少女パコの出会いによって物語は走り出します。患者も医者も看護師も、へんてこな人ばかり集まる病院で、笑ったり泣いたり心温まったり……お気に入りのシーンが必ずできるでしょう。何回見ても感動が薄れない作品です。
遠い夏のゴッホ/作・演出 西田シャトナー
【あらすじ】セミの幼虫ゴッホは、翌年の羽化を心待ちにしていました。成虫になったら、恋人のベアトリーチェに歌を聴かせる約束をしているからです。しかし、予期せぬタイミングで羽化してしまったゴッホ。ベアトリーチェは未だ土の中……ひと夏の命では、もう会うことが叶いません。愛する恋人のため、ゴッホは運命に抗う覚悟をします。
登場するキャラクターは全て森の小さな生き物です。あらすじだけ見ると子供向け?と思われるかもしれませんが、この愛の物語は大人でも感動間違いなしです。パントマイムをするように身体を使い、昆虫を演じ続ける役者陣がとにかく凄い!カーテンコールまでしっかり魅せてくれるので、画面に向けて大きな拍手を贈りたくなります。
夢から醒めた夢/劇団四季
【あらすじ】ピコは夢の配達人に導かれ、夜の遊園地にやってきました。そこで、交通事故で命を落としてしまった幽霊のマコと出会います。心優しいマコは、娘の死から立ち直れずにいる母親を慰めたいと、1日だけ自分と入れ代わってくれる人を探していたのです。好奇心旺盛なピコはマコの願いを聞き入れ、代わりに霊界へ行くことになりました。
天国か地獄か、命のパスポートが白か黒どちらの色かで行き先が決まる霊界空港で、私たちは善悪について考えさせられます。透き通る歌声がストレートに胸を刺し、涙する瞬間が何度もあるでしょう。劇中歌はどれも素晴らしく、愛と優しさを存分にチャージできますよ。何年経っても褪せることのない、不朽のミュージカルです。
鍵泥棒のメソッド/演劇集団キャラメルボックス
【あらすじ】銭湯で足を滑らせ失神した男は、法外な報酬で仕事を請け負う凄腕の殺し屋・コンドウでした。そうとは知らない死にぞこないの三文役者・桜井は、コンドウの分厚い財布に目がくらみ、ロッカーキーをすり替えます。頭を強く打ち記憶を無くしたコンドウは自分が桜井だと思い込み、代わりに桜井は殺し屋の仕事を遂行する羽目になり……!?
「殺し屋」「泥棒」などドキッとするワードが並びますが、笑いも胸キュンもあるハートフルコメディです。冒頭の音楽・照明・ダンス、そして気持ち良く進む台詞に乗せられて、物語にどんどん引き込まれます。前半に張られた伏線は、後半「そこに繋がるのか!」とすっきり回収されていくので、スカッと大満足で終われる作品です。
酒と涙とジキルとハイド/作・演出 三谷幸喜
【あらすじ】ジキル博士が開発した新薬は、人間を善と悪の2つの人格に分ける画期的ものでした。飲めば邪悪な別人格のハイド氏に変身する……はずだったのですが、薬が全く効かないことに気づいたジキル博士は、追い詰められた末、役者のビクターにハイドを演じさせ「2人1役」の替え玉作戦で学会発表を乗り切る奇策を打ち出します。
「終わった後に何も残らないものを目指した」というこの作品は、何も考えずとにかく笑いたいときにおすすめのコメディです。前半は三谷作品らしくゆっくり丁寧に話を積み上げ……後半は畳みかけるように一気に仕掛けが爆発していきます。全力で翻弄される登場人物がまた滑稽で、オチを知ってから見ても笑えます。ストレス発散にどうぞ♪
人狼 ザ・ライブプレイングシアター #23:VILLAGE XI 青嵐に惑う村/人狼TLPT
【あらすじ】恐ろしい人狼が何者かによって村に解き放たれました。村人のふりをして潜む人狼は、毎夜1人ずつ人間を食らい、襲います。平和を取り戻そうと人狼に立ち向かう村人たちですが、誰が嘘をついているかわからない状態で人狼を殺さなければなりません。村人たちは夜を迎える前に、その日処刑する人物を投票で決めていくことにしました……。
出演者がルールに用いるのは人気パーティーゲーム「人狼」。脚本はオープニング以外全くなく、開演直前に決まる役割に従い人間vs人狼の戦いをアドリブで繰り広げます。潜んでいる人狼を、人間たちは処刑できるのか?それとも人狼たちが正体を隠し通し、村を滅ぼしてしまうのか?繰り返される昼と夜……手に汗握る人間ドラマに目が離せません!
LENS/K.K.P.
【あらすじ】超常現象を専門に手掛ける警部・駒形は、訪れた喫茶店で推理作家志望の書生・天城の推理力を目の当たりにします。幽霊が出ると噂される東京の本邦帝都図書館で再会した2人は、奇妙な書籍盗難事件の謎解きを始めることに……幽霊か?人間か?果たして犯人はいるのでしょうか!?
まずオープニングから美しいこの作品。影絵を用いた演出と曲だけですでに満足できるほどなのですが、その後も完成度の高い見事な芝居が続きます。散りばめられた良質な笑い、分かりやすい謎解き、最初から最後まで一切ストレスがありません。間違いなく人生で出会った中で、好きな作品の上位に上がることでしょう。
【あらすじ】両親が引っ越したおかげで念願の1人暮らしになった浩二は、母親が置いて行った仏壇の処分に頭を悩ませます。回収業者に連絡をしたところ、やって来たのは謎の老人堀米。堀米は仏壇を見つめ、浩二の父親の叔父にあたる大貫の悪口と、妙なタイトルの絵本が起こした1つの奇跡を語り始めました。