店舗は持たずに、全国を巡ってクリームソーダをつくる"クリームソーダ職人"さんをご存知でしょうか?"クリームソーダ職人"こと、恒川(ツネカワ)さんは、無類のクリームソーダ好き。自身がつくりだすクリームソーダがあまりに綺麗で”大人のクリームソーダ”と呼ばれ、SNSを中心にかなりの注目を集めているんです。
イベントを開催すれば長蛇の列ができ、オリジナルグッズもすぐに完売してしまうほど絶大な人気を誇っています。Twitterフォロワーはなんと6万人超え!その一方で、自身のファッションブランドを持つ”服職人”でもある恒川さん。どんなクリームソーダをどんな思いでつくっているのでしょうか?
恒川さんがつくるクリームソーダの一つ一つには、それぞれの”背景”があります。その影響は、「どこかのお店」ではなく「今まで生きてきて訪れた場所で得た原体験」から。見た目の美しさもさることながら、中身へのこだわりも徹底しているのが”クリームソーダ職人”さんがつくりだすクリームソーダ。その時の気分でつくったものや、天気や行事に沿ったものなど、誰よりもクリームソーダづくりを楽しんでいるのが伝わってきます。では、実際どんなクリームソーダをつくっているのでしょうか?その一部をご紹介します。
梅雨の時期に咲く「紫陽花」の色味を表現したクリームソーダ。雨に濡れた紫陽花の透明感を、紫のシロップを使ったゼリーで表現したのだそう。長い梅雨も乗り越えられそうなくらいに綺麗ですね。
半分に切ったメロンに炭酸を入れてアイスクリームとさくらんぼを乗せれば、生メロンクリームソーダに!メロンの自然なさっぱりとした甘さが夏を演出してくれます。自分でもつくってみたくなるクリームソーダです。
満月の夜に飲みたいクリームソーダは、きっとこんなクリームソーダ。黄色のソーダと丸いシルエットのグラスが、夜空にやさしく光る満月をイメージしています。
1週間が始まる月曜日に、その時の気分でつくる”月曜日のクリームソーダ”。「今週もほどほどに頑張りましょう」と語りかけてくれているような、柔らかい雰囲気のクリームソーダです。
幻のような美しすぎるクリームソーダたちを食べれるチャンスがあるんです!それが、旅をするように喫茶を全国で開店する《旅する喫茶》。そう名付けた由来について、「来てくださる方にも旅を体験してしてもらいたいと思ったんです」と恒川さん。そもそもどのような経緯があって《旅する喫茶》を始めることになったのでしょうか?
クリームソーダをつくりながら日本を旅する様子を見ることができる”#旅するクリームソーダ ”。この企画を自分で考えてSNSで発信していたという恒川さん。「旅を通して得た感動をどうしたらもっと伝えれるのかなと思っていました」そう思ったことがきっかけで、《旅する喫茶店》という実店舗がないお店を思いついたのだと言います。
新高円寺駅から徒歩6分のところで、ファン待望の第一回目《旅する喫茶》が開催されました。最初の開店地を新高円寺にした理由について恒川さんにお聞きすると、「新高円寺にある古いマンションの一室をリノベーションした場所をお借りして開店をしました。 僕自身、高円寺に住んでいたということもあり、旅する喫茶の原点は“旅の最初の地点”ということで、新高円寺にしたんです。」とお話ししてくださいました。そんな第1回目はどんなメニューだったのでしょうか?
クリームソーダは、「桜色のクリームソーダ」「春色のクリームソーダ」「すみれ色のクリームソーダ」「檸檬と生姜のクリームソーダ」など、季節にちなんだものや平成の終わりを意識したメニューにしたのだそう。そして、2日目には、スパイスの効いたカレーもメニューに追加し、大盛況だったようです。「なかなか一緒に頼んでくれる方は少ないのかなと当初は不安がありましたが、皆さんカレーもクリームソーダも一緒に頼んでくださって自信にも繋がりました」と恒川さん。
その後、第2回目は西荻窪、第3回目は香川県の古民家で開催され、アクセスの悪い場所であるにもかかわらずすべて予約で満席になってしまったのだそうです。4回目の三軒茶屋では、お酒好きにはたまらないリキュール入りのクリームソーダが大好評!そして関西の神戸にも進出し、今年の7月には北海道にも《旅する喫茶》が開催されました。
たった約3ヶ月で6回開催するという驚くべきスピード感。どんどんと進化を進め、現在は完全予約制となり専用サイトから予約をするスタイルになっています。
あのクリームソーダがいつまでもそこにあればいいのに…。そんな願いを叶える“溶けないクリームソーダ”。これは、今まで撮影されたクリームソーダたちで、キューブの中に封じ込めてオリジナルグッズとして販売しているんだそう。旅先の風景と一緒に撮ったり、何かの重しとしても◎
"クリームソーダ職人"として、喫茶だけでなく様々なグッズをつくる恒川さんですが、傍らでもすごい仕事をしている方なんです。「衣装の製作や自身の服のブランドでの製作、作家との本格的な作品作り等も平行して動いています。夏にはレシピ本の出版があり、そちらも進行中です」と話す恒川さんは、ファンにとって憧れの存在でもあります。
そして、8月発売の本『空色のクリームソーダRecipe』には、いつまでも眺めていたい35のクリームソーダの作り方を紹介!クリームソーダの魅力がぎゅっと詰まった一冊になっているようです。発売前の予約の時点で、すでにAmazonの飲み物ジャンルでベストセラー1位に!さらなる夢は、「喫茶店を開くこと」だという恒川さんにこれからも目が離せませんね。
喫茶店のメニューに必ずあるクリームソーダですが、ここまでこだわりが詰まっているものは他にあるのでしょうか?そう思ってしまうほど、たくさんの想いが込められている”クリームソーダ職人”さんがつくるクリームソーダ。これほど多くの人に指示をされているのは、見た目の華やかさだけではなくて、恒川さんの人柄やその想いに対して共感をたくさん得ているからなのではないでしょうか。また、8月18日まで渋谷の期間限定喫茶《喫茶カスミソウ》で“クリームソーダ職人”さんのクリームソーダが食べられます!6つの夏らしいクリームソーダを楽しめるようです。ぜひTwitterなどチェックしてみてくださいね♪
梅雨の時期に咲く「紫陽花」の色味を表現したクリームソーダ。雨に濡れた紫陽花の透明感を、紫のシロップを使ったゼリーで表現したのだそう。長い梅雨も乗り越えられそうなくらいに綺麗ですね。