肥沃な土壌が生み出す豊かなデンマークの食文化
2017年に農林水産省が発表した資料によると、デンマークの国土面積は九州とほぼ同じ面積で、その約60%が農用地として利用されているそうです。豚は人口の3倍もの数が飼育されているとか。
起伏がなく肥沃な土壌をもつデンマークは、メキシコ湾流の恩恵を受けた比較的穏やかな気候で、それがデンマークの食文化の発展に大きく貢献したといわれています。
起伏がなく肥沃な土壌をもつデンマークは、メキシコ湾流の恩恵を受けた比較的穏やかな気候で、それがデンマークの食文化の発展に大きく貢献したといわれています。
出典:pixabay.com
「デニッシュ」は“デニッシュ・ペストリー”の略称で、その意味は「デンマーク由来のパイ状に焼いたパン」のこと。
バターをパン生地に幾重にも重ねて巻き込む製法は、フワッとしているのにサクサクの食感を生み出しました。生地の間にバターを60%以上を折り込み、27の層を作るのがデニッシュの定義とされ、上質なバターがたくさん練りこまれたデンマークのデニッシュは格別の美味しさです。
バターをパン生地に幾重にも重ねて巻き込む製法は、フワッとしているのにサクサクの食感を生み出しました。生地の間にバターを60%以上を折り込み、27の層を作るのがデニッシュの定義とされ、上質なバターがたくさん練りこまれたデンマークのデニッシュは格別の美味しさです。
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ところが、ご当地のデンマークでは、オーストラリアのウィーンが発祥の地とされているため、デニッシュ・ペストリーではなく、“ヴィナーボズ(ウィーンのパン)”と呼ばれているそうです。
デンマークでは日常の食事だけでなく、会社の会議でもコーヒーとデニッシュが提供されることも珍しくなく、国民食のように愛されています。
デンマークでは日常の食事だけでなく、会社の会議でもコーヒーとデニッシュが提供されることも珍しくなく、国民食のように愛されています。
コペンハーゲンで本場のデニッシュを楽しんでみてはいかが♪
王室御用達ベーカリー「Torianon(トリアノン)」
「トリアノン」はコペンハーゲンの目抜き通りストロイエから少し入ったところにある1940年創業のベーカリー。
王室御用達店として知名度が高く、開店と同時にショーケースにはクリンゲルやスパンダウアーなどの伝統的なデニッシュがずらりと並びます。
喫茶スペースで焼き立てのデニッシュをいただきながら、次々と地元のビジネスマンや学生たちが訪れる朝の風景をゆっくり眺めてみませんか?
王室御用達店として知名度が高く、開店と同時にショーケースにはクリンゲルやスパンダウアーなどの伝統的なデニッシュがずらりと並びます。
喫茶スペースで焼き立てのデニッシュをいただきながら、次々と地元のビジネスマンや学生たちが訪れる朝の風景をゆっくり眺めてみませんか?
出典:www.flickr.com(@Foodista)
クリングルは、プレッツェルのような結び目の形をしたクラシカルなデニッシュ。デンマークではお祝い事には欠かせない一品です。
なんとトリノアンの扉の取っ手はクリングル型なので、ここも忘れずにチェックしてくださいね。
なんとトリノアンの扉の取っ手はクリングル型なので、ここも忘れずにチェックしてくださいね。
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真ん中にジャムやクリームをのせたスパンダウアーは、日本では定番のデニッシュ。その名は、“逃げられない”という意味で、ドイツにあった牢獄がその由来なのだとか。クリームを包む生地の軽い食感が楽しめるデニッシュです。
コペンハーゲン最古のベーカリー「Skt. Peders Bageri(サンクトペーダーズバゲリ)」
シナモンロールは北欧各国で人気のパンですが、実は国ごとに形に特徴があるのをご存じですか?
