まずは谷口聡子さんについてご紹介します。
造形作家・谷口聡子さんの作品は、とても幻想的。美術大学、そして桑田ニット研究所で学んだ谷口さんは、ニットという表現方法を用いて、繊細で少し毒々しい…、生きているようにも見える、独自の世界観を持った作品を発表し続けています。
こちらはベトナムで買った絹糸を使って作られた、谷口さんの代表的作品。絹糸はなんと髪の毛よりも細く、本物のクモの巣のよう。
今後このような作品をさらに発表されていくそう。とても楽しみですね。
谷口さんが手掛けるアクセサリーブランドが「a hINT of」。“微かに感じる”という意味を持つこのブランドは、その名の通り、繊細で美しいものばかり。
ふわふわと漂うような、幻想的なアクセサリーたち。絹やウール、さらに紙や麻などの素材を使い、素材の特性を大切にしながら表現しています。
谷口聡子のニットアートの世界
しばしば“自然”の中に出かけ、観察し、そこからインスピレーションを得ている谷口さん。過剰な表現をせず、ただカタチを存在させる。谷口さんの作品は、そうやって自然に溶け込んでいるのです。
こちらはクラゲのようにも、たんぽぽの綿毛のようにも見える、ちょっぴりキュートな作品。ふわふわとたゆたう様子は、まるで生きているかのよう。
こちらは谷口さんが森の中で出会ったキノコたち。細い棒針を使って、立体的に編んでいます。ずっとそこに居たかのように、自然な佇まい。
柔らかく繊細なニットアクセサリー「a hINT of」
ハリのある麻やアバカという植物から作られた糸などで、透けるように編まれたニットピアスたち。天然の素材は、その糸によって太さも色もさまざま。素材の表情の違いを楽しみながら、世界でひとつだけのアクセサリーを製作しています。
作品で使用している糸の多くは、骨董市で買った古い糸や、伝統的な技法で作られた糸、世界の糸を使用しています。
色に関しても、白は自然そのままの色を生かし、色ものは全て谷口さんが丁寧に手染めをし作り出した世界にひとつしかない微妙な色合い。
こちらのネックレスは、ニットとシルバーというありそうでなかった異素材の組み合わせが新鮮。ニットの温もりとシルバーの冷たい質感が、絶妙なバランスで融合。
「a hINT of」には、こんなにカラフルでかわいらしいデザインのものも。春に咲き誇る花びらのようにも見えますね♪先端に付いたチャームは、カジュアルな着こなしにもぴったり。
シンプルな形だからこそ、糸の個性が引き立ちます。こちらではモヘアの糸をプラスして、ふんわりとかわいらしい空気感を作り上げています。
お取り扱い店舗
[HP] http://festinalente.shop/
[HP] https://proto-art.stores.jp/
大切なニットをリメイクしませんか?
谷口さんは、ニットのリメイクも行っています。着なくなってしまったニットも、心を込めてその人に合わせた形でリメイク。たとえば虫食いで穴が開いてしまったセーターは、あえて違う色の糸で閉じ、カラフルなアクセントに。
靴下も同じようにリメイクすることで、まったく違った印象に。使えなくなってしまったと思っていたニットが、もっと素敵にチェンジ。愛情を持って、長く使うことができますね。
こちらはセーターをワンちゃんのお洋服に作り直したもの。飼い主様のお洋服をペットへと受け継ぐというのは、なんとも素敵なアイデア♪
作品展「composition」が開催中です
2018年1月12日(金)から2月28日(水)まで東京・駒沢大学駅近くにあるカフェ“vegan cafe mique(ミケ)”にて、谷口さんの作品展「composition」が開催されています。
『様々なcomposition
balanceを探る
クモの巣のような
精密さとラフさのbalance
編みと間(ま)のbalance
色彩のbalance』
今回の展示の写真を、フォトグラファーの鮫島亜希子さんが撮影しています。
柔らかな優しい光と谷口さんの作品たちが、とても繊細にそして美しく写し出されています。
会期中には、谷口さんがいらっしゃる日もあるんだとか。ぜひ興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか?
繊細で美しい、谷口聡子さんの世界へ
繊細で幻想的な谷口聡子さんのニットアートをご紹介しました。自然にそっと溶け込む、美しい作品の数々。一度、谷口さんのニット作品の世界に触れてみませんか?
ふんわりと空中をただよう。クモの巣のようにも、クラゲのようにも見える谷口聡子さんのニットアート。繊細さと少しの毒々しさを兼ね合わせた谷口さんの世界に、あなたも触れてみませんか?