ユーシン渓谷とは
神奈川県足柄上郡山北町にある、美しすぎるブルーの川「ユーシン渓谷」。新緑と紅葉のスポットとしてここのところ、SNSなどで丹沢の秘境として紹介され、注目を集めています。
「ユーシン渓谷」という珍しい名の由来は諸説ありますが、大正時代に森林管理小屋の番人をしていた小宮兵太郎が「谷深くして、水勢勇まし」と語った言葉から、湧津と名付けたとも言われています。
そんな「谷深くして、水勢勇まし」の美しい渓谷。長いルートもありますが、今回は、玄倉バス停から玄倉川沿いを歩いて、３つのトンネルを通り、第2玄倉発電所のダムまでの往復約13kmほどのコースを詳しく見て行きましょう。
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玄倉バス停〜第2玄倉発電所
小田急線の新松田駅から富士急湘南バスに乗り「玄倉」のバス停で下車。バス停付近にある玄倉商店の側にトイレがあります。この先のコースにはトイレがないので、ここでトイレを済ませておくようにしましょう。
トイレを済ませたら出発です。こちらは玄倉商店から渓谷に向かうすぐ先にある玄倉大橋。
左手には丹沢湖の雄大な光景が♪とくに紅葉シーズンはしっとりとした情景に、しばし立ち止まって眺めていたくなります。
橋を渡り、いよいよ渓谷沿いの玄倉林道に。ユーシンブルーも素敵ですが、こちらの透明感のあるきれいな川の水も見ているだけで癒されそう。
スタートから800m、約10分ほど歩くと玄倉第1発電所に出ます。
その先に流れ落ちる水と周囲の木々とのコントラストが見事な人工の滝が。
新緑の時期もまた素敵。そして良く見ると滝壺にはブルーの美しい水があふれています。
その後、しばらく杉林の木立を通ります。緑の時期はとてもさわやか。
紅葉の時期の周囲の景色も色彩が美しく、一枚の絵画のよう。
スタートから約40分ほどで、ユーシン渓谷と西丹沢県民の森への分岐点の標識が。
その後、小川谷出合分岐にさしかかるので、右のユーシン方面へ。間違えないように、あらかじめ地図を用意しておくと良いかも。
この辺りは崩落が多いので、ネットが張られた個所も多く、さらに落石が多い箇所には落石除けの洞門も。
洞門を抜け、趣のある玄倉林道を進みます。
スタートから約4.7km。ようやく１つ目のトンネル、境隧道が。ここは懐中電灯なしでも大丈夫です。
トンネルを抜けた先の壁の苔の緑が良い感じ。暑い日に訪れたら、壁にくっつきたくなるかも。
奥に進むにつれ、光、木々、岩、水などが織りなす神秘的な光景が展開されていきます。
そしてスタートから約６km。いよいよ、２つ目のトンネル「新青崩隧道」に。
こちらが例の300mも続く照明もないトンネルです。入り口から先のカーブを曲がると昼でも真っ暗で何も見えないので、懐中電灯を忘れずに持参しましょう。
トンネルを抜けた先にある洞門からのパノラマも魅力的。
こちらは秋の光景。新緑の時期も紅葉の時期もどちらも魅力的で、何度も訪れたくなりそう。
そして趣のある3つめのトンネル「石崩隧道」を抜け、渓流沿いの林道をさらに進むと玄倉ダムに出ます。
ダムの小さな調水池はユーシンブルーと呼ばれる美しい青の水が溜まっています。底の石がよく見えるほど透き通った青い水の清らかな光景にうっとり。
吸い込まれるような美しい青の輝きは、ここまで歩いて来た疲れを吹き飛ばしてくれそう。
その奥にあるのが、玄倉第二発電所。往路のコースの終点です。ここから折り返して、往復約13キロです。
玄倉バス停までのアクセス
スタートとなる玄倉バス停までは、小田急線の新松田駅から「西丹沢自然教室」行きの富士急湘南バスに乗り約45分、「玄倉」で下車します。ユーシン渓谷付近は車やバイクの乗り入れが禁止されているので、なるべく公共の交通機関を使いましょう。
山岳事故等の発生時に緊急車両等の通行に支障をきたすため、林道、及びゲート付近への駐車は絶対にしないようにお願いいたします。
お越しの際は、できるだけ公共交通機関をご利用ください。
車でアクセスする場合は、以下のページに無料駐車場の案内があります。
おわりに
都心からアクセスの良い場所にある秘境、ユーシン渓谷。最近、SNSなどで話題になり人気が出てきましたが、夕刻になると急速に暗くなり、さらに林道内は照明がなかったり、気温の変化も激しかったりするので、以下の注意をよく読んだ上でしっかりと支度を整えて、安全に快適に美しい光景を楽しんでくださいね。
