ドキュメンタリー映画から刺激と意欲をもらおう
ミュージシャンの伝記映画7選
エディット・ピアフ ~愛の讃歌~(2007年)
孤独と常に対峙しながら、いつでも少女のように純粋な愛を求め続けたピアフ。数々の名曲に人生の経験を重ねて歌い上げる様子は、全ての人の心を震わせます。
ボヘミアン・ラプソディ(2018年)
ボーカルであるフレディ・マーキュリーに焦点を当て、クイーンの誕生からライヴエイドという伝説のコンサートまでの歩みを描いた作品です。1970年~1985年に及ぶまで、着実にロックスターの道を進んでいるように見えたクイーン。しかし華々しいアーティストとしての栄光の隣には、いつも心の闇や孤独が潜んでいるのでした。
次第にメンバーのとの対立を深め孤独な日々を生きる彼が、最後に見出す人生の答えと決断とは――。ぜひ本編で見届けてください。
覚悟を決めたフレディがクイーンで歌う姿は、私たちに確かな勇気と情熱を与えてくれます。誰もが知っている名曲が惜しげもなく演奏されるため、音楽ファンのみならず誰でも楽しむことができる作品です。
Love&Mercy 〜終わらないメロディ〜(2014年)
1960年代に数々のヒット作品を世に送り出し、成功を収めていたビーチボーイズ。そんな中、本作の主人公でもあるブライアン・ウィルソンは、今や最高傑作と謳われる『ペット・サウンズ』を制作します。
しかし当時このアルバムに対する他のメンバーの声は厳しく、対立を深めるきっかけに...それと並行して、マネージャーでもある父親との確執が広がり、彼は麻薬依存へと陥っていきます。そんなどん底を救ったのは、今もブライアンを支え続ける妻メリンダでした。
いつでも私たちの心を和らげてくれるブライアンのグッドメロディ。そんなビーチボーイズのサウンドに潜む彼の情熱と人を愛し続ける美しい心、賢明な妻メリンダとの絆を見ることができる作品です。ハートフルな結末に、ふたりのこれからの幸せを願わずにはいられません。
ジュディ 〜虹の彼方に〜(2019年)
『オズの魔法使』で一躍名を馳せた女優・歌手のジュディ・ガーランドの生涯を、『シカゴ』などのレネー・ゼルウィガーが演じた伝記映画です。
スターへの道を歩むと同時に、次第に薬物依存や神経症などに苦しめられていく彼女...47歳という若さでこの世を去ったジュディが愛されたのは、スポットライトの中だけだったのでしょうか――。そんな疑問を常に漂わせながら、彼女の知られざる苦悩、子供への愛情、夫との恋を描き、ストーリーが進みます。
本作は、映画内の楽曲を全てレネー・ゼルウィガーが歌ったことでも話題となった作品です。キャリアベストとも言われる彼女の歌にジュディの魂をのせた音楽は、まさに記憶に残る美しさ。時代を超えて心に刺さるきらびやかな楽曲の数々を、ぜひ肌で感じてみてください。
ジプシー・キャラバン(2006年)
“ジプシー”と呼ばれ、社会的に差別を受けてきた人々が音楽とともに歩んだ軌跡のドキュメンタリー映画です。祖国も権力も持たない移民の血を引いた5つのバンドが、北米ツアーへと旅にでます。
ニューヨーク公演を満員にするほどの人気を博し、多くの人々を魅了する「ジプシー・キャラバン」。彼らに影響を与えたのは、一体どんなルーツや文化だったのでしょうか。圧巻の演奏と合わせて、それぞれの人生にも迫っていきます。
出演するアーティストは、自分の生まれた環境や境遇を決して悲観しません。言葉に表せない感情は、ただただ音楽に込めて演奏するだけなのです。
そしてその魂の演奏は、見る人全ての心を動かし生きる力を与えてくれるよう。今やるべきことをはじめ、自分の生き方や価値観をアップデートしたくなる作品です。
ロケットマン(2019年)
イギリスを誇るミュージシャン エルトン・ジョンの半生を描いた作品です。彼の人生の転機や立て続く奇跡を中心として、数々の名曲と共にストーリーが進んでいきます。幻想的かつ華やかな演出から、本作は伝記ではなくミュージカル・ファンタジーとも言われているんです。
誰もが知っている名曲を生み出すきっかけとなった出来事、苦悩、出会いと別れをぜひ劇中にて覗いてみてください。エピローグでは、かつて孤高の天才と謳われた彼の現在にも迫っています。
本作にてメガホンを取ったのは、『ボヘミアン・ラプソディ』を指揮したデクスター・フレッチャー監督。前作と同様に華やかで見応えのある音楽エンターテイメントは、きっとあなたの心を掴むはず。
AMY(2016年)
27歳の若さでこの世を去ったエイミー・ワインハウスの素顔に迫った本作。当時、身を削り魂を削りながら紡ぎ出されていた音楽の数々は、あっという間に世界中を虜にしていきました。
しかし唯一無二の歌声とビジュアル、達観した価値観、それを表現する才能を持った歌姫の素顔は、“ただの20代の女の子”。一斉を風靡した彼女の知られざる苦悩や真実を知ったとき、もう一度エイミーの曲を聴きたくなるはず。
エイミーの心の寂しさに入り込む「ビジネス」や「人間関係」。彼女はそこから逃れ自立するために、歌うしかなかったのでしょうか。音楽や一人の少女におけるビジネスとは何なのか....見終えた後は、じっくりと世界のあり方を考えたくなる作品です。
今も世界中で愛され続けるシャンソン歌手 エディット・ピアフの生涯を描いた作品です。1915年にパリで生まれたピアフは、貧困を極める家庭環境、才能を見出してくれたオーナーや最愛の恋人との別れ、度重なる交通事故など、想像もつかないほどの波乱万丈な人生を送ります。
そんな中いつでも彼女の心に寄り添い唯一の支えとなったのは、“歌”でした。深い愛情、悲しみ、喜び、憎しみの渦を音楽とともに駆け抜けたひとりの女性の47年間を覗くことができます。