クリスマスにまつわる「絵本&映画」を家族で楽しんでみませんか?
家族みんなで楽しむのに欠かせない、クリスマスを存分に感じられる絵本や映画をご紹介します。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
クリスマスのきらめきやわくわくを絵本から
子どもに読み聞かせたいクリスマス絵本15選
シンプルだからこそ記憶に残る『さんかくサンタ』
箱の中の不思議な世界『クリスマスのふしぎなはこ』
長谷川摂子 ぶん 斉藤俊行 え(福音館書店 2008年)
クリスマスの朝、床下で見つけた小さな箱を覗いてみると中にはサンタさんが。箱の中をのぞく度に、サンタさんは「僕」の町に近づいて来ているようです。
箱を覗くとその中でストーリーが展開していくという独特な視点から描かれた絵本。子どもの想像力が広がるきっかけを与えてくれそうです。
野菜の変身にあっと驚く『サンタのおまじない』
菊地清 作・絵(冨山房 1991年)
クリスマスイヴにけんちゃんに届けられた荷物には、けんちゃんの嫌いな野菜がたくさん入っていました。でも、「いち にい サンタ!」とおまじないを唱えると……「ちょきちょきぱちん」。野菜が細かく刻まれて、あるものに大変身!
次は何に変身するの?と子どもたちも興味津々になってくれること間違いありません。野菜嫌いな子にぜひ。
仲間への思いやりに心あたたまる『ねずみくんのクリスマス』
なかえよしを 作 上野紀子 絵(ポプラ社 2003年)
様々な動物たちが自分のツリーを持って来ては、ねずみくんの小さなツリーを笑います。そこへ、ねみちゃんがさらに小さなツリーを持ってやって来たのでみんなは大笑い。しかし、小さなツリーはあるもののために用意されたものでした。
最初は笑っていた動物たちは最後のシーンでどんな気持ちになったのでしょうか。シンプルなお話の中に大切なメッセージがそっと込められた素敵な絵本です。
達成する喜びを知る『エリーちゃんのクリスマス』
メアリー・チャルマーズ さく おびかゆうこ やく(福音館 2009年)
クリスマスツリーの飾りつけをしていたエリーちゃんは、ツリーのてっぺんに飾るお星さまがないことに気づきました。エリーちゃんは雪の中、お星さまを探しに出かけます。
フィラデルフィアの美術学校で絵を学んだ著者のイラストがなんともかわいらしくほっこりします。無事にお星さまを飾ることができたシーンでは、なにかを達成する喜びを子どもながらに感じることができるでしょう。
細やかなイラストに夢中『バスでおでかけ』
間瀬なおかた 作・絵(ひさかたチャイルド 2006年)
お父さんに連れられてバスでお出かけ。動物園の停留所や遊園地の停留所など楽しそうなところへ着いてもなかなか降りません。目的地は一体?
クリスマスの雰囲気たっぷりの細やかに描かれたイラストを細部まで眺めるだけでも楽しめる1冊です。
ページを捲るのが楽しい仕掛け『まどからおくりもの』
五味太郎 作(偕成社 1983年)
クリスマスの夜を舞台にしたロングセラー仕掛け絵本。サンタさんがみんなの家の窓からそれぞれにピッタリの贈り物を配っていきます。しかし、窓から見えたもので誰の家かを判断するサンタさんは勘違いして間違った贈り物をしてしまいます。
家の窓の部分が穴空きになっていて、ページをめくるとその部屋の中の予想外な様子が見られるようになっています。窓から覗く一部のもので誰の家かを予想しながら読むととっても楽しいですよ。
飾りつけのヒントになる『ばばばあちゃんのクリスマスかざり』
さとうわきこ 作(福音館書店 2013年)
ばばばあちゃんが子どもたちとクリスマス飾りを作る工作絵本。折り紙や段ボール、ガラスびん、発泡スチロールなど様々なものをリサイクルして作ります。
手作りの飾りつけをした家族でのクリスマスパーティーができたら素敵ですよね。再利用して何かを作るアイデアのヒントも学べそうです。
サンタと子どもの交流にほっこり『サンタクロースとれいちゃん』
林明子 さく(福音館書店 1987年)
3兄妹がそれぞれに主人公になっている『クリスマスの三つのおくりもの』のうちの1作。 末っ子のれいちゃんは、サンタさんが持ってきてくれるはずの「くまさんのぬいぐるみ」が待ちきれず、サンタさんを探しに出かけます。サンタさんの袋から落ちたおもちゃを拾っていたれいちゃんに気づかずサンタさんは……。
サンタさんとれいちゃんの交流が、林明子さんならではのあたたかさ溢れるイラストで描かれています。大人が想像できない行動をする子どもの賢さのようなものもふと感じさせます。
サンタの登場シーンがユニーク『ぐりとぐらのおきゃくさま』
中川李枝子 作 山脇百合子 絵(福音館書店 1967年)
森で雪合戦をしていたぐりとぐらが見つけた大きな足跡。追って行くとやがて一件の家に。そこは、まさに2人が暮らす家でした。台所には大きな足跡の主が。それは一体……?
