あなたの⽇常に寄り添ってくれるマグはどんなものでしょうか？デイリーに使えるシンプルなデザインや、仕事の時間を共に過ごしたくなるたっぷりサイズ。はたまた、心がほっこりする絵柄のものでしょうか。今回は、作家ものの陶磁器を中心に、特徴豊かなマグカップを集めました。

シンプルなものこそ、デザインの美しさが際立ちます。こちらは「セラミックジャパン」のモデラートシリーズ。

歴史あるやきものの町、愛知県瀬戸市で生み出されるマグは、縁から持ち手へ、流れるようなラインが美しい逸品です。スタッキングできる設計も嬉しいポイント。

こちらは三重県四日市市にて伝統ある萬古焼（ばんこやき）の窯元が立ち上げたブランド「4th-market」によるものです。

貫入（かんにゅう）と呼ばれる、やきものが冷めて引き締まるときに自然に入る表面のヒビが、一つ一つ異なる表情を生み出しています。つるりとした表面は主張しないながらも、存在感のあるシリーズです。

こちらは北海道で作陶されている杉田真紀さんのマグ。ころんとしたまんまるのフォルムが愛らしいですね。

丸いの形のマグは見た目以上にたっぷり入りますよ。生成りとネイビーというやさしい色みも女性らしさが感じられて、魅力的です。

「amabro（アマブロ）」のレギュラーマグは、重厚感ある鉄釉、深い紺色の瑠璃釉、あたたかみのある黄地釉（おうじゆう）など、日本で古くから親しまれてきた釉薬による柔らかな色味が、やさしく馴染みます。

こちらは美濃焼のマグカップ。厚めに作った土の素地を削って生み出す「しのぎ」という模様が施されています。

陶器ならではの技法による模様は、触れたときに土そのもののあたたかみが心地よく感じられます。女性でも持ちやすい小さめサイズで、コーヒータイムにちょうどよさそうです。

こちらも、しのぎ模様が美しいマグカップ。鹿児島県の「宋艸窯（そうそうがま）」で制作されているものです。表面の凸凹によって浮かびあがる釉薬の濃淡も、この「しのぎ」の技法ならでは。

画一的ではない表情こそ、一点一点人の手で生み出される作家ものの陶磁器の魅力ではないでしょうか。

より大きく削り出す模様は「面取り（めんとり）」という技法によるものです。ざっくりとしたラインに、かすれたように重なる白が、まるで抽象画のような質感をもたらしています。ナチュラルな風合いで、他のテーブルウェアとも自然と調和しそうですね。

「九谷青窯」は、九谷焼の伝統的な技術を活かしながらも、若き陶工さんたちによるデザインで、普段使いしやすいうつわを制作されています。

こちらの「色絵花繋ぎ」というマグは、鮮やかな花や蝶が描かれています。和食器でありながらどこかアーティスティックで、北欧食器とあわせてみても◎。まさしく、食卓に華を添えてくれますね。

可愛らしい絵に思わず顔がほころんでしまうのは、愛媛県の砥部焼の窯元「森陶房」のマグカップ。バレリーナが物語を想起させて、使う度に楽しい気持ちにさせてくれますね。粘⼟を薄くスライスして作る「タタラ作り」という技法で制作されているので、軽くて使いやすいのも特徴です。

ちなみに、同じバレリーナの絵付けで、大きなリム皿も展開しています。セットで揃えて使ったら、 疲れているときでも、心がほっこりと癒されそう♪

マグといえば取手。定番とはちょっと違う取手付きのものもまた、愛用したくなる魅力を備えています。こちらは「STUDIO M’（スタジオエム）」のロングセラー、エピスマグ。

くるんと内側に入った取手は、さりげない華やかさを添えてくれます。やさしい色合いも品があって素敵ですね。

こちらは埼玉県で作陶されている田中啓一さんのマグ。取手のかたちがとてもユニークです。全体的にはとてもシンプルで、だからこそ特徴的な取手が引き立ちますね。

少し青みが感じられる、落ち着いた大人の白。ユニークながら、上品な雰囲気をまとっています。食器棚にディスプレイすれば、素敵な存在感を発揮してくれるはず。

モダンな雰囲気漂うデザインが美しいのは、石川県金沢市を拠点に活動されているASCEL（アセル）によるもの。ただ単に形が面白いわけではなく、実際にカップを持ってみると、指に馴染む自然なかたちに、使いやすさが追求されていることを感じます。

シンプルでありながら、他にはない形や釉薬によるやさしい色味と質感が美しいマグです。