ウェディングブーケの由来とは
ブーケはプロポーズの象徴
ウェディングブーケは、かつてヨーロッパで男性が女性にプロポーズする際、自ら野の花を摘み、それを束ねて愛する女性に贈ったことが始まりと言われています。返事が「YES」なら、女性は花束から一輪を抜き出して男性の胸ポケットに差し込んだそう。花嫁のブーケと花婿のブートニアは、そんなプロポーズの習わしを象徴するものなんですね。
新郎にはブーケとお揃いのブートニアを
由来にもある通り、ブーケとブートニアは新郎新婦の絆をあらわすものでもあります。ですから、その二つにはお揃いの花を取り入れるのが基本。お互いの好きな色や、ぴったりの花言葉を持つ花を選んでみるのもいいかもしれません。
さらに、ブーケとブートニアのリボンをドレスの色に合わせたり、新郎のタイとコーディネートするのも素敵です。センスがキラリと光る、さりげない演出ですね。
いろいろなブーケの種類
クラッチブーケ
束ねた花の茎を持つタイプのクラッチブーケは、摘んできた花々をそのままブーケにしたようなカジュアルな雰囲気。クラシックなAラインからエレガントなマーメイドラインまで、幅広いドレスに似合うブーケです。
ラウンドブーケ
半円状や球状に花を束ねたラウンドブーケは、ガーリーで可愛らしいフォルムが人気です。Aラインやベルライン、プリンセスラインなどのふんわりとボリュームのあるドレスと相性が良いブーケです。
キャスケードブーケ
「キャスケード」とは滝のこと。その名の通り、ボリュームのあるトップから縦に長く花が連なるエレガントなブーケです。ラウンドタイプと同じく、Aラインやベルライン、プリンセスラインなどのクラシックなドレスとよくマッチします。
リースブーケ
リング状のリースブーケは、「永遠」を意味する形とも言われています。持ち手の部分を蔓で作ったり、木の実やハーブをあしらうことでよりボタニカルな印象に。シンプルなエンパイアラインやスレンダーラインのドレスとも好相性なので、ガーデンウェディングでも人気のブーケです。
クレッセントブーケ
三日月のように弧を描いたフォルムのブーケで、縦型や横型があります。ボリュームのあるドレスにも合いますが、マーメイドラインなどのスタイリッシュなドレスと合わせても洗練された雰囲気を演出してくれます。
トレンドはナチュラルなラスティックウェディング
ラスティックとは、直訳すると「田舎風の」「飾り気のない」と言った意味ですが、最近では美しい森や草原など、本物の自然に囲まれた中で行われる、結婚式を指す言葉としても使われています。こうしたラスティックウェディングなら、新郎新婦もゲストもアットホームな雰囲気で、ゆったりと寛ぐことができますね。
自然あふれる結婚式にふさわしいのは、やはりウェディングブーケの由来の通り、野花を摘んで作ったような素朴な花束。グリーンを多めに取り入れたり、落ち着いた色味のお花を選ぶことで、ナチュラルな式にぴったりのブーケになりますよ。
ブーケをカラーで選んでみましょう
無垢で清楚なホワイトカラーのブーケ
かすみ草を束ねた根元に、グリーンの紫陽花をあしらったブーケです。控えめで優しい雰囲気ですね。紫陽花の色を変更すれば、また違った印象の可愛いブーケになりそうです。
白とグリーンのラナンキュラスをメインにした小ぶりなブーケ。花弁が幾重にも重なるラナンキュラスは、存在感がありながらも派手過ぎない品の良さで、ラスティックなブーケにもぴったりのお花です。
屋内でのオーソドックスな式ではあまりお目にかからない多肉植物のブーケも、自然に囲まれたウェディングにはとても似合います。ぷっくり愛らしい多肉植物は、最近人気の花材だそうですよ。
優しく可愛らしい暖色カラーのブーケ
明るいイエローが元気をくれるミモザは、小さなポンポンが集まったような可愛い春の花。気取らないざっくりとした花束は、シンプルなドレスにもよく映えます。
アプリコットオレンジのバラとラナンキュラスを使った、上品な華やかさのブーケです。ダスティーミラーやユーカリのほどよいグリーンがナチュラル感を演出してくれます。
「自然な雰囲気を大切にしたいけど、可愛いお花もたくさん使いたい」という方は、こんなスモーキーピンクをメインカラーにしてみてはいかがでしょう？エレガントで大人可愛いブーケです。
シックで落ち着いた寒色カラーのブーケ
庭の花や、森で摘んで来たグリーンをそのまま束ねたような、まさにボタニカル感たっぷりのブーケです。両手で抱えるほどの贅沢なボリュームは、シンプルなドレスにこそ似合いそう。
しっとりと柔らかくくすんだ色味のアンティークなブーケは、絶妙なバランスでラフにまとめたアレンジがお洒落。大人の気取らないウェディングにふさわしい佇まいです。
淡いカラーが愛らしいブーケ。ブルーやグリーンが多めですが、少しペールピンクの花を加えることでより優しい印象になります。繊細な彩りながら、さまざまな花材の表情が豊かなブーケです。
ナチュラルで瑞々しいグリーンのブーケ
お花ではなく、グリーンを主役に組み合わせた爽やかなブーケも人気があります。アクセントになるよう、実ものや羽などもリズミカルに配しているのがポイント。
森の奥深くの緑をそのまま切り取ってきたような、印象的なリースブーケ。淡いグリーンの紫陽花がさりげない華やかさを添えています。
ほんの数輪のホワイトローズが可憐な春の野を思わせる、ワイルドフラワー風のブーケ。初々しい花嫁さんのイメージにもぴったりですね。
式の後もインテリアとして飾れるブーケたち
瑞々しい生花のブーケにはもちろん独特の美しさがありますが、大きなブーケになると意外なほど重いのが難点。一方、プリザーブドフラワーやドライフラワー、アーティフィシャルフラワーを使ったブーケは長時間持っていても軽く、式の後にもインテリアとして飾ることができます。
また、生花のように扱うシーズンを選ばないので、自分たちの好きな花を取り入れたブーケを作ってもらうこともできます。アーティフィシャルフラワーも上質なものは生花と見紛うほどの完成度なので、とても美しいブーケに仕上がりますよ。
ドライフラワーを使っても、とても素敵なブーケができます。たとえば同じ赤でも花によってさまざまなニュアンスがありますが、どれも落ち着いたカラーなので、華やかさもありつつ、アンティークな雰囲気を楽しめます。
お気に入りの花たちで思い出に残るブーケを
ウェディングブーケは、新郎新婦が想いを通わせたことの象徴となるアイテムです。ドレスの色に合わせたり、季節の花を選んだり、二人にとって縁のある花材を取り入れたりと、自由な発想で作り上げる楽しさもあります。希望を伝えればそれに合わせたブーケをデザインしてくれるフラワーショップも多いので、思い出に残るとっておきのブーケを用意してみて下さいね。
豪華できらびやかな花束よりも、庭や野に咲く自然な花々を集めたような素朴なブーケを選びたい。最近では、そんな女性も増えているようです。まずはウェディングブーケの由来や、そのさまざまな種類について見ていきましょう。