「この世で一番好きなのは、お料理すること、食べること」で知られるぐりとぐららしい最後の美味しいシーンに、きっと幸せな気持ちになることでしょう。
夢のような不思議な夜の時間『よるくまクリスマスのまえのよる』
酒井駒子 作(白泉社 2000年)
サンタさんはいい子にしか来ないと心配で眠れない「ぼく」。そこへやってきたのは夜みたいに黒「よるくま」。「よるくま」と「ぼく」が一緒に過ごす不思議な夜の時間のはじまりです。
酒井駒子さんのイラストが繊細な主人公と素敵なストーリーにピッタリ。読み終わったとき、なんだか幸せな気持ちになってぐっすり眠ることができそうです。
子どもに伝えたい大切なメッセージ『子うさぎましろのお話』
佐々木たづ 文 三好碩也 絵(ポプラ社 1970年)
サンタクロースから貰ったお菓子を食べてしまった子うさぎのましろ。またお菓子が欲しくなって、炭で身体を黒くして別のうさぎのふりをして貰いにいきます。贈り物を手に入れることはできましたが、払ってもこすっても取れない炭に急に恐くなって嘘をついたことを後悔するはめに。その後、ましろがとった行動と贈り物の中身とは……?
聖夜の静けさを想わせるお話とイラストの雰囲気、大人もはっとさせられるメッセージに改めて自分を見つめ直す時間を持とうと思わされます。
大切な友達とこんな風に過ごしたい『クリスマスのおかいもの 』
たしろちさと 作(講談社 2009年)
つんつくむらにある、もみのきマンションに住んでいる仲良しの4人。そのうちの3人でクリスマスのお買い物に出かけました。友達のためにプレゼントを買ってパーティーでプレゼント交換をします。4人がお互いに用意したプレゼントとは?
賑やかな商店街、しかもクリスマスシーズンときたら大人でもわくわくしますよね。脇役として登場する様々な動物たちそれぞれのクリスマスストーリーも気になります。
サンタさんはどんな暮らしをしているの?『サンタクロースと小人たち』
マウリ・クンナス 作 いながき みはる 訳(偕成社 1982年)
子どもの頃誰もが疑問に思う、サンタの存在や暮らし、夏はどこで何をしているかということ。この絵本はそういった疑問に答え、夢と想像力を更に膨らませてくれます。
たくさんの小人たちが働いたりパーティーをするシーンが細やかに描かれているので、小人それぞれの動作に注目したり絵から発見することもありじっくり時間をかけて楽しめる1冊です。
異国のクリスマスを知る『クリスマスまであと九日-セシのポサダの日』
マリー・ホール・エッツ&アウロラ・ラバスティダ 作 たなべいすず 訳(冨山房 1974年)
メキシコではクリスマス前の9日間、毎晩どこかの家でポサダのパーティーが開かれます。幼稚園に通うメキシコの女の子セシは、ピニャータ割りで使うピターニャを買いにお母さんと市場へ出かけました。
初めてのポサダのお祭りに心ときめかせる女の子の心情が生き生きと伝わってきます。クリスマスを楽しむだけではなく、異国の日常や文化を学ぶことができる貴重な絵本。『もりのなか』で知られるエッツの鉛筆によるスケッチ風の挿絵も圧巻です。
贈り物にしたら喜ばれるクリスマス絵本9選
ページがまるごとお手紙に『ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス』
ジャネット・アルバーグ&アラン・アルバーグ 作 佐野洋子 訳(文化出版局 1992年)
1992年度ケイト・グリーナウェイ賞受賞。4匹のくま、赤ずきんちゃん、マザーグースのキャラクターたち、しょうがパン坊やたちにゆうびんやさんが手紙を届けます。
見どころは何と言ってもページ自体が封筒になっているところ。そこに手紙やパズル、すごろく、覗くと立体的な空間が見えるカードなどが入っていて、自分が受け取ったようなわくわく感をリアルに感じることができます。プレゼントにぜひおすすめしたい絵本です。
