面白すぎる!古臭さを感じさせない90年代映画
90年代おすすめの映画作品
トレインスポッティング(青春ムービー/1996年)
ユアン・マクレガー演じる主人公レントンは、ヤク中仲間と怠惰な生活を送っていましたが、仲間が中毒死を遂げ、まっとうな生活を送ろうと仕事を求めロンドンへ。しかし、そこに待ち受けていたのは・・・。人生への焦燥感と青春の疾走感が詰まった映画で、若者のリアルが描かれています。
2017年には20年ぶりの続編として「T2 トレインスポッティング」も公開されました。大人になった彼らは成長したのか!?トレインスポッティングの世界観にハマった方は、T2も見逃せませんよ。
バッファロー’66(ドラマ/1998年)
90年代のサブカルチャーファンを熱狂させたヴィンセント・ギャロが監督、脚本、主演、音楽を手がけた「バッファロー'66」は、ミニシアターで公開されるものの独特なカット割りや色彩のセンスで、当時の若者を中心に爆発的な人気を博しました。
刑務所帰りに少女を拉致する主人公ビリーは愛を知らずに育った男。幼さが残りながらも愛情深い母性に溢れた少女レイラとの出会いにより、どこまでも不器用に生きるビリーの深い孤独にも変化が・・・。
ド派手に描くハリウッド映画とは異なり、人間の心理描写などの細かな表現を随所に感じる作品です。映像や音楽の美しさにも要注目です。
パルプフィクション(ドラマ/1994年)
1994年のアカデミー賞では7部門にノミネートされ、カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを受賞したクエンティン・タランティーノ監督が手掛けた「パルプフィクション」。主演はサタデーナイトフィーバーでお馴染みのジョン・トラボルタで、70年代俳優のイメージも強いのですが、この映画を期に90年代若者にも大きく支持されるようになりました。
アメリカで出版されていた大衆向け雑誌のパルプマガジン的なストーリーをコンセプトにし、「強盗カップル」「ギャング」「殺人ボクサー」3つのエピソードが時間軸を交錯しながらストーリーとして展開されていきます。
奇才と呼ばれるタランティーノ監督ならではの独特の構成が作品の魅力となっている映画で、ジョン・トラボルタのほかにも、ブルース・ウィルスやユマ・サーマンなど、演技派の豪華キャストが勢ぞろい!未だ熱狂的なファンが多い名作なので、エンターテイメント溢れる映画を是非堪能してみましょう。
ライフイズビューティフル(ドラマ/1997年)
第51回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞した「ライフイズビューティフル」は、第二次世界大戦下のユダヤ人迫害をもとに描いたイタリア映画です。
陽気な性格のユダヤ系イタリア人のグイドは、小学校の教師ドーラに一目惚れし、結婚をして愛息ジョズエをもうけます。幸せな時間を送る中、ユダヤ人に対する迫害行為が行われ、ナチス・ドイツによって3人は強制収容所に送られてしまいます。
収容所での生活は苦しく、悲惨なものでしたが、グイドはジョズエにウインクをしたり、背中に銃を突きつけられてもまるで喜劇役者のように振舞い、笑顔が絶えないよう努めました。悲しい歴史の中で、家族を愛するグイドの姿に誰もが心を打たれるはず。涙なくしては観れない物語です。
シザーハンズ(ファンタジー/1990年)
ナイトメアなどを手掛けたティム・バートン監督とジョニー・デップ主演の「シザーハンズ」。当時、まだ無名に近かったジョニー・デップを抜擢したことで、後に「チャーリーとチョコレート工場」「アイス・イン・ワンダーランド」など、二人の名作とも言えるファンタジーな世界を描いた映画が次々と誕生することになります。
人造人間エドワードは、発明家の老人によって生み出されるも突然の発作で亡くなり、両手がハサミの状態で山奥の屋敷に一人残されてしまいます。そんな屋敷にペグというセールスの女性が訪れ、自分の街へと連れて帰ることに。ハサミを使って植木を整えたり、女性たちの髪の毛をカットしたり、奇怪な姿でありながらも純粋なエドワードは、街の人気者となります。やがてエドワードは、ペグの娘キムに恋に落ち・・・。
人造人間と人間の恋を描いたファンタジー映画のシザーハンズは、物語の切なさと、ティムバートンならではの世界観で描かれた映像美も見どころです。
マルコヴィッチの穴(コメディ/1999年)
