町の西側が世界最大級の大きさを誇る阿蘇カルデラの西側に位置する高森町は、風光明美な景色を抱く阿蘇連山南東部に位置する町です。

「阿蘇の奥座敷」と呼ばれ、南阿蘇の豊かな大自然に囲まれた高森町では、雄大な阿蘇連山を望む景勝地の宝庫でもあります。

黒岩峠へと続く山道を歩いてゆく途中に忽然と現れる高森殿の杉は、鬱蒼と生い茂る太古の森を彷彿とさせる趣を醸し出しています。高森殿の杉は、一見すると深い山奥に静かに佇む無数の杉によって形成された森のように見えます。しかし実際は、推定樹齢400年を超える杉の大樹2本が、地上近い位置で枝分かれと湾曲を繰り返しており、ここがまるで深い森であるかのような不思議な景色を作りだしています。

高森殿の杉は、いずれも幹周り10メートルを超えています。圧倒的な大きさでその存在感を放つ高森殿の杉の傍らに立つと、大自然の力強さ、生命力、そして畏怖さえも感じるほどです。

天を突くほど高く伸びた幹を覆う葉の間から差し込む木漏れ日と、悠久の時間を静かに刻み続ける杉の巨木が織りなす景色は、まるでこの地が神々の棲み家であるかのような神秘的な雰囲気を漂わせています。

ノコギリの刃のような山容をした根子岳は、標高1433メートルの山で、阿蘇五岳（あそごがく）の一つです。独特の風貌と、眺める角度によって山の形が変わる不思議な魅力を持つ根子岳は、一年間を通じて多くのハイキング客で賑わっています。

四季折々で美しい姿を見せてくれる根子岳ですが、晩秋の美しさは傑出しています。山肌を覆う落葉樹が鮮やかに彩り、山全体が錦に包まれたような姿となります。

阿蘇有数のパワースポットとして知られる上色見熊野座神社は、日本の国づくりを行った父神伊邪那岐命（イザナギノミコト）と母神伊邪那美命（イザナミノミコト）を祭神として祀る神社です。

長い石段、苔むした石燈籠、高くそびえる樹々が続く上色見熊野座神社参道を歩いていると、異世界への誘導口をさ迷っているような錯覚を感じます。

「有機農業の町」「ユネスコエコパーク」として知られる綾町は、宮崎県の中西部に位置する町です。

照葉樹林都市としても知られている綾町は、森林浴スポットとしても人気があり、森林セラピー基地に認定されています。

日本最大規模を誇る「綾の照葉樹林」には、手つかずの豊かな原生林が広がっています。

照葉大吊橋は、綾川沿いの渓谷に架かる歩行者専用の吊橋で全長さ250メートルに及びます。

霧立ち込める渓谷に架かる吊橋を歩いていると、まるで天空の橋を歩いているかのような錯覚さえも感じます。