誰かに愛されたいくまが微笑ましい『コールテンくんのクリスマス』
ドン・フリーマン 原案 B.G.ヘネシー 作 ジョディー・ウィーラー 絵 木坂涼 訳(好学社 2021年)
あの『くまのコールテンくん』の冒頭、くまくんがコールテンくんと名付けられ持ち主となる女の子に出会うシーンへと繋がるエピソード。デパートのぬいぐるみ売り場のくまくんは、自分が選ばれないのは服を着ていないからだと思い、売り場を抜け出して服を探しに行きます。サンタの作業場を見つけたくまくんは、そこで妖精の小さな服を見つけます。
なぜくまくんがコールテンくんと呼ばれ、ボタンが1つ取れていたのかがはっきりします。『くまのコールテンくん』ファンの方はぜひこちらも。
そもそもクリスマスとは?『クリスマスってなあに?』
ジョーン・G・ロビンソン 文・絵 こみやゆう 訳(岩波書店 2012年)
クリスマスはいつからはじまり何のための日か、正確には答えられない方もいるのではないでしょうか?この絵本では、そういった基本的な情報からクリスマスカードの描き方、プレゼントや料理の準備、お部屋の飾りつけなどについて具体的な絵とともに知ることができます。
3色刷りのイラストが大変美しく、贈り物にはもちろん部屋のインテリアとしても◎
もみのきと男の子の心のふれあい『ちいさなもみのき』
マーガレット・ワイズ・ブラウン さく バーバラ・クーニー え 上條由美子 やく(福音館書店 1993年)
男性によってある家へと運び込まれたちいさなもみのき。その家には病気で歩けない男の子がいて、もみのきはクリスマスを男の子と一緒に過ごします。冬が終わるとモミの木は森に返され、それから何年もクリスマスが来るたびにそれが繰り返されました。しかし、ある冬、いつまで待っても男性はもみのきを掘り出しに来ませんでした。男の子はどうしたのでしょうか。
ちいさなもみのきと男の子との交流、そして結末に心動かされるストーリー。スクラッチボードの黒に赤と緑が映えるクリスマス感たっぷりのイラストにも惹かれます。
誰からも見向きもされなかったモミの木の奇跡『クリスマスイヴの木』
デリア・ハディ 文 エミリー・サットン 絵 三原泉 訳(BL出版 2015年)
クリスマスイヴになってもお店に取り残されてしまったひょろひょろで少し曲がった小さなモミの木。捨てられそうになったところ貧しい男の子が現れて……いつしかモミの木と男の子を中心に、人々の輪が広がっていくのでした。
イギリスの人気イラストレーターが描く緻密なイラストがプレゼントにピッタリ。クリスマスイヴに起こった奇跡を素敵な絵を通して味わってみてください。
北欧の愉快なクリスマス『ペッテルとロッタのクリスマス』
エルサ・ベスコフ さく・え ひしきあきらこ やく(福音館書店 2001年)
スウェーデンのエルサ・ベスコフの代表作『3人のおばさん』シリーズの3冊目。みなしごのペッテルとロッタがおばさんたちと暮らすようになって初めてのクリスマスイヴ。突然、背中に袋をしょったやぎおじさんがやってきます。やぎおじさんはプレゼントを渡すと帰って行きました。やぎおじさんが魔法にかけらた王子さまだと教えられた2人は、彼を探しに行こうと決心します。
北欧のユール(クリスマス)には、麦わらのヤギ仮面で仮装した人物が贈り物を持って家庭を訪問するという風習があったそう。みんなが互いを思い合う愉快な物語とともに、海外のクリスマスの雰囲気を楽しむこともできますね。
丁寧な暮らしに見るクリスマス『ベッキーのクリスマス』
ターシャ・テューダー 絵・文 ないとうりえこ 訳(メディアファクトリー 2007年)
ターシャ・テューダーと言えば自然に囲まれた家での手作り中心の丁寧な暮らし。そんな家庭ではどんなクリスマスを過ごすのでしょうか。家族みんなで作るケーキやクッキー、モミの木の切り出し、手作りのプレゼント。10歳になったベッキーも手伝います。それぞれが内緒で作っていたプレゼントとは?
