四季があり、それぞれの自然の美しさを重んじて暮らしの中にそっと溶け込ませることが得意である日本の文化。
それと通じるものがある丁寧に生み出された北欧の家具や色調豊かな雑貨類は、和装のインテリアともよく合う。
例えば木製製品ひとつをとっても、その曲線などのフォルムは職人技あってこそ。
神戸の街をクルーズしていると、そんなキラリと光る北欧を故郷とするアイテムたちに出逢えます。
同じ空間で、日本生まれの逸品もひしめき合う。
日本ではじめて建設されたらしいモスクの傍では、まるで北欧の一軒屋を訪れたようなお店が。
自然光差し込む店内には、小さなカフェスペースまで。
旅気分で、立ち寄りたい2店舗をお届けします。
神戸で北欧雑貨クルーズ、おすすめの2店舗
北欧雑貨と暮らしの道具lotta
アパレルやインテリア業界で活躍した金谷さんご夫婦が手がける同店では、ずっと愛用したくなる北欧生まれのヴィンテージ食器や雑貨などがそろう。
年に数回フィンランドなど現地に赴き買い付けるという金谷さん。例えば食器類は、状態がよく日本のテーブルに似合うものを選りすぐっているという。
同じ空間には、丹波焼や小鹿田焼などの民藝、またtamaki niimeなど日本の作家ものも並び、まさに和とのコーディネートを楽しみながら買い物ができるところも嬉しい。
毎月開催されているという作家の個展などのイベントを楽しみにしている人も多い。
そして、年に数回の北欧への買い付けの度に目新しい新鮮なアイテムが充実。
作品の特徴など、店主がしっかりと伝えてくれるのも頼もしい。
夏のイベント情報としては、2018年7月5日~17日までsorte glass 関野亮、ゆうこさんの「ガラスの器、ジュエリー展」を開催予定。
8月2日~8月14日まで6月に北欧で買い付けたヴィンテージ食器、雑貨を並べる「antik market」を開催予定。
■COMPANYのマトリョーシカ/フィンランド
フィンランド人ヨハン・オリンと韓国人アーム・ソンが、2000年に設立したユニットの作品。
ちょっとしたスペースに飾りたくなる存在感のある木製オブジェ。
同メーカーは、ヘルシンキを拠点に活動しロンドンデザインフェスティバルやミランファニチャーフェアなど大規模な国際展にも参加。
2010年には、フィンランドのデザインの分野で最も栄誉あるフィンランド国家デザイン賞を受賞するなど要注目!
■cutipol(クチポール)のカトラリー/ポルトガル
ひかえめな光沢感と美しい曲線が特徴のカトラリー。
整然と並ぶ様子は、華奢で品性が漂う。
ポルトガルのタイパスという閑静な街に工場を構え、伝統を受け継ぎながらも人間工学と最新テクノロジーを取り入れた機能性と現代的なセンスが見事に融合。
大切な方への贈り物にしたくなる、優美なシリーズ。
■ARABIA社のヴィンテージ食器
有名なARABIA社の食器は、状態が良いということと日本の様式に合うかなどを吟味して買い付けするという。
「日照時間の短い地での生活を潤いあるものにしようと努力する北欧の人々。その知恵から生まれたものなんです」
製品の大半はストーンウエアで、質の高い熟練工の手で製品化されているそうで大切に受け継がれてきたヴィンテージともなれば貴重なもの。
■ARABIA社のヴィンテージ食器
これだけの種類を集めているお店は少ないので、ぜひじっくりとご覧あれ。
模様違いでセレクトし、その絵付けの異なる器をインテリアとして楽しむのもあり。
■Jens.H.Quistgaard(イェンス・クイストゴー)
Jens.H.Quistgaard(イェンス・クイストゴー)がデザインを手掛けた60’~80’の作品。
日本の焼きものに影響を受けているとのことで、日本のテーブルや食器ともとても相性のいいシリーズ。
どことなく懐かしいような気持ちになるデザインは、古きよき日本の日々とも繋がるような装い。
markka
繁華街を抜けて北上した山手に位置するmarkka(マルカ)は、2009年にオープンした神戸で北欧といえばの代表的なショップ。
目の前には歴史的なモスクが建つ、古くから外国人が多く暮らし個性的なお店が点在する閑静な住宅街に店を構える。
10代の頃から古いものが好きでヨーロッパを巡ったというオーナー。
2005年にはじめて北欧を訪ねてから、ヴィンテージアイテムの買い付けはもちろん現地のデザイナーとの出逢いも大切に商品をセレクト。
内装が放つ雰囲気が素敵なうえ、実用的かつ個性豊かな北欧生まれの食器や衣類などのアイテムがぎっしり。
カフェスペースでは、あまりない北欧の伝統的なおやつを楽しめるというのも心はずむ。
北欧らしい三角屋根のおうちと看板が目印。
こじんまりとしたビルディングの階段を上っていけばmarkkaに到着!
レトロな窓枠から覗いてみると、中は北欧のアパートメントにお邪魔したような気分に。
お店に入る前からワクワクが止まらない装い。
■北欧ヴィンテージ食器
壁一面に現地で買い付けて来たというヴィンテージ食器がズラリ!
時代を超えた魅力あふれるアイテムに出あえる。
■ARABIA社のヴィンテージ食器
色とりどりに集うarabia社の食器たち。
markkaでしか手に入らないめずらしいものは、見つけたら幸運。
ここで、ちょっとご紹介したいスタッフさんが!
markkaの人気者のうさぎ山ごんぞうさんにも会いに行ってみて。
ドイツ生まれの北欧好きのうさぎのおじさんとして2013年からお手伝いをしているそう。
ごんぞうさんのInstagramでは最新情報をいち早くお知らせしているし、LINEスタンプもあるのだから見逃せない。
■ポストカード
フィンランドのイラストレーター、マッティ・ピックヤムサデザインの4枚セットのポストカード。
マリメッコの洋服やうさぎ山ごんぞうさんも描かれています。
■アホイデザイン/フィンランド
優しい光が差し込むカフェスペース。
店内のあちこちで新作の衣類もお披露目、壁面のきつねさんも気になる存在。
こちらは、2017年に誕生した若いブランド「アホイデザイン」のもの。
■アホイデザイン/フィンランド
カラフルな動植物のイラストはフィンランドの森をイメージしているという、元気をくれそうなキュートな1枚。
■カフェメニュー
ハート型が連なったワッフルは、乙女心をくすぐるルックスにも注目!
こちらは、イートインのみでいただけるルバーブとベリーのワッフル。
お茶は、カフェ用の食器棚から好きなヴィンテージ食器を選べるという粋なはからいも。
カフェスタッフが、北欧滞在中に食べ歩いた味を提供してくれる。
ぜひ散策コースに入れてみて!
いかがでしたか?
本場、北欧で買い付けて長年愛したくなるアイテムを展開する2店舗をご紹介しました。
カラフルだったり、独特なイラストも決して派手ではなくチャーミングなものばかり。
神戸にお越しの際は、ぜひ覗いてみてくださいね。
2013年に建設された乙仲アパートメントの路面で展開しているlotta。
ガラス張りの大きな扉はヨーロッパ製で、どこか外国の街角のようないでたちに立ち止まって覗いてみたくなる。