ありがとうの気持ち、「映画」から触れてみませんか。
今回は、「映画」を取っ掛かりとして、「人への感謝の気持ち」を呼び起こすような、心温まるドラマをセレクトしてみました。
大切な人と、また、一人でゆっくりと、「ありがとう」の気持ちに心潤う大人の時間を愉しんでくださいね。
ニライカナイからの手紙(2005)
風希の母、祖父、そして、竹富島で暮らす人々のあたたかさが、観る者を包んでくれる作品です。無条件に、いつも、自分を大切に想ってくれる「家族」がいることの幸せに、きっと気づけるはず。
グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち(1997)
“自分の弱さを打ち明けること”。人は言うのは簡単かもしれませんが、いざ自分が打ち明ける・・となると、自分の弱さを認めることでもあるため、勇気がいることではないでしょうか。しかし、誰かに弱みを打ち明けると、心の負担が軽くなりますよね。
「グッド・ウィル・ハンティング」は、数学において天才的な頭脳を持つ一方、自分の将来には悲観的で、暴力問題を度々起こす孤児の青年・ウィルが、希望を掴むまでを描く感動作。キーパーソンは、ロビン・ウィリアムス扮する、こちらのヒゲの男性。ウィルが、押し殺してきた本当の想いを吐露する人、大学講師のショーンです。
実はショーンもまた心に傷を負っており、心を閉ざすウィルに対し、核心を突く言葉で歩み寄っていきます。ぜひ、その言葉に、あなたも耳を傾けてみてくださいね。
実際に親友同士である、マット・デイモン扮するウィルと、ベン・アフレック扮するチャッキーとの友情にもまた、心を揺さぶられます。
イル・ポスティーノ(1994)
舞台は1950年代、イタリアの小さな島にある漁村。「イル・ポスティーノ」は、この島で生まれ育った、とっても純朴で内気な青年・マリオの物語です。
マリオは郵便配達員になるのですが、そこで任された仕事が、彼の人生を輝かせる“転機”を与えました。それは、最近島に亡命してきたチリ出身の詩人、パブロ・ネルーダさんの家に、毎日、郵便物を届けること。マリオは、そのようにしてネルーダさんと話をするようになる中で、生まれて初めて「詩」の世界に触れ、詩作の面白さに目覚めるのです。
また、生き方においても、マリオはネルーダさんから大切なことを教えてもらいます。まさしく、恩師ですね。ナポリの美しい自然とともに、閉鎖的な村で起こる奇跡をご覧ください。
ちなみにネルーダさん役のフィリップ・ノワレは、『ニュー・シネマ・パラダイス』のあの映写技師のおじさん役をしていた人ですよ。
月とキャベツ(1996)
シンガーソングライターの、山崎まさよしさん初主演作。とある田舎の廃校舎にこもっている、スランプ中のミュージシャン・花火の前に現れたのは、白いワンピース姿で軽やかにダンスを舞う、謎の少女・ヒバナ。本作は花火のファンだという彼女が、この田舎の家に一緒に住まわせてもらうことから始まる、切なくてピュアなラブストーリー。そして、一人の男の再生物語となっています。
まさしく花火のように、よく怒り、口の悪い花火ですが、日々ヒバナの明るさに触れるうち、徐々に、心に変化が。そして、一つの歌ができあがります。それが、「One more time, One more chance」。
想いはこの名曲とシンクロしており、もう手が届かない人に対する感謝や想いに胸が打たれます。
ONCE ダブリンの街角で(2006)
ダブリンの街角で出会った男女が、音楽を通して心を通わせる「ONCE ダブリンの街角で」。
男は、穴の空いた(年季の入った)ギターを手に、日銭を稼ぐストリートミュージシャン。女は、行商したりと、生活を成り立たせることで精一杯の、チェコからの移民。彼女のささやかな楽しみは、楽器店にあるピアノを使って音色を奏でることであり、その腕前に感動した男は、彼女にセッションを持ちかけるのです。
上述の通り、本作で二人の名前は登場しません。ドキュメンタリー調の映像など、ダブリンの市井の人々を切り取ったような、リアルな描写が印象的。そのため観ていると、不思議と、非日常的な出来事のようには感じられません。
二人は恋愛関係にはならず、むしろ、それぞれ違う人を想いながら演奏していましたが、それでも、お互い順調に人生を歩めない者同士、励ましあい、助け合い、共鳴した確かな瞬間がありました。そして互いに背中を優しく押して、新たな一歩を踏み出すのです。まさしく“一期一会”のよさに浸れる作品です。
フォロー・ミー(1972)
1972年の映画ですが、ややコメディタッチで、おしゃれな70年代ファションも楽しめる、今も色あせない魅力を放つ作品。
ことの発端は、英国の上流階級出身、いわゆるエリート夫が、妻の不倫を疑って、探偵に素行調査を依頼する・・・という、ありがちな話。しかし、妻のトンデモナイ事実が発覚し、修羅場!という定番の展開ではありません。
妻は謎の男(探偵)につけられていることに気づき、だんだん“フォロー”されることが楽しくなってくる・・・!という、意外な方向に話が展開してきます。
そんな探偵さんの大活躍(?)によって、夫婦円満の秘訣が説かれるラストは、心がほっこりしますよ。
妻の浮気を確信していた夫は、肩すかしを食らうようなオチですが、観る者誰もが「探偵さんに感謝してくださいね」と夫に対して、思うはず♪
最後に。
いかがでしたでしょうか。ちょっと人間関係にお疲れ気味という方も、これらの人の温かみ溢れる映画に触れてみると、きっと、良好な人付き合いのヒントを得られることでしょう。ぜひ、自分に“感謝の気持ち”を呼び起こして、あなたの毎日をより輝かせてくださいね。
※画像はイメージです(チラシを除く)
沖縄の竹富島で、祖父と2人で暮らす少女・風希の物語。幼い頃から毎年、誕生日になると、母から、おめでとうを伝える「手紙」が送られてきます。お母さんに会いたい気持ちが募る風希ですが、母の手紙には「20歳になったら全てを話す」と記されているため、その言葉を信じて、その日がくることを励みに、寂しさを乗り越えてきました。しかし、20歳になった風希が知った、「手紙」の真実は――。