家族全員でクリスマスの準備をし、わくわくしながら当日を迎える。互いに相手を思いながら準備をする時間は、まさに理想のクリスマスの過ごし方ですね。家族との時間や苦労しながら自分で作り上げることの大切さを改めて感じます。
皮肉にも美しい物語の結末『賢者のおくりもの』
オー・ヘンリー 文 リスベート・ツヴェルガー 画 矢川澄子 訳(冨山房 1983年)
オー・ヘンリーの代表作である短編小説を絵本にしたもの。「1ドル87セント。それですべてでした。」ではじまるこの物語は、若く貧しい夫婦が相手にクリスマスプレゼントを贈るために、自分の大切なものを犠牲にするお話。
結末は残念な気持ち以上に人の心の美しさというものを感じ感動に震えます。本当に賢い者とはどのような人のことを言うのか。いつでも取り出せるように心にしまっておきたい崇高なストーリーです。
クリスマスを待ちわびる動物たち『きらぼしちゃんともりのクリスマス』
もちなおみ 作 布川愛子 絵(岩崎書店 2020年)
動物たちがみんなでクリスマスの準備をはじめました。クリスマスの飾りを作ったりケーキを焼いたり。準備は整いましたが、星が他の木を照らしはじめても動物たちのもみのきは真っ暗なまま。しかし、夜空に現れたきらぼしちゃんがステッキを振ると……。
クリスマスは当日以上に準備や待ちわびる日々が楽しいものです。洋服を着たかわいらしい動物たちとそんな気分を味わってみませんか?
クリスマスが近づくと観たくなる!家族で楽しみたい名作映画5選
『ポーラー・エクスプレス』(2004)
スリルたっぷりのアドベンチャー
トム・ハンクス主演、ロバート・ゼメキス監督がCGを駆使して製作した絵本が原作のファンタジー。サンタクロースを信じられなくなった少年の前に現れた謎の機関車「ポーラー・エクスプレス」。機関車に乗り込んだら、さあ冒険のはじまりです。
吹雪の中、轟音をたてて疾走する機関車の迫力とその中で起こる不思議な体験、サンタクロース登場への期待に夢中になって観続けてしまいます。信じることを選ぶ勇気のようなものも改めて感じることができるでしょう。
『34丁目の奇跡』(1994)
純粋なストーリーが心にあかりを灯す
1947年の映画『三十四丁目の奇蹟』のリメイク。老舗デパート・コールズで働くシングルマザーのドリーは、クリスマスイベントのサンタクロース役に、その場に居合わせた老人クリスを起用する。売り上げを伸ばしたコールズを妬むライバルデパートの企みによってクリスは逮捕されることになり、その騒動は「サンタクロースは実在するか」をかけた裁判にまで発展。はたして判決は?そして、スーザンが「クリスがサンタであること」を証明するためにクリスマスプレゼントとしてお願いしていた、到底無理と思われたプレゼントはどうなったのでしょうか?
サンタクロースを信じている人もそうでない人も、この34丁目に起きた奇跡と純粋でやさしさ溢れる展開にほっと幸せな気持ちになりますよ。
『クリスマス・キャロル』(1938)
自分の生き方を見つめ直し改心するきっかけになる
言わずと知れたイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの同名小説を映画化したもの。裕福ながらケチで思いやりのない老人スクルージ。イヴの夜、3人の精霊が現れ、自身の過去・現在・未来を見せられたスクルージは……?
冷酷な人間が、ある超常的体験によって人生を生き直そうと目覚める教訓的なお話。レジナルド・オーウェン演じるスクルージが気難しい老人のイメージにピッタリ。数々の実写だけでなくCGアニメやマペットを使った映画も作られていますが、たまには古い作品も味があって良いですね。
『素晴らしき哉、人生!』(1946)
困難続きでも生きることはやっぱり素晴らしい
いつも人の幸せを優先するジョージは、幼い頃から不運が続くも逆境に立ち向かって生きてきました。しかし、イヴの日に大金を失ったことからすべてに絶望し川に身を投げようとします。すると、彼より先に身を投げた男が助けてと叫びました。彼はジョージを救いに来た天使だったのです。
様々なサイトでクリスマス映画1位に選ばれている不朽の名作。生きることは決して簡単ではないが素晴らしいことだと気づかされ、改めて人生について考えるきっかけを与えてくれます。ぜひ家族一緒に最後の感動を味わってみてください。
『クリスマス・ストーリー』(2008)
複雑な心理が絡み合う家族のドラマ
『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴ主演、2008年カンヌ国際映画祭特別賞受賞。病気によって家族の骨髄が必要な母親がきっかけで、疎遠になっていた家族がクリスマスを一緒に過ごすことに。家族それぞれが抱える確執が明らかになり、結末の手術シーンに向かってそれぞれが自分の生き方を見つけていくような構成になっています。
家族だからこそ感じる面倒な関係性や強い絆は誰もが共感するところではないでしょうか?独立した子どものいるご家族におすすめなヒューマン映画です。
tupera tupera さく(絵本館 2011年)
「さんさんさんかく さんかくサンタ」というようなリズミカルな文章と、丸・三角・四角の形を元にしたクリスマスに関するもので構成されています。配色もユニークで赤ちゃんも夢中になってくれる要素が詰まっています。