スパイク・ジョーンズの長編初監督作品「マルコヴィッチの穴」。有名俳優である”ジョン・マルコヴィッチの頭に通じる穴を見つける”という奇想天外なストーリー展開が受け、アカデミー賞やゴールデンクローブ賞など、数々の賞にノミネートをされ話題となった作品です。
人形遣いのシュワルツと妻のロッテは、15分間なら誰でも俳優のマルコヴィッチになることができる不思議な穴を見つけ商売を始めます。そして、大盛況となるもののマルコヴィッチ本人は違和感を覚え始め・・・。
誰もが一度は抱いたことのある変身願望をシュールな世界観で表現しています。不思議な体験によってエスカレートしていく人間模様が面白く、ちょっぴり変わった映画を観てみたい方におすすめです。
ファーゴ(サスペンスコメディ/1996年)
映画ファンが多いコーエン兄弟が手掛けた「ファーゴ」は、ミネソタ州ファーゴを舞台としたサスペンス映画で、主演のフランシス・マクドーマンドは、アカデミー賞を始めとする数々の女優賞を受賞しました。
カーディーラーのジェリーは、借金返済のため妻の狂言誘拐をし、社長である義理の父から身代金をせしめることを企てます。ところが、誘拐を依頼した二人の男カールとゲアは、殺人事件を犯してしまい、次々とトラブルに・・・。沢山の人たちが殺されていくのですが、ブラックユーモアが散らばっているので、不思議と笑ってしまう映画に仕上がっています。
2014年には、コーエン兄弟が製作総指揮を務め、ドラマも放送されました。時代や舞台、物語、登場人物も異なるので、映画版&ドラマ版どちらも楽しめますよ。
キューブ(サイエンスホラー/1997年)
97年に公開された「キューブ」は、これまでにないサイエンスホラーで、ミステリアスさが恐怖を増幅させる映画となっています。「キューブ2」「キューブゼロ」とシリーズ化され、根強いファンに指示されています。
立方体(キューブ)の中に閉じ込められた男女6人。脱出を試みるもののキューブには殺人トラップが張り巡らされ、極限の精神状態に陥っていきます。無事脱出をすることができるのか?ゲーム感覚溢れる斬新な展開で、ドキドキが止まらない作品。絶叫系とは異なる恐怖が襲います。
無駄なエピソードを織り込まず、登場人物の心理状態を印象的に描いているため、当事者になったような緊張感が続きます。スタイリッシュな映像美も、この映画に引き込まれるポイントとなっています。
フィフスエレメント(SFアクション/1997年)
リュック・ベッソンが手掛けたSF映画「フィフス・エレメント」。この映画の資金集めとして制作したレオンが大ヒットとなったことで、フィフス・エレメントの注目度も一気に高めました。ブルース・ウィリス主演でミラ・ジョヴォヴィッチの出世作でもあり、斬新なデザインの衣装に負けない彼女の存在感が際立つ映画です。
23世紀の地球を舞台に、オレンジの髪の毛をした謎の美女リー・ルーと元宇宙連邦特殊部隊員でニューヨークのタクシー運転手コーベンが、巨大なエネルギー体の接近による地球滅亡の危機に立ち向かうSF映画。およそ100億円にも及ぶ製作費を投じて作られた映画なので、圧倒的な世界観は現在でも色褪せません!
ジャンポール・ゴルチエが手掛けた斬新な衣装やオペラ歌手ディーヴァ・プラヴァラグナの歌声など、映画内の見どころが盛りだくさんなので、リュック・ベッソン好きなら絶対に観ておきたい一作です。
レオン(アクション/1994年)
90年代の映画監督として絶大な人気を誇るリュック・ベッソン監督の「レオン」は、ヒロインのマチルダ役としてナタリーポートマンがデビューを果たした作品です。当時は、彼女の髪型を真似する女性が増え、”マチルダボブ”がトレンドにもなりました。ナタリーの幼くも大人びた演技は、デビュー作とは思えぬ魅力が詰まっています。
麻薬取締局に家族を皆殺しにされてしまったマチルダは、隣に住むプロの殺し屋レオンに助けを求め、最愛の弟のために復讐を誓います。マチルダはレオンから戦術を。レオンはマチルダから読み書きを教え合う関係となり、二人の共同生活が始まると、次第に安らぎを互いに抱く関係に。
殺し屋だったレオンの唯一の相棒であった観葉植物を二人が世話をするシーンが印象的に描かれており、年齢を超えた信頼という名のもとの愛情の深さに心打たれる映画です。
ユアン・マクレガーの出世作「トレインスポッティング」は、スコットランドのエディンバラを舞台に、ヘロイン中毒の若者の日常を生々しく描いた90年代映画の代表作です。