世界で一番大きな青銅製立像、「牛久大仏」は茨城県牛久市にあります。その大きさはとにかく桁違い！なんと奈良の大仏が手に乗る大きさで、ギネスブックに認定された世界最大の大仏なんです。
重さは4000t、全長は120mで、台座を除いても100m！人差し指だけで7mとその規模にただただ圧倒されます。

周辺に高い建物がないということもあり、土浦・阿見・牛久・龍ヶ崎から道路を走っているといきなり現れる巨大な大仏様に驚いた方も多いのでは。

宗派は親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗。牛久霊苑という墓地も併設されています。

茨城県南東部から千葉県北東部に広がる湖「霞ヶ浦」の断崖上からは、大仏さまと富士山が一度に拝めます。特撮のような圧倒的なスケール感にびっくり。

バスも通っていますが、車で参られる方が多いはず。高速道路で阿見東I.C.を降りるとすぐです。道中、看板も多く出ていますが、遠くからでも大仏様が見えているので派手に道に迷うこともなく到着できるでしょう。

受付を済ませたら、お土産を探すのも楽しい仲見世を通って、發遣門（はっけんもん）へ。目の前に大仏さまが見える門です。ここで心を静め、厳かな気持ちに整えてくぐります。

世界一大きな大仏様の前にはやっぱり日本一大きな大香炉が。大仏のスケールに合わせて大きくしたのでしょうか。たくさんの来館者を出迎えています。

ではさっそく大仏の中へ入っていきましょう！光の演出が美しい1階。光と影が引き立つ空間でゆったりとしたら2階へ。

4F､5Fのちょうど大仏様の胸のあたりに広がる「霊鷲山（りょうじゅせん）の間」では、お釈迦様のお骨と言われる仏舎利(ぶっしゃり)が。明治期にシャム（現在のタイ）より贈られたものなのだそう。同じくシャムから海を越えた金色の仏像も拝めます。
お釈迦様についてのパネルなど、仏教に詳しくない方でも学ぶことができるエリアも。

さぁ、最後は、エレベーターで行ける地上85mの「展望台」へ。ここからはスカイツリーが見えることも。気象条件が整えば富士山も見えるそうです。

池が美しい日本庭園では鯉が来園者を迎えてくれます。静かな池の辺りを歩くと忙しい日々の疲れがほぐれるよう。

浄土庭園では季節のお花の数々に囲まれて歩くことができます。時期によっては満開の花畑でお花摘みも楽しめます。

色とりどりのお花が咲き乱れています。こちらは矢車草。
お花摘みの時期はひときわ多くのお客さんで賑わいます。

ふれあい動物園も人気のエリア。大仏に登らない庭園と小動物公園だけを楽しむチケットもあります。
うさぎへの餌やりのほか、やぎやモルモットとふれあえるほか、放し飼いされたリス達の広場も。ピクニックもできるので子連れ客で賑わうエリアです。

入り口前に連なる仲見世は、茨城の名産品なども扱うお土産屋さん。実は農地の割合が日本一の茨城県、干し芋、梅、納豆以外にもレンコンやかぼちゃの名産地も近いんです。大地の恵をぜひご賞味ください。

干し芋が有名な茨城県ですが、牛久大仏にお参りした後は、こちらのつぼ焼きいももおすすめです。素朴ながらふくよかな甘みが口いっぱいに広がるつぼ焼きいもは、現地でしか味わえない美味しさです。

シャトーカミヤは牛久駅からすぐのところにあります。日本初の本格的ワイン醸造場として1903年に開設されました。広い敷地にレールをしき、ぶどう畑とワインの醸造所を備えた大規模な施設はその当時この地域に新しい風と富を運ぶものだったことでしょう。

牛久大仏からは車で15分ほど。

牛久大仏はそのスケールの大きさばなりが着目されがちですが、荘厳な胎内めぐり、心休まる庭園などが来場者を優しく迎えてくれます。今度の週末は、ぜひ仏様のお膝元で心静かにゆったりとした時間を過ごしてみませんか。