九谷青窯 [2ページ目]
九谷青窯は石川県能美市にある窯元。 設立は1971年で、泰耀一さんと若者たちが集まって立ち上げた。全国から集まった十数名の陶工たちからなる。 地元の素材を使用することや、製作手順の企画デザインから最終チェックまでを必ず一人が関わるというこだわりを持ち、価格は日常に取り入れやすいように手頃な価格に設定することにしている。 若い陶工を縛らず、独立などの巣立ちもサポートをし続けている。 各地の実店舗やネットショップで取り扱われているので、通販での購入も可能。 九谷焼はそもそも石川県の4つの市で製造される陶器を指す。 古九谷をはじめ300年以上の歴史を持つが、これまでの年月で様々な変化を遂げてきた。 九谷青窯では古伊万里や古染付といった古典的な製造方法を用いている。古伊万里は佐賀県の伊万里地区で製造される陶器を指す。 古染付はもともと中国で日本向けに製造された陶器のことを呼んだが、現在は型にはまらず自由自在な絵付けをするものを指し、九谷青窯はその特徴が際立っている。 九谷青窯の製品の中でも人気が高い作家は、徳永遊心さんである。 『色絵花繋ぎ』はあたたかみとしっかり厚みのある昔ながらの陶器に、カラフルな花や蝶の模様がぐるりと絵付けされたもの。安心感のある形状と飽きのこない絵柄の色柄花繋ぎシリーズは、自由な発想を大切にする九谷青窯のポリシーの代表のような作品で、どこか北欧の陶器を連想する。茶碗をはじめプレートやマグなども揃っており、シリーズで集める人も多い。 『色絵菊』シリーズでは、黄色の菊の花と葉っぱが描かれたシリーズ。大ぶりの菊の花が散りばめられており、使う度に華やかな気持ちになりそうなものばかり。 その他、葛西国太郎さんのすっきりシンプルな絵柄、高原真由美さんのボーダーやストライプの絵柄など、作家ごとの個性が表れた作品達にも注目したい。
- 1
- 2