かもめ食堂で人気となったフィンランドのシナモンロールはそのつぶれた形から“コルヴァプースティ(ビンタされた耳)”という異名を持ちます。渦巻き状のクルクル巻きの形が多いのがスウェーデン、クルクル巻きが少ないのはノルウェー。そしてデンマークはロール型のものが多いそうです。
平日は朝7時からオープン中。早く起きた朝はサンクトペーダーズバゲリまでお散歩に出て、近くの公園でパンを頬張ってみるのもお薦めです。
かもめ食堂で人気となったフィンランドのシナモンロールはそのつぶれた形から“コルヴァプースティ(ビンタされた耳)”という異名を持ちます。渦巻き状のクルクル巻きの形が多いのがスウェーデン、クルクル巻きが少ないのはノルウェー。そしてデンマークはロール型のものが多いそうです。
平日は朝7時からオープン中。早く起きた朝はサンクトペーダーズバゲリまでお散歩に出て、近くの公園でパンを頬張ってみるのもお薦めです。
スモーブローの老舗店「Slotskaelderen hos Gitte Kik(スロッツケラン ホス ギッテ キック)」
デンマークのパンといえば忘れてはいけないのが名物料理「スモーブロー」。日本のオープンサンドに近いものですが、デンマークのそれは、バターをたっぷり塗ったルーブローと呼ばれる黒パンにたっぷりの具材を乗せるのが主流で、ナイフとフォークでいただきます。
「スロッツケラン ホス ギッテ キック」は、国会議事堂近くのスモーブローの老舗店。ランチの時間帯はいつも混雑しています。
1910年の創業以来、伝統のレシピを提供し続け、カウンターに並んだ食材から食べたいものを注文するスタイルも昔と変わらず。お店と共に時を刻んできた奥にある古時計を眺めながら、ゆっくりスモーブローを味わってくださいね。
「スロッツケラン ホス ギッテ キック」は、国会議事堂近くのスモーブローの老舗店。ランチの時間帯はいつも混雑しています。
1910年の創業以来、伝統のレシピを提供し続け、カウンターに並んだ食材から食べたいものを注文するスタイルも昔と変わらず。お店と共に時を刻んできた奥にある古時計を眺めながら、ゆっくりスモーブローを味わってくださいね。
北欧といえばやっぱりサーモン!ディルとレモンの利いたサーモンのスモーブローは、北欧を訪れたなら一度は味わいたい一皿です。
スロッツケラン ホス ギッテ キックは全てのスモーブローがロイヤルコペンハーゲンのお皿で提供されるのも魅力。現地の流儀に倣ってアクアヴィットやカールスバーグビールを片手に楽しんでみてもいいですね。
スロッツケラン ホス ギッテ キックは全てのスモーブローがロイヤルコペンハーゲンのお皿で提供されるのも魅力。現地の流儀に倣ってアクアヴィットやカールスバーグビールを片手に楽しんでみてもいいですね。
こちらはウナギの燻製とスクランブルエッグのスモーブロー。
デンマークの人々はウナギをよく食べます。スロッツケラン ホス ギッテ キックの卵焼きはとても濃厚でウナギによく合うので、ぜひお試しいただきたい一品です。
デンマークの人々はウナギをよく食べます。スロッツケラン ホス ギッテ キックの卵焼きはとても濃厚でウナギによく合うので、ぜひお試しいただきたい一品です。
日本でも美味しいデンマークパンが楽しめる♪
デンマーク大使館御用達ベーカリー「JENSEN(イエンセン)」
代々木八幡にあるイエンセンは、店主がデンマークでパン作りを学び昔ながらの製法をそのままを再現しているお店です。
ミニマルな店内には、一度食べると虜になると評判のデニッシュだけでなく、伝統の黒パンも揃っていて、そのお味は来日したデンマーク人も太鼓判を押すほどに忠実なのだとか。
現地の人々が常連になるベーカリーで本場のお味を試してみませんか?
ミニマルな店内には、一度食べると虜になると評判のデニッシュだけでなく、伝統の黒パンも揃っていて、そのお味は来日したデンマーク人も太鼓判を押すほどに忠実なのだとか。
現地の人々が常連になるベーカリーで本場のお味を試してみませんか?
