森と湖と芸術のまち・相模原市緑区【藤野エリア】
まちのシンボルは野外アート「緑のラブレター」
画像左:「景の切片」(菅 木志夫)、真ん中上:「記憶容量ー水より、台地より」(岡本 敦生)、同右:「カナダ雁」(ジム・ドラン)、下:「空と大地のヒューズ」(高橋 政行)。(筆者撮影)
太平洋戦争中、旧藤野町に藤田嗣治、猪熊弦一郎、三岸節子ら多くの画家・評論家が家族とともに疎開して創作の拠点とした縁で、1980年代から“芸術を通した独創的なまちづくり”を目的とした「藤野ふるさと芸術村メッセージ事業」が誕生。
自治体が野外アート鑑賞とハイキングを兼ねた「芸術の道」を整備するかと思えば、住民たちは30年近く途絶えていた農村歌舞伎を復活させるなど、自治体・住民相まっての活動がスタートしました。
2007年、合併によってまちが相模原市緑区に編入されて以降も、「藤野アート・スフィア」として、在住作家の発信の拠点「ふじのアート・ヴィレッジ」の開設をはじめ、「藤野ぐるっと陶器市」「ふじのART収穫祭」の定期的な開催など、まちぐるみのアート活動が継続中。現在、200名を超すアーティスト(陶芸・絵画・彫刻・染色・ガラス工芸・家具・写真・デザイン・楽器製造、etc.)が暮らしています。画像は相模湖。(筆者撮影)
※下記にイベントへのリンクがあります。
「藤野ふるさと芸術村」の取り組みを実現するために、1988年からスタート。「文化を守り伝える」活動や「新たな文化の創造・育成」などを目的とした芸術・文化事業に対して助成金を交付しています。
農的・地域循環型の暮らしを目指すひとも集まって
農業を基本に自然と共存する永続可能なライフスタイルを目指す「パーマカルチャー・センター・ジャパン」、エネルギーを大量消費する脆弱な社会から、藤野電力の稼働など地域の人びとが協力しあう持続可能な社会への移行を目指す「トランジション藤野」、地域の住民同士が、貨幣ではなく"できること"と"してもらいたいこと"の貸し借りを通帳に記載しシェアする「藤野地域通貨・よろづ屋」などさまざまなグループが活動しています。
画像は相模湖や中央自動車道をみおろす丘の上にある貸し農園「宿・借(やどかり)農園」。(筆者撮影)
佐野川地区にある茶畑は、「日本の里100選」のひとつ。山間に発生する霧がおいしいお茶を育てる銘茶の里としても知られています。夏は蛍も現れます。
ゆずの一大産地でもあり、ゆずこしょうやゆずジャム、ゆずワインも生産されています。(筆者撮影)
使うのは【自畑野菜】。この地ならではのカフェ4選
Cafe Restaurant Shu(シュウ)
- 住所
- 相模原市緑区日連981
- 営業時間
- [月]
定休日
[火]
定休日
[水]
定休日
[木]
定休日
[金]
11:30 - 17:00(L.O. 16:30)
[土]
11:30 - 17:00(L.O. 16:30)
[日]
11:30 - 17:00(L.O. 16:30)
[祝日]
11:30 - 17:00(L.O. 16:30)
- 定休日
- 月曜日、火曜日、水曜日、木曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
百笑(ひゃくしょう)の台所|藤野倶楽部(ふじのくらぶ)内
味噌づくりや麹づくりといったワークショップが開かれることもあります。
- 住所
- 相模原市緑区牧野4611
- 営業時間
- [月]
11:00 - 16:00
[火]
11:00 - 16:00
[水]
定休日
[木]
11:00 - 16:00
[金]
11:00 - 18:00
[土]
11:00 - 18:00
[日]
11:00 - 16:00
[祝日]
11:00 - 18:00
■ 営業時間
[金・土・祝]
11:00~16:00(夏は18:00)
隣接するBBQ場は木〜火 11:00〜21:00
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
「ふじのアートヴィレッジ」内に
笑花(ワラハナ)食堂(旧・野山の食堂)|月曜日→木曜日
月曜日から木曜日まで「笑花食堂」、金曜日から日曜日までが「藤平ピザ」(後出)となっています。
藤平(とうへい)ピザ|金曜日→日曜日
各地で定期的に開かれるイベントにも注目*
藤野ぐるっと陶器市|毎年5月
ビオ市/野菜市 |毎月第一&第三火曜日
ワークショップや体験ツアーなど
藤野在住の家族といっしょに、体験したり作業したりお昼ご飯つくったり、藤野を満喫する一日。
藤野の人々と交流しながら、藤野ライフをいっしょに体験できます。どんなことしようか?いつ
行こうか?
受入れ家庭や季節、天候によってコーディネイトさせていただきます。ご相談くださいね。限定
メニューも続々登場。
藤野の里山での癒しの一日が、気軽に体験できる日帰りツアーです。
泊りがけで行ってもいいね
「神奈川県立 藤野芸術の家」は、藤野ふるさと芸術村プロジェクトの一環として建てられた施設。木工、陶芸、ガラス工芸などの体験工房や楽器練習用のスタジオ、コンサートホールがあり、宿泊設備やレストランを完備しています。(筆者撮影)
お手軽に在住作家の作品と出会ったり、まちの特産品が購入できます。
駅から坂道を降りて数分。在住作家の作品が展示・販売されている「横山薬品改めシーゲル堂」は、元薬局を住民たちがギャラリーにリノベーションしたもの。(筆者撮影)
JR藤野駅に併設の観光案内所兼ショップ「ふじのね」。作品との出会いだけでなく、前出の特産品『ゆずこしょう』や『ゆずワイン』など、各おみやげが購入可能です。(筆者撮影)
中央自動車道の下り・進行方向の左手に見える、巨大な手紙!この地に暮らす金属造形作家・高橋政行さんの作品です。
まちのあちこちからも望めるこちらの作品、封筒を支える手指の部分は樹木。放置するとカタチが崩れてしまうため、定期的に切っているそうです。