代々木八幡 / パン
- 住所
- 渋谷区元代々木町4-3
- 営業時間
- [月]
09:00 - 19:00
[火]
09:00 - 19:00
[水]
09:00 - 19:00
[木]
09:00 - 19:00
[金]
09:00 - 19:00
[土]
09:00 - 19:00
[日]
定休日
[祝日]
定休日
- 定休日
- 日曜日、祝日
- 平均予算
- ~¥999 /~¥999
日本で最初にデニッシュを紹介した「ベーカリーアンデルセン」
日本で一番初めにデニッシュを紹介したのが、全国展開のおなじみベーカリー、「アンデルセン」。
アンデルセングループであるタカギベーカリーの創業者がコペンハーゲンのホテルの朝食で出会ったデニッシュにヒントを得てから、ベーカリーのLagkagehuset(ラオケフース)のオーナーに作り方を教わったことで、メニュー化を実現させたのだそうです。
今では日本全国だけでなくデンマークにも出店しており、デニッシュ文化の交流と発展に寄与しています。
アンデルセングループであるタカギベーカリーの創業者がコペンハーゲンのホテルの朝食で出会ったデニッシュにヒントを得てから、ベーカリーのLagkagehuset(ラオケフース)のオーナーに作り方を教わったことで、メニュー化を実現させたのだそうです。
今では日本全国だけでなくデンマークにも出店しており、デニッシュ文化の交流と発展に寄与しています。
本場のオープンサンドを楽しめる「Nicolai Bergmann NOMU (ニコライバーグマン ノム) 」
一つの箱に色とりどりのお花を詰め込んだフラワーボックスで知られるデンマーク出身のニコライ・バーグマンがプロデュースするおしゃれカフェ。
植物園を彷彿させるエントランスも素敵ですが、なんといってもフラワーアーティストの演出による季節ごとのお花を楽しみながら、美味しい食事もできるのが嬉しいお店です。
植物園を彷彿させるエントランスも素敵ですが、なんといってもフラワーアーティストの演出による季節ごとのお花を楽しみながら、美味しい食事もできるのが嬉しいお店です。
おすすめはもちろんスモーブロー。
現地と変わらないミッチリとしたライ麦パンに、たっぷりのバターが塗られ、北欧らしい食材がたくさんのったスモーブローは食べ応えがあります。
現地と変わらないミッチリとしたライ麦パンに、たっぷりのバターが塗られ、北欧らしい食材がたくさんのったスモーブローは食べ応えがあります。
北欧ブランドの食器やカトラリーに彼らの大好きなベリーたち。そして北欧の生活には欠かせないキャンドルの暖かい光に包まれて…
北欧の食卓がそのまま再現されていて、表参道にいながら現地のレストランにいるような気分になれる一度は訪れたい素敵カフェです。
北欧の食卓がそのまま再現されていて、表参道にいながら現地のレストランにいるような気分になれる一度は訪れたい素敵カフェです。
デンマークパンでヒュッゲな一時を
ヒュッゲ(hygge)とは、“和む”とか“居心地が良い”とか“ほっこりする”といった意味のデンマーク語。
デンマークを紹介する言葉としてはよく耳にしますが、本来の意味は、デンマークの文化に直接触れて感じてみるのが一番伝わりやすいかと思います。
デンマークパンを通じて、デンマークの美味しい食卓と彼らの大好きなヒュッゲの精神を体感してみませんか?
デンマークを紹介する言葉としてはよく耳にしますが、本来の意味は、デンマークの文化に直接触れて感じてみるのが一番伝わりやすいかと思います。
デンマークパンを通じて、デンマークの美味しい食卓と彼らの大好きなヒュッゲの精神を体感してみませんか?
1652年創業の「サンクトペーダーズバゲリ」はコペンハーゲン最古のベーカリーです。こちらの名物はなんといっても毎週水曜日に登場するシナモンロール。驚くほど大きくて、通常サイズの2倍くらいあるので、数人でシェアしても十分なほど。